芥川文学の原点<『義仲論』と高山樗牛>


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模倣は藝術の第一義なりと云える命題に於て千古の真理を確認す。
(高山樗牛『時代の精神と大文学』1899・2)

彼はれ其云はむと欲する所、必ず是を言ひ、為さむと欲する所必ず為す。是の間に於いて些の衒気なく些の矯飾なし。彼れは偽善を解せざるのみならず、又偽悪をも解せざりき。彼れの云為は彼れに於いて唯其の自我の流露のみ。他の評して善と謂いひ、悪と謂ふもの、彼れに於て関する所にあたらず。畢竟自我の満足、是れ彼れにとりて最上の道義たりき。 (高山樗牛『平清盛論』1901・11)




 舎衛城(シュラヴァスティー)の祇園精舎 2005.12.6

もう髪の黄ばみかけた尼提(にだい)はこう言う除糞人の一人である。舎衛城の中でも最も貧しい、同時に最も心身の清浄(しょうじょう)に縁の遠い人々の一人である。
(『尼提』1925.9 尼提は芥川が創作した余り知られていない「神聖な愚人」の一人である。)



                     §目次§

報告書概要

§1、なぜこのテーマを選んだか?       
§2、『芥川龍之介未定稿集』にある作品   
  芥川の樗牛読書             
  樗牛心酔期年表             
  『釈迦』               
  『長(とこし)への命』             
  『水師表を読みて孔明を論ず』(『孔明論』)    
  『雑感』               
§3、『義仲論』
  研究史                
   @、【臼井吉見『「木曽義仲論」をめぐって』(1968・8筑摩書房)】
   A、【佐藤泰正『作家以前』(1968・12「国文学」)】
   B、【伊豆利彦『芥川文学の原点』(1973・7「日本文学」)】
   C、【宮坂覚『芥川龍之介と二人の<英雄>』 (1982・4)】
   河合栄治郎『項羽論』         
  『義仲論』の構造
  『義仲論』のあらすじ
  『義仲論』、『項羽論』、樗牛の著作の比較      
§4、芥川文学の原点
    高山樗牛
    『老狂人』         「宿命の嘆き」
    『じゅりあの・吉助』  同情Mit‐leid(ともに苦しむこと)
    『杜子春』         「お母さん」
    『西方の人』       「エリ、エリ、ラマ、サバクタニ」
                              (わが神、わが神、どうしてわたしをお捨てなさる?)


資料1、高山樗牛(1871〜1902)『平清盛論』 
       
資料2、河合栄治郎(1891〜1944)『項羽論』(工事中)

【お悔やみ】
渡邊二郎先生が御逝去なさいました。ここに心よりご冥福をお祈りいたします。



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