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2003年ドラフトニュース    阪神タイガース                

2003.11.19    シダックスの庄田を隠しだまとしてリストアップ 
阪神が19日のドラフト会議の指名候補として、シダックス庄田隆弘外野手(23)を最終リストに残したことが分かった。少数指名に止まる方針ながら、候補者が他球団から先に指名される最悪のケースに備えて万全の策を講じる。野村克也元監督が指揮を執る社会人チームからの指名となれば「ノムさんルート」を経た初の指名となる。庄田は俊足巧打の潜在力を持つ左投げ左打ちの外野手。地元兵庫県の出身で、智弁学園(奈良)では甲子園大会も経験した。明大を卒業して社会人2年目の今季に頭角を現し、夏の都市対抗野球で準優勝したメンバーにも名を連ねた。 左打ち野手という補強ポイントにも合致することから、阪神が最後の隠し玉としてリストに残した。上位からの獲得状況に応じ、庄田指名に踏み切る。


◆庄田隆弘(しょうだ・たかひろ)1979年(昭54)11月9日、兵庫県生まれ。智弁学園(奈良)では甲子園出場。1年夏は福留孝介(現中日)を擁したPL学園(大阪)を準々決勝で破り、4強入り。その後明大を経て、昨年シダックス入社。183センチ、80キロ。左投げ左打ち 

 
2003.11.19    最終編成会議でドラフト5巡目で横浜隼人の小宮山の指名確認 
阪神はドラフト5巡目で横浜隼人の小宮山を指名することになった。同校は熱狂的な虎党の水谷監督が89年に監督に就任した際に阪神とそっくりのタテジマのユニホームを採用。帽子のマークも校名の頭文字のYとHを組み合わせたものだが、Yが限りなくTに近い形になっている。「プロに入ったら矢野さんのような勝負強い捕手になりたい」と小宮山。同校初の指名を前に身も心もすっかり猛虎の一員になりきっていた。


“虎の申し子”が誕生する。きょう19日のドラフトで阪神が5巡目に小宮山慎二捕手(17)=横浜隼人高、右投右打=を指名することが18日、確実となった。同校では平成元年の創部以来、猛虎とソックリのタテジマのユニホーム、ほぼ同じデザインの帽子を採用。小宮山自身もリーグ優勝に貢献した矢野を目標に置く。スローイングに絶対の自信を持つ男が未来の正妻候補に名乗りを上げる。心はもう、タテジマ戦士だった。いや、見た目も立派な猛虎の一員だ。ドラフト前日の横浜隼人高グラウンド。下級生に交じって、1人だけ試合用のユニホームで汗を流す小宮山は阪神の選手以外の何物でもない。白地に黒のタテジマ、そして「H」と「T」を組み合わせたように見える黒字の帽子…。24時間後に訪れる瞬間のための予行演習にも思えた。 「ドラフト前日でようやく実感が沸いてきました。今夜?練習で疲れているので、ぐっすり眠れるんじゃないですか」 17歳のあどけない顔に、少しだけ自覚を感じさせる。同校のタテジマ史がスタートしたのは14年前の平成元年。熱狂的な虎党の水谷哲也監督(39)が就任と同時にユニホームのデザインを一新した。「横浜隼人の頭文字YとHを組み合わせて、できるだけYをTに近い形にしてくれ、と要望を出しました。公私混同と言われますが…」。無意識のうちに育まれた猛虎魂。同校にとって最初のプロ野球選手が阪神から誕生するのは何かの因縁に違いない。 もちろん、潜在能力に関しても、岡田阪神元年のドラフト戦士にふさわしい。最大の売りはスローイングのスピード。好調時には捕球して二塁ベース到着までの時間が1秒9を切る。プロでも2秒の壁に悩む捕手が多い中、その数字は超高校級だ。5試合を戦った今夏の神奈川大会では、相手の盗塁企図がゼロ。小宮山のポテンシャルを示す最高のデータに違いない。 「投手に楽な気持ちで投げてもらいたいので、1年の時からスローイングに力を入れてきました。僕の課題は打撃。プロに入ったら、矢野さんのような勝負強い捕手になりたい」 リーグVへ導いた正妻は憧れと同時に、何よりの目標だ。思えば阪神が日本一に輝いた85年に生を受け、18年ぶりの優勝の年に新たなタテジマに袖を通す。新時代を迎える虎の司令塔へ。ハマの空の下で、まもなく産声を上げる。

 ★小宮山慎二(こみやま・しんじ)1985年(昭60)11月26日、神奈川県厚木市生まれ、17歳。三田小1年の時に野球を始める。陸合中時代は学校の陸上部に所属しながら「平塚シニアリーグ」でプレー。横浜隼人高では2年秋から正捕手。今夏の神奈川大会では5回戦で東海大相模に2―4と敗れた。家族は父・和行さん(45)、母・絹子さん(43)、兄・大祐さん(21)、姉・亜由美さん(20)、妹・愛さん(12)。1メートル77、78キロ。右投右打。


阪神がドラフト4巡目で指名する新日鉄広畑の桟原将司投手(21)は18日、姫路市のグラウンドでキャッチボールなど約1時間の軽い練習に終始した。「新聞ではいろいろ自分のことを見るが、実際指名されるまでは不安でいっぱい」。幼少から阪神ファンで「地元の球団。指名されれば嬉しい」とMAX150キロ右腕はセ・リーグ覇者からの吉報を心待ちにしている様子だった。


編成会議を終えた阪神・岡田監督は「指名は(自由獲得枠と)合わせて5人くらい。予定通りいけるんじゃないか」と自信を見せた。すでに自由獲得枠で筒井和也投手(愛知学院大)鳥谷敬内野手(早大)と投打の即戦力2人の入団が内定ずみ。「狙い通りとれたのはスカウトが全力で走り回ってくれた成果」と納得の表情だった。


阪神はドラフト会議を翌日に控えた18日、東京都内で岡田彰布監督(45)同席のもと編成会議を開き、ドラフト6巡目で島根・開星高の杉原洋投手(18)を指名する方針を固めた。すでに自由獲得枠で2人(鳥谷、筒井)が内定しており、ウエーバーでは3人を指名。昨年の11人から一転して、5人の少数精鋭となることも再確認された。 甲子園での全国大会を経験した大型右腕が、岡田阪神のドラフト指名の“最終兵器”だ。運命の日を翌日に控えたこの日夕、都内で行われた編成会議。岡田監督、竹田常務、黒田編成部長にスカウト陣が勢揃いし、6巡目では島根・開星高の杉原の指名が確認された。身長1メートル86、体重80キロのサイズ。長いリーチを生かした投球フォームで、最速141キロのストレートを駆使。まだ粗削りだが、肩、ひじの柔軟性には目を見張るものがあり、2年生だった昨年夏の甲子園出場時から注目の存在だった。 阪神は佐野仙好・西日本統括スカウトが9月に同校を訪れ、調査書を提出していた。杉原はすでに中国地区の強豪・JFE西日本への入社が内定しているが、「ドラフト指名があれば優先する」といういわゆる“プロ待ち”。12球団OKの姿勢で獲得に支障はない。 当初は、即戦力の期待で松下電器の久保康友投手(23)=関大一卒=をマークしていた阪神だが、トレードで前横浜の左腕・竹下、前オリックスの右腕・牧野を獲得。テスト入団でも前西武・細見が加わり、将来性あふれる高校生指名にシフトチェンジを決めた。「競合? いないんじゃないか。先に獲られてしまうというのは、スカウトの話ではなさそうだし、むしろ他(球団)の情報が多かったよ」一軍指揮官として初めてのドラフト会議に出席する岡田監督も、余裕の構え。「狙い通り」と胸を張る鳥谷&筒井の自由獲得枠コンビに、4巡目では150キロサイドハンドの新日鉄広畑・桟原を指名。下位は横浜隼人・小宮山捕手と杉原で固めた。トレード、新外人補強に続く将来の足固めでも抜かりはない。


V2ドラフトだ。きょう19日の新人ドラフト会議を控えてこの日、都内ホテルで最終編成会議を開いた阪神は、すでに入団が決まっている鳥谷敬内野手(22)=早大=、筒井和也投手(22)=愛院大=の自由獲得枠コンビの他に3選手の指名を確認。今年は計5選手の少数精鋭だが、岡田彰布監督(45)から「いい補強ができた」と早くも勝利宣言が飛び出した。量よりも質。V2を狙う阪神が最終リストに5人の選手の名前を残した。自由獲得枠で鳥谷と筒井。ウエーバーとなる4巡目以降は桟原、小宮山、久保。11選手を指名した昨年から人数的には6減だが、岡田監督は早くも”勝利宣言”だ。 「今年は自由枠を使わない球団が三つもある中で、うちは狙いどおりに上2人(鳥谷、筒井)が獲れたからね。これまでは(競合して)負けることが多かったけど、全力をあげてスカウトが走り回った結果。その他の3選手も競合はなさそうだし、予定どおりに行くんじゃないかな」 不作と言われる今ドラフトだけに、まさに少数精鋭。ピンポイント補強だ。投手は左右の上手に右サイドが各1人づつ。内野手1人、捕手1人。ポジション的にバランスがいいだけでなく、年齢構成をみても社会人2人に大学生2人、高校生1人。野崎球団社長が胸を張った。 「自由枠も希望した選手ですし、今年はもう8割方作業は終わりましたね。即戦力と将来性と…。ポジションをみてもバランスがよく、いい補強ができると思います」 この日は都内ホテルで野崎球団社長、竹田球団常務、黒田編成部長をはじめ全スカウトが集結して最終編成会議。シミュレーションも滞りなく終了した。不安な点は何もない。 岡田監督は「もうびっくりするような名前も出てこないし、今日は他球団の出方などを話し合ったり、確認作業をしただけで終わった。あしたは他球団のクジを見たり、高みの見物をさせてもらう」と余裕の構え。むしろ「初めて会う人が多いし、あいさつをしっかりしとかないといけないなあ」と就任以来はじめて他球団との接触となるだけに、顔見せに終始することになりそうだ。 母校・早大の後輩でもある鳥谷とはスケジュールの都合でしばらくは会えそうにない。しかし「電話はできるやないか」と笑顔を見せた。連覇へ最高の補強が完成する。初めて出席するドラフト会議は岡田監督にとって満点以上のデキだ。

◆ 阪神指名予想(鳥谷、筒井は自由獲得枠で決定) ◆


自由枠 鳥谷  敬(22)(早大)   内野手
自由枠 筒井 和也(22)(愛知学院大)投 手
4巡目 桟原 将司(21)(新日鉄広畑)投 手
5巡目 小宮山慎二(18)(横浜隼人) 捕 手
6巡目 久保 康友(23)(松下電器) 投 手

◆ ドラフト会議出席者 ◆

 竹田邦夫常務取締役、黒田正宏編成部長、岡田彰布監督、嶌村聡スカウトディレクター、菊地敏幸東日本統括スカウト  

 
2003.11.18    ドラフトは6人指名で準備万全 
阪神は今ドラフトで自由獲得枠を2つとも用いて、即戦力の獲得に成功した。今年のドラフト戦線の最大の目玉だった早大・鳥谷敬内野手(22)が8日に阪神入団を表明。愛知学院大の148キロ左腕、筒井和也投手(22)も自由枠での入団が決まった。4巡目では、新日鉄広畑の桟原(さじきはら)将司投手(21)を指名する。この3人で即戦力補強が固まった。 5巡目以降は将来性豊かな高校生を指名する。指名有力なのは、島根・開星高の杉原洋投手(18)、横浜隼人高・小宮山慎二捕手(17)、沖縄・北谷高の伊志嶺忠捕手(18)。小宮山は素早いスローイングが光り、関東ナンバー1の呼び声が高い。伊志嶺は左打ちで、高校通算35本塁打。強肩巧打で“南国の阿部”と期待される。  
 
2003.11.18    「山陰の伊良部」杉原指名へ 
阪神が「山陰の伊良部」を狙う。明日19日のドラフト会議で島根・開星高の右腕、杉原洋投手(18)を指名する可能性が高いことが17日、分かった。杉原は阪神伊良部のような大きく割れるカーブが武器。今年8月、中国地区選抜チームに選ばれハワイに遠征し、2イニングで8奪三振の珍記録をつくった。6つのアウトを三振で奪ったうえに、振り逃げが2つ。捕手が捕り損なうほど、カーブの落差が大きいためだった。杉原は1、2年夏の甲子園に出場した。今年5月に右肩を痛め、3年夏は島根県大会準々決勝で敗退したが、185センチの長身から最速142キロの直球を投げ下ろす。重い球質、大きなカーブ、と阪神伊良部とタイプが酷似する。阪神佐野仙好・西日本統括スカウト(52)は「西日本では広陵の西村に次ぐ素材」と高評価を与えた。


阪神ドラフトの最終爆弾は“山陰の伊良部”だ! 阪神が19日のドラフト会議で島根・開星高の右腕、杉原洋投手(18)を指名する可能性が強いことが17日、分かった。杉原は阪神伊良部のような大きく割れるカーブをマスターし、2イニングで8奪三振という離れ業をやってのけた大物。岡田阪神が未知の魅力あふれる杉原を隠し玉として用意した。 ハワイアンが度肝を抜かれた。今年8月。杉原は中国地区選抜チームに選ばれ、米国ハワイに遠征した。その試合で離れ業をやってのけた。なんと2イニングで8奪三振。計算が合わない? そう、6つのアウトをオール三振で奪ったうえに、振り逃げが2つもあったのだ。落差の大きなカーブは、捕手も捕りそこなうほどだった。杉原は1、2年夏の甲子園に出場した。今年5月に右肩を痛め、3年夏は島根県大会準々決勝で敗退したが、1メートル85センチの長身から最速142キロの直球を投げ下ろす。加えてタテのカーブが武器。高い身長、重い球質、さらに大きなカーブ、と阪神伊良部とタイプが酷似する。あるスカウトは「横浜三浦の高校時代にそっくり」と評し、近鉄、巨人、中日、横浜、ロッテなど8球団が“痩せた伊良部”としてリストアップした。2年秋の中国大会初戦で広陵高・西村に投げ負けたが、阪神佐野仙好・西日本統括スカウト(52)は「西日本では広陵の西村に次ぐ素材」と高評価を与えた。阪神は愛知学院大の筒井和也投手(22)を自由枠で獲得。即戦力補強に成功した。さらに長期的視野に立ったドラフト補強を検討し、一級品の素材である“山陰の伊良部”を指名する可能性を強めた。ドラフト前日の18日、東京都内で開く編成会議で、杉原を指名する方向で調整する。開星高の野々村直通監督(51)は「評価されればどこでもいい。順位も気にしない」と語っており、杉原本人もプロ志向が強い。杉原の出身地、島根県斐川(ひかわ)町は19年前、“宝”の出土で全国の注目を集めた。84年、荒神谷遺跡から弥生時代の青銅器が出土。日本最大の358本もの大量の銅剣が見つかった。その斐川町に眠っている未完の“宝”を岡田阪神が掘り起こす。

◆杉原洋(すぎはら・よう)1985年(昭60)5月31日生まれ、島根県斐川町出身。斐川東中軟式野球部では一塁手で控え投手。身体能力の高さを買われて、島根県中学駅伝のメンバーに選ばれたこともある。開星高では1年春からベンチ入り。控え投手で出場した1年夏の甲子園では1試合に登板。1年秋からエースとなり、2年夏の甲子園では、1回戦(対青森山田)で6失点して敗れた。今夏は県大会8強。1メートル86、80キロ。右投左打。家族は両親と兄2人。 
 
2003.11.15    ドラフト隠し玉は高校通算35発捕手「沖縄・北谷の伊志嶺」 
虎の隠し球は「沖縄の阿部」だ。阪神がドラフト会議に向け、沖縄・北谷の伊志嶺忠捕手(3年)をリストアップしていることが14日、分かった。中央球界では無名の存在だが、右投げ左打ちの捕手で高校通算35本塁打のパワーと強肩は、巨人阿部を彷彿(ほうふつ)させる。上位指名予定の横浜隼人の小宮山慎二捕手(3年)を他球団に奪われた場合は、沖縄の隠し球を指名する。 中日のキャンプ地として知られる沖縄県北谷町。阪神が宜野座春季キャンプで宿泊する恩納村からも車で約20分とほど近い。その北谷に、阪神ドラフトの隠し球、伊志嶺はいた。北谷高では甲子園出場歴もなく、伊志嶺は中央球界では無名の存在。だが、遠投110メートルの強肩は県内無敵だった。1年秋からマスクをかぶり、盗塁を刺し続けた。3年になると、対戦相手はほとんど盗塁を仕掛けてくることもなくなったという。最大の特色は、かつてはV9時代の巨人森(現日刊スポーツ評論家)、さらに巨人阿部と同じく右投げ左打ちの捕手という点だ。高校通算35本塁打をマークした力感ある打撃もセールスポイント。パワーに加えて、柔軟性がある。広角に打ち分け、左翼方向への打球も伸びるのが長所だ。その打撃スタイルはまさに巨人阿部と共通する。今年の夏の県予選では3試合連続、計5本もの三塁打を放った。準々決勝で沖縄尚学に敗れたが、ベスト8進出の原動力となった。強肩、巧打。この無名の「沖縄の阿部」にプロ6球団がひそかに注目。あるスカウトは「荒削りだが、力強さがあり、かなり伸びる要素がある」と評した。阪神では横浜隼人高の小宮山を指名する方針を固めてきた。だが、ドラフト前になって獲得競争は激化。他球団に先に指名される可能性が出てきた。そこで、小宮山以上の潜在能力を秘める伊志嶺をリストアップした。チーム編成上、2人の高卒捕手を同時に獲得することは困難だが、沖縄の原石に熱い視線を送る。伊志嶺は「チャンスがあれば、どこの球団でもプロでやってみたい」という意思を関係者に伝えており、ドラフト当日を待つ。


虎の隠し玉は「南国の阿部」だ。阪神がドラフト会議に向け、沖縄・北谷の伊志嶺忠捕手(3年)をリストアップしたことが14日、分かった。中央球界では無名の存在だが、捕手で左打ちという珍しいタイプで、高校通算35本塁打のパワーと強肩は、巨人阿部をほうふつさせる。上位指名予定の横浜隼人の小宮山慎二捕手(3年)を他球団に奪われた場合は、南国の隠し玉を指名する。 

◆伊志嶺忠(いしみね・ただし)1985年(昭60)6月22日生まれ、沖縄県出身。北谷高では入学直後から外野手で出場。1年秋から本職の捕手でレギュラー。甲子園出場歴はないが、2年秋の県大会ベスト4、3年夏ベスト8。高校通算35本塁打を放った。1メートル78、76キロ。右投左打。遠投110メートル。50メートル6秒2。血液型AB。  

 
2003.11.15    “150キロ右腕”新日鉄広畑・桟原獲得へ 
自由獲得枠に続く“上位”指名では、実戦派右腕の獲得も狙う。今秋ドラフトで隠し球の浮上した阪神は、4巡目以降で新日鉄広畑の桟原将司(さじきはら・まさし)投手(21)を指名する方針。桟原は右サイドスローから最速150キロを計測した速球とスライダーやシュートを武器とする実戦派。社会人3年目の今季はエースとして、チームを都市対抗に導いた。全日程終了後に「プロOK」の姿勢を表明し、岡田阪神からの指名を待つ。早大鳥谷、愛院大筒井と投打で大卒ナンバー1に位置付けられる逸材を自由獲得枠で獲得した。指名こそ4巡目以降ながら、桟原の評価も上位に匹敵する。阪神は秋季キャンプ中の9日に岡山市内のホテルでスカウト陣に星野仙一前監督(56)をまじえて編成会議を行った。席上で、桟原の指名を最終確認した。

◆桟原将司(さじきはら・まさし)1982年(昭57)8月21日生まれ、大阪出身。大阪桐蔭では2年秋から背番号1をつける。大阪府大会はベスト8が最高。新日鉄広畑では今季からエース格に成長。1回戦で敗れたものの都市対抗に出場した。181センチ、82キロ、右投げ右打ち。 
 
2003.11.10    星野SDの隠し玉は150キロのサイドスロー桟原 
編成会議が9日夜、岡山市内のホテルで行われ、今秋のドラフト4巡目で新日鉄広畑の桟原将司(さじきはら・まさし)投手(21)を指名する方針を固めた。この会議には、星野仙一シニアディレクター(56)も出席。闘将が鍛え上げたスカウト部門が機能して、MAX150キロのサイドスローをゲットする。 若き将に、星野SDからのプレゼントが手渡される。自由獲得枠で鳥谷&筒井の入団を確定させた阪神が、3人目の“逆指名”を確定させた。右横手からMAX150キロを投げ込む新日鉄広畑・桟原(さじきはら)。驚異的な伸び率で進化する豪腕が、タテジマ一本でドラフトを待つことが分かった。この日、倉敷秋季キャンプの選手宿舎である岡山市内のホテルに、あの闘将がやって来た。星野SDが、新ポスト就任後初めて編成会議に出席。岡田監督、竹田常務、黒田編成部長らとドラフト戦略を中心とした補強策を検討する席で、桟原の4巡目(3位)指名を決めた。社会人3年目の今季、大きく花を開かせた関西のホープだ。剛速球だけでなくスライダー、シュートで横の揺さぶりもでき、サイドでは珍しくフォークも駆使する。今季は主要大会のほとんどで先発登板し、都市対抗本大会にチームを導いた。関西を拠点に活動するスカウトたちは「今年一番伸びた。即戦力であり、未知の部分も残す魅力がある」との評価を一致させている。当初の評価は同じ高卒社会人3年目の“3羽ガラス”が先行していたが、この一年で抜き去る勢いさえ見せた。その3人とは三菱ふそう川崎・森(自由獲得枠で横浜内定)、東京ガス・内海(同巨人内定)、東芝・香月(同近鉄内定)。いずれも高校時代から注目された存在だったが伸び悩み、逆に雑草のように強くしなやかに伸びたのが桟原だった。 当然、都市対抗で147キロをマークした時点で、パの2球団が上位指名で獲得を狙った。ロッテは3巡目、オリックスは2巡目の高評価でアタック。しかし、ここでモノを言ったのが、星野SDが監督時代から強化を叫び続けていた虎のスカウト陣だ。地元が生んだ逸材を、徹底マークで囲い込み。10月の全日程終了時には「12球団OK」と話していた本人が、ここに来て阪神一筋に方向転換した。関係者は「本人、家族、同社野球部ともひとつのところで固まっている」と明言。他球団からの指名であれば残留を視野に入れており、虎の4巡目は決定的。鳥谷、筒井に続く“内定”だ。 FA戦線次第で微調整はあるが、上位5人はこの日までに固まった。SDからの贈り物を手に入れた岡田丸の出航準備はますます快調だ。


阪神の星野仙一オーナー付きシニア・ディレクター(56)が9日、秋季キャンプ先の岡山市内宿舎で開かれた編成会議に出席。新ポストに就いて初仕事をした。会議には岡田監督、野崎球団社長、竹田球団常務、黒田編成部長、菊地東日本統括スカウトらが出席。阪神からFA宣言している伊良部秀輝投手(34)と下柳剛投手(35)を従来通り全力をあげて慰留する方針を確認した。星野SDは「FAは選手の権利。でも球団として全力をあげて最善を尽くす」とだけ話したが、交渉役の竹田常務は「星野SDの直接出馬?そこまでは…。でも、今後もお知恵を拝借することはあります」と補強面での助っ人を要請することを明かした。また、会議ではドラフト会議(19日)での戦略も話し合われた。自由獲得枠で早大・鳥谷敬内野手(22)と愛知学院大・筒井和也投手(22)の獲得が決定しているが、ウエーバーとなる4巡目以降の指名をシミュレーション。全体で6、7人の指名を予定しており開星高・杉原洋投手や松下電器・久保康友投手、新日鉄広畑・桟原将司投手、横浜隼人高・小宮山慎二捕手らの名前がリストアップされた。


★岡田英津也氏と伊藤菊雄氏は来季残留 
昨オフより編成部顧問を務めている岡田英津也氏(73)=元中日編成部長=、伊藤菊雄氏(68)=元巨人スカウト部長=が、来季も残留することが9日までに分かった。 『満点ドラフト』に陰で貢献した重鎮2人。岡田氏は豊富な埼玉人脈から、鳥谷の母校・聖望学園高の岡本監督と接触。菊地東日本統括スカウトを支えた。伊藤氏も関西圏で圧倒的なネットワークを誇り、桟原&久保の両右腕獲得への流れを作った。球団関係者は「2人の情報網はすごい。引き続き力を貸してもらいたい」。星野SDの人脈からタテジマと縁ができた2人。岡田体制でもらつ腕を振るう。


★星野SD、『満点ドラフト』を強調
星野SDはこの日午後7時過ぎ、編成会議が行われる岡山市内のホテルに到着。集まった報道陣に対して『満点ドラフト』を強調した。「編成会議はやらんでもいいくらいや。きっちりアウトラインを固めたからな」 さらには岡田新監督が新外国人獲得を望んだ場合のバックアップも約束。「現場が欲しいと言ってきたら、調査できる段取りはもうしている」。ユニホームを脱いでも頼もしさは不変だ。 

 
 
2003.11.9    早稲田大・鳥谷の自由獲得枠で入団決定 
アマno.1遊撃手の早大・鳥谷敬内野手(22)が8日、西東京市の早大合宿所で阪神のあいさつを受け、自由獲得枠での入団を決めた。阪神にとって同大OBの岡田彰布監督(45)以来となる東京六大学のスター。決断の根拠に大先輩の名前を挙げ、まだ顔を会わせてもいない2人が、早くも師弟コンビを結成した。ワセダの血と、エリートの誇りが2人を引き合わせた。アマ球界no.1の遊撃手にして、今秋ドラフト最大の目玉。TGを含むセパ8球団が奪い合った逸材が、最後は若き将の存在そのもので決断を下した。虎の鳥谷が、ついに産声を上げた。 「私、鳥谷敬は、阪神球団に入団することに決めました。大先輩であります岡田監督がおられるということが決め手になりました」 西東京市にある早大合宿所の中庭で行われた入団表明会見。学生服に身を包み、胸の思いをよどみなく打ち明けた。倉敷の指揮官と、赤い糸で結ばれた瞬間だ。 「会ったことはなく、テレビでしか見たことはないんですが、頼りになると思いました」直接の面識がない中で決め手としたのは、勝負師の嗅覚だろう。今から24年前、当時、史上最多の6球団競合の末、タテジマに袖を通したのが岡田彰布だった。東京六大学の超大物スターの入団はそれ以来。つまりは新監督が切り開いて以来、誰も通ることのなかった道を進むことになる。その行き先を知っている男の下でなら…と考えた末の選択だった。 「野球に対する物の考え方ですね。打撃のことも聞いてみたい」 かつての大物新人は、当時のブレイザー監督との間に、まず言葉の壁があった。野球観の違いもあった。24年後の新星は違う。語り合う言葉は同じであり、境遇も似ている。何より2人は、誇り高き早大の血筋で結ばれているのだ。すでに岡田監督は一軍キャンプスタートと、当面は自由にやらせるという全面支援を打ち出している。恵まれたスタートをきれるのも、天分のうちだ。 「開幕一軍に何とか名を残したい。先発メンバーに入れたら最高ですね。ずっと試合に出られる選手になりたい」 胸が躍り、次から次へと目標が口をついた。来季4・2開幕巨人戦(東京D)でのスタメンデビューから、140試合フル出場、さらには日本シリーズで先輩・和田(ダイエー)との本気勝負まで。 そして究極は3割・30本・30盗塁。「それを目指してやっていきたいですね」。将来の大目標まで惜しげもなく披露した。新監督が80年に新人王を獲得した時の成績(打率.290。18本、54打点)も更新可能なハードルだ。 夢は限りなく広がる。岡田監督と鳥谷。この師弟コンビが、猛虎新時代の風を吹かせる。                             

★岡田新監督は感慨深げ
 岡田監督の下で野球がやりたい−。鳥谷の思いを報道陣から伝え聞いた岡田新監督は、うれしそうな笑顔を浮かべた。 「これはたまたま。普通にいっていたら今も星野さんやないか。たまたまこうなっただけ」 星野監督が勇退を決意していなければ一コーチと選手との間でしか存在しなかった“早大師弟コンビ”。岡田監督は感慨深げな表情だった。

★1億円プラス出来高5000万円、年俸1500万円
 この日の交渉は阪神側は竹田常務、蔦村編成部ディレクターら球団から7人が出席した。契約金1億円プラス出来高5000万円、年俸1500万円の最高条件で合意し、鳥谷は自由獲得枠内定通知にサインした。週明けの8日にもコミッショナーから入団内定選手として公示される。
担当の菊地東日本統括スカウトは「走・攻・守3拍子揃い、球界を代表する遊撃手になると思う」と安どの表情。なお背番号はこの日は提示されず。「そういう話あったけど、最終決定はまだ」と菊地スカウト。球団内では1番を用意しており、ドラフト後にも正式に決まる。

★7台のテレビカメラがズラリ
 この日の入団表明会見には、在阪局を含めて7台のテレビカメラがズラリ。報道陣も50名を超えた。このフィーバーぶりに、会見に球団広報も立ち会うという正式入団前の選手としては異例の体制が敷かれた。 「いやあ、僕も新人選手のこういった会見に来た記憶はないですね」倉敷から駆け付けた横谷広報も、全国区の注目を集める鳥谷に舌を巻いていた。

★明治神宮大会で学生最後の公式戦
鳥谷は14日から始まる明治神宮大会で学生生活最後の公式戦に臨む。早大は2日目の15日から登場し、決勝は17日に行われる予定。「最後は日本一になって終わりたい」と意欲を燃やしており、阪神内定後初のプレーに注目が集まる。その後19日にドラフト会議を迎え、正式に阪神の一員になる流れだ。


大学No.1スラッガーの早大・鳥谷敬内野手(22)が8日、西東京市内の早大安部寮で阪神・竹田邦夫常務らからあいさつを受け、契約金1億円プラス出来高5000万円、年俸1500万円で合意。自由獲得枠での阪神入りを表明し、前日にアテネ五輪出場を決めたばかりの日本代表入りを目標に掲げた。「正直ホッとしています。開幕戦に先発だったら最高ですね」。テレビカメラ6台を含む約70人の報道陣を前にしての会見。緊張気味だった鳥谷は、来年のアテネ五輪に話が及ぶと「あれだけ凄い選手たちがヒット1本であんな喜び方をするなんてびっくり。時間は少ないけどアピールしてぜひあの場所に立ちたい」と続けた。 札幌で行われた今回の五輪アジア予選はテレビで観戦。日本のトッププロが一喜一憂する姿に闘争心がうずいた。これまで02年3月の日台交流大会、日米大学野球、世界大学野球選手権などで日本代表入りを果たしているが、プロとの合同チームには参加したことがない。こだわり続ける遊撃について日本代表入りできればこだわらない意気込みを見せ「何とか3拍子そろったところを見てもらいたいですね」と日本代表・長嶋監督にアピールするつもりだ。まずはチーム内の競争を制して正遊撃手を確保。そして五輪へと、鳥谷の夢は膨らむ。


「虎の鳥谷」が正式に誕生した。阪神は8日、都内の早大合宿所を訪ね、アマ球界NO・1遊撃手の鳥谷敬内野手(4年=聖望学園)に自由獲得枠での指名あいさつを行った。鳥谷は、その場で正式に入団を表明。来年4月2日巨人戦(東京ドーム)の開幕スタメンはもちろん、140試合出場、3割30本30盗塁など早くもハイレベルな目標を設定した。8球団が競合した黄金ルーキーが、早大の先輩岡田新監督のもと連覇と日本一を目指す。 約50人の報道陣に取り囲まれた鳥谷が、グッと正面を見つめ、迷いなく、決意の言葉を発した。「阪神タイガースに入団することを決めました。テレビで見ている中で、(甲子園の)応援は熱い。何とか自分もそこに立ちたい。走攻守3拍子そろっているところを見てほしい」。早大2年春に東京6大学で最速タイの3冠王に輝き、今秋は2度目の首位打者で、創部103年で初の完全優勝(10戦全勝)と4連覇を果たす原動力となった。体中から自然と「大物感」がにじみ出た。まずは特別待遇の解除を自ら申し出た。「実力が劣っていれば、試合に出れない。戦わなければならない。競争世界だと思っています」。 獲得の際、野崎球団社長は「彼が入団すれば、10年間は阪神の遊撃手は安泰」と最高の表現でラブコールを送った。現場でも藤本に二塁、今岡を三塁の守備に就かせる「鳥谷シフト」の構想がある。この日、球団からは竹田常務ら5人の編成担当者と広報担当が早大合宿所を訪れた。異例の6人態勢が期待の大きさを物語った。 契約内容は契約金1億円プラス出来高払い5000万円、年俸1500万円の最高条件(いずれも推定)を提示。だが、最高の待遇に甘えるつもりはない。ポジションはあくまで実力で奪う。最近のドラフト選手は優等生発言が目立つが、鳥谷は例外だ。すでにハイレベルの目標を胸の中に設定している。「開幕1軍に名を残したい。スタメン? そしたら最高ですよね。140試合、ずっと試合に出たい。トリプル3? それを目指してやっていきたい」と堂々と口にした。目線はすでに来年4月2日、巨人との開幕戦(東京ドーム)。早大では1年春から96試合すべてに先発出場。ケガのない頑強な体は1年目から140試合フル出場はOKだ。自慢の走攻守で「3割30本30盗塁」を掲げる。新人離れの発言も、鳥谷には違和感はない。巨人、横浜など8球団が獲得を目指した。その中で阪神を選んだのは、岡田新監督の存在も大きい。「大先輩の岡田監督がおられるのが決め手です」。大学の通算打点は自身よりも10点多く、通算安打は2本多い。球団史上初のリーグ連覇、そして悲願の日本一。大きな夢を追う岡田阪神に必要不可欠な黄金ルーキーが間もなく、タテジマに袖を通す。

 
 
2003.11.6    鳥谷に獲得あいさつ  
5日、早大の鳥谷敬内野手(22)に獲得あいさつを行うことが4日までに分かった。鳥谷自身は同席しないが、阪神の菊地東日本統括スカウトと池之上スカウトが神宮球場を訪れ、早大・野村監督と話し合うもの。8日には竹田常務が加わり契約金などの条件面を提示し、同日に東京・西東京市の早大合宿所で阪神入りを表明する。 「阪神・鳥谷」の誕生が秒読み段階に入った。5日、リーグ戦終了後初めて阪神関係者と、交渉の窓口となっている野村監督が接触する。「ただあいさつするだけ」と菊地スカウトは語ったが、鳥谷の意思確認と、表明会見などの具体的な話し合いも行われそうだ。8日には竹田常務、菊地、池之上両スカウトが鳥谷と直接対面し、契約金1億円プラス出来高5000万円、年俸1500万円の条件を提示。その後早大合宿所で鳥谷が阪神入りを表明し、背番号1をつけることも発表される見通しだ。自身2度目の首位打者を獲得し、チーム初の4連覇で最後のリーグ戦を終えた鳥谷。現在は都内の実家に戻って、14日に開幕する神宮大会への英気を養っている。鳥谷は「技術的、精神的にもすごい場所。不安はあるけど実際にやってみないとわからない」とプロの世界に意欲を見せる。いよいよ黄金ルーキーがタテジマのユニホームにそでを通す。


今秋のドラフトの自由獲得枠で獲得を目指す早大の鳥谷敬内野手(22)に8日に指名あいさつを行うと発表した。球団スカウトが早大を訪問し、同内野手がその場で阪神入りを表明する見込み。鳥谷内野手は早大で1年春から遊撃手として全試合に出場し、2年春には3冠王。今秋は首位打者を獲得し、5度目のベストナインに輝いた。早大の先輩にあたる岡田新監督も「ビデオで見る限り、強そうな体をしている」と評価している。阪神は鳥谷のほかに大学屈指の左腕、愛知学院大の筒井和也投手(22)の自由獲得枠での獲得も決まっている。 

 
2003.11.5    148キロ左腕…愛知学院大の筒井、入団確定 
知学院大の筒井和也投手(22)は4日、愛知県日進市の愛知学院大で阪神・嶌村聡スカウトディレクターらのあいさつを受け、自由獲得枠での阪神入りが決まり、契約締結内定選手として公示された。条件は契約金1億円、出来高5000万円、年俸1500万円で背番号は未定。筒井は1メートル83の左腕から繰り出す切れのある直球が武器で、愛知大学リーグでは6季にわたる24連勝をマークしており「阪神は熱い応援があって勢いがあるという印象。先発完投できる投手になって、巨人の高橋(由伸)選手と勝負したい」と話した。


愛知学院大・筒井、 虎の一番星が“星野魂”の継承を宣言した。愛知学院大・筒井和也投手(22)の自由獲得枠での阪神入団が決定した。4日、嶌村スカウト担当ディレクター、北村スカウトが愛知県日進市の学校を訪れ、契約金1億円プラス出来高払い、年俸1500万円(推定)で合意に達した。目標は星野前監督の熱いハート、さらにパの新人王・和田の投球術。壮大な夢を胸に、素質あふれる左腕がプロの世界へ飛び込んでいく。 紅潮した顔からはとめどなく汗が流れ、質問に答える言葉は時折、震える。緊張の連続のまま、初体験の記者会見は幕を閉じた。一見、長身でハンサムの好青年。だが人は見かけには、よらなかった。 「星野前監督は燃える男というか、”熱い”というイメージがあった。自分もマウンドでは変わる?変わるというか、熱くはなります」。さわやかな笑顔の裏には誰にも負けない闘争心を秘める。期待の即戦力左腕の目標は星野魂の継承だった。 ハートは熱く、頭脳はクールに。それが筒井の理想像でもある。昨春、台湾・日本交流大会で全日本に初選出された左腕。そこで運命の出会いが待っていた。1学年上の早大・和田(現ダイエー)だ。「人によって変化球の握りは違う。指の長さも手の大きさも違う。工夫することが大事だと教えて頂いた」。野球に取り組む姿勢、私生活までもがお手本となった。その結果、筒井は入学から3年春までリーグ戦では無敗の24連勝を記録。北村スカウトにも「右打者のインコースにクロスで入ってくる直球はプロでも通用する。それにチェンジアップ、フォーク。即戦力に値する」と評価されるまでに成長した。事件も即戦力左腕のターニング・ポイントとなった。松山北高を卒業し、愛知学院大に入学した2000年夏、筒井は大学野球のレベルの高さ、練習量の多さというカベにブチ当たった。1カ月ほど練習を休み、愛媛県伊予市の実家へと帰省。野球をやめることも頭をよぎった。だが野球への熱い思いがグラウンドへと筒井を突き動かした。 「ランニングはこちらが止めるまで。ピッチングも自分が納得するまでやる」。永井監督も舌を巻くほどの練習量で、入学当時は130キロに満たなかった速球はMAX148キロにまで伸びた。 「追い込んだら常に強気で三振を取りたい。見ている人に夢を与えられるような投手になりたい」。努力の男が観衆で膨れ上がった甲子園を揺り動かす日は近い。「夢」は自らの手でつかみ取る。自由枠での獲得が決定した筒井に関し、岡田監督が早くも期待を口にした。「今年の左腕ではトップクラスと聞いている。ビデオでしか見ていないけど、本格派やな」。若手選手を積極的に起用する方針だが「新人はまずは見てからや」と起用法や英才教育いかんについては、年明け以降の動きを見て判断することになりそうだ。


虎に148キロ左腕が誕生した。阪神の嶌村聡スカウト担当ディレクター、北村照文スカウトは4日、愛知県日進市の愛知学院大を訪れ、筒井和也投手(22)に指名挨拶。契約金1億円(出来高5000万円)年俸1500万円の提示に筒井側が合意し、同日、コミッショナー事務局から契約締結内定選手として公示された。大学no.1左腕はさっそく井川慶投手(24)へ弟子入り志願だ。無数のフラッシュが心地よい。指名挨拶を受けて阪神入りが確定した大学no.1左腕の心は、甲子園へと飛んでいた。大観衆が見つめるマウンドでG斬り…。夢舞台で投げる自分自身のイメージはMAXまで膨らんだ。「やっぱりあの応援はすごい。日本シリーズはテレビの前で見てました。子供の頃から憧れだった甲子園で投げたかった。自信のある真っ直ぐで、巨人の高橋(由)選手と勝負してみたい」 虎入りを決断したのは6月中旬。この日、阪神側と対面し、意中の球団と結ばれた筒井は、せきを切ったように胸の内をさらけ出した。入団後は秘めたプランを即実行に移す。20勝左腕・井川への弟子入りだ。 「同じ左腕ですからね。話ができるなら、すべてを学びたいです。体の作り方から生活面までね」。決して社交辞令ではない。県内屈指の進学校として有名な愛媛・松山北高出身の筒井は「彼なら勉強で東京六大学も目指せた」(永井監督)という秀才派。柔らかな吸収力と理解力が成長を支えてきた。 昨年3月、全日本入りすると当時早大のエースだった和田(現ダイエー)にスライダーの握りを教わった。「あとは自分で工夫して」とヒントを与えられただけだったが、すぐに修得。自分の武器にした。北村スカウトも「いい教材が近くにいますから。今はチェンジアップが130キロぐらい。これが井川のように125キロぐらいになれば有効になる」と弟子入りプランに賛同する。 今回の就任にあたって岡田監督も「若さを売り物にして勝負したい」と宣言している。それは首脳陣のことだけでなく、選手編成にも通じること。連覇へ向けて若手の底上げが不可欠なのだ。夢は杉山、江草、久保田、藤川に、この筒井が加わる80年代生まれ中心のローテ形成。井川からエースの極意を学びとった筒井が『虎のエイティーズ』の一員として黄金時代を作る。

◆2年春から密着マークして筒井を獲得した阪神・北村スカウト
「左腕では大学no.1の投手ですから、阪神を指名していただいてありがたい。魅力は右打者のインコースにクロスして入ってくるストレート。プロでも十分使えると考えています。編成としては先発完投型と考えています」

★岡田新監督もニンマリ
 筒井の入団内定を練習後に聞いた岡田新監督もニンマリ。しかしあくまで慎重な姿勢を見せた。「左では今年のトップクラスと聞いている。新人に関しては実際に見てから…。超のつくズバ抜けた存在なら別だけど新人をアテにするのはアカン」。倉敷キャンプでドラフト前にスカウト陣と最終ミーティング。予定では4人、最多で6人の新人獲得を狙う。

★阪神ファンに鞍替え
 筒井の母・きみ子さん(50)は伊予市内の自宅で筒井本人から電話をもらい、阪神入り内定の朗報を受け取った。
 「緊張したみたいで“ドジった。きょうのテレビニュースは期待しないで”って話していました」。筒井家は一家そろって巨人ファンだったが、高知勤務の長女・由香理さん(26)が昨年春、寿司店で藪、赤星と遭遇。サインをもらって以来、阪神ファンに鞍替えしたという。その年のドラフトで末っ子が阪神に入団。猛虎とは赤い糸で結ばれていた!?

★元大統領が祝福?
 筒井の門出を元大統領が祝福? 阪神入りが正式に決まる19日のドラフト会議当日、愛知学院大では開学50周年を記念して前米国大統領(第42代)のクリントン氏がキャンパス内で記念講演を行う。当の筒井は「いや、特に講演に行く予定はありませんが…。どうなんでしょう」と苦笑。11・19には、筒井とクリントン氏のツーショットが見られる?


岡田阪神の補強第1弾は、最速148 キロ の豪腕左腕だ。大学NO・1左腕の愛知学院大・筒井和也投手(22)が4日、愛知県日進市内の同大学で阪神の指名あいさつを受け、自由獲得枠で入団することが内定した。筒井は入団の決め手を「大観衆を沸かせたい」とし、虎党と甲子園へラブコールを送った。左腕から繰り出す150 キロ 近い直球が武器で、井川2世の期待が高まる。この日、正午に嶌村スカウトディレクターと担当の北村スカウトが同校を訪れ、ドラフト自由枠獲得のあいさつを行った。筒井は快諾し、契約金1億円、出来高5000万円、年俸1500万円の最高条件で入団することも内定した。最速148キロの大学球界NO・1左腕の心は、虎党が取り巻く甲子園のマウンドに向いていた。激しい争奪戦の末、地元の中日、横浜、阪神の3チームが残り、最終的に阪神が勝利したのは「大観衆を沸かせたい」という筒井の願いがあったからだ。 愛知大学野球リーグでは、01年春から03年春まで、無敗の24連勝記録を打ち立てた。02年春には台湾・日本交流大会で、初めて日本代表入りし、和田(ダイエー)らとともに戦うなど、能力の高さは実証済みだ。 北村スカウトは、右打者のインコースにクロスする速球を高く評価。さらに「チェンジアップを井川君から教わればいい。今は(チェンジアップの球速が)130キロ台になってしまうが、125キロ位で投げれればね」と、弟子入りのススメを説いた。共通点は左腕で速球派であること(井川は最速149キロ)。さらに井川の伝家の宝刀のチェンジアップを、筒井も今年春から本格的に投げ始めた。「吸収できるものは全部(吸収)したいです。体の作り方とか生活も含めて、いろいろ聞きたい」と早速、井川道場への入門を志願した。 「感動を与えられる投手になりたい」。江夏から井川―。ファンの心を奮わせた左腕大投手の系譜を継ぐ覚悟はできている。アピールポイントは「先発完投できる投手」。リーグ戦登板47試合で、実に23試合に完投し、タフネスさも証明。岡田阪神1年目の来季は、剛球左腕の2枚看板が誕生する。


「底上げ」による若手育成をスローガンに掲げる岡田新監督は、FA、トレードによる「大型補強」をしないことを明言している。外国人についてもアリアス、ムーア、ウィリアムス、リガンの残留が内定。新助っ人獲得の可能性は高くない。テストでも西武を戦力外になった細見を1人獲得しただけ。残る補強はドラフトになるが、こちらも昨年の大量10人指名とは対照的に、今年は「6、7人」(岡田監督)に止まる模様。目玉として8日にも大学NO・1野手の早大・鳥谷敬(4年=聖望学園)の自由枠入団を決める。


愛知学院大の筒井和也投手(22)=183センチ、81キロ 、左投げ右打ち=の自由獲得枠での阪神入りが、4日確定的となった。
この日、阪神の嶌村聡スカウトディレクターらが愛知県日進市の愛知学院大を訪れて指名のあいさつを行い、筒井は「阪神にお世話になることを決めた」と表明した。 筒井は愛媛・松山北高出身。切れのある直球が武器で、愛知大学リーグでは6季にわたる24連勝をマークした。阪神のほか、地元中日も興味を示していた。


愛院大の左腕・筒井和也投手(22)の自由獲得枠での阪神入団が4日、内定した。この日、阪神の嶌村編成部ディレクター、北村スカウトらが愛知県日進市の同大を訪ねて行われた入団交渉で、契約金1億円、出来高払い5000万円、年俸1500万円(金額は推定)の条件で合意。契約締結内定選手として、プロ野球コミッショナー事務局から公示された。 虎の筒井が誕生した。交渉は速球派の筒井らしく、約40分のスピードで阪神入りが内定。うれしさをかみしめるように心の内を語った。 「阪神は勢いのあるチーム。甲子園の大観衆の中で投げることにあこがれていた。夢と感動を与えられるような選手になります」。抱負を語る顔は、心の高ぶりを表すかのように紅潮していた。 183センチの長身から投げ下ろすMAX148キロの速球と鋭いスライダーでリーグ戦29勝を挙げた大型左腕。「こだわりたい球種」という質問に、「ストレート」と即答。「巨人の高橋由伸(外野手)さんから真っすぐで三振を取ります」と宣言した。高校時代は甲子園出場と縁がなかった筒井。だが、阪神ファンの父・隆夫さん(58)とテレビ中継を見ることが多く、心に「熱狂的なファンを感動させたい」という気持ちがあった。日本シリーズは寮で欠かさず観戦。「星野前監督はもちろん岡田監督にも力強さを感じた。早く1軍で投げて監督や観衆をわかせたいですね」と言い切った。 そんな筒井も、育ててくれた愛知大学リーグへの愛着をみせた。「僕は名古屋に育ててもらった。中日戦などで投げる姿を見せることで恩返しをしたいし、後輩には野球に役立つものを贈ります」と、しみじみ。周囲への感謝を胸に愛知のエースから虎のエースへ。筒井が大きく羽ばたく。


愛知学院大・筒井和也投手(22)=183センチ、81キロ、左投右打。松山北出=の自由獲得枠での阪神入りが4日決定し、契約締結内定選手として公示された。この日、嶌村スカウトディレクターらが愛知・日進市の同大学を訪ね、契約金1億円プラス出来高5000万円、年俸1500万円で内諾した。背番号は未定。元々は巨人ファンだったという筒井が対戦したい打者に指名したのは、高橋由だ。「三振は直球で。一番いいバッターと思うので」と“思い”を断ち切るように言った。筒井は切れのある直球を武器に、愛知大学リーグで24連勝をマークした本格左腕。阪神のほか、中日も興味を示していた。 

 
2003.11.3    早大・鳥谷に背番号『1』を用意! 
今秋のドラフト自由枠での獲得を内定させている早大・鳥谷敬遊撃手(22)=聖望学園=に背番号「1」を用意していることが2日、分かった。鳥谷は同日、東京六大学リーグ全日程を終え、プロ入りを表明、8日にも阪神入りを表明する。阪神では岡田彰布新監督(45)がショート藤本の二塁起用案を示すなど、大物ルーキーの受け入れ態勢を整えている。 持ち味とされる勝負強さは本物だった。打率3割9分4厘と6厘差で1位・米田(早大)を追った八回無死。鳥谷が小林康の初球変化球を迷わずはじき返した。糸を引くようなライナーで左中間を真っぷたつに破る二塁打。リーグ戦最終打席で、虎の恋人が逆転の首位打者に躍り出た。「最高の終わり方ができました。前回はあれよ、あれよという間だったけど、今回は調子の波や警戒される中で取れて価値がありますね」2年春に三冠王を獲得して以来となる自身2度目の首位打者。ミスターこと日本代表・長嶋茂雄監督や先日引退した阪神・広沢克実らに並ぶリーグ史上10度目の快挙を達成した。この日の2安打で通算安打も115となり、歴代7位。「最後の打席で決めるあたりが素晴らしい。そういう運を持って生まれてきたんだろうね」と阪神・菊地スカウト(東日本統括)も密着マークを続けてきたスラッガーの成長ぶりに思わずホオを緩めた。 103年の歴史を誇る早大野球部史上初の全勝優勝で有終の美を飾った最終戦。試合後は多くの報道陣に囲まれながら、憧れの世界へ思いをはせた。「上でやりたい気持ちはあります」。甘いマスクの中に刻まれた確かな決意。きっぱりとした口調でプロ入りの意思を表明した。 「対戦したい投手?和田さん(ダイエー)と真剣勝負をしてみたいですね」。真っ先に挙げた名前はパ・リーグ新人王を獲得した早大の1年先輩。今年の日本シリーズ第7戦で、阪神が苦杯を喫した相手でもある。「シリーズはテレビで見ていた」と鳥谷。待ち受ける大舞台で、左腕を攻略しての「日本一」は既にイメージできている。熱いラブコールが実った阪神側も、もちろん最大限の誠意を尽くす。大学時代に背負っていた背番号「1」を用意。8日にも鳥谷の元を訪れ、契約金1億円プラス出来高5000万円、年俸1500万円(金額は推定)を提示することが予想される。その場で、鳥谷も阪神入りを表明。猛虎では岡田新監督以来となる早大出のスーパールーキーが晴れて誕生する。 優勝候補筆頭と目された今春の全日本大学野球選手権大会では、準々決勝で涙をのんだ。14日から始まる明治神宮大会は4年間の総決算。リベンジへおのずと胸は高まっている。「まだ日本一になってないんで、最後の目標を目指して頑張ります」。有言実行の男は、自らの手でことごとく夢をかなえてきた。プロへの最後の手土産は大学日本一。鳥谷には華やかなラストがよく似合う。

 ★鳥谷 敬(とりたに・たかし)1981年(昭56)6月26日、東京・東村山市生まれの22歳。八坂小4から野球を始め、埼玉・聖望学園では遊撃手兼投手で活躍。高3の夏の甲子園出場も初戦で日田林工に3―5で敗れる。早大では1年春から遊撃手として全試合出場し、2年春には三冠王。今秋は首位打者を獲得し、5度目のベストナインを獲得。家族は両親と弟2人。1メートル79、82キロ。右投左打。

 連覇の数と同じ4度、野村監督の体が宙に舞った。記念すべき早慶戦100周年の年に早大史上初となる10戦全勝での4連覇達成。「さすが早慶戦。楽に勝たせてくれなかったけどホッとしました。36度目の優勝ではじめての全勝。選手の頑張りが実りました」と指揮官の顔はあふれ出る涙でくしゃくしゃになった。東京六大学史上初の5連覇の偉業に挑む来春だが鳥谷ら4年生が抜けても野手では来年自由獲得枠候補の田中に2年生の武内。投手でも越智、宮本、大谷とタレントは残る。早大の黄金時代はしばらく続きそうだ。


虎に「岡田二世」の大物新人が誕生する。今秋ドラフト自由獲得枠での阪神入りが確実な鳥谷敬遊撃手(4年=聖望学園)が2日、プロ入り表明した。早大が4―3で慶大に連勝し、10戦全勝で同大学史上初の完全優勝を達成。鳥谷は3打数2安打1打点で逆転首位打者に輝き、有終の美を飾った。8日にも入団内定会見が行われ、阪神側は背番号「1」を用意する。鳥谷入団を意識してか、岡田監督は同日、内野手に複数ポジション制を提唱した。「岡田二世」が堂々とプロ入りを表明した。「今後は上でやりたい。自分の持ち味である3拍子、中でも見ている人が分かりやすい打撃でアピールしたい」試合終了後、鳥谷は晴れ晴れとした表情で話した。希望球団の明言は避けたが、心の中は阪神1本で決まっている。6日にも阪神側と条件面で交渉を行い、8日に自由獲得枠での入団内定会見を行う予定だ。 阪神入りの決め手となったのは守備位置へのこだわりだった。「ポジションにはこだわっている。ショートをやりたい」。改めてアピールした。阪神側もVIP待遇で迎える。NO・1遊撃手の期待を込めて背番号「1」を用意する。もちろん、条件面でも最高。岡田二世の大型遊撃手にふさわしいもので出迎える。 スター候補生らしく、優秀の美で締めた。史上10人目となる2度目の首位打者を獲得。しかも最終打席の8回に左中間への二塁打を放ち、打率4割1分2厘に上げての逆転首位打者だった。「1回目はあれよあれよという感じだったけど、今回は調子の波やマークされた中で取れたので価値があると思う」。当初8球団が獲得に乗り出した逸材の本領を発揮した。 大学2年冬にプロキャンプ派遣選手としてダイエーキャンプに参加したことで大きく飛躍した。松中から「バットを振れ。とにかく練習しろ」と言われ、帰京後は筋力トレ、夜間特打と1番遅くまで残って練習に励んだ。1年春から全96試合に先発出場。通算115安打(歴代単独7位)71打点(歴代単独6位)打率3割3分3厘。文句なしの成績を残した。もちろん、阪神でこれだけの即戦力打者が入団するのは岡田監督以来だ。 学生最後の目標は大学日本一。14日開幕の明治神宮大会でもうひと暴れする。「今まで一度も日本一になっていないので、それを最後の目標にしたい」。阪神が来季目標に掲げる「日本一」を手土産に、大型スラッガーがタテジマ入りする。


 東京六大学野球で、自由獲得枠での阪神入りが確実な早大・鳥谷敬内野手(4年)が2日、全日程を終了。史上10人目となる2度目の首位打者を獲得して、早大初の全勝優勝(史上5度目)に花を添え、試合後、プロ入り希望を表明した。阪神は来季の遊撃のレギュラーを約束しているが、岡田彰布新監督(45)はまな弟子・藤本も捨て切れない様子。正遊撃手をめぐって、新監督は早くもハムレットの心境に追い込まれた。早大は2年連続7度目となる明治神宮大会に出場する。チーム初の全勝優勝で4連覇を達成し喜びを爆発させる鳥谷(中央)ら早大ナイン  鳥谷が最高の形でフィナーレを飾った。4連覇とともに目標だった10戦全勝も成し遂げた。8回の最終打席で左中間二塁打を放ち、逆転で自身2度目の首位打者も獲得。ほかの大学の執ようなマークを受けながらも、周囲の評判に、グラウンドできっちりと答えを出してみせた。 「まだリーグ戦が終わったという感じがしないんです。来年ここでやるんじゃないかと…」。懸命に走り抜けた4年間を振り返る余裕もない。早大では戦後初となる1年春から全試合出場の快挙も達成した。「自分としてはけがせずに4年間できたことは宝だと思っています」と話した。 4年前に早大の門を叩いたときは不安だらけだった。野村監督も「眠そうな顔をした選手」くらいの印象だった。それが、強い向上心で着実にレベルアップ。広岡達朗氏に守備を習い、日本代表候補に選ばれるたびに成長して帰ってきた。「何でも吸収してやろうという強い意志があった。それが周りの選手にもいい影響を与えた」と指揮官は鳥谷に感謝した。 自由獲得枠での阪神入りが決定的だ。「自信というか、しっかり自分のやってきたことを出せれば結果はついてくるということが分かった。プロでは3拍子そろった選手になりたい。ショートをやりたい気持ちはあります」と堂々とプロ志望宣言。強烈な光を放って、鳥谷がプロの世界へ飛び込む。 

 
2003.10.31    愛知学院大の筒井に自由獲得枠あいさつ 
今秋のドラフトで獲得を目指す愛知学院大・筒井和也投手(22)に対し、11月4日に自由枠での獲得あいさつを行うことになった。筒井は左腕からの速球が武器で、愛知大学リーグでは6季にわたる24連勝をマーク。そのまま阪神入りを表明する見込み。もう1つの自由獲得枠で、早大・鳥谷敬内野手の獲得も確実になっている。 

30日、自由獲得枠で入団確実の愛知学院大・筒井和也投手(4年=松山北)への最終指名あいさつを11月4日に行うことを発表した。嶌村、北村両スカウトが愛知県日進市の同校を訪れ、条件を提示する予定。その後、記者会見を行い、阪神入りを正式に表明する。大学NO1左腕の筒井は最速146 キロ の直球を誇り、愛知大学野球リーグでは通算29勝を挙げた。即戦力としての期待も高く、左腕王国形成を目指す阪神は早くから密着マークで獲得を目指してきた。来月19日のドラフト会議後に正式契約を結ぶ。

スカウト陣が29日、西宮市内の球団事務所に集結した。編成会議は行われず、11月19日のドラフト会議へ向け、情報整理などが行われたもよう。今季は早大・鳥谷敬内野手(22)、愛知学院大・筒井和也投手(21)の2人を自由枠で獲得することが確定的となっている。岡田新監督は「ドラフトは多くて6、7人」と語っており、ウエーバーでの指名選手は3、4人になる予定だ。 

 
2003.10.27    愛知学院大・筒井、気持ちは虎投の一員 プロ入り表明 
自由獲得枠での獲得を狙う愛知学院大・筒井和也投手(4年=松山北高)は26日、愛知6大学秋季リーグの全日程が終了したのを受けてプロ入りを表明した。同投手は愛知県豊田市の愛工大グラウンドで行われた中部大2回戦の九回、3点リードした場面で登板。3人を凡打に打ち取り、大学最後のマウンドを締めくくった。試合後、筒井は「4年になって優勝できなかったので悔いが残りますが、これからはプロでやっていきたい」と自ら進路を表明。阪神からのラブコールには「ありがたいと思っています。今後のことについては監督さんと話をしてから返事したいと思っています」と阪神入りに前向きな姿勢を示した。スタンドには阪神の北村スカウトも姿を見せ、筒井の大学生活最後のピッチングを見守った。「常に課題を持ってマウンドに上ることができる投手。左腕で球威がある(MAX148キロ)のが魅力だ。今はリーグ戦が終わったばかりなので、少し時間をおきたい」。この日は筒井と接触はなかったものの、11月早々にも入団交渉に入ることになりそうだ。

今秋ドラフト自由獲得枠での阪神入りが確実な愛知学院大のエース筒井和也投手(4年=松山北)が26日、プロ志望を明言した。愛知・愛知工大グラウンドでの中部大2回戦を5―2で制し、3位でリーグ戦を終了。筒井は5番手として9回1イニングを投げ、3者凡退に封じた。公式戦全日程が終了した事で、封印してきた進路について「プロとしてやって行きたい」とはっきり口にした。相思相愛の阪神側は嶌村スカウトディレクターと担当の北村スカウトが足を運び、試合終了まで見守り熱意を示した。筒井も「評価していただいているのだから『やってやろう』という気持ちです」と慎重に言葉を選びながらも、阪神への熱意をにじませた。今後は11月3日のリーグ戦閉会式を待ち、早ければ同4日にも会見を行い、自由獲得枠での阪神入りを正式に表明する見込み。

今秋ドラフト自由獲得枠での阪神入りが確実な愛知学院大の筒井和也投手(4年=松山北)が26日、プロ志望を明言した。愛知・愛知工大グラウンドでの中部大2回戦を5−2で制し3位でリーグ戦を終了。筒井は5番手として9回1イニングを投げ、3者凡退に封じた。公式戦全日程が終了した事で、進路について話した。「あこがれであるプロとしてやって行きたい。評価していただいているのだから『やってやろう』という気持ちです」と慎重に言葉を選びながらも、阪神への熱意をにじませた。今後は11月3日のリーグ戦閉会式を待ち、早ければ同4日にも会見を行い、自由獲得枠での阪神入りを正式に表明する見込み。 

自由獲得枠での阪神入りが決定的な大学球界屈指の左腕、愛知学院大の筒井和也投手(22)が26日、愛知大学リーグの全日程を終了し、プロ入りを表明した。大学通算29勝、MAX148キロを誇る即戦力左腕は、11月上旬に阪神入りを宣言する見込み。日本シリーズで活躍が目立つ“左腕王国”の一員となる筒井は、早くも先発ローテ入りを目標に掲げた。筒井が“ラストマウンド”に立ったのは、3点リードの9回だった。永井好生監督(52)が「今まで筒井に、おんぶに抱っこのチームだったから」と、配慮した花道。エースは遊ゴロ、遊飛、二ゴロで鮮やかに締めくくった。そして試合後、晴れやかな表情で「あこがれのプロでやっていきたい」と夢を口にした。 この最終節で勝ち点を落とせば、5位が確定し、入れ替え戦に回るピンチだった。だが、筒井は前日(25日)の1回戦で2失点完投し、持ち前の勝負強さを発揮。「最後が優勝争いでなく、入れ替えをかけた試合。主軸の投手として、もっとやれたかも知れない」投手ながら、主将を務めた責任感の強さが表れた。 2年秋から筒井をマークしていた阪神・北村スカウトは「球が速いとかだけでなく、自分で課題をもって計画的に練習できる」と、野球に取り組む姿勢にほれこんだ。今後は、11月上旬に球団側が大学を訪問して獲得の意思を伝え、筒井本人が阪神入りを表明する運びとなる。MAX148キロの快速球と、鋭いスライダーが持ち味。2年春の大学選手権2回戦(対東海大)で8連続三振を奪い、名が広まった。入学以来、24連勝の快挙も打ち立てた。大学では故障歴もなく実力、実績ともに申し分ない即戦力だ。 「先発完投できるように、早く一人前になりたい。プロの高い評価? “やってやる!”という感じです」日本シリーズは、可能な限りテレビ観戦している。井川、下柳、吉野ら先輩左腕たちの奮闘をじっくり見つめ、1年目の開幕から先発ローテの座をつかみに行く。

自由獲得枠で獲得を目指す愛知学院大の筒井和也投手(22)=183センチ、81キロ、左投げ右打ち=が26日、プロ入りを表明した。「子供のころからあこがれだった世界。プロでやりたい」と語った。リーグ戦通算29勝4敗の本格派で、阪神は最高評価の契約金1億円、出来高払い5千万円、年俸1500万円で迎える意向。同投手はこの日「意中の球団は一つ」と語るにとどめたが、阪神の高い評価を伝え聞きくと目を細め、「うれしい。やってやるという気持ちになる」と話した。 

 
2003.10.10    アマチュア出身の4選手に対して入団テストを実施 
9日、鳴尾浜でアマチュア出身の4選手に対して入団テストを実施した。昨年は伊代野貴照投手(22)ら3選手が合格した取り組み。逸材発掘へ、努力は怠らない。 ダイヤの原石を求めて、目を光らせた。アマチュア球界から内野手2人と右投手2人が入団テストに参加。黒田編成部長が、意義を説明した。「社会人は、つぶれているチームが多いからな。獲るかどうかはわからないけど、チャンスを与える場。もう1、2回やるかもしれない」投手はブルペン投球、野手はフリー打撃と内野ノック。嶌村スカウト課長、畑山スカウトが実力のほどを見極めた。昨年は、伊代野、萱島、松下が合格。ドラフト下位で入団し、伊代野は初勝利を挙げた。埋もれた逸材を発掘するため、今後も取り組みを続ける。 

 
2003.10.9    隠し球に横浜隼人高・小宮山捕手 
今秋ドラフト候補に「超隠し玉」が存在した。阪神が中央球界では無名の横浜隼人(神奈川)・小宮山慎二捕手(3年)をリストアップしていることが8日、明らかになった。甲子園出場経験はないものの、素早いスローイングは神奈川ナンバーワンとの呼び声が高い。さらに横浜隼人のユニホームは阪神のホーム用ユニホームにそっくりで、憧れのプロ野球選手は矢野。自由獲得枠での入団が確実な早大・鳥谷敬内野手(4年=聖望学園)、愛知学院大・筒井和也投手(4年=松山北)に続き将来性豊かな「虎の申し子捕手」の獲得を狙う。

阪神が今秋のドラフトで、あっと驚く隠し玉捕手を用意していた。その名は横浜隼人の小宮山慎二。今夏の神奈川大会は5回戦で敗退。甲子園出場経験がないため中央球界では全く無名だが、その実力は折り紙付きだ。捕球してから送球が二塁に到達するまでに要する時間は、1・8秒台。プロと比較しても驚異の送球スピードが売り物の強肩捕手だ。 どんな球にも対応する勝負強い打撃も魅力だ。今夏の神奈川大会2回戦横須賀総合戦の2打席目。4番の小宮山は内角速球を、あわや本塁打かという大ファウル。直後、同じコースに入ってきたカーブを完ぺきに捕らえて左翼席へ運んで見せた。それを見た中日石井スカウトも「引っ張る力が素晴らしい」と絶賛。1発を打てる力も秘める。小宮山にとっても虎のラブコールは大歓迎だ。92年から同校の指揮をとる水谷哲也監督(38)が大の阪神ファン。就任するや否やユニホームを阪神のホーム用そっくりのタテジマに変えてしまった。YにHを重ねた帽子のマークまで瓜二つ。そして3年間タテジマに身を包んだ小宮山もすっかり虎のとりこになった。「憧れの選手は矢野さんです」。心も体も虎一色に染まった。さらに、四国出身である監督の影響で言葉も変化。練習や試合中には自然と、関西弁のゲキが飛ぶようになった。そんな逸材にいち早く目をつけたのが阪神だった。「去年の秋に見て面白いと思った。捕手としてまとまっているし、捕ってからが早いよ。いい形で投げている。スローイングが安定しているね」。一目ぼれした菊地スカウトは昨秋からマーク。獲得へ向けてすでに調査書も提出している。小宮山もすでに退部届を提出しており、この日から日本高野連のホームページにも名前が掲載された。指名には何の支障もない。自由獲得枠で早大・鳥谷、愛知学院大・筒井の入団は確実で4巡目以降の指名が濃厚。投打の即戦力の獲得に成功した満点ドラフトに、将来性豊かな虎の申し子の名が加わる。

小宮山慎二(こみやま・しんじ)1985年(昭60)11月26日、神奈川県厚木市生まれ。三田小1年から三田フレンズで野球を始める。睦合(むつあい)中では平塚シニアに所属。3年夏の関東大会でベスト16に進出。横浜隼人では高1夏から背番号20でベンチ入り。2年秋から正捕手に。今夏の神奈川大会は5回戦で東海大相模に敗退した。高校通算15本塁打。遠投は110 メートル 。家族は両親と兄、姉、妹。177 センチ 、78 キロ 。右投げ右打ち 

 
2003.10.9    松下電器・久保、新日鉄広畑・桟原指名を検討 
阪神が今秋のドラフトで、松下電器・久保康友投手(23)と新日鉄広畑・桟原(さじきはら)将司投手(21)の指名を検討していることが8日、明らかになった。
久保はMAX147キロの速球にスライダー、フォークを操る本格派右腕。関大一ではエースとして春夏連続で甲子園に出場し、選抜決勝では横浜・松坂(西武)と投げ合った逸材。社会人5年目の今年は、元プロの丸尾ら豊富な投手陣の中、先発の地位を確立した。この日は日本選手権近畿地区・第7代表決定戦で先発し、自己最速タイの147キロをマークするなど六回途中2失点の好投でチームの10年連続出場に貢献。試合後は「プロという目標をもってやってきた」とプロ入りの意思を表明した。桟原も大阪桐蔭時代からプロが注目した右サイド。社会人3年目の今年は最速150キロの速球とスライダーを武器にエースとしてフル回転し5年ぶりにチームを都市対抗に導いた。この日、松下電器に敗れ日本選手権出場は逃したが「12球団OK。指名されればやってみたい」と久保同様に意思表明した。阪神は自由獲得枠で早大・鳥谷、愛知学院大・筒井の獲得を決めており4巡目以降で関西屈指の右腕の”W獲り”を狙う。

 ★久保 康友(くぼ・やすとも)1980年(昭55)8月6日生まれの23歳。奈良県橿原市出身。鴨公小1年から「ホワイトベアーズ」で野球を始め投手一筋。関大一ではエースとして3年春夏甲子園に出場しセンバツ準V、夏8強。MAX147キロ。好きな選手は桑田(巨)。1メートル80、80キロ。右投右打。

 ★桟原 将司(さじきはら・まさし)1982年(昭57)8月21日生まれの21歳。大阪市大正区出身。泉尾東小2年から「泉尾東ブルースネーク」で野球を始め一貫して投手。大正北中では「オール大正」に所属。大阪桐蔭ではエースも甲子園出場なし。1メートル82、81キロ。右投右打。 
 
2003.10.3 新日鉄広畑の150キロ右腕、桟原(さじきはら)将司投手(21)をリストアップ 
今秋のドラフト上位候補に、新日鉄広畑の150キロ右腕、桟原(さじきはら)将司投手(21)をリストアップしていることが2日、明らかになった。右横手からの威力ある速球と、高速スライダーが武器の即戦力候補。巨人など6球団も熱視線を送る逸材だ。スタンドには徹底マークを続けている、佐野スカウト(西日本統括)、畑山スカウトの姿があった。この日、桟原は日本選手権の近畿地区第2次予選の敗者復活戦、ニチダイ戦(姫路)に先発。自己最速となる150キロをマークするなど5回1失点の好投をみせ、虎スカウト陣に改めて、その存在感を示した。 大阪桐蔭高時代から注目を集めていた桟原は、社会人入り後、横手からの変則フォームに転じて、素質を開花させた。高速スライダーも操る右腕には阪神のほかに巨人、中日、横浜、ロッテ、オリックス、西武の6球団も熱視線を送っている。
阪神は早大・鳥谷敬内野手(22)、愛知学院大・筒井和也投手(21)の2選手に自由獲得枠を使用する予定。既に桟原サイドには9月上旬にあいさつを済ませており、4巡目以降のウエーバー指名を目指すことになる。 

 
2003.9.30 3年後小嶋取りへ 
3年後のタテジマ“内定”−。高校No.1サウスポー、石川・遊学館の146キロ左腕・小嶋達也投手(17)がきょう30日、高野連ホームページで発表されるプロ入り希望者に名を連ねないことが29日、分かった。大阪出身の小嶋と家族は阪神入りを強く希望。すでに自由獲得枠が固まっている今秋ドラフトでの指名は困難なため、社会人・大阪ガスを経由して06年秋、晴れて虎の小嶋が誕生する。30日、高野連ホームページでプロ入り希望者の全氏名が掲載される。これまで不明瞭だった高校生の進路希望を公表しようという初の試み。そこに「遊学館・小嶋」の名前が載らないことが29日、分かった。これで3年後の阪神入りが“内定”だ。小嶋は入学と同時に創部された野球部を2年夏に甲子園へ導き、早い段階からプロ垂涎の逸材だった。中日は昨秋に早々と1巡目指名を決定。当初は今秋ドラフトでプロ入りの方向だったが、今夏の石川大会決勝で敗れたことで、17歳の胸の内が急変した。 「『もっと力をつけてからでも遅くない』と話し合いました。結論として社会人に進みます」と同高の山本雅弘監督(52)。第一候補だったトヨタ自動車には8日に断りを入れ、出身の関西で受け入れ先を検討。24日に大阪ガスで筆記&面接の入社試験を受けた。今週中にも内定通知が届くことが確実になっている。 同社は社会人球界屈指の名門で、ドラフトで指名されれば内定を辞退する“プロ待ち”は原則禁止。さらに小嶋はドラフト指名を待つ際の必須条件・高野連へ退部届けを提出する予定もない。中日だけでなく、早大・鳥谷争奪戦で阪神に敗れた巨人も食指を伸ばしていたが、これで完全にプロテクトされたことになる。将来性を高く買う阪神はすでに相思相愛の関係を築いており、06年秋の指名を前提として、徹底マークしていくことを決めている。1メートル80、71キロと細身ながら、長いリーチをしならせて投げる速球はMAX146キロ。初速と終速がほとんど変わらないボールの質は、関係者の間で「元中日・今中の再来」と言われてきた。今秋ドラフトで阪神は早大・鳥谷、愛知学院大・筒井の即戦力2人で自由獲得枠を固めており、小嶋の上位指名は困難。虎入りを熱望する本人と家族もそれを考慮し、3年間待つ道を選んだ。来春からはお膝元の大阪で、その成長を見せていく。 

 
2003.9.27 編成会議 
編成会議が26日、大阪市内のホテルで行われ、星野監督も甲子園での練習を欠席して姿を見せた。会議に同席した野崎球団社長は「今年のドラフトのシュミレーションを行った。20人くらい候補はいます」と語った。自由獲得枠は早大・鳥谷、愛知学院大・筒井で決定しており、今回の会議は下位指名選手の人選を行った。

第1回編成会議が26日、大阪市内のホテルで開かれた。星野監督、野崎球団社長、黒田編成部長らが集まり来季へ向けたチーム編成の大枠を話し合った。甲子園球場に戻って会見に応じた野崎球団社長は「今日は主にドラフトについてです。自由獲得枠(早大・鳥谷敬内野手、愛知学院大・筒井和也投手)を二つ使って、それから先のウエーバーについても想定しました」と説明した。この日までに約20選手に絞り込んだ模様で、例年はこの時期40〜50人の候補がいるため、今年は少数精鋭ドラフトとなる方針。また現在、限度枠いっぱいの70選手を抱えているため、必然的に整理対象選手にも話題は及んだ。同社長は「現有戦力の伸びしろと、これから獲る選手の将来性を比較して…。いずれにしても今年は1軍も2軍もプレーオフがありますから、例年より遅くなりそう」と話した。

26日、大阪市内のホテルで編成会議を行い、今ドラフトの戦略などを煮詰めた。会議には星野監督、球団フロントが出席。ドラフトで早大・鳥谷敬内野手(4年=聖望学園)、愛院大・筒井和也投手(4年=松山北)を自由枠で獲得する方針を確認した。昨年は大量11人をドラフトで獲得。そのうち久保田などが優勝に貢献したが、野崎球団社長は「(指名人数は)去年よりははるかに少なくなるだろう」との見通しを示した。そのうえで「先を見据えた補強をしていく」と弱点補強を優先する常勝軍団作りへの展望を示した。ドラフト以外にも、来季の戦力構想について検討した。 

 
2003.9.26    早大・鳥谷敬内野手(22)の阪神入団が25日、確定 
早大・鳥谷敬内野手(22)=写真=の阪神入団が25日、確定した。鳥谷サイドが横浜に対し断りの連絡を入れ、阪神を希望する旨の発言を伝えていたことが判明。これで8球団による大型遊撃手の争奪戦は決着。正式表明は東京六大学秋季リーグ戦終了後の11月以降になる。今秋のドラフト最大の主役、早大・鳥谷サイドが、横浜に対して断りの連絡を入れていたことが判明。あわせて阪神入団を希望する旨を伝えていたことが分かった。事実上、猛虎の鳥谷が誕生した。早大2年春に3冠王に輝くなど走攻守に3拍子揃った大型遊撃手。早くから8球団が激しい争奪戦を展開し、その後、阪神、巨人、横浜、西武の4球団に絞り込まれていた。9月の東京六大学・秋季リーグ戦の前には阪神の球団関係者に鳥谷の周辺から『阪神最有力』との連絡が入り、他球団はすでに方向転換を強いられていた。また、阪神側も背番号「1」か「2」を用意。最高待遇で迎え入れる準備があることも新たに判明した。 
 
2003.9.25 今秋ドラフトに「少数精鋭」の方針 
阪神が今秋ドラフトに「少数精鋭」の方針で臨むことが24日、明らかになった。昨オフは大幅な選手の入れ替えを行ったが、今オフは整理選手が少数になる見込み。既に自由枠での獲得が確実視されている、早大・鳥谷敬内野手(22)、愛知学院大・筒井和也投手(21)を含めても、新人選手獲得は、4、5人にとどまることが濃厚になった。11人の新人を獲った昨秋とは違い、今回は「厳選補強」が星野虎のテーマになる。自由枠で鳥谷、筒井という投打の即戦力獲得が有力になったことが一つの要因だが、最大の背景は、抜本的なチーム改革を必要とはしない現状にある。昨年は引退者を含めて24選手が戦力構想から外れたが、「去年のように、多くの整理選手が出る形にはならないだろう」(球団関係者)。今オフの整理選手は少数になる公算が大きい。新人補強は退団者の数と連動してくる部分があり、必然的に少数精鋭の方針が固まってきた。自由枠を2つ使うことで、ドラフト会議には4巡目からの参加となる。当初は広陵・白浜裕太捕手(17)の4巡目指名を視野に入れていたが、広島などが上位指名する可能性が高くなり、戦略の練り直しを余儀なくされている。明大・岡本篤志投手(22)らをリストアップしているが、「今年はあまり候補選手がいない」(アマ球界関係者)。少数指名は、有望選手が少ない不作の年であることにも起因している。阪神では過去に、4人の新人獲得に終わったドラフトがあるが、今年も「史上最少タイ」の補強になる可能性がある。連覇への道は「厳選補強」から始まることになる。 

 
2003.9.23    明大の149キロ右腕・岡本投手をドラフト指名 
今秋ドラフト候補に“仙一2世”が浮上した。阪神が明大の149キロ右腕・岡本篤志投手(22)の指名を検討していることが22日、分かった。順位は4巡目以降になるが、闘将の母校でエースナンバーを付ける男に熱視線。自由獲得枠で入団確実の早大・鳥谷敬内野手(22)に続き、東京六大学の星を狙う。闘将のDNAを受け継ぐ右腕が、虎のスカウト陣を虜にする。1メートル77と上背はないが、流れるようなフォームから繰り出す直球はMAX149キロ。安定したコントロールも兼備し、下級生時代から揉まれたマウンド度胸も十分だ。明大の背番18番・岡本を、阪神が今秋ドラフト候補に挙げていることが22日、分かった。岡本はチームにとって今秋初戦となる20日の東大戦で、栄えある開幕投手を務めた。格下相手に味方のエラーや降り注ぐ大雨にも苦しみながら、9回6安打11奪三振2失点(自責点1)でリーグ通算11勝目。これが明大野球部通算1000勝というメモリアル星であり、その中には星野監督の23勝も含まれている。“仙一2世”の投げっぷりには、池之上スカウトが熱視線を送っていた。「全然ダメでしたね。こんなことでは上で野球はできません。リーグ戦の中で、もっといいところを見せていきたい」先発完投能力もあるが、むしろリリーフタイプだというのがスカウト共通の評価。同期に牛田、1学年下に一場と同じくプロ注目右腕が控え、救援をこなす場面も多かった。「肩は早くできるほうです」と自信を持ち、1球目から本来の投球ができるのも一つの才能だ。現在の虎のブルペンを考えても、右腕で絶対の信頼が置けるリリーバーは安藤だけ。競争の中に食い込むだけの実力はある。すでに社会人の強豪・東京ガスに内定しているが、指名があればプロ入りの意思があることも調査済みだ。早大・鳥谷と愛知学院大・筒井で自由獲得枠を固めた阪神は、4巡目以降の指名となる。満点ドラフトに、新たに加わった火の玉右腕。横浜らライバル球団の動向を探りつつ、継続マークを行っていく。 

 
2003.9.18 島根・開星高の杉原洋投手(18)をリストアップ 
阪神が、今秋のドラフトで島根・開星高の杉原洋投手(18)をリストアップしていることが18日、明らかになった。18年ぶりのリーグ優勝を果たしたが、常勝軍団を形成するため、将来性豊かな本格派右腕の獲得に乗り出した。杉原は5月に痛めた右肩の影響もあって、今夏の島根県大会はベスト8で敗退したが、素材は一級品。長身から投げおろすMAX142キロの直球と、縦に大きく割れるカーブを武器にしてしており、阪神のほか、この日、調査書を提出した近鉄や巨人、中日など8球団が獲得に動いている。19日に同校を訪れ、調査書を提出する佐野仙好・西日本統括スカウト(52)は「西日本では広陵の西村に次ぐ素材」と絶賛。同校の野々村直通監督(51)が「評価されればどこでもいい。順位も気にしない」と語る通り、杉原本人もプロ志向が強く、獲得に支障はない。
阪神は4巡目以降での指名を検討。すでに自由獲得枠として早大・鳥谷敬内野手(22)と愛知学院大・筒井和也投手(22)の獲得に成功。今後、杉原ら将来性を重点に補強を進める。◆杉原 洋(すぎはら・よう)1985年5月31日、島根県斐川(ひかわ)町生まれ。18歳。斐川東中から開星高へ進み、1年春からベンチ入り。1、2年の夏に甲子園に連続出場。今夏は県大会8強で敗退。家族は両親と兄2人。186センチ、80キロ。右投左打。  

 
2003.9.13 早大・鳥谷 阪神有力!? 
今秋のドラフト最大の目玉・早大の鳥谷敬内野手(22)の進路が絞られた。これまで巨人、阪神、横浜、西武の4球団が争奪戦を繰り広げていたが、阪神が大きくリードしたことがスポーツ報知の取材でわかった。これまで在京志向が強いとされていたが、それ以上に、遊撃のポジションへのこだわりが揺るぎないものになっており「ポジションを空けて待つ」と明言した阪神がペナントレース同様、争奪戦を抜け出した。進路の絞り込みが出来ず、東京六大学野球秋季リーグ戦終了後まで結論が先送りされるはずだった鳥谷。だが、リーグ戦開幕を翌日に控えた12日、大きな動きを見せた。東京・西東京市の早大グラウンド。同校の野村徹監督(66)は「練習後、もう一度、鳥谷と話をしてみる。4球団には改めて事情説明する」と話した。その後、野村監督はそれぞれに電話連絡を入れた。「結論はリーグ戦終了後になる、と改めて言われた。誠実なスカウト活動を続けます」と阪神・菊地東日本統括スカウト。その他の球団も同じ趣旨の電話だったようだが、ある関係者は「阪神と巨人に絞り込んだようだが、阪神が絶対的優位に立った」と話した。鳥谷本人は幼いころから巨人へのあこがれが強かった。家族思いで、実家のある東京の球団というのも条件の一つだった。だが、野球を始めた小学校から守り続けた守備位置、遊撃へのこだわりがそれらを上回った。野村監督も「在京よりも守備位置へのこだわりが強い」と話している。巨人には二岡がいる。鳥谷は以前「プロの遊撃手で絶対に勝てない人は二岡さん」と公言していた。一方、阪神は「遊撃を空けて待つ」と星野監督までもが確約。加えて、今季の快進撃による好印象が、一気に阪神優位の流れを形成した。巨人・吉田編成部長は「(進路の)絞り込みはまだ、と聞いている」と話したが、形勢不利の状況は否めない。「鳥谷にはリーグ戦に集中して欲しい」野村監督は改めて言った。気持ちの整理をつけて、大学生活最後のシーズンに鳥谷は臨む。

今秋のドラフトの超目玉、早大・鳥谷敬内野手(22)の自由枠での阪神入団が12日、確実となった。同内野手は東京六大学の秋季リーグ戦終了後に、意思表示する方針を明かしていたが、リーグ戦開幕を前に巨人などを引き離し、阪神がリードしている状況。胴上げに足踏みが続く阪神だが、まさに優勝前祝いの吉報と言えそうだ。今秋のドラフトの主役を務める鳥谷の進路が風雲急を告げた。六大学のスターが選ぶ行き先は18年ぶりの優勝を目前に沸き返る阪神だった。阪神の球団関係者によると、東京六大学の秋季リーグ戦の開幕を控えたこの日、鳥谷本人と早大・野村監督の話し合いが行われ、最終的に意志確認。この会談の結果、阪神に入団するという方向でほぼ間違いないという情報が寄せられた。鳥谷に近い関係者の話では「(鳥谷は)在京チームにはこだわっていない」ともいわれ、起用面でも遊撃のポジションを空けて鳥谷を受け入れる姿勢の阪神が、在京の他球団を結果的に制する格好となった。鳥谷獲得を巡っては当初8球団による争奪戦が阪神、巨人、横浜、西武の4球団に絞り込まれていた。鳥谷側では東京六大学の秋季リーグ戦に集中したいとの意向から当面、プロ側との交渉を断って、リーグ戦終了後に正式に志望球団を明かすとの姿勢だった。当初は鳥谷が東京・東村山市出身で、在京チームということが条件に挙げられ、また豊富な資金力の面などからも巨人が最有力とみられていたが、関係者らによると鳥谷サイドは「遊撃手としてのポジションを最優先に考えている」と、二岡が遊撃の定位置にいる巨人では、出場機会の面で問題があるとの見方があり、阪神に気持ちが傾いていったとされる。現時点では、鳥谷側から阪神を除く3球団に断りの連絡はなく、各球団とも従来の獲得方針の継続を強調しているが、今後も阪神の優位は動かない状況。各球団とも近いうちに正式に断念、ドラフト戦略は大幅な軌道修正を迫られる。この日も九回の追い上げも及ばず、中日に敗れてマジック『2』のままの阪神。胴上げを目前に控えながら思わぬ足踏みが続き、イライラの頂点に達しているが、優勝よりひと足先に舞い込んだ鳥谷有力のニュースは球団関係者はもちろん、ファンにとってもこれ以上ない朗報だ。鳥谷自身はリーグ戦終了まで固く口を閉ざし、正式表明は11月以降となるが、心はタテジマ。ペナントレース同様、オフも阪神が他球団をブッちぎる独走気配が漂ってきた。

今ドラフトの最大の目玉、早大の鳥谷敬内野手(22)が東京六大学野球秋季リーグ戦終了後に阪神入りを表明することが12日、分かった。巨人、横浜、西武が撤退したことで明らかになった。11月2日の早慶戦終了後にも、「阪神・鳥谷」が誕生する。18年ぶりの優勝を祝うかのように、阪神に大きなプレゼントが届いた。アマチュアNo.1野手の鳥谷が選んだのは、巨人でも横浜でも西武でもない。それはタテジマのユニホームだった。阪神にとって今年の最大の補強ポイントはショートだった。そこで最上位にリストアップしたのが鳥谷だ。だがライバルは多かった。今年初めには8球団が獲得を表明。厳しい鳥谷争奪戦の中、菊地東日本統括スカウト、池之上スカウトの2人が徹底マークを続けた。当初は在京希望とされていたが、阪神スカウト陣は必死にばん回を図った。2月の沖縄キャンプはもちろん、リーグ戦、練習試合も観戦。8月に早大の野村監督のもとへあいさつに行ったときには遊撃のポジションを確約。星野監督も開幕からショートでの起用を公言していた。鳥谷も希望球団の最大の条件に挙げたのが、ショートだった。これまでの野球人生で最も悔しかったのが2年の時に出場した日米大学野球。当時、東海大の平野(現オリックス)に遊撃手のポジションを奪われ、鳥谷はセカンドへ回されたのだ。「自分はショートとして呼ばれたのに何やってんだろう」と、その悔しさは、今でも心の中に残っているほど。8月に入り、阪神をはじめ、巨人、横浜、西武の4球団に絞られた。争奪戦は激しさを増したが、最後は「ショートのポジション確約」が決め手となったようだ。この日鳥谷は13日から開幕するリーグ戦へ向けて最終調整を行った。「学生最後のシーズンなので優勝だけを考えたい」と言い切った。この夏には冬場並みのトレーニングを行い、万全な状態で臨む覚悟だ。リーグ戦4連覇を土産に11月には「阪神・鳥谷」が誕生する。 

 
2003.9.10 「高校生No.1左腕」遊学館・小嶋獲得へ 
今秋のドラフトで高校ナンバーワン左腕、遊学館・小嶋達也投手(17)の獲得を目指していることが9日、分かった。早くから1位指名を公表してきた中日がここにきて小嶋が社会人入りを示唆したことから事実上、獲得を断念。阪神も自由獲得枠でアマ球界ナンバーワン野手の早大・鳥谷敬遊撃手(22)と筒井和也投手(21)の獲得を目指しており、4巡目での指名となるが、ほぼ手中にしている18年ぶりのリーグ優勝とともに、ドラフト戦略でも総取りで一人勝ちを目指す。猛虎が18年ぶりのリーグ優勝をほぼ手中に収めた力を、ドラフト戦略でも見せつける。阪神が高校No.1左腕の遊学館・小嶋を指名することが明らかになった。小嶋には中日が今中2世と評し、早くから1位指名を公表してきた。しかし、不完全燃焼のまま終わったことでプロ入りに小嶋が難色を示し、社会人入りを希望。地元の強豪・大阪ガスに内定したことを受け、中日も事実上、獲得を断念した。阪神は現在、巨人、横浜、西武と自由獲得枠での早大・鳥谷獲りに全力を注いでおり、もう一つの枠では、大学屈指の左腕でMAX146キロを誇る愛知学院大・筒井投手の獲得が、ほぼ決まっている。投打の柱の獲得に成功すると、小嶋は4巡目での指名となり、他球団も指をくわえて見ているとは考えづらい。だが、中日優位と言われる中でも、水面下で独自調査を進めてきており、小嶋が地元・大阪を中心とした在阪球団志望が強く、幼少からの阪神ファンであるとの情報もキャッチ。獲得可能と判断し指名に踏み切る方向で固まっている。即戦力左腕の補強に加えて、未来のエース候補の獲得となれば、投手陣は盤石。黄金時代到来へ、また一歩近づくことになる。 

 
2003.8.21 自由枠1号 大学NO.1左腕獲った愛院大・筒井決定 
大学球界NO・1左腕、愛知学院大学の筒井和也投手(4年=松山北)が今秋ドラフト自由枠で阪神入りすることが20日、確実になった。同投手の自由獲得枠での獲得を目指していた中日、横浜が、この日までに争奪戦から撤退。星野阪神は、最速146キロを誇る即戦力左腕を新戦力として加えることになった。筒井はレベルの高い愛知大学リーグで、6季にわたり無傷の24連勝。阪神とともに、中日、横浜も筒井の獲得を狙っていたが、本人の意中外という情報から2球団が方向転換。早くから北村スカウトが密着マークし、一貫して自由獲得候補の高い評価を愛院大側に伝え続けてきた阪神の熱意が実った。左腕のスタッフを充実させることは、就任1年目から星野監督が編成担当に出した“特命”だった。「左腕はいっぱい取って、その中からものになるものが出てくればいい」と左腕王国形成を目指し、スカウト陣にはっぱをかけ続けた。昨秋のドラフトでも江草、中村泰、三東、田村、新井と5人の左腕を獲得。さらに今秋、大学の公式戦終了を待って大学NO・1左腕の筒井を獲得する。前日19日にあいさつを行った早大・鳥谷敬内野手(4年=聖望学園)の獲得にも成功すれば、投打の即戦力を手中に収めることになる。

今秋のドラフト自由獲得枠で狙っていた愛知学院大の146キロ左腕・筒井和也投手(21)の獲得が、21日までに事実上決まった。競合していた中日、横浜が争奪戦から降りる方向となったため。早大・鳥谷敬内野手(22)は巨人との一騎討ちの様相だが、まず1枠を快速左腕で埋めた。相思相愛だった筒井の阪神入りが事実上決まった。すでに本人も決意を固めていたが、ここに来て競合していた中日、横浜が争奪戦を降りる方向。一貫して高評価だった虎に軍配が上がった。阪神は今春リーグ戦前の3月に黒田編成部長があいさつに訪れ、その時点で大学側に自由獲得枠の評価を伝えていた。担当の北村スカウトはリーグ戦だけでなく、今月には北海道合宿にも足を運ぶなど、継続的に熱意をアピールしてきた。最大のライバル中日は遊学館(石川)の左腕・小嶋の1巡目指名を決めており、自由獲得枠を約束できない事情がある。「阪神が自由枠を使うのなら手出しできない」というのがライバル2球団のスカウトの弁。146キロ左腕とタテジマの赤い糸は強固だった。これで自由獲得枠の1枠を固め、あとは早大・鳥谷の返事次第。この日大阪ドームを訪れた黒田編成部長は筒井について「そういうこと(決定)になればうれしい」。巨人との一騎討ちが伝えられる鳥谷争奪戦についても、「もう一度会う? 今後検討する。楽しみにしていて」と自信ありげ。試合前には星野監督に現状報告を行った。 

 
2003.8.14   広陵の白浜、柳ヶ浦の吉良、東洋大姫路のアン、尚志学園の柴田らをリストアップ 
スカウト会議が、甲子園球場内で行われ、甲子園出場選手の再チェックと高校生選手をリストアップ。出場組では広陵の白浜裕太捕手、柳ヶ浦の吉良俊則中堅手、不出場組では東洋大姫路のグエン・トラン・フォク・アン投手、尚志学園の柴田誠也投手らを重点的に調査しっていく方針を確認した。  

 
2003.8.13   白浜の獲得を目指す 
地元関西の剛腕、近大・糸井が日本ハム入りを決めたことで、阪神のドラフト戦線にも影響が出てきた。今ドラフトで阪神は、即戦力野手の早大・鳥谷敬内野手(22)を自由獲得枠候補の筆頭に掲げ、巨人、横浜、西武との争奪戦に全力を挙げている。一方で、糸井に対しても今年に入って、自由枠を視野に入れた上位候補として近大側にアプローチしてきた。糸井を断念することによって、自由枠を2つ使用する場合は、糸井と並んで自由枠候補としてマークしてきた即戦力左腕の愛知学院大・筒井和也(21)と、鳥谷の2人に使用することが濃厚となる。一方で、猛虎の未来を担う逸材にも、白羽の矢を立てている。今年のセンバツで優勝し、今夏の甲子園にも出場している強肩強打の高校生No.1捕手、広陵・白浜裕太捕手(17)も上位候補に挙げている。地元広島など数球団がマークしているが、“ポスト矢野”として魅力は大きい。ドラフト1位の可能性もある白浜の獲得を目指す場合は、自由獲得枠の使用も限られてくる。最優先である鳥谷の獲得に成功するかどうかが、今後のドラフト戦略のカギを握ることになる。 

 
2003.8.13   近大・糸井から撤退 
鳥谷獲りへ、自信の“糸井撤退”だ。阪神が今秋ドラフト4巡目(3位)で獲得を狙っていた近大・糸井嘉男投手(22)から撤退することが11日、明らかになった。自由獲得枠での日本ハム入りが明らかになったためだが、虎の最優先ターゲットは早大・鳥谷敬内野手(22)と愛知学院大・筒井和也投手(22)で変わりなしだ。地元が生んだ152キロ右腕の獲得レースから降りるのも、当然の成り行きだった。12日、近大・糸井の自由獲得枠での日本ハム入りが明らかになり、4巡目(3位)で狙っていた阪神の撤退が決まった。しかしその裏には、早大・鳥谷獲りへの絶対的な自信がある。糸井に関しては、一時、自由獲得枠の可能性も噂されたが、阪神側はあくまで「(4巡目以下の)順位で指名したい」との評価を崩さなかった。自由獲得枠(2枠)のうち、愛知学院大の146キロ左腕・筒井はすでに獲得濃厚の状況。もう1枠に鳥谷の返事を待っているが、好感触がなければ糸井側に“繰り上げ”をほのめかしてもよさそうなものだ。しかし、一貫して方針は変わらず、より高評価の日本ハムに軍配が上がった。鳥谷はすでに阪神、巨人、横浜、西武の4球団に絞り、今月下旬にも方向性が出る模様。あくまで最優先ターゲットはアマ球界no.1遊撃手。糸井は今春の関西学生リーグで5勝を挙げてブレークしたが、本格デビューは3年秋から。未完の大器であり、「1年目から投げた久保田とは違い、2〜3年はかかるだろう」(球団関係者)と即戦力ではなく、将来性で評価していた。上位2人はV2戦力として、即一軍の実力を求める。虎のドラフト戦略は、あくまで強気一辺倒で押し進められる。 

MAX151キロ右腕の近大・糸井嘉男投手自由獲得枠で(22)が12日、自由獲得枠で日本ハムに入団することが確実となった。阪神なども獲得を目指していたが、高校時代からマークしていた日本ハム・木村スカウトなどの誠意が実を結んだ。糸井は甲子園出場こそないものの、宮津高時代から長身から投げ下ろす140キロ強の速球と抜群の身体能力の持ち主として注目された逸材。近大入学直後からエース候補として期待されたが、右肩の不安と成長途上を考慮して3年春からベンチ入り。満を持した今春は京大2回戦であわや完全試合の1安打完封など6試合5勝負けなし。防御率0・72で関西学生野球リーグ4連覇に貢献。MVPを含む3冠に輝いた。糸井はこの日も奈良県生駒市のグラウンドで練習。今秋のリーグ戦の自校日程終了後、正式に日本ハム入りを表明する見込み。阪神も狙っていた糸井の日本ハム決断だが、今年のドラフト戦略に与える影響は少ない。もともと今年のドラフトは鳥谷、糸井、そしてMAX148キロ左腕・筒井和也(愛知学院大)の3人が虎の本命。今後は獲得作業に全力を傾ける。 

 
2003.8.7    鳥谷獲得全力尽くす 
自由獲得枠で鳥谷獲得を狙う阪神は、もちろん引き下がるつもりはない。黒田正宏編成部長は「素晴らしい選手であるという認識に変わりはない。獲得できるよう、今後も全力を尽くしていく」と、さらなる猛アタックを誓った。今年は沖縄での春季キャンプやリーグ戦や、6月に米国で行われた日米大学野球選手権にも菊地敏幸・東日本統括スカウトを派遣している。今後も密着マークの構えだ。 

 
2003.8.5 今秋は早大・鳥谷獲得が最優先 
今秋ドラフトの最優先事項は言うまでもなく、即戦力ショートである鳥谷(早大)の獲得だ。並行して筒井(愛知学院大)、糸井(近大)らの徹底マークも続けているが、もう一つの自由獲得枠の使い方を含めて、すべては鳥谷の動向次第となる。さまざまなケースを想定して戦略を立てているが、現段階では流動的な要素も多い。 

 
2003.8.5 来秋ドラフト・150キロ野間口に照準 
来秋ドラフトの自由獲得枠で、シダックス・野間口貴彦投手(20)の獲得を目指していることが5日、明らかになった。150キロを超える速球が武器の即戦力右腕は、来季ドラフト戦線の「目玉」を昨年から徹底マーク。前監督である野村克也氏(68)がシダックス総監督を務めている縁もあり、早くも野間口獲得を、来オフ補強の最重要課題に掲げている。今秋のドラフトでは、アマNo.1遊撃手である鳥谷(早大)の獲得を最優先に掲げている阪神だが、水面下では、きっちりと来季の補強戦略も練り上げていた。野間口貴彦―。150キロを超える速球、キレ味鋭いスライダーが武器の右腕獲得に、ピタリと照準を合わせている。その実力は、すでに「若虎」を相手に証明済みである。5月22日に行われた阪神2軍との練習試合(鳴尾浜)。先発した野間口は7回を1安打無失点と、見事なピッチングを披露した。シダックスのエースとして今夏の都市対抗出場にも貢献。来年の「目玉」となることは必至の逸材だ。他球団との激しい争奪戦は避けられないが、阪神は昨年から、嶌村スカウト担当ディレクターを中心に、野間口の徹底マークを続けている。「いいピッチャー。高校時代から比べても、すごく成長している」(球団関係者)。前監督である野村克也氏が総監督を務めていることも、心強い材料である。昨年、自由獲得枠で杉山(龍谷大)を獲得したように、阪神はここ数年、「地元出身」の逸材獲得に、より積極的な姿勢を見せている。関西創価時代に甲子園を沸かせた野間口は、そうした流れにも合致する存在である。来年の話をすれば鬼が笑うと言われるが、阪神は先を見据えた戦略で、ドラフト戦線でも「常勝軍団」を目指している。 

 
2003.7.29 愛知学院・筒井を徹底マーク 
獲得を目指している即戦力左腕、愛知学院大・筒井和也投手(21)をめぐって現在、水面下で中日、横浜と三つどもえの争奪戦を展開されていることが28日、明らかになった。獲得合戦は日に日にし烈を極めてきたが、阪神も“未来のV戦士”を、同一リーグのライバル球団に渡すつもりはない。春のリーグ戦では開幕戦に12球団が集合するなど、プロから熱い視線が集まった。その中で筒井のセ・リーグ希望を聞きつけ、阪神と、地元・中日の一騎打ちとなっていたが、ここにきて横浜がマークを強めた。26日には中塚スカウトとともに、笹川運営部長がグラウンドに赴き、獲得に向けて意欲的な姿勢を見せた。もちろん阪神も密着マークを続けている。筒井も阪神には好印象を持っているが、地盤を固めようと31日からの同大学の北海道合宿に、北村スカウトの派遣を検討中。早大の鳥谷敬内野手(22)次第だが、自由獲得枠も視野に入れている。対照的に中日、横浜は現時点では自由枠での獲得は検討しておらず、ここでも阪神が一歩リードしている形だ。秋のリーグ戦が開幕する9月上旬をメドに、筒井サイドも意思表明するもよう。鳥谷とともに、金の卵を獲得すべく、阪神の動きも活発化する。 

 
2003.6.24 愛知学院大・筒井が阪神入り決意 
自由獲得枠で狙う愛知学院大の146キロ左腕・筒井和也投手(21)が23日、地元・中日との激しい争奪戦の末、阪神入りの意志を固めたことが明らかになった。今春からライバルの猛反撃を受けてきたが、いち早いマークが奏功。ペナントレースに続き、2004年以降の投手王国作りも“首位固め”に入った。虎と竜がしのぎを削ってたバトル。大学球界No.1左腕を振り向かせたのは、星野阪神だった。愛知学院大・筒井が阪神入りの決意を固めたことが23日、明らかになった。井川に続く大型の先発左腕。阪神は1月10日、年頭のスカウト会議で、筒井の自由枠での獲得方針を決めていた。3月に沖縄・浦添で行われた同大キャンプには、担当の北村スカウトが密着。すでに黒田正宏編成部長と蔦村聡同ディレクターが、永井監督へのあいさつも済ませている。しかし、春先から地元・中日も大攻勢をかけてきていた。「地元選手を逃すな」との大号令のもと、今春リーグ戦には高橋三千丈一軍投手コーチを直接視察に投入。4年生になった筒井は体も一回り大きくなり、球速もMAX146キロにアップした。中日の現場首脳まで乗り出したのは評価が上昇した証拠だが、“逆転打”は放てなかった。「あくまで最初から自由獲得枠で行きたい、という阪神の姿勢に打たれたようだ」と関係者は明かす。正式表明は今秋の公式戦終了後になり、家族との話し合いを経て最終決定する運びだ。1メートル83、83キロの身体はまだ成長を止めておらず、伸びシロも十分。昨年3月、全日本メンバーとして参加した日台交流戦では、虎が逃した早大・和田(現ダイエー)にスライダーの握りを教わった因縁も持つ。全日本首脳からは「球威なら和田以上」の声もあって、全5試合中3試合に先発(和田は2試合)した。「直球とスライダーが軸ですが、今は新しい球種に挑戦しています。覚えたてのチェンジアップを、磨きたいんです」井川の武器修得を目指す左腕は、投手王国の未来を明るく照らしている。 

 
2003.6.21 今年のテーマは「一芸に秀でた選手」 地元出身の捕手獲得狙う 
九州担当・永尾泰憲を沖縄に派遣、”金の卵”発掘作戦をスタートさせた。「すべてに挑戦していく。一芸に秀でた選手を探す−。これが今年のテーマです」編成部長の黒田正宏は20日、甲子園球場近くの喫茶店で言葉に力を込めた。一芸とは足の速さや地肩の強さ、打球を遠くに飛ばすなどの”天性の能力”を指す。足の速さや地肩の強さなどは持って生まれた能力で、鍛錬では作り上げづらい。「赤星と藤本は、足と肩が魅力で獲得した」最近のクリーンヒットとして、赤星憲広と藤本敦士の名前を挙げた。阪神の快進撃は指揮官・星野仙一以下の首脳陣、選手、裏方さんの総合力が原動力となっている。とはいえ、選手個々の動きも称賛されている。入団後の鍛錬で打力をアップさせた二番・赤星と八番・藤本は、走攻守で勝利に貢献してきた。「今年のポイントはバッテリー。なんとか将来性のある高校生のキャッチャーを獲りたい」新人補強のポイントも明かした。”正妻”矢野輝弘(34)と2番手の野口寿浩(31)は、ともに30歳を超えた。2人を追う浅井良(23)や中谷仁(23)の間には断層がある。矢野不在の去年と健在の今季を持ち出すまでもなく、捕手の位置づけは重い。候補の中には、センバツ優勝捕手の広陵・白浜裕太の名前も挙がっている。「社会人や大学生のトップは全国から獲る。高校生は、近畿でいい選手を獲っていきたい」この球団方針は、さらなる人気度アップを狙ったものだ。地元出身の選手にはファンも親近感を抱く。ダイエーも城島健司、寺原隼人、新垣渚ら九州出身者を意識的に獲得してきた。来年から札幌に本拠地を移す日本ハムも北海道の有望選手に熱視線を注いでいる。「星野監督も独自のルートを持っておられる。いろんなルートを使って、いい選手を獲得したい」今年に入って、すでに4回のスカウト会議を開いた。東西のスカウト統括部門を新設するなどの組織改編に加えて、実績を持つ伊藤菊雄と岡田英津也も顧問に迎えた。”猛虎百年の計”の一翼を担う編成部門も”熱い夏”に突入する。 

 
2003.6.17 広陵・白浜リストアップ 
今秋のドラフトで広陵高・白浜裕太捕手(17)を上位候補にリストアップしていることが16日、明らかになった。今年のセンバツでは攻守にわたって活躍し、12年ぶりの優勝に貢献。星野監督が掲げる長期的なチームづくりに沿って、強肩強打の高校生NO1捕手を“ポスト矢野”として獲得を目指す。18年ぶりの優勝へ快進撃を続けるなかで、星野監督は3、4年後を見据えたチームづくりに早々と着手した。攻守にわたってチームを支える正捕手の矢野は現在35歳。常時出場は難しい年齢にさしかかっている。「中、長期的なビジョンを持ってチームをつくる必要がある」と指揮官は常々公言しており、次代を担う捕手の獲得は常勝軍団を築くうえでは必要不可欠だ。白浜は今年のセンバツでは巧みなインサイドワークで優勝に貢献する一方、4番打者として打率4割9厘のハイアベレージをマーク。8月にタイ・バンコクで行われるアジアAAA選手権の日本高校選抜の1次候補にも選出されている。阪神は自由獲得枠候補として早大・鳥谷、近大・糸井、愛知学院大・筒井らの獲得に乗り出しているが、それと並行する形で、地元・広島なども狙う白浜の調査を継続して行っていく。 

 
2003.6.17 早大・鳥谷マーク!阪神が菊地スカウトを米国へ派遣 
今秋の自由獲得枠候補の超目玉、早大・鳥谷敬内野手(22)を阪神が米国まで追いかける。同内野手は今月末にノースカロライナ州などで行われる日米大学野球選手権大会の日本代表入りが確実。球団ではそれを受け、16日までに東日本統括の菊地スカウトを渡米させる方針を固めた。今春の東京六大学リーグで通算100安打を達成し、チームのV3に貢献したアマNo1遊撃手。「いい選手がいるんだったら、それに全力を注いでいい」と星野監督の号令を受けて密着マークを続けてきた阪神のほかにも、巨人など7球団が熱視線を注いでいる。大争奪戦を勝ち残るためには、ひとときも”恋人”から目を離すわけにはいかない。早大は15日の全日本大学選手権準々決勝で日本文理大に敗戦。試合後に野村監督は「鳥谷は代表に入るだろうし、進路はその後になると思う」と話したが、オフの間に各球団が指名あいさつなどの動きを見せる可能性は否定できない。8分の1の勝者になるまで、一歩も引くつもりはない。 

 
2003.6.13 横浜商大・堂上をターゲット 
今秋ドラフトでポスト矢野の期待を担う逸材として、横浜商大の堂上(どううえ)隼人捕手(21)を有力候補に挙げていることが12日、明らかになった。恵まれた体格と遠投は測定不能という強肩をスカウトは高く評価。同じく、上位指名候補の近大・糸井嘉男投手(21)は全日本大学選手権(神宮)の九州共立大戦で打ち込まれ、1回戦で姿を消した。将来を見据えた猛虎の補強ポイントの1つである大型捕手に、ピタリとハマる逸材が横浜にいた。“城島2世”の呼び声高い横浜商大・堂上を、阪神が今秋ドラフトの有力候補に挙げていることが分かった。全日本大学選手権の表舞台には立っていないが、アマ球界屈指の強肩にプロ8球団が注目している。現在は矢野、野口の捕手2枚看板を擁する阪神だが、それぞれ34歳、31歳とベテランの域に入っており、星野監督からは「今年は捕手を獲れ」とスカウト陣に厳命が下されている。次世代を担う存在として、堂上の名が浮かび上がった。「遠投はきちんと測ったことがないんですよ。遊びで左翼線から投げて、右翼ポール後方のネット(高さ約20メートル)を超えてしまうんですから」横浜商大の佐々木監督もたまげる測定不能の強肩と、強靭なリストを生かしたパワフルな打撃が魅力。右打者ではあるが、流し打ちで横浜スタジアムの右翼席中段へ放り込んだこともあるという。野村克也前阪神監督の著書を熟読し、プロ野球中継を見ながら配球の研究をするのが日課。まだ粗さも残すが、恵まれた身体能力と旺盛な研究心は将来性を膨らます。このポスト矢野の候補生を、神奈川・武相高の先輩でもある北村スカウトは3年時からマーク。地元横浜や広島など捕手難のチームも獲得に乗り出しているが、熱意では一歩リードか。「まずは秋に神宮に出なければ始まりません。投手の力を引き出せる捕手になりたい。まだまだ勉強が足らないので」殊勝に語る本人だが、6月下旬にも監督を交えた各球団との接触が始まる。虎のラブコールは、将来の正捕手と認めてのものだ。 

 
2003.5.3 近大・田中雅彦捕手(4年・PL学園)を最有力候補 
近大・田中雅彦捕手(4年・PL学園)を最有力候補に挙げていることが2日までに明らかになった。阪神は近大のエース、151キロ右腕の糸井嘉男投手(4年・宮津)のマークも続けており、一昨年秋から関西学生野球リーグ3連覇中の“西の雄”からバッテリーそろっての獲得を目指す。昨秋のリーグ戦でMVPを獲得した田中は、PL学園時代の98年夏に、西武・松坂擁する横浜との延長17回の熱闘に途中出場。最後の打者となった。遠投110メートル、100メートル6秒0の俊足と巧打で3拍子そろった捕手として横浜、西武、ダイエーも熱視線を送っている。阪神はすでに早大・鳥谷敬内野手を自由獲得枠候補に決定。愛知学院大の左腕、筒井和也投手もマークを続けている。田中、糸井についても複数球団が競合する可能性が高いが、近大OBの伊藤顧問、畑山スカウトのパイプを最大限に生かし、獲得に動く。 

 
2003.5.3 大体大・増井外野手を秘密兵器としてマーク 
“雑草魂”を持つ大体大の強肩快足センター・増井啓央(あきお)外野手(21)を秘密兵器としてリストアップ。継続調査を行う方針を決めた。すでに4月中、黒田編成部長が視察に訪れたほどの好素材。50メートル6秒フラット、100メートル11秒5の俊足に、遠投115メートルの鉄砲肩で“レーザービーム”を十八番とする。プロ4球団が注目し、「足と肩はA級」というのが共通評価。非力といわれる打撃だが、この日の阪神大学リーグ・大阪経法大戦(万博)では決勝弾を叩き込んだ。「上原と経歴も似ているし、何くそという気持ちをもっと出せば伸びると思う」とは中野監督。上宮高時代は2ケタ背番号だったが、潜在能力の高さを見抜き、1年秋から実戦で鍛えてきた。先輩の巨人・上原も高校時代は控え投手だったことは有名な話。「この1年でどこまでできるか勝負です」。意気込む大型外野手を、スカウト陣もマークし続ける。  

 
2003.5.3 糸井嘉男投手(21)を今秋ドラフトで獲得する方針 
近大の152キロ右腕、糸井嘉男投手(21)を今秋ドラフトで獲得する方針を固め、非公式ながら関係者に伝えていることが2日、わかった。先輩である巨人・二岡を大きく上回る身体能力を持ち、他球団も熱視線を送るが、相思相愛の関係は強固。また、大体大の強肩快足センター・増井啓央(あきお)外野手(21)も秘密兵器としてリストアップ。継続調査を進めていく。赤星並みのスピードに、バレー選手顔負けのジャンプ力、そして投げてはMAX152キロ。生まれ持った素質でいえば、アマチュア球界最高峰に位置する男だ。阪神が近大・糸井の獲得方針を固め、非公式ながら関係者にその旨を伝えたことが明らかになった。「150キロを投げられる投手は数少ないのに加えて、あの潜在能力の高さ。ああいう選手が入ったら、コーチは楽しみで仕方ないでしょう」 蔦村編成部ディレクターの高評価も、底知れぬスケールを認めてのものだ。近大史上屈指のアスリートといわれた巨人・二岡が残したデータを、大きく上回る体力数値を叩き出すという。50メートル5秒7は、赤星(5秒6)とそん色なし。垂直飛び90センチは、プロ注目の逸材が揃うチーム内でも、2位を10センチ以上引き離す。遠投120メートル、背筋力240キロ…。すべての側面で怪物級だ。京都・宮津高時代から騒がれたが、大学入学後は選手層の厚さもあり、本格デビューは昨年秋と遅咲き。前日1日の同大戦でようやくリーグ通算5勝目(無敗)を挙げたところが、右肩上がりの成長は続いている。近大OBで密着マークを行っている畑山スカウトは「未完成だが、即戦力じゃないとも言い切れない」とこの1年での大化けを予感。近鉄など他球団も熱視線を送るが、本人が阪神ファンというアドバンテージも大きい。築かれつつある相思相愛の関係は、すでに知られるところとなった。今のところ指名順位は流動的だが、早くから獲得を決めていた早大の遊撃手・鳥谷、愛知学院大の左腕・筒井の動向次第では、自由獲得枠に浮上の可能性も十分だ。「自分では凄いかどうか分かりません。まずは思ったフォームで、思うように投げられるようにしたい」。至って控え目な糸井だが、その振る舞いは周囲の喧騒を受け流す大物感ともいえよう。一歩一歩を踏みしめたその先に、タテジマのユニホームが待っている。 

 
2003.4.30 愛知学院大・筒井が自由獲得枠候補にリストアップ 
今秋ドラフトの自由獲得枠候補として愛知学院大の筒井和也投手(21)をリストアップしていることが29日、明らかになった。MAX146キロの速球とスライダーを武器とする大学球界屈指のサウスポー。2年時の大学選手権で東海大から8者連続三振を奪って注目を集め、愛知大学リーグでは今春まで24連勝を記録した。広島、中日もマークするが、中日・山田監督がこの日報道陣に対して「阪神に決まったらしい」と注目発言。争奪戦の様相が、浮き彫りとなった。自由獲得枠候補の筆頭として、アマ球界ナンバー1遊撃手の早大・鳥谷敬内野手(21)に密着を続ける阪神。高い潜在能力を備えた大学生コンビの”ダブル獲り”の行方に注目が集まる。  

 
2003.2.27 鳥谷獲得プロジェクト第2弾 
鳥谷獲得プロジェクト第2弾として、早大OBの岡田彰布内野守備コーチの視察を検討していることが26日、分かった。自由獲得枠で狙う早大・鳥谷敬内野手(21)の春季リーグ戦に直接、岡田コーチが足を運び、熱い視線を投げかけることで後輩の心を一気に引き寄せる計画だ。厳しい戦いを勝ち抜く切り札だ。今秋のドラフトでは野手では一番人気となる鳥谷。阪神以外にも巨人、横浜、ヤクルト、ダイエーなども名乗りを上げ、争奪戦は必至だ。そこで、早大のOBでもある岡田内野守備コーチが直接、神宮に足を運び、獲得への誠意を最大限に示すプランが持ち上がった。スカウト登録をしている岡田内野守備コーチは、既に昨年末にお忍びで東京・東伏見の早大グラウンドを訪れ、鳥谷の姿を直接、視察。実力は把握しており、将来の阪神を担う逸材として育てたいという意向を持っている。この日から早大は沖縄でキャンプを開始し、担当の菊地スカウトも密着マークを開始した。ライバルの巨人、横浜、ヤクルトのスカウト陣も勢ぞろいする中、菊地スカウトは「阪神に入れば10年はショートを任せられる。どうしても欲しい。岡田コーチ?来てくれればありがたいよ」と岡田内野守備コーチの出馬を歓迎している。沖縄での練習後、「目標は日本一。2度目の3冠王もできればいいです。あと、沖縄は思ったより寒いですね」と笑顔で話した鳥谷。「進路は秋のシーズン終了後」と決めているが、阪神の今ドラフトの成功は鳥谷獲得にかかっているだけに、岡田内野守備コーチを含め球団総出で獲得に臨む。 

 
2003.2.22 早大・鳥谷徹底マーク&関西学生野球リーグ3投手の獲得を目指す 
阪神が巨人に挑戦状を叩きつける。阪神が、今秋ドラフト自由枠での獲得を目指す早大・鳥谷敬内野手(21)を徹底マークすることが21日、分かった。26日から沖縄・浦添で行われる早大春季キャンプを完全マーク。阪神では異例の態勢を敷き、早大キャンプ全日程をマークする巨人に、真っ向から勝負を挑む。鳥谷は2年春、東京6大学の3冠王に輝いた大型内野手。遊撃手は阪神の穴となっている補強ポイントでもあり、今年1月のスカウト会議で獲得希望選手の筆頭リストに挙げた。他球団との激しい競合に勝ち抜くため、徹底的な密着態勢が必要と判断。担当の菊地東日本統括スカウトが26日から3月10日までの早大キャンプを完全マークすることが決定した。阪神では従来、アマ・キャンプ訪問は2、3日程度。13日間のフルマークは阪神では異例。早大キャンプを全日程カバーする巨人に負けない必勝態勢を敷くことになった。この日、安芸キャンプを訪れた島村スカウトディレクターは「キャンプ終了後も、担当の菊地スカウトは早大中心の活動になる。早大だけでもいいぐらいの姿勢で」と、東日本では早大・鳥谷一本に狙いを定めた。また、西日本勢では近大を重点マーク。自由枠候補のサウスポー野村宏之投手(21)、走れるタイプの田中雅彦捕手(21)にアタックするため、佐野、畑山両スカウトを広島・呉でのキャンプに25、26日派遣する。

阪神が関西学生野球リーグ3投手の獲得を目指すことが、21日までに明らかになった。狙いは同大・渡辺亮投手(21)、立命大・松村豊司投手(21)、近大・糸井嘉男投手(21)の「右腕3羽ガラス」だ。また、編成部の嶌村聡ディレクター(35)は、自由獲得枠候補の鳥谷敬内野手(21)が所属する早大の沖縄キャンプを、全日程で“密着視察”する意向を明らかにした。新人発掘の現場でも巨人に後れを取るわけにはいかない。安芸キャンプに滞在している嶌村ディレクターは「今月26日から3月10日まで、早大の浦添キャンプに“ベタづき”する。巨人さんも同じみたい」と、自由獲得枠候補の早大・鳥谷の春季キャンプを、担当の菊池スカウト(東日本統括)が全日程でマークすることを明かした。今ドラフトで野手の目玉となる大型遊撃手には、阪神以外にも現時点で巨人、ヤクルト、横浜、西武、ダイエーがマーク。岡田守備走塁コーチが早大の先輩にあたるというメリットはあるが、ペナントレースと同様に、もっとも強敵と見られるのが巨人だ。昨年、ダイエー・和田(早大)の争奪戦では、和田が派遣されたダイエーの高知キャンプを視察。しかし、他球団ということもあり、数日に終わった。「普通なら2、3日で帰っていたけど、期間中は全部行く」と嶌村ディレクター。年明けから菊地スカウトは、東京・東伏見の早大グラウンドに隔日で訪れている。「できることをやるだけ」という同ディレクターの決意は固い。 

 
2003.1.18 鳥谷の心を射止めるまで、密着マーク 
「鳥谷獲得プロジェクト」を組むことが17日、分かった。そのプロジェクトは徹底したマークだ。早大は2月26日から沖縄でキャンプを張る。そこへ阪神・黒田編成部長、菊地東日本統括スカウト、池之上スカウトらが集合。鳥谷獲得は至上命令だけに、異例の3人態勢でラブコールを送るのだ。阪神スカウト陣が全精力を注ぐほど、欲しい逸材だ。シーズン前にもかかわらず、キャンプからの3人態勢は異例。しかし、菊地スカウトは、こう言い切る。「鳥谷を獲れなければ今年のドラフトは失敗。だから当然でしょう」。沖縄だろうが、海外だろうが、どこまでも付いていく覚悟だ。この日も菊地、池之上両スカウトが東京・東伏見の早大グラウンドを訪れた。「今の阪神にはショートがいない。鳥谷ならば即戦力として任せられる」と池之上スカウト。恋人を見つめるように2人は鳥谷の一挙手一投足を見つめた。巨人をはじめ、全球団が獲得に乗り出すのは間違いないが、阪神は負けられない。鳥谷の心を射止めるまで、密着マークし続ける。 

 
2003.1.11 350人をリストアップ,一芸に秀でた選手を多く獲る!? 
スカウト会議が10日、大阪市内のホテル阪神で行われた。今年初めての会議で、新入団の岡田悦哉(71)、伊藤菊雄(67)両顧問があいさつ。伊藤氏は西日本地区を、岡田氏が東日本地区を担当する。また、今秋のドラフト会議に向け、社会人、大学、高校を含め、候補選手350人をリストアップした。約1時間の話し合いを終えて会見に応じた竹田常務は「具体的な名前は出ていませんが、タイガースの方針として、アマチュアの一流選手を獲るのはこれまで同様、変わっていません。果敢にアタックします」と話した。自由獲得枠候補には、アマNo.1野手の鳥谷敬内野手(22)=早大、投手では森大輔(20)=三菱ふそう川崎=らが本命視されている。また、竹田常務は「正月に赤星選手が(テレビ番組の)筋肉番付=TBS系=に出て活躍している姿をみてうれしかった。ああいう一芸に秀でた選手を多く獲りたい」。一昨年の赤星、昨年の萱島のように「俊足が武器」など、特長のある選手にも着目していく方針を明らかにした。 

 
2003.1.10 次代の“正妻”候補 近大・田中獲りへ 
今秋のドラフト上位候補として、アマ球界屈指の強肩を誇る近大・田中雅彦捕手(21)をリストアップしていることが9日、分かった。きょう10日に開かれるスカウト会議であらためて報告、方針を確認する。阪神は昨季、矢野の2度にわたる戦線離脱で失速。二番手捕手に課題が残っただけに、次代のトラを背負う”正妻”候補獲得に全力を注ぐ構えだ。扇のカナメは是が非でも欲しい。地元選手なら、なおさらだ。昨季、二番手捕手に課題を残した星野阪神が、アマ球界屈指の捕手、近大・田中獲得に早々と動き出した。野球部が始動した9日、佐野、畑山両スカウトが奈良県生駒市の近大グラウンドを訪問。「肩が強いし(球を)取ってからが速い。二塁送球のコントロールもいい」。佐野スカウトがほれる盗塁阻止は、遠投110メートルの強肩に加えて捕球から二塁送球完了まで1秒81(1秒90でプロ級)の俊敏さが生み出す。田中はPL学園時代に3度、甲子園に出場。2年夏には横浜(神奈川)との延長十七回の死闘で途中からマスクを被り、松坂(西武)とも対戦した。近大では1年春から正捕手として活躍し、3年秋にはリーグMVP。課題とされた打撃も2季連続で3割5分以上の打率をマークするなど、解消されつつある。この日は巨人、オリックス、日本ハムの3球団5人のスカウトが田中視察に訪れ、争奪戦は避けられない。だが、今月1日付で顧問に就任した元巨人スカウト部長の伊藤菊雄氏(68)は近大出身。桑田(当時PL学園)らを獲得するなど関西に強いパイプを持つだけに、同氏は心強い存在と言えそうだ。今秋のドラフトでは自由獲得枠でアマNo.1野手の早大・鳥谷遊撃手、MAX146キロ右腕の東芝・香月の獲得を目指す星野阪神。これに田中が加われば、センターラインの強化が一気に図れる。 

 
2003.1.10 新編成部は早大・鳥谷&愛知学院大・筒井獲りに全力 
明日、大阪市内のホテルで03年最初のスカウト会議を行う。改革された新編成部のスカウトが一同に介し、今シーズンの方針を徹底。早大・鳥谷敬内野手(21)、愛知学院大・筒井和也投手(21)をターゲットにドラフト戦線を戦う。“発足式”は単なる顔合わせだけではない。岡田、伊藤両顧問を迎え、編成部は新体制でスタート。その第1回の会議は、担当地域などを刷り合わせるだけでなく、ドラフト候補生のチェックにも手が入る。鳥谷の名はすでに全国区。2年春に東京六大学リーグの史上最速タイとなる3冠王に輝いた左打ちの内野手。井口(ダイエー)、二岡(巨人)以来となる大学球界生んだ大型遊撃手だ。阪神は昨年のドラフト会議で12球団最多の11人(自由獲得枠2人を含む)を指名・獲得したが、うち8人が投手だった。最重要課題を優先させたこともあったが、遊撃のポジションを固定しきれない弱点は残されたまま。鳥谷獲りは、チームの補強ポイントにも合致する。8日に練習を開始した東京・東伏見の早大グラウンドにも、巨人、ヤクルト、横浜、ダイエーとともにスカウトを派遣。この男を振り向かせるかどうかが、ことしのドラフト戦線の最大の見せ場といってもいい。 もう1人も大学生。何人いても困らない左腕、それが筒井だ。高校時代(松山北)は無名だったが、一昨年6月の全日本大学選手権、対東海大戦(神宮)で8連続奪三振で一躍、中央でも注目を集めることになった。愛知大学リーグでは無傷の21連勝中。140キロ台のストレートと、大小のスライダーのコンビネーションで手玉にとる。当然、地元・中日も熱視線を注いでいる。昨年は自由獲得枠で和田(ダイエー)にフラれた後、杉山、江草で固まるまでに紆余(うよ)曲折があった。「他と競合して、それで勝たないと」。星野監督はシーズン中から口を尖らせてきた。新体制で臨む03年ドラフト。生まれ変わった虎の編成部門が、金の卵の獲得に猛チャージをしかける。 

 
2003.1.9 早大・鳥谷獲り名乗り 
今秋ドラフトの目玉、早大・鳥谷敬内野手(3年=聖望学園)の争奪戦に参戦する。鳥谷の練習始めの8日、東京・東伏見の早大グラウンドに巨人、ヤクルト、横浜、ダイエーと共に阪神の菊地スカウトが顔を見せた。同スカウトは鳥谷について「走攻守、三拍子そろっている選手。当然、即戦力で、何年もレギュラーとしてやっていく力を持っている。自由獲得枠でとりたい選手です」と話した。ただし、現時点で早くも5球団の獲得争い。昨年は鳥谷の先輩・和田毅投手に7球団が競合したが、それに迫る激戦区。ライバル陣営も横浜松岡スカウトが「高校時代から見ているが、順調に力を伸ばしている」と話し、巨人松本スカウトは「足の速さも魅力」と語った。鳥谷自身は「評価に負けない結果を(リーグ戦で)残したい」と争奪戦を励みにする。 

 
2003.1.7 菱ふそう川崎の森大輔投手(20)に、ラブコール! 
三菱ふそう川崎の森大輔投手(20)が6日、神奈川・川崎市の三菱ふそう川崎グラウンドで始動。練習初日のこの日、ダイエースカウトとともに、阪神のスカウトが同投手を視察。早くも今ドラフトNo.1左腕をめぐり、森争奪戦の火ぶたが切られた。将来の球界を担う逸材が動きだした。ランニングを中心に、約30球のキャッチボールをこなした森。3日まで故郷の石川・七尾市でオフを過ごし、この日練習を開始したばかりだが、早くもグラウンド外からは熱い視線が注がれていた。この大型左腕をもちろん阪神はリストアップしている。「一番の売りは球のスピード。現時点では(高校時代の)井川より落ちるが、まだ森の完成度は6割ぐらい。これからよくなれば井川と並ぶ力はあるだろう」と阪神・菊地東日本統括スカウト。かつて水戸商時代の井川を担当していた同スカウトの言葉だけに、森の潜在能力の高さがうかがえる。森は内海(東京ガス)、香月(東芝)とともに、今年のドラフト三羽ガラスとスカウトから注目を集めている存在だ。この日グラウンドに訪れていたダイエー、さらに本命といわれる横浜以外にも、全球団がマークするのは間違いない。厳しい争奪戦だけに、ラブコールを送る阪神としても獲得できる保証はない。ただ森は「結果を出さないとなんともいえない」と前置きしながらも「希望の球団はない」と白紙であることを強調した。阪神としても、簡単には引き下がることはできない。節目となる2003年を迎えた森は大きな目標を掲げた。「都市対抗優勝。そして150キロ」。現在MAX149キロだが、大台突破を土産に夢のプロ入りを狙う。 

 
2002.12.26 フロント改革開始、スカウト“チーフ制”廃止 
有望新人発掘を目指し、来年1月1日付けでチーフ制を廃止した新スカウト体制が発表されることが25日、分かった。従来のチーフスカウトという役職を設けず、横の連絡を密にするため逆T字型のフラットな組織に転換する。さらに元中日編成部長・岡田英津也氏(71)と元巨人スカウト部長・伊藤菊雄氏(67)を編成部顧問として招ヘイして人脈強化もはかる。新人事はあす27日発表予定。補強の次はフロント部門へ、常勝軍団作りのメスが入れられる。補強の次はフロント改革だ。常勝軍団を目指す星野阪神が、休む間もなくフロントにメスを入れることになった。有望新人の発掘に遅れをとってきた阪神はスカウト部門の強化に着手。従来のチーフ制を廃止して「逆T字型」のフラットな組織で再発進するのだ。組織図的には編成部門のトップに竹田邦夫常務(51)、さらに黒田正宏球団本部付部長(54)が就く。従来はその下にチーフスカウトを置いていたが、これを廃止。以下スカウト陣をフラットに並べ、それぞれの声がダイレクトに編成部門の責任者へ届くように転換するのだ。ある球団首脳は「この方が横の連絡を密にとりやすい」と新体制のメリットを説明。これまでチーフの意見がウエートを占めていたが、今後はより情報の流れがスムーズに上へあがることになる。さらに今回の改革の目玉はスカウト部門に外部の熟練パワーを注入することだ。来年1月1日付の人事で岡田、伊藤の両氏が編成部顧問に就任。現体制をサポートする。2人の重鎮の存在は星野監督も心強いに違いない。岡田氏は西武で故・根本睦夫元監督の右腕として2軍監督、スカウト部長を歴任。星野監督が中日監督時代、中日のスカウト部長、編成部長として敏腕を振るった。また元巨人スカウト部長の伊藤氏は出身校の近大をはじめ、桑田を強行指名したPL学園や関西地区に幅広い人脈を持っているのが強みだ。今ドラフトでは学生NO1左腕和田毅(早大)の獲得を目指していたがダイエーに奪われた。8月31日付で今成泰章チーフスカウトが突然の退職。ドラフトを控えた異例の時期だけに微妙な陰を落とした。この時点で竹田常務は「スカウト陣の見直しも考えている」と話していたが、戦力補強が固まった時点でフロント改革も推し進めていた。星野監督にとっても懸案事項だった。昨年、PL学園から高卒としては初めて入団した桜井を例に挙げ「何で今までなかったんや」と疑問を投げかけていた。地元関西の有望選手を逃がすわけにはいかない。常勝軍団作りへ、足元を見つめた体制作りも怠りない。 

 
2002.12.26 「早大・鳥谷」&「東芝・香月」投打の大物Wゲットだ! 
来秋のドラフト戦略を遊撃手の補強中心で進めることが25日、分かった。筆頭候補はアマ球界屈指の好打者、早大・鳥谷敬内野手(21)で、「やっぱり気になる」と語る大学の先輩・岡田彰布守備走塁コーチ(45)らが情勢に注目していく構えだ。自由枠候補には東芝の146キロ右腕・香月良太投手(20)もリストアップ。猛虎王国建設へ、将来性豊かな2人を徹底的にマークする。星野監督の未来構想は先へ、先へと前進していた。逃がしたFA砲・中村に代わる助っ人の検討と並行して、開始されたのがドラフト戦略の大枠を決める作業。そんな中で、2人の名前がクローズアップされてきた。「(遊撃に)いいのがいるんだったら、それに全力を注いで、後は高校生3、4人で終わってもいいぐらいの気持ち」鳥谷を十分に意識した発言だった。アマ球界No.1の野手で次期ドラフトの超目玉。早大では入学直後の1年春から現在まで75試合連続出場を継続中で、2年春には東京六大学リーグ史上最速タイで三冠王に輝いた。西武・松井を目標に掲げる、俊足巧打の遊撃手だ。幸いにも”ライン”がある。早大OBの岡田守備走塁コーチは、この日「後輩はやっぱり気になる。ポジション的にも遊撃やし…」と徹底マークの必要性を訴えた。今年の和田毅(ダイエー)争奪戦の際も、シーズン中に同校グラウンドを訪れ異例の視察を敢行。球団内では貴重な人材だ。もう一つの自由獲得枠で狙うのは東芝・香月。柳川高3年時は甲子園で春夏連続8強入りを果たし、社会人2年目の今季は主戦格に成長。日本選手権ではチームを4強に導いた。MAX146キロの直球と多彩な変化球を誇り、早くも巨人、ヤクルトと三つどもえの争奪戦に突入する気配だ。星野監督はこの日、約2週間のバカンスをとる豪州ゴールドコーストへ出発。野崎球団社長は「ゆっくりしてください」と語ったが、指揮官はつかの間の休息中も頭だけはフル回転させる。ドラフト戦略も、もちろん検討事項の一つ。大量の資料をトランクに詰めて、虎の将は南の空へ飛んだ。