土羽打ち唄
 
細い丸太の棒で堤防の法面(斜面)をたたいて固める仕事です。重ねた土をまず軽くたたいて落ち着かせるのが「ならし」という作業です。体を前に折って、土羽棒を連続的打ちます。これに対し、土羽棒を肩の上まで振り上げて、力いっぱいに打ち固める作業を「本打ち」といいいます。本打ち作業では、音頭取りが唄をうたっている間は足踏みで土を固め、ヤ声のところで棒を肩まで持ち上げて本格的に力を入れて打ちます。反対に音頭取りは、音頭のところで力一杯うたい、ヤ声のところで呼吸を休めます。このインターバル方式によって、音頭取りも、作業員も長時間働けることになります。なお唄の一節中に本打ちを一回するものを「一つ打ち」、二度続けてするものを「二つ打ち」といっています 

 ならしならし
ならしなーよ ならせよだーよ
 *ソーレ ソラドッコイショ
あれさよー 土羽ならせよ
 *ヤッサノ コラサ
さくらなーよ さくらがだーよ 
 *ソーレ ソラドッコイショ
あれさヨー 花ひらくよ
 *ヤッサノ コラサ
ならしなーよ ならせよだーよ
 *ソーレ ソラドッコイショ

      (元唄=利根町・木村たけ、石塚みい、海老原いち)

 一つ打ち
ヨーホイト コラサー
 *ヨイトヤ コラサヨー
おそろいなったじゃ ないかいだーよ
 *ヨーホイト コラサー
ヨーホイト コラサー
 *ヨイトヤ コラサヨー
おたのみしますよ みなさんにだーよ
 *ヨーホイト コラサー
ヨーホイト コラサー
 *ヨイトヤ コラサヨー
きめこめしめこめ どなたもだーよ
 *ヨーホイト コラサー

    (元唄=利根町・渡辺とく、石塚みい、木村たけ、海老原いち)

  ニつ打ち
ヤーレン ハイカラさんなら まーたー
こないでおくれ ソーラーイ
 *ヤーレン ヨイトヤ
  ナンダイマータ コレハサノソーライ
ヤーレン かわいい娘の まーたー
なんと気をもます ソーラーイ
 *ヤーレン ヨイトヤ
  ナンダイマータ コレハサノソーライ
ヤーレン お染めの宅より まーたー
来いとのたより ソーラーイ
 *ヤーレン ヨイトヤ
  ナンダイマータ コレハサノソーライ
ヤーレン お上手なものだよ まーたー
どなたにだれ泣く ソーラーイ
 *ヤーレン ヨイトヤ
  ナンダイマータ コレハサノソーライ

    (元唄=利根町・渡辺とく、石塚みい、木村たけ、海老原いち)

利根川流域の土羽打ち唄は、地域によって、歌詞も節にも違いがあります。ここでは小貝川と利根川との合流点付近でうたわれていたものを紹介しました。


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