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私は当法案の成立に疑問を呈する。 疑問は下記のとおり、6つある。 まず条文を読んでほしい。指摘する箇所は赤色太字の部分である。なお条文は修正案を反映させている。 第二条(定義) この法律において「本邦外出身者に対する不当な差別的言動」とは、専ら本邦の域外にある国若しくは地域の出身である者又はその子孫であって適法に居住するもの(以下この条において「本邦外出身者」という。)に対する差別的意識を助長し又は誘発する目的で公然とその生命、身体、自由、名誉若しくは財産に危害を加える旨を告知し又は本邦外出身者を著しく侮蔑するなど、本邦の域外にある国又は地域の出身であることを理由として、本邦外出身者を地域社会から排除することを煽動する不当な差別的言動をいう。 ≪疑問@≫ 「適法に居住するもの」という表現は曖昧である。国籍の有無に関して確認したところ、国籍は問われないという。例えば外国から出稼ぎ労働者として入国し、長期滞在する外国籍の者でも「本邦外出身者」に該当する。これは疑問に思う。日本の法律であるにもかかわらず何故に外国籍の者を擁護するのだろうか。近い将来、北朝鮮が何らかの事由により崩壊し、大量の難民が日本に押し寄せてきた場合、入国が許可されれば該当者になるわけだ。欧州各国におけるシリア難民等の問題を考慮に入れると、日本という国自体が崩壊の憂き目に遭う可能性が考えられる。「外国人は出て行けー」という言葉が本邦外出身者に対する不当な差別的言動として受け取られるわけだ。これでは最悪の場合、人口侵略を防ぐ手立てを失うのではないだろうか。 次は第五条である。 第五条(相談体制の整備) 国は、本邦外出身者に対する不当な差別的言動に関する相談に的確に応ずるとともに、これに関する紛争の防止又は解決を図ることができるよう、必要な体制を整備するものとする。 2 地方公共団体は、国との適切な役割分担を踏まえて、当該地域の実情に応じ、本邦外出身者に対する不当な差別的言動に関する相談に的確に応ずるとともに、これに関する紛争の防止又は解決を図ることができるよう、必要な体制を整備するよう努めるものとする。 ≪疑問A≫ 第1項では国が、第2項では地方公共団体が、それぞれ「必要な体制を整備する」という。これは法務局の人権擁護局が担当する。これは保守派なら理解できるだろう。この法案は、かの悪名高き「人権擁護法案」なのだ。日本国籍を有する者より、外国籍を有する者を優先して擁護する法案である。これは何かおかしいのではないか、そう疑問を呈するのが当然だろう。 次は第六条である。 第六条(教育の充実等) 国は、本邦外出身者に対する不当な差別的言動を解消するための教育活動を実施するとともに、そのために必要な取組を行うものとする。 2 地方公共団体は、国との適切な役割分担を踏まえて、当該地域の実情に応じ、本邦外出身者に対する不当な差別的言動を解消するための教育活動を実施するとともに、そのために必要な取組を行うよう努めるものとする。 ≪疑問B≫ 第1項では国が、第2項では地方公共団体が、それぞれ「教育活動を実施するとともに、そのために必要な取組を行う」という。それは如何なる範囲まで及ぶのであろうか。この件に関しても法務省人権擁護局が担当するという。当法案は議員立法であるため可決成立してから具体策を練るという。したがって現段階では具体例は示されない。これは恐ろしいことである。今後、想定される事態としては日本の義務教育に使用される教科書において関連する記述が採用される可能性が有る。 次は第七条である。 第七条(啓発活動等) 国は、本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消の必要性について、国民に周知し、その理解を深めることを目的とする広報その他の啓発活動を実施するとともに、そのために必要な取組を行うものとする。 2 地方公共団体は、国との適切な役割分担を踏まえて、当該地域の実情に応じ、本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消の必要性について、住民に周知し、その理解を深めることを目的とする広報その他の啓発活動を実施するとともに、そのために必要な取組を行うよう努めるものとする。 ≪疑問C≫ 第1項では国が、第2項では地方公共団体が、それぞれ「広報その他の啓発活動を実施するとともに、そのために必要な取組を行う」という。これは第六条(教育の充実等)と共に実施される施策となる。ここで問うべきは予算である。いくら計上されるのか。これも現段階では不明である。 そもそも当法案は、その名称である「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律案」から解るとおり、「取組の推進に関する法律案」なのだ。一般の解釈だと「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消」を目的としているかのように受け取られかねないが、実際は違うのだ。この違いが重要である。 「取組を推進」するためには、それなりの人員と、それなりの予算が必要になる。これが現段階では不明なのだ。先に、当法案は悪名高き人権擁護法案だと指摘した。これは何が悪名高いかというと、地方公共団体を通じて全国に監視団体を設置し、監視社会を創り出すという目論見があった。これは外国人が日本国民を監視する逆差別の危険性が危惧されていた。なぜなら人員の選抜は国が定めるわけではないからだ。民間から選抜されれば反日の思想を持つ者が権限を行使できる。そのような監視社会は日本国民であれば誰であっても不快に思うものだ。 次は附則第2項である。これは修正案に記述がある。 2 不当な差別的言動に係る取組については、この法律の施行後における本邦外出身者に対する不当な差別的言動の実態等を勘案し、必要に応じ、検討が加えられるものとする。 ≪疑問D≫ この類の文言は議員立法では、よくあるらしい。検討とは法改正を意味する。しかしここで疑問に思うのは「必要に応じ」という部分である。何処の誰が如何なる判断において「必要か否か」を決定するのだろうか。発議した国会議員なのか。しかし実際に施策を実施するのは法務省人権擁護局である。ここに不安が生じるのだ。 最後は「ヘイトスピーチ対策法案」という俗称に関する疑問である。 ≪疑問E≫ ヘイトスピーチは社会問題化している。報道関係メディアで連日に亘り放送されることもある。問題点は国民に広く周知されており、俗称から得られる印象も共通の認識を持ちやすい。そこが罠なのだ。当法案の趣旨は「人権擁護」である。それも外国籍者の人権擁護だ。この趣旨が前面に出れば保守派の反感が生じるのは確実だ。だから仮面を被った。それが「ヘイトスピーチ対策法案」という俗称である。当法案は危険だ。問題点が多い。私は当法案の成立に疑問を呈する。 本提言は他者への拡散を希望する。より多くの者が同じ問題意識を共有されることを願う。 以 上 【参考資料】 提出法律案、修正案 |

