きくち寛 「源」新春ライブレポート 2009

きくち寛 「源」新春ライブレポート 2009.1.17

 

 私の今年初めてのライブは、きくちさんの「源」での新春ライブとなった。「源」におじゃまするのは、昨年の新春ライブ以来1年ぶりである。最近のきくちさんは、6月の愛知芸術劇場のホールコンサートは別にして、地元以外の地域での活動が多くなってきているようだ。

いろいろな考え方があると思うが、私は喜ばしいことだと思っている。全国各地できくちさんの歌を待っている人の所を旅して歌を届ける、そんな「魂歌巡礼の旅」を地で行く活動ができれば素晴らしいことだと思う。

 

ライブの日の117日(土)は、14年前に阪神・淡路大震災が起きた日である。あの日、TVのニュースなどでだんだんと様子が分かってくるたびに、これは大変なことになったという思いでじっとTVを見ていた記憶がある。きくちさんは、まだ東京で活動されていた頃だったそうで、私と同じようにTVで情報を知り、ずっと見ていたそうである。

 

さて、2009年に話を戻そう。いつものように神奈川からきんたろうさんが来てくれるので、今池で待合わせすることにした。ホテルも、いつもの名古屋駅近くの「ル・ウエスト名古屋」を予約して準備はOK。私は、1425分の宇治山田駅発の名古屋行特急に乗る。この列車はノンストップなので、途中津駅に停車するだけで1時間15分で名古屋に着く。

まもなく名古屋駅に到着しようかという時、私の携帯電話が鳴った。表示されている市外局番は「052」だから名古屋だが登録してない番号だ。誰だろう・・・と思いながら出るときんたろうさんからである。どうやら携帯電話を忘れてきたらしい。17時に今池ガスビルの地下にある「しら河」前で待っているから、とのこと。ひつまぶしを食べるいつもの店である。私もその時間に行くと伝えて電話を切る。

まもなく、電車は近鉄名古屋駅に到着。太閤口を出てホテルへ向かいチェック・インをする。家から持ってきた、愛飲しているブルックスコーヒーを淹れてしばらく部屋で休憩する。

 

1620分になったので、ホテルを出て名古屋駅から地下鉄で今池へ向かう。1年ぶりの今池である。「時間があれば一緒に何か食べようか?」と事前に息子に連絡を取ったのだが、17日、18日はちょうどセンター試験の日と重なり、試験のバイトで忙しいとのこと。正月には元気な顔見ているし、その分出費が減ったのでまあいいか・・・。いよいよ息子も今年は4年生。厳しい就職活動ではあるが本人なりにいろいろと考えているようである。何とかうまくいってほしいものである。

 

1650分。ガスビルに到着。「しら河」は17時開店なので店の前に用意されている椅子に座って待つ。と、すぐにきんたろうさんも到着。ホテルで私に連絡しようとして、携帯を忘れたことに気づき大慌てしたようである。よく私の電話番号がわかったなぁと思ったが、知っていそうな人の名刺を持っていたのでその方に連絡して聞いたそうだ。とにかく再会できてよかった。

まもなく店の方が「どうぞ〜」と声をかけてくださり、私たちは中へ。いつもの「上ひつまぶし」と「きも吸」を注文する。お茶づけの好きなきんたろうさんは、初めからお茶も出しておいてくださいと頼む。私は、忘れないうちにと持参した伊勢神宮の干支の置物「五十鈴」をきんたろうさんに渡す。正月しか手に入らない、干支を形どった土鈴である。

 

ほどなくひつまぶしが出てきて、二人はさっそく食べはじめる。相変わらず、きんたろうさんは早い。私も2杯目からはお茶漬けでいただく。二人とも大満足で食べ終わったが、まだ20分しか経っていない。少しゆっくりしようと話をしていたが、お客さんがどんどん増え、いつのまにかほぼ満席になってきたので、出ることにした。

コーヒーを飲むには中途半端な時間なので、源まで行くことにして、向こうで待とうと、ガスビル前のいつもの交差点を渡り歩きだす。10分余り歩くと見慣れた「源」の建物に到着。前にはこの時間にしては珍しく多くの車が停まっている。

まだ1750分だったのでさすがに誰も並んではいない。しばらく玄関前で待つつもりでいたが、しばらくすると玄関のドアが開き、きくちさんの奥様が出て来られた。あいさつすると「ちょっと待って」と中に行き、すぐに「どうぞ〜。入ってください」と声をかけてくださる。本来なら1820分開場なのだが、こうして18時少し前には会場の中に入らせていただくことができた。源のマスター、山下さんにも「今年もよろしくお願いします。」とあいさつし、私のいつもの席である左の最前列に荷物を置く。きんたろうさんはその後ろに席をとる。

 

きくちさんも中の控室から出て来られ、「今年会うのは初めてですね」と新年のあいさつ。昨年11月末の京都八幡市での関島秀樹さんのコンサートの際、ゲストに来られたきくちさんとお会いしてるので、最近会ったような感覚だったが、源でお会いするのは1年ぶりだ。「スティッカムはちゃんと見れてますか?」「はい、いい音、いい映像ですよ。」今年から始まったスティッカムの話題になる。たくさんの方が見てくれているが、視聴者の反応がやはり気になるようだ。

 

「おまんじゅうもどうぞ。」と源のマスターが「なごやん」をすすめてくれる。ライブの度にマスターはいろいろと気を使ってくれる。「源」の家庭的な雰囲気はきくちさんともぴったりである。きくちさんとは菊里高校の先輩・後輩の間柄(きくちさんが後輩、念のため)で、長い間きくちさんを応援されている。

マスターときくちさんの奥様にも、干支の置物「五十鈴」を少し説明して手渡す。マスターはさっそく会場入り口に飾ってくれている。お客さんは、今夜は何人くらいなのかなぁ?並んでいる椅子の数からみると、超満員とはいかないようだが、20数人のお客さんは予約があるみたいだ・・・、などと考えていると何人かのお客さんが入ってくる。

そういえば、彩日ちゃんの姿が見えない。奥様に聞くと、学校関係の新年会があり、少し疲れているので車で横になって寝ているが、まだ起きないとのこと。

 

すいかおじさんとまこさんがみえた。私は、すいかおじさんには11月の八幡でお会いしていたが、まこさんとは昨年6月の愛知芸術劇場以来である。すいかさんは奥様手作りの「ぼた餅」が大変気にいったらしく、11月にお会いした時に、早くも楽しみだ、楽しみだと言っていた。

「おぉ、来た、来た。」と、きんたろうさんが声をあげる。愛知北FM放送でもおなじみのシンガー小西沙弥香さんだ。きくちさんも応援してあげたい、とFM放送のきくちさんの番組にゲストで呼んだり、犬山まつりの時スタジオ前で一緒にミニライブをしたりしている。私も春の犬山まつりの時に放送局におじゃましたので、彼女のことは知ってはいたが、きんたろうさんはCDを買ったりライブにも行ったりするほどである。沙弥香ちゃんは源のマスターに頼まれて手伝いに来たらしく、さっそく受付をしたり、飲み物の注文を聞いたりしている。

いつもライブでお会いするTさんは、この日はお母様と一緒にお見えになり、一番前の席に並んで座られた。名古屋の豊ちゃん、加藤さんご夫妻、きんすけさんも後ろに姿が見える。すいかさん、まこさんの知り合いで、私も何度かお会いしている百合草さんが今回も来てくれており、中ほどに座っておられる。いつものメンバーが続々と集合しているようだ。

 

「源」では、これまで必ずお会いしていた林さんの姿が見えないが、前々日はスティッカムのスタッフ、前日にも応援している青木まり子さんのライブが「源」であり、多分参加をされていたのだろう、さすがにこの日は来れなかったらしい。先日、私のチャット部屋へ来てくれて知ったのだが、富山のれいさんもライブへ来ていたらしい。彼女は息子さんが名古屋におり、帰りも急いでいたらしく挨拶できずに残念であった。

開演10分前になると、23人ほどの方が座り、客席も何とかいっぱいとなった。いつも間にか一番後ろに座っていた彩日ちゃんが、きんたろうさんのところに来て何やら話している。男の人で、抱っこしてもらうほど懐く人は他にはいないそう(きくちさんの弁)だが、きんたろうさんとは、すっかり「お友だち」だ。開演直前に、ナミーさんがかけこみ入場され、後ろの方に座る。

 

 予定どおりに19時開演。(以下、演奏曲の紹介・感想)

1        泣いてごらん

いつものようにオープニングはこの曲から。何度聴いても、心を和ませてくれる名曲である。

2        TOKYO GOLDEN RIVER

命を河に例えて歌った曲だと以前に伺ったことがある。きくちさんの持ち味でもある癒し系の代表的な1曲。

3        春・夏・秋・冬

かつて、きくちさんがご自分のHPで好きな曲の人気投票をしたときに、源のマスターが「この曲が何で1票も入らないのか!」と憤慨されてたのを思い出す。

4        君がこの都会(まち)を離れても

阪神・淡路大震災で離れてしまった恋人たちを歌った曲。ちょうどこの日は、震災のあった日で、詞が心に沁みた。未CD化。

5        シルクの月

個人的に大好きな曲。初めて「源」でのライブにおじゃました2005年の11月に聴いて詞にもメロディにも身体が震えた。当時はまだCD化されておらず、CD発売が待ち遠しかった。

6        貴船川

学生時代にきくちさんを知ったのがこの曲。2/28には貴船「べにや」さんでライブが予定されている。貴船川のせせらぎを聴きながらのお座敷ライブは最高!。皆さんもぜひ。

7        大原寂光院

続けて京都の曲。一昨年の秋、大原のライブで発表された曲だが、叙情的なメロディときくちさんの声がよくマッチしている。

8        父の慈しみ

西尾市のお茶屋さんの娘さんが、亡くなった義父のことを想って書いた原詞にきくちさんが補作詞して曲をつけたもの。名古屋の玄さんお気に入りの曲。

9        あなたがいたから

森進一さんへの提供曲である。森さんの歌も良いのだが、やっぱりきくちさんの方が数倍良い(と私は思う)

10   あの歌(歌の翼と共に)

きくちさんらしい詞だと思う。歌というものをどう捉えているか、よく表れているように思う。

=====10分間休憩=====

11 届いたみかん

MCでの話題。みかんは揉むと甘くなると聞いた。先日、家で妙にやわらかなみかんがあって食べたらおいしかったのだが、実は家族が食べようと思ってわざわざ揉んで置いてあったらしい、という話。

12 冬の桜

  解説はいらない名曲。♪母を背負って……から詞の光景が浮かんできて、毎回じっと聴き入ってしまう。

13 君への贈り物

  きくちさんから、奥様に対して「母の介護をよくやってくれてると思う。」と感謝の言葉も。

14 風のオルゴール

  私は、勝手に「届いたみかん」「冬の桜」「風のオルゴール」の3曲を「きくち寛母シリーズ」と呼んでいるが、その最新作。3曲とも涙を誘う名曲である。

15 愛すれど哀しく

  古い曲ではあるが、この曲のファンも多い。特に♪君を傷つけて教えられたのは君の涙が流れ星だということ、という詞はすごい!次の弾き語りシリーズではぜひCD化してほしい曲。

16 置き去りのままの夢を

  CD化。最近のライブではよく歌われる曲。我々の世代にとってよく理解できる詞であり、団塊の世代への応援歌でもある。

17 ばら色の人生と呼ぼう

  CD化。まこさんのお気に入りの曲。16172曲もぜひCD化してほしい。

18 魂歌巡礼の旅

  きくちさんの生き方そのものを歌った曲。きくちさんの「魂歌巡礼の旅」は今年もまだまだ続く。私もずっと応援していこうと思う。

19 ボヘミアン

  いつものように、ラストはこの曲を会場と一緒に全員で。

=====アンコール=====

20 春待ちブルース

  まこさんからリクが入り、予定外で急きょ歌ってくれた。黄昏しげちゃんも好きな曲。ギターがカッコいい。

21 さようなら

  あまり歌わない曲を・・・ときくちさん。私もライブでは初めて聴いた。弾き語りで聴くとレコードとはまた違った感じになる。しっとりとして「若い頃のきくちさんの恋愛」が想像できるような曲だ。

22星とラベンダーと君

 アンコールのラストはやはりこの曲。会場も一緒になって歌ってフィナーレ。

 

アンコールを入れて22曲の熱演となった今年の「源」新春ライブも、感動をいただいた興奮の中で無事終了し、お待ちかねの懇親タイムに。ほとんどの方が帰らず残っている。

時刻は2115分。きくちさんが持参してくれた、奥様手作りのぼた餅が残っている会場の方全員に配られる。沙弥香ちゃんや彩日ちゃんも手伝ってくれ、お餅をみんなに渡してくれている。

私はお餅をいただくのが3回目だ。いつもながら大変おいしくいただいた。きくちさんも奥様も、あちらこちらのファンの方に気軽に話かけている。新春ライブならではのいつもの光景である。

 

すいかさんは、例によって自作のアスキーアート風の「作品」にきくちさんからサインをしていただいている。どうやらネットの知り合いの方に送るようだ。(実は私も以前にいただいている)

きんたろうさんとすいかさんがこのあと何か食べに行こうと話がまとまったようだ。「一緒に付き合うでしょ?」と、きんたろうさんが言うので、「もう何も食べられないよ。コーヒーなら付き合うけど。」と答える。

それでいいということで、どうせ帰りは車でホテルまで送ってもらえるし、すいかさんの車に乗せていただくことにした。

 

時刻が22時を過ぎたので、源のマスターやきくちさん、奥様にお礼を言って源の玄関を出て前に止まっているすいかさんの車に、きんたろうさん、まこさん、百合草さんと一緒に乗せていただく。

きんたろうさんが、ちょっと待ってと言って再び源の中に入りすぐ戻ってきた。小西沙弥香さんを誘って来たらしい。一緒に来ると言う。彼女は自宅は春日井らしく、車で来ていたので、すいかさんの車の後ろをついて来る。

私に気をつかってくれて、コーヒーだけでもOKのファミレスを探しているようだ。名古屋は車では走らないので、地理はほとんどわからないが、どうやら栄の近くらしい。確かこのあたりにあるはず・・・、というすいかさんの予想があたり「すかいらーく」を見つけて中に入る。

中に入り、皆が注文しかけたが、知多方面まで帰らないといけない百合草さんが終電を調べると、金山発23時過ぎということで微妙な時間だ。それに遅れたら大変なので、すいかさんは「戻ってから注文する」と、先に車で送っていくことになった。

 

まこさん、きんたろうさんはタンメン。沙弥香ちゃんは夕食を食べてないということで結構なボリュームのもの(何という名前か忘れた(^-^;))を頼んでいる。私は、ドリンクバーにしてコーヒーを入れてくる。

しばらくすると、すいかさんも戻ってきて、同じタンメンを注文し、沙弥香ちゃんをまじえていろいろな話をする。沙弥香ちゃんのファン層は意外にも年齢層がかなり高いらしい。きんたろうさんがライブに行ったときにも、自分が場違いではないかと心配したそうだが、意外にも同年代の方たちもいて驚いたそうだ。沙弥香さんが言うには最高齢のファンの方は70代の方だそうだ。私たちも、おじさんやおばさんたちが楽しんでいるチャットのことなどを沙弥香ちゃんに話して、私も音楽を流す「チャット部屋」を開いていることを話したり、たまに沙弥香ちゃんのHPも見ていることを伝える。

 

彼女は、どうやら家庭的には少し恵まれなかったみたいで、15歳ですでに働くなど大変な苦労もしているようだが、とても素直で明るい子である。まこさんも「こんな良い娘に育って・・・」と感心している。すいかさんは、どういう曲を作って歌っているのかを聞いたり、いつものようなおとぼけ口調で、中年に受ける曲をアドバイス(?)したりしていたが、結論は、我々も沙弥香ちゃんを応援していこういうことで一致した。やはりこういった機会があると人となりもよくわかっていい。

私はコーヒーをお代わりしたりして、後半は聴いていることが多かったが、時間が経つのが早い。時計を見るともう日付が替わろうとしている。

 

0時になったので店を出ることにした。駐車場で沙弥香ちゃんとは再会を願ってあいさつをして別れる。すいかさんの車に乗せてもらって私ときんたろうさんはホテルまで送ってもらう。10分ほどで名古屋駅付近に到着。すいかさんがきんたろうさんの宿泊ホテルである「第一富士ホテル」の前に車を止めてくれたので、私もこの近くだからと、お礼を言って一緒に降りる。きんたろうさんと別れて、私のホテルまで歩く。すぐに「ル・ウエスト」はわかった。部屋に戻りさっとお風呂に入り、すぐベッドの中に入ったのはすでに1時近くになっていた。

私の今年の「ライブ初め」も終わろうとしていた。私の中では心地よい疲労が混じった充実感と今年への期待感をいっぱいにして、1年ぶりの「ル・ウエスト」での名古屋の夜は更けていったのだった。(了)

 

     今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。次は、2月28日の貴船ライブ、そして3月1日のラフォーレ琵琶湖での関島さんとのジョイントコンサートを予定。多くの方と逢えるのを楽しみにしています。