音楽之友社『音楽中辞典』 より抜粋でごさいます

    
    


ジャズ jazz[英]

アメリカの黒人の民俗音楽と白人のヨーロッパ音楽との融合によって、 19世紀末から20世紀初頭にかけてルイジアナ州ニューオリンズに生まれた音楽。
ジャズという呼称は1910年代の中ごろからもちいられた。
リズム、フレージング、サウンド、ブルース・ハーモニーはアフリカ音楽の感覚と アメリカ黒人の音楽感覚から生まれ、使用楽器、メロディ、ハーモニーは ヨーロッパの伝統的手法に準じている。 ジャズの特色としては、

1.アクセントをつけないオフ・ビートのリズムから生ずるスイング感
2.即興演奏に示される創造性と活力
3.サウンドとフレージングにつよく示される演奏者の個性

この3点があげられる。
ジャズは、黒人霊歌、労働歌、ブルース、ラグタイムなどを母体として、 ニューオリンズの黒人ブラスバンドから生まれた。
黒人独特の感覚による演奏から集団即興演奏とアンサンブル行進に 特色のあるスタイルが形成され、これがニューオリンズ・ジャズ(ディキシーランド・ジャズ) となって第1次世界大戦の末期から広く注目されはじめた。
その後1930年代のビックバンドによるスイング・ジャズ流行をへて、 40年代の新しい手法のバップを母体としたモダン・ジャズに発展した。
 

 

ブルース blues[英]

アメリカの奴隷制度の下で個人の苦悩や絶望感を表現する黒人のあいだから生まれた ワークソングや黒人霊歌などが、奴隷解放後、楽器の伴奏を伴って、定型化されたもの。 その典型は

1.3行詩形式で1行が4小説の12小節形式
2.多くが長調で3度と7度の音が半音近く下がるブルース音階を用いる
なお、ブルースはジャズやロックをふくむ黒人音楽の根源である。
 

 

ラグ(タイム) rag(time)[英]

1890年代にミズーリ州シダリアの黒人ピアノ奏者スコット・ジョプリンやトム・ターピンたち によって案出されたピアノ音楽をラグタイムとよぶ。
黒人のリズム感覚は出たシンコペーションをリズムが独特で、譜面どおりに演奏され、 即興演奏の要素はない。しかしジャズの一要素となった。
 

 

バップ(ビー・バップ) bop (be-bop)[英]

スイング・ジャズが行き詰まった1940年後期に、野心的な黒人ジャズ演奏者たちの ジャム・セッションから生まれた新しいスタイル。
メロディ、リズム、ハーモニーに変化をもたらし、モダン・ジャズの母体となった。
 

 

シンコペーション syncopation[英]

おなじ高さの強拍部と弱拍部と結ばれて、弱拍部が橋拍部になり、 弱拍部が強拍部になって強弱の位置が変ること。
 

 

アンサンブル ensemble[仏]

重唱奏。とくに弦楽器において、2弦およびそれ以上の音を同じに演奏すること。
 

 

モダン・ジャズ modern jazz[英]

1940年代にそれまでの基準を破った新しいスタイルのビー・バップが生まれたが、 それ以降のバップ手法にもとづくジャズの総称。その後のスタイルは多様化し、 ハード・バップ、前衛ジャズなどの呼称も生まれた。  

 

   

 
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