真空管ラジオ

2005年、半導体差動プリの完成以降、半年以上アンプいじりに意欲が湧かなくなっていた。あるとき、以前購入していた真空管ラジオ(MT管トランス付5球スーパー)を鳴らしてみたところ、よく鳴らなかった。「このラジオを実用レベルに修復したい。」という目標ができた。並三、並四、高一、スーパー、各種ラジオの回路、実装、調整について勉強し、修復に取り組んでみると、オーディオアンプとは違う発見があって面白くなってきた。当初、アンテナはマンションの7Fから10m位のビニール線を垂らすだけだったが、洋服のハンガーを使ってループアンテナを自作してみりした。感度はよくなったが、見た目がよくないので、高額ではあったが、作りのよいループアンテナまで購入してしまった。真空管ラジオの受信にはしっかりしたアンテナが必要だ。昭和初期から40年代までの各種ラジオの中からデザインの気に入ったものを修復することをしばらく続けてみようと思っている。

1.コロンビア RG-600 ラジオ機能付蓄音機
レコードプレーヤー付の大型ラジオで程度のよさそうなコロンビアのRG600というモデルを安く手に入れることができた。
この型のラジオが欲しかったのは、レコードプレイヤーのメカをはずして、ポータブルCDプレーヤーを代わりに置いてCDの音を楽しもうと考えたからだ。
マジックアイが付いているもの購入の決め手になった。
毎日、就寝時にCDを聴いたり、ブースター付きアンテナをつけてAM放送を聴いたりしている。3段階の音質調整機能があり、ソースによって聴きやすい音質に調整できる。
2.SANYO SS148 ST管6球スーパー
サンヨーのラジオはデザインが気に入っているものが多いが、本機はその中でもっとも好きなデザインのラジオ。比較的程度のよい状態で入手したが、よりきれいな状態にしたくなり、木工を得意とする友人にケースを再生してもらうことにした。スピーカーはコーンが破れかけている箇所があったので、新品に交換した。バーアンテナを内蔵し、外付けアンテナ無しでもラジオを受信できるようにした。音は可もなく不可もなくという感じ。低域のゆったりした感じが今ひとつだが、オリジナルの18cmスピーカーならもっとよく鳴るかも知れない。引き続きオリジナルを探し続けるつもりだ。
3.SANYO SF250 MT管トランスレス5球スーパー
SANYOの真空管ラジオはデザインがとても良いと思う。SF250は女性に人気のあるデザインだ。前オーナーによってケースが再塗装され、AMだけ受信するように(外部入力切換も無し)回路の変更が行われていた。
ケースの程度は良かったので、コンパウンドで磨く程度とし、
CPD等の外部入力の復活、バーアンテナを内蔵し外付けアンテナ無しでもラジオを受信できるようにした。
柔らかいのにクリアな音で、これまで修復した中でも上位の音がする。音質調整を連続可変できるように変更したので、好みの音に微調整が可能だ。
4.NATIONAL 5X942 MT管トランスレス5球スーパー
アンテナ内蔵なので、マンションではない旧家では各放送局を十分に受信することが可能だ。劣化した部品を交換し、実用レベルに修復して向島の料亭街のラーメン居酒屋で営業時間中フル稼働している。
5.NATIONAL BL200 MT管5球スーパー
トランス付MT管5球スーパー。アンテナ内蔵なのでマンションでも一部の局は外付けアンテナ無しで受信可能だ。いつもお世話になっている門前仲町の季節料理屋さんがポータブルCDプレーヤーを購入し、ラジカセにつないで聴いていたので、ライン入力をミニジャックに変更し、昔懐かしい音でラジオとCDを聴けるようにしてプレゼントした。ジャンク品で入手した時は外観、内部とも傷んでいたので、ケースは再塗装し、内部の部品は大部分を交換して実用レベルに修復した。割と小型のプラスチックケースだが、スピーカーが16cmなので、ゆったりとした低音が出る。お店のお客様にも評判。仕込みの時間は大将が落語を聴いているそうだ。
 
6.RCA VICTOR 66X13 GT管6球スーパー
小型でデザインが気に入ったラジオを入手した。小型ながら、中を見るとメタル管を含むオールGT管の構成で、周波数変換段の局部発信側に12J5という真空管が使われており、5球スーパーではなく、6球スーパーラジオということになる。12J5の動作上の役割は調べていない。
スピーカーは口径が10cmくらいしかないが、割とゆったりと音楽を聴ける音質で、ミニジャックを付けて、IPODの音を聴けるようにした。
7.VICTOR R-500 ST5球スーパー
ST管5球スーパーにしては珍しく、ループアンテナを内蔵したラジオを入手した。デザインがシンプルで気に入っている。フィールド型スピーカーが使われていたが、ダイナミックスピーカーに変更した。出力管が6ZP1なので、42程大きな音量は出せない。整流管を12Fから80BKに変更し、出力管を42にするとかなり大きな音量まで歪むことはないが、大音量は必要ないと割り切り、オリジナルに戻した。6ZP1と42の音質に差は感じない。
8.VICTOR 7AW-33 ST7球スーパー
高周波増幅段付の大型7球スーパーラジオ。ケースが大きくて重厚なデザインが気に入っている。高周波増幅段が付いていて短いアンテナでも受信するので、小型のアンテナを内蔵し、十分な感度となった。
スピーカーは音質がよいと言われ、高級機種に使われていたフィールド型。フィールドコイルに断線はなかったが、OPTは断線していたので交換した。ケースの作りが複雑で修復に労力を要した。
9.ナショナル MT管6球スーパー
大型の木製ケースに入ったMT管5球スーパーで、ジャイロアンテナを内蔵している。フロントパネルのつまみで内蔵アンテナの向きを変えられるので、放送局毎にラジオの向きを変える必要がなく、便利な仕掛けだ。
ケースは塗装がはがれたり、傷がついたりしていたので、再塗装することにした。大型スピーカーなので、低域と高域のバランスがよく、音楽をしっかりと聴かせてくれる。
10.シャープ MT管+GT管6球スーパー
大型の木製ケースに入ったMT管+GT管5球スーパー。
チューニングつまみにフライホイールがついていて操作感がよい点、出力管にGT管の6V6GTを採用している点、オーディオ回路にNFBを採用している点など、豪華な仕様になっている。NFBが掛かっているためか、音は全体的に静かな傾向でグレードが高く感じる。
11.ビクター 6A-22 MT管トランスレス?ラジオ
横長の木製ケースに入ったトランスレス(オートトランスは使われている)MT管5球スーパー。16cm×10cmの楕円形スピーカー2個の音が素晴らしい。フルバンドのドライブ感やうねり感がリアルで、この大きさの筐体から再生されている音とは思えない。数多くのラジオを修復してきたが、一番音の良いラジオだ。オーディオ回路にはNFBが掛けられている。トランスレスラジオのままでは、商用電源から給電するCDP等からの外部入力はできない(ブレーカーが落ちてしまう)ので、絶縁トランスをケースの中に組み入れたため、トランスレスラジオとは言えなくなった。部品取りを目的に購入したが、修復して本当に良かったと思っている。
  12.自作ラジオ ST5球スーパー
ST5球スーパーの部品を寄せ集めて自作した程度のよいラジオを入手した。ラジオ部は大きめのシャーシにゆったりと部品が配置され、きれいに配線されている。CR等の使用部品を見ると割と最近に作られたもののようだ。長めの外部アンテナをつければ、受信は可能だが、やはりバーアンテナを内臓し、外部アンテナ無しで受信ができるようにしたい。修復の必要はないが、バーアンテナを内蔵し、CDPが聴けるように手を加えることにした。
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