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2004年ドラフトニュース    中日ドラゴンズ

2004.10.19 ドラフトで地元中部大・鈴木とJR九州・樋口龍美投獲りへ
中日が今ドラフトで地元中部大の149キロ右腕鈴木義広投手(4年=多度津工)の獲得を目指すことが18日、分かった。右横手からの剛球が武
器の同投手は2年時にリーグ戦で無安打無得点試合を達成。早くからリストアップしてきた中日は、将来性を重視し獲得の方針を固めた。同日、愛知大学リーグ最終戦に抑えで登板した鈴木も「プロでやりたい」と話しており、4巡目以降での獲得を目指す。また、自由獲得枠も含めた上位指名候補として、JR九州の即戦力左腕樋口龍美投手(28=九州国際大)が浮上。樋口は今夏都市対抗で活躍した最速147キロの直球が武器の社会人屈指の左腕。中日は宇治山田商(三重)の江川智晃投手(17)も1巡目候補としているが、江川サイドが現時点でプロ志望届を未提出。このため、樋口を含めた即戦力投手の調査を続ける。 


2004.10.19 中部大の149キロ右腕 鈴木、プロ熱望
中部大の右横手投げエース・鈴木義広投手(21)が18日、愛知大学野球秋季リーグ戦で同大の全日程を終了し、プロ入りを希望した。最後の
秋に最速149キロをマークし、同リーグ戦では通算18勝(24敗)を挙げた。今秋は2勝(4敗)に終わった。球威はあっても制球力に欠けることから、プロ側の評価は決して高くない。それでも地元の中日が潜在能力を買って、11月17日のドラフト会議では下位での指名を検討している。中部大の1部残留でエースは大きな荷物をおろした。そして、大学野球の公式戦全日程を終え、鈴木はプロ入り希望を口にした。「プロで投げたい気持ちがあります。(ドラフト)指名してくれたところに行きたいと思います」。今春のシーズン開幕前は、自由獲得枠候補にも名前を連ねる快速右腕だったが、春秋とも調子が上がらず、ドラフト上位指名候補から消えた。"逆指名"する立場ではなくなったが、鈴木にはプロ入りを果たした時には、理想としている投手がいる。同じ右横手投げ、巨人で通算170勝を挙げた斎藤雅樹投手(元巨人コーチ)だ。「プロに入って最初は中継ぎだと思うけど、先発完投型の投手でいたいです」と鈴木は目標に掲げた。この日は2点リードで迎えた9回に救援登板して1安打無失点に抑えたのが大学野球のラストマウンドになった。制球力に課題はあるが、140キロ後半の球速がある
剛腕には魅力がある。この日、ネット裏に駆けつけた中日・中田スカウト部長は「他球団がどのような評価をしているのかにもよるが、いい素材だから、獲得の可能性は十分にある」と話し、下位ながらドラフト指名を示唆した。阪神、日本ハム、ロッテなども指名リストに挙げている。



2004.10.17    奈良産大・大島プロ希望表明
近畿学生リーグのドラフト候補右腕、奈良産大・大島一也投手(4年=大産大付)が16日、学生最後のリーグ戦を終え、プロ希望を表明した。大島は勝てば優勝となる阪南大との3回戦(万博)に先発したが、7回途中4失点降板で今季初黒星。試合後は「プロの世界でやってみたい」と語り、順位にこだわらずにプロを
目指す希望を明かした。最速147キロのストレートにカーブ、スライダー、フォーク、シュート、カットボールと多彩な変化球で、大学通算17勝。今カードは中日、巨人、オリックスなどが視察し「空振りを取れる球があるし、力のある投手」と評価した。


2004.10.17 金剛、川井がプロ入り表明
第31回社会人野球日本選手権(11月20日開幕、大阪ドーム)の関東代表決定戦は16日、東京・府中市民などで2回戦4試合を行った。シダックスはエース野間口貴彦投手(22)の好救援などで昨年覇者の日産自動車に4―3でサヨナラ勝ち。また、日本通運は東芝に敗れ、中日が今秋ドラフトで指名を予定してい
る川井進(24)、金剛弘樹(26)の両投手が試合後にプロ入りの意思を表明した。 


2004.10.15    難聴エース三菱重工横浜石井プロ入り表明  
三菱重工横浜硬式野球クラブの左腕エース石井裕也投手(23=横浜商工)が、今季公式戦全日程を終了しプロ入り表明した。先天性の「感音性難聴」のため左耳が全く聞こえず、会話は補聴器を当てた右耳でこなす。だが、ひとたびマウンドに上がればそんなハンディを物ともせず、9回を4安打3失点と好投。最速146キロ直球とキレのいいスライダーをコースに投げ分け、ネット裏の巨人、阪神、中日、ヤクルト、近鉄のスカウト陣の前でアピールした。試合後は「これから監督さんと相談するが、プロでやりたい気持ちはある」と話した。



2004.10.15 中日 今秋ドラフトで日通・金剛を指名 即戦力右腕に期待
中日が今秋ドラフトで日本通運・金剛弘樹投手(26)を指名
することが14日、分かった。MAX149キロ右腕の金剛は帝京(東京)時代の2年夏
に甲子園優勝を経験。立正大から朝日生命(02年3月に廃部)、日本通運で常にエ
ースとして活躍した。中日は先発、中継ぎとして幅広い働きを期待しており担当の堀
江スカウトは「経験豊富だし、即戦力として評価している」と話した。



2004.10.11 東北福祉大塩川プロ志望を表明
今春の全日本大学野球選手権を制し、日本一の栄冠を勝ち取った名
門・東北福祉大が、神宮の切符を手にすることはなかった。大学での全日程を終了し
たプロ注目の塩川達也内野手(21)は「できるならば上で野球を続けたい」とプロ志望
を表明した。塩川には中日、日本ハムなどが高い関心を寄せている。



2004.10.9 合宿所「昇竜館」が"竜の穴" コーチ住み込みで若手育成
中日の落合博満監督(50)が来季に向けたチーム強化の
ため本格的に動き出した。広島遠征から新幹線で帰名した8日、名古屋駅から直行し
たのは市内にある室内練習場に隣接する合宿所、「昇竜館」だった。落合監督は約1
時間半、堂上照館長と話したあと無言で帰宅した。同館長によると「来季からは夜間
練習もしっかりやるから、コーチが泊まり込める部屋を用意して欲しい」と依頼を受け
た。若手育成のために"一つ屋根の下"にコーチも泊まり込んで徹底的に選手の底上
げを行う計画の準備に入ったのだ。落合監督は今季限りで退寮する選手などの数も
チェックした。理由は獲得を目指していた即戦力の日大の左腕・那須野巧投手(22)
を断念したことでドラフト指名枠を当初の予定7、8人から、将来性のある高校生など
を含め、約10人を指名する方向へ転換したからだ。井手峻編成担当も「そうなるんじ
ゃないかな」と当初の予定よりも指名選手を増やす方向であることを示唆した。



2004.10.7 竜 那須野(日大)獲り断念
中日は自由枠での獲得を目指していた大学野球界屈指の左
腕、日大・那須野巧投手(22)の獲得を断念することを6日、決めた。那須野側から
球団に5日までに断りの電話が入った。今後は高校生の有力選手に切り替え、ドラフ
ト1巡目指名での獲得に全力を注いでいく。「どこに入るのかは知らん。けど、うちには
断りの電話が入った。まあ、左のいい投手なら、うちにもたくさんいる。1年目の投手
に期待しなければならない陣容でもないしな」と、落合監督(50)はさばさば。 
那須野の意思を確認した段階で、中日の井手峻・編成担当と話し合いを持ち、今後
のドラフト対策の方向性を確認した。スカウト陣も戦力の練り直しに入った。「那須野
は確かにいい投手。けど、ほかにもいい選手はたくさんいる。自由枠よりも、できれば
高校生の有望な選手を獲得していきたい」と中田スカウト部長は語る。現在、ピックア
ップされているのは東北高・ダルビッシュ有投手(18)、横浜高・涌井秀章投手(18)、
そして地元三重の宇治山田商・江川智晃投手(17)ら。中でも中部地区出身で、打者
としての評価が高校生ナンバーワンの江川が、1巡目の有力候補として浮上してきた。
即戦力として高い評価をしている日本通運・川井進投手(24)、大学生右腕でMAX1
50`を誇る北九州市大・中田賢一投手(22)はドラフト3巡目以降の指名で獲得を目
指していく。 
 
▽中日・西川順之助球団社長 
(那須野が断りを入れたことについて)「その件に関しては、何も聞いていない。そうな
ら残念だ。」


2004.10.7 中日 ドラフト戦略変更…宇治山田の江川獲り目指す
中日が今ドラフト自由枠で獲得を目指していた大学NO・1左腕
の那須野巧投手(22=日大)から断られていたことが6日分かった。落合監督が「昨
日(5日)、那須野側から正式に断りの連絡があった」と明かしたもの。今後は高校屈
指のスラッガー、三重・宇治山田商の江川智晃投手(18)を1巡目で野手として指名す
る方針に切り替える。江川は投手として活躍する一方、右の強打者として、高い評価
を受けており、中日は地元の好素材に対して早くからマークを続けていた。ただ問題
は本人の意思。江川は社会人入りの考えも持っており、強豪シダックスから入社内定
をもらっている。日本高校野球連盟のホームページにある「プロ野球志望届」の欄に
も名前はなく、進路を迷っている状況だ。担当の水谷スカウトは「地元が生んだスター
候補。絶対にほしい」と話している。中日は落合監督の方針で、将来性重視のドラフト
作戦をスタート。だが、シーズンイン直後に即戦力補強へ方向転換。那須野と明大一
場靖弘投手(22)とのダブル獲得も目指したが、いずれも断念に追い込まれ、新たなド
ラフト戦略が求められることになった。  
 
 ◆江川智晃(えがわ・ともあき)1986年(昭61)10月31日、三重県伊勢市生まれ。
二見中では軟式野球部に所属し全国制覇。宇治山田商では1年からベンチ入り。昨
夏の甲子園に3番エースとして出場。今夏は三重大会決勝で敗退した。182センチ、
77キロ。右投げ右打ち。 


 
2004.10.7 フラれちゃった…日大・那須野、中日に断り入れる
今秋の自由獲得枠候補の日大・那須野巧投手(22)が進
路を横浜とダイエーの2球団に絞り込んだことが6日、分かった。中日関係者が「日大
側から断りたいという話があった」と話したもので、8日にも担当の豊田スカウトと日
大・鈴木監督らが直接会って正式に断りを入れる。那須野には春先から7球団が獲
得の意思を示していたが8月中旬にオリックス、阪神などに断りを入れ、横浜、ダイエ
ー、中日の3球団に進路を絞っていた。那須野は9月30日の駒大戦で今季4勝目を
挙げ通算20勝、リーグ戦の連勝も9とし、リーグ記録に並んでいる。 


2004.10.7 那須野に断られた中日は、高校生1巡目指名も
中日に、自由枠で獲得を目指していた日大・那須野巧投手(4
年)から断りの連絡が入ったことが6日、明らかになった。落合博満監督(50)がナゴ
ヤドームでの練習後、「断りの連絡があったようだ」と明かした。方向転換を迫られる
中田宗男スカウト部長は「ドラフト会議まで相手の出方を見て判断する」と説明。すで
に即戦力として北九州大・中田賢一投手(4年)、日本通運・川井進投手(24)の指名
は確認されているが、宇治山田商・江川智晃投手(3年)ら高校生を1巡目で指名する
可能性も出てきた。



2004.10.7 法大・田中彰2戦連続の連発
法大が明大に連勝し、3つ目の勝ち点を挙げ、首位を守った。田中
彰内野手(4年)が2日の1回戦に続き、2戦連続の2アーチを放つなど、11得点で快
勝。早大は武内晋一内野手(3年)の2ラン含む3安打3打点の活躍で東大を下し、勝
ち点2をマークした。もはや見慣れた光景か。4回1死一塁。田中彰が放った打球は、
アッサリと左翼席に飛び込んだ。先制2ランだ。5回にも逆風の中、カーブを左翼席へ。
明大との1回戦に続き、2戦連続の2打席連発。3安打3打点の活躍に「自分でも信じ
られないです」と驚きを隠せない。家族の思いが支えになっている。試合前日の夜、
父・誠さん(51)から電話があった。「(本塁打記録で)名前を残しちゃえよ」あえて冗談
を飛ばし、息子をリラックスさせた。田中彰も「意識はしてないですけど」と言いながら
2発。これで今季すでに5号。田淵幸一(法大、前阪神打撃コーチ)、仁志敏久(早大、
現巨人)ら9人が持つ、シーズン最多リーグ記録の6本に、迫るどころか更新も可能な
勢いだ。着実に夢のプロに近づいている。中日・石井スカウトは「春よりスイングがコ
ンパクトになった。それでもあれだけ飛ぶのはたいしたもの」と成長を認めた。チーム
は春の王者を撃破し、勝ち点3。7季ぶりの優勝も近づいた。「僕らの代が1年の春に
やったきり。今年やらないと、新チームに優勝経験者が誰もいなくなる」最多の40度
のVを誇る伝統を守るため、田中彰はアーチをかけ続ける。



2004.10.7 中日、那須野獲得断念
日大・那須野獲得を断念した中日が、ドラフト戦略の見直しを余儀
なくされた。井手峻取締役編成担当は、那須野サイドから正式な断りの連絡がないと
前置きしながら、「現場としては即戦力がいいけど、今から(自由獲得)枠は難しいでし
ょう」と苦渋の表情。他球団の動向次第では、中日入りが濃厚な北九州市大・中田賢
一投手(22)の指名順位を繰り上げる可能性もある。また、日本通運・川井進投手(2
4)、JR東日本・小山良男捕手(24)、東北福祉大・塩川達也遊撃手(21)ら即戦力
選手をリストアップしており、近日中にも方針を固める予定だ。 



2004.9.27    ゛竜の恋人£田 ノーヒットノーラン
中日が今秋ドラフトで上位指名で獲得を狙う北九州市大の中
田賢一投手(4年)が26日、福岡・桧原球場で行われた九州六大学野球秋季リーグ
戦で、久留米大を相手に無安打無得点試合を達成した。試合は5−0の勝利で、打
者28人で出塁を許したのは5回2死からの1四球だけだった。゛竜の恋人″である中
田がプロ入りに向けて大きな勲章を手に入れた。鈍い打球とともにノーヒッターの称号
を手に入れた。9回2死。中田が最後の打者を内角の速球で一ゴロに仕留めた。許し
た走者は四球で歩かせた1人だけだった。「いつかポテンヒットが出ると思ったけ
ど・・・。一度はやってみたかった」と中田の笑顔がはじけた。今秋のドラフトで獲得を
目指す中日は九州地区担当の渡辺スカウトのほかに、中田スカウト部長と早川チー
フスカウトがネット裏に駆けつけたがその目の前で、快投をやってのけた。中田スカウ
ト部長が「バランスが良くなっている。素材的には群を抜いているし、2,3年後にはチ
ームの柱になれるだけの力がある存在ですね」と絶賛。早川チーフスカウトも「スピー
ドもあったし、ストライクも先行していましたね。中田君にとってもいい勲章になったでし
ょう」と褒めた。

2004.9.27    北九州市大・中田賢一がノーヒットノーラン
今秋ドラフト自由獲得枠での中日入りが確実な本格派右腕・中田賢一
(八幡・4年)が、久留米大を相手にノーヒットノーランを達成した。MAX145キロの伸
びのあるストレートを武器に、5回2死から四球を許した以外は走者を許さなかった。
「優勝に向けて最後まで頑張りたい」。
 

 
2004.9.27    北九大、中田が無安打無得点
北九大のドラフト候補右腕、中田賢一(4年=八幡)が、自身
初のノーヒットノーランで逆転優勝へ望みをつないだ。今季2度目の先発で、1四球だ
けの準完全で完封。最速145キロの直球と変化球を丁寧に投げ分け、リーグ25人
目(27度目)の快挙を達成した。7連勝中だった首位・福岡大が敗れたため、10月2
日からの最終週の直接対決に春秋連覇をかける。これ以上ないエースの復活劇だっ
た。北九大の中田が、1四球だけの準完全試合を達成。「指のかかりがよくて、まっす
ぐがコース、コースに決まった。変化球でもカウントを取れた」。9回にも140キロ台の
直球を連発し、久留米大打線を手玉に取った。迷いを吹っ切る快投だった。今春まで
リーグ通算23勝をマークし、6月には日米大学野球にも出場したドラフト候補が、今
月3日の九国大戦では6回途中7失点KOの大乱調だった。リーグ戦が中断した3週
間に、2、3年時のビデオで徹底的に投球フォームを分析。昨秋に痛めた右肩を気に
して、思い切れなかった腕の振りを取り戻すため、ダッシュで勢いづけて投げる遠投
を導入した。「真ん中の直球で空振りが取れた」。この日の最速は145キロだったが、
4回には2者続けてバットをへし折る力強さが戻った。今秋のドラフトでは中日の指名
が有力だ。視察した中田スカウト部長も「2、3年後には(投手陣の)柱になれる」と再
評価した。最後の打者をボテボテの一塁ゴロで仕留めた快挙にも、中田は軽く右拳を
握っただけ。「まだ先(優勝)があるので、喜びは取っておきます」。プロ入り前の目標
に掲げた春秋連覇へ確かな手応えを得た。 
 
 ◆中田賢一(なかた・けんいち)1982年(昭57)5月11日、北九州市生まれ。永犬
丸小3年でソフトボールを始め、沖田中では硬式の上津役ロビンズに所属。八幡では
3年春の福岡北部大会8強が最高。九州6大学では54試合で24勝13敗。337奪
三振。180センチ、78キロ。右投げ右打ち。血液型はO。



2004.9.24    日大・那須野が節目20勝まであと1
横浜、ダイエー、中日が今秋ドラフトの自由枠で獲得を狙う日
大・那須野は、3連投の疲れもみせず1失点完投。節目の20勝まであと1とした。チ
ームは前日に敗れ、春のリーグ戦から続いた連勝は13で止まったが、那須野は今年
負けなしの8連勝。走者を出してもけん制で2度のアウトをとるなど冴えていた。「春の
成績(防御率0.39)が、たまたまだと言われるのがイヤなので、意識して投げてま
す」と充実の表情だった。 


2004.9.17    中日 明大・一場獲り見送りへ、日大・那須野を優先
中日は、16日までに今秋のドラフトでの明大・一場靖弘投手
(22)の争奪戦への参戦を見送る方針を固めた。当初は、自由獲得枠を行使して日大
の左腕・那須野巧投手(21)の獲得を目指してきたが、8月に金銭授受問題で一場の
巨人入りが消滅したことで、阪神、横浜とともに獲得へ向けての調査を進め、一場、
那須野のW獲得も視野に入れていた。だが、ここにきて一場が阪神入りに大きく傾い
ているという情報をキャッチ。従来通り、那須野獲得に全力を傾ける方針を固めた。
関係者は「ウチは那須野君を獲得することを最優先に考えていることに変わりはない。
一場君については、他の球団の出方を見てからというスタンスだ」と話した。



2004.9.15    中大・亀井外野手 阿部2世獲り
巨人が中大・亀井義行外野手(4年=上宮太子)の獲得に乗り出して
いることが14日、明らかになった。大学関係者に「自由獲得枠と同等の評価をしてい
る」と伝えており、自由獲得枠の野間口貴彦投手(21=関西創価)に次ぐ3巡目候補
に挙げていることが分かった。同外野手は遠投110メートル、50メートル走6秒3と
身体能力抜群。パンチ力もあり、同大学OB「阿部(巨人)2世」の呼び声も高い。今春
2度目のベストナインを獲得し、全日本代表として世界大学選手権(7月、台湾)にも
出場した。同外野手には中日、ロッテも興味を示している。




2004.9.12    法大・普久原が勝利導く…落合竜獲得目指す
落合博満監督(50)率いる中日が今秋のドラフトで法大・普久
原淳一外野手(4年)の獲得を目指すことが11日、明らかになった。この日は秋季リ
ーグ戦開幕日の早大1回戦。六回に同点のホームを踏み、3−1の逆転勝ちに導く活
躍を見せた。第1試合では東大・松家卓弘投手(4年)が春の覇者、明大に2安打完
封勝利。東大投手として10年ぶりの快挙を果たした。優勝戦線を突き進む落合竜が、
常勝チーム作りに向けて動き出した。ターゲットは法大の1番打者、普久原。獲得を
指示したのはほかでもない落合監督その人だった。中日球団関係者が「肩も強いし、
走塁センスも抜群。そこに現場首脳陣がホレ込んだ」と評価するように、50メートル6
秒の俊足と強肩が最大の魅力の金の卵。スカウトが持ち帰ったビデオを落合監督に
見せたところ、一発でホレ込み、直々に獲得指令が下されたという。中日の外野陣は
右翼に福留、中堅にアレックス、左翼に井上らがしのぎを削る状態だが、落合監督は、
その争いに割って入るほど普久原の潜在能力を評価している。普久原は俊足を生か
すため2年春のリーグ戦最中、金光監督のすすめで左打者に転向。走者に先の塁を
許さないことを信条に、強肩を生かした守備も光る。秋季リーグ戦開幕のこの日は1
番・中堅で早大戦に出場。3打数無安打ながら好走塁なとでチームを逆転勝ちに導い
た。「大学生活最後のシーズンなので、優勝でしめくくりたい」という普久原。平成13
年春以来7季ぶりとなる法大優勝へ、落合竜の"恋人"が力強くリードする。 
 
■普久原淳一(ふくはら・じゅんいち)  
 昭和58年1月13日、横浜市生まれ、21歳。神奈川・大和東小3年時に「瀬谷リト
ル」で投手として野球を始め、6年時に全国大会準優勝。「瀬谷シニア」で投手と遊撃
手。桐蔭学園高に入学後、外野手に転向し、2年夏の甲子園で8強。法大では1年6
月の大学選手権からベンチ入り。50メートル6秒、ベースランニング13秒5。家族は
両親と弟。1メートル78、78キロ。右投げ左打ち。血液型は0。



2004.9.4    日大・那須野が横、中、ダに絞った
今秋の自由獲得枠候補の日大・那須野巧投手(21)が希望球
団を横浜、中日、ダイエーの3球団に絞り込んだことが3日、分かった。那須野に対し
てはこれまで8球団が獲得に乗り出し、6球団まで絞り込んでいたが、那須野に近い
関係者は「すでに阪神、西武、オリックスには断りを入れたようだ」と説明。8月中旬の
オープン戦には集結していたスカウト陣もこの日は横浜とダイエーしかいなかった。那
須野はきょう4日に開幕する東都大学野球秋季リーグの青学大戦に向け、ブルペン
で56球を投げ込み最終調整。プロ注目の右腕、青学大・山岸との投げ合いが濃厚で
「今まで1勝3敗と負け越しているので、もう1回勝ちたい」と闘志を燃やし、進路につ
いては「リーグ戦に集中したいし、監督にお任せしてあります」と話した。今後はリーグ
戦終了までに最終決断する考えで、鈴木監督は「プロ野球も(再編で)どうなるか分か
らない状況だし、決めるのは9月下旬以降になるだろう」と長期戦を示唆していた。



2004.9.3    日大・那須野は中日入り有力
今秋のドラフトの超目玉で、大学ナンバーワン左腕の日大・那
須野巧投手(21)の中日入りが2日までに有力となった。中日は自由獲得枠を行使す
る方針。那須野獲得には阪神、横浜、ダイエーも名乗りを上げていたが、近日中に、
那須野サイドから断りが入ることになりそうだ。即戦力選手の獲得を目指す落合竜は、
那須野のほかに、北九州市大のMAX150キロ右腕・中田賢一投手(22)、日本通運
の左腕・川井進投手(24)を上位で指名する。その他では、宇治山田商の江川智晃
投手(17)、横浜高時代に松坂(西武)とバッテリーを組んだJR東日本の小山良男捕
手(23)、中部大の鈴木義広投手(21)の獲得を目指す。



2004.9.3    那須野決断は秋季リーグ戦後
横浜、中日、ダイエーに絞った日大の那須野だが、決断は秋季
リーグ戦終了後まで長引く可能性が出てきた。那須野はこの日、神宮の室内練習場
で4日開幕の東都大学秋季リーグ戦に備えて調整。鈴木監督は那須野の進路につい
て「合併や1リーグ問題など球界の再編問題を見ながら急がずに那須野にはアドバイ
スしていきたい」と語った。



2004.9.1    中日、日通・川井をドラフトで指名
中日が今秋のドラフトで日本通運・川井進投手(24)を指名するこ
とが31日、分かった。川井はMAX145キロを誇る左腕でカーブ、スライダーの切れ
も鋭い本格派。上田西(長野)から首都リーグ2部の大東大に進み全国大会の経験
はないものの、中日は早くから先発候補として注目していた。担当の堀江スカウトは
「左投手で制球力があり直球の切れもいい。プロでも十分やっていける」と評価。中日
は自由獲得枠で日大・那須野巧投手(21)の獲得を目指しており、川井はドラフト上
位での指名となる。



2004.9.1    日本通運・川井に中日スカウトが太鼓判
中日が今秋ドラフトで狙うMAX145キロ左腕の日本通運・川井
進投手(24)が、1回戦のJR東日本東北戦に1点ビハインドの四回から2番手で登板。
4回を2安打無失点に抑えたが、チームは2−3で惜敗した。見守った12人の中日ス
カウト陣のひとり、中田スカウト部長は「じっくり見させていただいた。改めて上位(指
名候補)の即戦力だと、スカウト部をあげて確認しました」と太鼓判を押した。
 
 

2004.8.31    JR東海・光原巧投完投
光原がひと皮むけた投球術を披露。直球を低めに決め、スライダーも
多投しNTT西日本打線を8回まで無失点。9回に2ランを浴び1点差とされたが、落ち
着いたマウンドさばきで6安打完投。「きょうは球にキレがあった」生活習慣の改善と、
ウエートトレで京産大時代に80キロだった体重は85キロに。中日・中田スカウト部長
も「低めに決まっていた」と評価。


2004.8.31    JR東海18年ぶり初戦突破
JR東海(名古屋市)はプロ注目右腕、光原逸裕(23=京産大)が2
失点完投でNTT西日本(大阪市)に3−2と辛勝。86年以来18年ぶり初戦突破を果
たした。今季限りで廃部するJT(仙台市)は、41歳のベテラン原野優外野手(仙台育
英)の2安打3打点の活躍で、三菱重工名古屋(名古屋市)に4−3と競り勝った。5年
ぶり優勝を狙う東芝(川崎市)は日立製作所(日立市)に5−1と快勝した。JR東海の
光原が東京ドームのマウンドで喜びを爆発させた。完封目前の9回2死後に2ランを
浴びたが、次打者をこの日最速140キロ直球で空振り三振に仕留めゲームセット。
「去年は補強選手で1勝を挙げたけど、自分のチームで勝つ味は格別ですね」と顔を
くしゃくしゃにした。左右の違いはあるが、ダイエー和田のように球持ちが良く、球の出
どころが見えづらいタイプ。球速は平均すると130キロ台中盤だが、NTT西日本の各
打者のタイミングを外し、外野まで飛ばされた打球は6本だけだった。社会人入り後、
食事、練習、睡眠時間をすべて増やして体重5キロ増。これまでの非力な印象はなく
なった。"松坂世代"の1人で、今年がプロ解禁となる。中日水谷スカウトは「打たれそ
うで打たれない。面白い存在になりそう」と評価を上げていた。



2004.8.24    伊藤代表 新球団ドラフト自粛要請
中日の伊藤球団代表がオリ・近合併新球団のドラフト参加の自
粛を求めた。「自分のところがリストラした選手を他球団に取ってもらうのに、新たに
選手を取るというのはどうかと。オリックスさんは参加したいと言っていましたが、今年
は遠慮していただきたい」。セの数球団も同様の要望を出し、新球団のモラルに訴え
た。



2004.8.20    北九大・中田、自己最速更新狙う
エース中田賢一(4年=八幡)が、春夏連覇とともに、自己最
速150キロの更新をもくろむ。昨秋の右肩痛を乗り越え、今春は6勝を挙げて優勝を
もたらしたが、最速は146キロ止まり。だが、全日本大学選手権後に選出された日米
大学選手権では148キロをたたきだし、復調をアピールした。中日が今秋のドラフト
で獲得を目指す右腕は「やっぱりスピードはどこに行っても魅力ですから」と意欲を見
せた。



2004.8.18    中日も明大・一場獲り参戦へ
中日が巨人から現金を受け取り、明大野球部を退部した一場
靖弘投手(22=桐生一)の今ドラフトでの獲得に参戦する。17日、井手編成担当が
「こういう状況になったので、機を見て動くことになるかもしれない」と語ったもので、巨
人への処分など事態が一応収拾した段階で、一場側へ正式に獲得の意向を申し入
れることになりそうだ。中日は今回の不祥事が発覚した当初、一場獲得へ参戦する意
向がないことを西川球団社長が示唆した。しかし、事態の推移を見守る中で、現場な
どの意向もあり、獲得参戦案が浮上。水面下での調査を開始した結果、獲得できる
可能性は十分あるものと判断。方針を変更し、正式に参戦する方針を固めた。すでに
阪神など複数球団が名乗りをあげていると言われているが、落合中日の参戦で一場
争奪戦は新たな展開を迎えそうだ。




2004.8.17    中日も明大・一場の争奪戦参戦へ 巨人が獲得断念で
中日が、巨人が獲得を断念した明大・一場靖弘投手の争奪戦に参戦
することが16日、分かった。すでに15日、東京都内で球団スカウトが明大関係者と
接触して調査を開始。自由獲得枠での獲得を目指している日大・那須野巧投手(21)
と合わせ、それぞれ右と左の大学NO1と呼び声高い両腕獲りを目指す。この日、球
団関係者は「一場くんが大学NO1右腕という評価は変わらない。まずは他球団の動
きを見てから。獲れるのなら当然欲しい」と話し、阪神、横浜に次いで、獲得の意思を
示した。中日は那須野獲りには苦戦しているだけに、一場獲得は起死回生の策とな
る。中日の落合監督は14日に、巨人が一場獲りから撤退したことに関して「こういう
場合こそ、巨人が最後まで面倒を見るべき」としながらも「ほかとの兼ね合いを見なが
ら」と、獲得に動く可能性を示唆していた。



2004.8.15    東北・ダルビッシュ、連続完封 また出た147キロ
ダルビッシュが、また完封ショーを演じた。第4試合で、東北(宮
城)のダルビッシュ有投手(3年)は、今大会最速のMAX147キロをマークして遊学館
(石川)を3安打12奪三振で完封。第2試合は横浜(神奈川)が、第3試合は明徳義
塾(高知)が、ともにサヨナラ勝ちで3回戦進出を決めた。第1試合は東海大翔洋(静
岡)が3―0で完封勝ち。きょう15日は2回戦3試合が行われ、第1試合で千葉経大
付(千葉)の松本父子が登場する。役者が違う。まさに変幻自在だ。ダルビッシュが余
裕と貫禄を見せつけた120球で、遊学館を散発3安打12奪三振。2試合連続完封で、
お立ち台で笑顔がはじけた。「良かったと思います。変化球が予想以上にはまってま
したね。体の状態もいいので、マウンドでも楽しめています」変化球の"有効活用"は9
日の1回戦(対北大津)後に決めた。同じ日の遊学館の初戦。相手の県岐阜商のエ
ース金原が直球を狙い打たれた。中学時代に"関西のボーイズ三羽ガラス"と騒がれ
たライバルが、140キロ台の直球で押す投球で打ち込まれたのを見て「真っすぐばか
りだったから打たれたんだと思う」。だから変化球にも工夫を加えた。縦のカーブを10
0キロ以下に、得意のシンカーの速度も初戦より落とし、直球との緩急を意識。データ
野球の遊学館の裏をかいたのだ。12日の練習中、ブルペンで入念に球筋の確認を
した際には「データとかで表されるのが好きじゃない。データ野球を壊します」と宣言。
そして見事に有言実行した。刺激も加わった。第2試合で横浜・涌井が147キロ。そ
の瞬間、大阪市内の宿舎の食堂で一緒にテレビを見ていたチームメートから歓声が
上がった。ブルペン捕手を務める興野は「あれは刺激になったと思います」。本人は
「気にしなかった」と言うが、150キロを出した6月27日の練習試合で投げ合った相
手が涌井だっただけに、気にならないはずがない。そして、初回の一番・浜村の5球
目にきっちり同じ球速をマーク。その後も変化球主体ながら2球147キロを出した。今
夏はこれで18イニング連続無失点。3試合連続には「自分には無理っすね。次の相
手も強いでしょうし。でも、完投は目指します」と言った。今春にはなかった謙そんぶり。
変化したダルビッシュの夏は、これからもっと熱くなる。 
 
 ◇スカウト陣絶賛 
 ▼日本ハム・木村スカウト 
 相手によって、これだけ(球種を)使い分けができるのは能力が高い証拠。センスが
違う。 
 ▼オリックス・当銀スカウト副部長 
 1球1球に気合がこもっている。本当に立派な投球だった。 
 ▼中日・山本スカウト 
 外に落ちる変化球の切れが凄い。ストレートはもちろんだけど、変化球の切れも大
きな魅力。 
 ▼ダイエー・作山スカウト 
 申し分ない。これだけ投げられたら高校生じゃ、そうは打てないですよ。




2004.8.15    明大・一場、落合竜も獲る?
中日の落合監督は巨人が一場の獲得を断念したことに苦
言を呈した。「巨人が最後まで責任を持つのがスジじゃないか。オレが巨人の監督の
立場なら頼み込んで獲ってもらう。もしヒジや肩がぶっ壊れていても責任をとらなきゃ
いけない」と厳しい表情で話した。獲得に乗り出すかについては「ウチは一場をもとも
と獲るつもりはなかった。方針は固めている」としながらも「他との兼ね合いを見てか
ら」と状況によっては獲得に乗り出すことを示唆した。 



2004.8.14    中日は"一場獲り"参戦せず
中日西川順之助球団社長(72)は13日、巨人が獲得を断念し
た明大・一場靖弘投手(22)の獲得を目指す可能性を否定した。「ウチは一場投手獲
得への調査をあまりしていない。獲りにはいかないでしょう。これまでリストアップした
選手の獲得を目指していくということです」と同社長。これまでのスカウト会議では落合
監督からの即戦力獲得の要望を受け、自由獲得枠候補として横浜入りに大きく傾い
ているとされる日大・那須野巧投手(21)、自由獲得枠または上位指名候補として北九
州市大・中田賢一投手(22)、日本通運・川井進投手(24)をリストアップ。同時に1巡
目候補として超高校級右腕の宇治山田商・江川智晃投手(17)もリストアップしている。
また、この日で全スカウトによる夏の全国高校野球大会の視察を終了した。
 



2004.8.12    中日スカウト会議 
オリックスと近鉄の合併合意余波でどの球団もスカウト活動が
滞っている。球団削減によって大量の「救済選手」の発生することから「どこもドラフト
での指名人数はかなり減るだろう」(ヤクルト・小田スカウト部長)の見通しだが中日だ
けは違う。落合監督からで要請で10人近いドラフト指名を現時点では予定しているか
らだ。他球団が新人補強を手控える年だから下位指名でも好素材は昨年より多数残
っているだろう。そこで大量指名の積極補強に打って出るのは1つの策だ。しかも「す
ぐに使える選手を・・・」というリクエスト。この日は完封した聖光学院・本間ら好選手は
いたが高校生は中日にとって主対象ではない。自由獲得枠バトルで横浜と争っている
日大・那須野を筆頭にした大学生、社会人の即戦力組にその目が向けられている。
「那須野については最後の最後まであきらめずにやる。スカウト部として監督の目指
す野球に協力したい」と中田スカウト部長。そこで中日のスカウト陣はこの日の3試合
終了後、兵庫県芦屋市のホテルで会議を開いた。総合力だとか三拍子そろった選手
を上からランク付けするような会議ではない。「何かに秀でている選手をポイントで狙う
こともある」と中田スカウト部長。脚力だけ肩だけすごい選手とジャンル別で候補選手
の名を上げていく方式。これがオレ流ドラフト。候補に挙がっているJR東日本・小山
良男捕手(24)の場合、落合監督が評価するのは強肩や堅守ではなく、そのリーダー
シップ。松坂(現西武)とバッテリーを組んで春夏連覇した横浜高、大学選手権を制し
た亜大でいずれも主将を務めた。状況判断にすぐれた、大舞台で力を発揮できるタイ
プは落合監督好み。他球団とはひと味違うドラフトになる。


2004.7.23    ドラフト1巡目候補に宇治山田商・江川が急浮上
ドラフト1巡目候補として宇治山田商・江川智晃投手(17)が急浮上した。落合監督の方針で、6月に素材重視から即戦力重視へとドラフト戦略を方向転換し、自由獲得枠で日大・那須野巧投手(21)の獲得を目指してきたが、同投手の意中の球団が横浜と判明。現段階で断りの連絡は入っていないが、善後策を検討する必要が出てきた。そのため、ここまで自由獲得枠の行使を含めた上位候補として調査を進めてきた北九州市大・中田賢一投手(22)、日本通運・川井進投手(24)、中部大・鈴木義広投手(21)らの即戦力候補の調査と並行して高校生NO・1右腕の調査が急務となった。この日、宇治山田商は夏の高校野球三重県大会3回戦で久居農林と対戦したが、ネット裏には江川を見るために、中日水谷、中原スカウトを含めた日米8球団のスカウトが集結した。関係者は「(江川は)1巡目じゃないと獲れない選手だ。地元のスター候補。調査する必要はあるだろう」と話した。


2004.7.23    横浜創学館・高橋に日米6球団が熱視線
22日に41大会で246試合が行われ、神奈川では今秋ドラフト1巡目候補のMAX145キロ右腕、横浜創学館・高橋徹投手(3年)が、百合丘を4安打完封。視察した中日・中田宗男スカウト部長が獲得を示唆するなど、ネット裏もヒートアップさせた。北北海道は決勝戦が行われ、旭川北が雄武を9−5で下して44年ぶり2度目の甲子園出場を決めた。茨城では昨夏優勝の常総学院(茨城)が準決勝進出。愛媛では今春の選抜覇者の済美が準々決勝へ。山梨では東海大甲府と甲府工が24日の決勝に進出した。投げるたびにプロの評価が上昇する。横浜創学館・高橋が、百合丘を4安打完封。堂々11奪三振ショーを演じた。「走者を出してからのピッチングに気をつけて投げました。完封できたので100点です」1回戦(対横浜清陵総合)で4失点完投して以来、12日ぶりの登板。二回一死、左前打でこの日最初に出した走者・梅林をけん制で仕留めた。六回にも2度。計3度、けん制で走者を刺すたくみなマウンドさばきは三振数同様に圧巻だった。ドジャースをはじめ巨人、ヤクルトなど日米6球団が熱視線。中でも初視察した中日・中田スカウト部長のハートをわしづかみだ。「東北・ダルビッシュは別にして今年見た高校生投手の中で一番。ドラフトでうちの番まで指名されていなかったら、獲りに行きます」と“竜の恋人”にご指名だ。この日最速143キロを計測したのも八回とバテ知らずで「ここからの連戦は高橋頼み」と森田誠一監督も全幅の信頼。観戦した熊谷司郎校長も「高橋くん次第で(平成6年の)4強以上いけるかもしれません」。大きな期待を背負う高橋が、夏を突き進んでいく。

■高橋 徹(たかはし・とおる) 
昭和62年2月23日、神奈川・横浜市生まれの17歳。横浜・並木小1年時に『並木ジャイアンツ』で野球を始め、外野手や捕手を経験。横須賀・大津中時代は『横須賀スターズ』で投手に転向し、3年時に全国大会8強。遠投100メートル。家族は両親と兄2人。1メートル83、73キロ。右投げ右打ち。血液型0。好きなタレントは小野真弓。 


2004.6.29    中日が近大・藤田を訪問して熱烈ラブコール
中日の中田宗男スカウト部長(47)と米村明スカウト(44)は28日、奈良・生駒市内の近大グラウンドに榎本保監督(48)を訪ね、藤田一也遊撃手(21)を今秋ドラフトの上位指名候補にリストアップしていると伝えた。中田部長は投手を中心とした今オフのチームの補強方針を説明したうえで「チーム事情はあるが、野手でトップの評価をしているのは間違いない」と、ラブコールを送った。横浜も藤田の上位指名を目指している。



2004.6.19    スカウト会議、即戦力40人リストアップ
19日、ナゴヤドームでスカウト会議を行い、落合監督、西川球団社長、中田スカウト部長、早川チーフスカウトらが今秋のドラフト会議での補強方針について話し合った。すでに7日に行ったスカウト会議では、素材重視とした当初の方針から方向転換して自由獲得枠を行使して即戦力投手を中心とした補強を行う方針を確認済み。この日は日大那須野巧投手(21)、北九州市大中田賢一投手(22)、日本通運川井進投手(24)、中部大鈴木義広投手(21)ら大学、社会人の選手を約40人をリストアップした。「今年は即戦力を重視する方向。自由獲得枠を2つ使うこともある。落合監督からは最低でも左右1人ずつの即戦力投手が欲しいという話があった」と中田スカウト部長。またこの日、那須野担当の豊田スカウトと中田担当の渡辺スカウトに早川チーフスカウトを加えた3人を7月2日から神宮球場などで行われる日米大学野球に派遣、代表に選出されている那須野、中田を密着マークする方針も確認された。

中日、日大左腕・那須野獲得に全力
19日、ナゴヤドームでスカウト会議を開き、今秋のドラフト会議で即戦力投手の獲得を目指すことを確認した。同席した落合監督から左投手を優先してほしい、との要望があったことから、自由獲得枠で先の全日本大学選手権で日大の準優勝に貢献した那須野巧投手の獲得に全力を尽くすことになった。 中田スカウト部長は那須野について「素材、変化球の切れとも申し分ない。打者が四苦八苦している印象がある」と話した。 また、中田賢一(北九州市大)、鈴木義広(中部大)、川井進(日本通運)の3投手にも高い評価が集まった。


2004.6.12    中日がJR東日本・小山獲り
中日が松坂、木佐貫の“恋女房”獲りへ。中日・落合博満監督(50)が今秋ドラフトで、JR東日本・小山良男捕手(23)の獲得を熱望していることが11日、分かった。中日はセ・リーグ屈指の捕手、谷繁がいるが、次世代を担う捕手の育成が急務になっている。落合監督は昨秋の就任と同時に、スカウト部に若い捕手の獲得を指令。ドラフト8巡目で小川(日本通運)を急きょ、指名するなど、捕手強化を進めてきた。 その中で、落合監督の目に留まったのが小山だった。小山は横浜高では松坂(西武)とバッテリーを組み、主将として98年の甲子園で春夏連覇を達成。亜大4年時には木佐貫(巨人)、永川(広島)の女房役を務め、大学選手権、神宮大会でともに日本一に輝いた。 落合監督が評価するのは、強打や堅守だけでなく、そのリーダーシップ。高校、大学で主将を務めた。さらに、大舞台で実力を発揮できる実戦での強さ、状況判断の確実さも気に入られた。小山について落合監督は11日、「まだそういう時期じゃない」と言いながらも、満更でもない表情で獲得への自信を示した。 小山はJR東日本入社当時は、将来のビジョンとしてアマ指導者への道を志していた。だが現在は、プロ入りを目標としており、入団に支障はない。21日には都市対抗2次予選が初戦を迎えるが、中日スカウト陣が密着マークし“ポスト谷繁”に熱視線を送る。

◇小山 良男(こやま・よしお)
1980年7月14日、神奈川・川崎市生まれ。23歳。小学1年から軟式野球を始め、中本牧シニアでは全国大会優勝。横浜高では主将として98年春夏甲子園V。亜大進学後も4番打者で活躍し、主将を務め02年大学選手権、神宮大会優勝に貢献した。180センチ、78キロ。右投右打。血液型B。 


2004.6.12    日大・那須野、アマ左腕No.1証明
竜の恋人、やっぱりすごい−。2回戦から登場の日大はエース那須野巧投手(21)が神奈川大を4安打に封じ好発進した。中日などプロ7球団が熱視線を送る192センチ、87キロの長身左腕は耐えて踏ん張って、本塁打で挙げた1点を守り切った。徳山大は立命大に4−0で快勝。この日は2回戦4試合が予定されていたが、第3試合の上武大−阪南大戦が降雨ノーゲーム、第4試合の八戸大−九州共立大戦とともに12日に順延となった。 力勝負のフィナーレだった。日大・那須野が神奈川大の最終打者、代打・浦瀬にこん身の力を込めた速球を8球続けた。ファウルで粘られてのフルカウントから見送り三振。スコア1−0の完封勝ちは今春リーグ戦から数えて4度目だった。 「最後はサインの交換も要らないくらい。意地でもストレートで仕留めてやろうと…。でも、1−0の勝ちには疲れました。リーグ戦と違ってトーナメント戦は負けたら終わりですから…」。投手戦を制した那須野は疲れ果てた顔をしていた。 午前9時開始の試合に備えて、日が昇る前の4時半に起床。「ゲーム機で遊んでいて、寝たのが1時だったから、睡眠時間は3時間半。試合中も眠くて、タオルで口を隠しながらベンチで5回ぐらいあくびをしてました」。眠気の残るマウンドで、192センチの長身左腕は4安打完封してみせた。 ネット裏では自由獲得枠で争うプロ球団の目が光った。中日の堀江スカウトは「きょうは決して調子は良くなかったが、ボールには力がある」とアマ球界ナンバーワン左腕を褒めた。横浜の中塚スカウトは「打者にとっては2階から投げられるような感じを受ける。フォームは独特だし、ほかにいないタイプ」と高く評価する。

中学はサッカー部
根っからの野球好きではなかった。小学校2年から野球を始めたが、友だちと遊ぶ方が好きだった。東京都内の千早中では最初、野球部に入ったが、その雰囲気になじめず、サッカー部に移籍。その長身を生かしてFWとして活躍した。駒場学園高で再び野球部に入ったという変わり種が、プロが争奪戦を繰り広げる注目選手になった。 「この選手権が終わったら、各球団の話を聞いてみたい。その前に大学日本一という目標がありますから…」と那須野。大学王座に就いてから希望球団選びとなれば、バトルはさらに熱を帯びる。 


2004.6.11    竜ドラフトWゲット作戦 日大・那須野&北九州市大・中田
竜の恋人がMAX146キロをマークし、神宮で勝利投手になった。中日が獲得戦でリードしている北九州市大・中田賢一投手(22)が10日の全日本大学野球選手権大会で創価大を相手に力投し、7−3で勝った。中日はこの中田のほかに、今大会に出場する日大の左腕・那須野巧投手(21)には自由獲得枠でアタック。当初、高校生中心のドラフト指名方針だったが、大学生、社会人を軸にした即戦力重視の新人補強へと方向を転換した。 中日の補強方針はここへきて180度方向転換した。大学選手権開幕直前の7日に東京都内で開かれたスカウト会議では自由獲得枠(大学生、社会人が対象)を行使することが確認され、その候補一番手に日大の左腕・那須野巧投手(21)がリストアップされた。192センチの長身から投げる速球には威力があり、今春の東都リーグでは5勝(0敗)、防御率0・39で同リーグ第1位になった。 「素材重視で動いていたが、現場から即戦力が欲しいという強い要請があった」と早川実チーフスカウト。現時点では、自由枠を2つとも行使する方向だという。那須野にはダイエー、横浜が先行し、計7球団が参戦の方向にあるが、中日は日大OBの佐藤道郎2軍監督(57)と太いパイプがあるのは強みだ。 年始めの中日は、東北高の快腕・ダルビッシュ投手、強打が魅力の宇治山田商・江川智晃投手らに狙いをつけて、高校生中心ドラフトを目指していた。ナゴヤ球場に合宿所、室内練習場を併設し、ファームから選手を育成する方針が掲げられていた。就任直後の落合博満監督(50)も「素材重視」でチームの将来を背負って立つ大物高校生を補強する戦略に合意していた。しかし、圧倒的な打力がある巨人との差を埋めるには、育成だけでは時間がかかる。そこで、一気にその「戦力差」を埋めるには、即戦力の新人が必要ということになったようだ。 山本昌、野口ら先発左腕はいるものの、若手先発サウスポーが手薄になっていることから、那須野のほか、日本通運の左腕・川井進投手(24)=大東文化大出=にもアタック。捕手は横浜高時代に西武・松坂とバッテリーを組んだJR東日本・小山良男捕手(23)=亜大出=をリストアップしている。2005年のペナント争いに戦力として間に合う選手の獲得を目指すことが7日のスカウト会議では確認された。すべて現場の要請に応えるための新人補強となる。  

中田スカウト部長「中田は球速もっと出る」
うれしいはずの神宮初マウンド勝利。しかも北九州市大が4度目の選手権出場で初めての初戦突破もできた。公立大学にとっては快挙だというのに、中田は幾度か首をかしげた。カーブを2点本塁打されるなど3失点。ラストはフォークで空振り三振のゲームセットにはしたが、奪三振はわずか3にとどまったからだ。
「スピードがもう一つだから、制球重視でいこうかと思ったがどっちもどっちで…。まあ完投できたし、悪いなりに、粘って投げることはできた」 日本ハム・新庄に似た中田の笑顔がぎこちなかった。この日の最速は序盤にマークした146キロ。前半はコンスタントに144キロを記録した。しならせて投げる「長い腕」が印象的だ。しかし、ネット裏から“竜の恋人”をみつめる中日・中田宗男スカウト部長(47)は満足していなかった。 「もっと球速のある投手なんだけどな。でも、ひじが柔らかいし、これから伸びる素材。速いタマを生かす投球術を覚えていけば…」。この春は九州地区駐在の渡辺スカウトを中心に中日側は徹底マークし、その熱意が通じ、現時点では中田獲得戦を一歩リードしている。大学生の即戦力右腕であると同時、将来性への期待も大きいようだ。 自己最速は昨春の九州六大学リーグの久留米大戦で記録した150キロ。この数字と比べると、見劣るが、最終の9回でも144キロをマークするなど、肩のスタミナはある。同リーグの神宮代表をかけた決定戦では40分足らずの休憩を挟んで1人で2試合連続完投し、延長戦を含めて一日20イニング、310球を投げきった。翌朝は普段通りに起床。「朝は体が少し重かったのですが、大丈夫でした」とケロリとしていた。回復力にも並外れた鉄腕投手だ。 大学では経済学部の夜間コースに通っている。「午後に野球の練習に打ち込むには、この方が…」というのが本人の弁。だが、学業面でも手を抜いていない。すでに117単位を修得。卒業に必要な単位までわずか7だが、九州の公立大学に現れた快腕はプロ一直線。 「プロへのアピール? きょうは駄目だったかも…」と中田は苦笑。快投劇は次戦の九州東海大戦までお預けとなった。 


2004.6.7    中日方向転換、日大・那須野獲り
中日は7日、東京都内でスカウト会議を開き、今秋のドラフトで自由獲得枠を行使する方針を固めた。候補として那須野巧投手(21=日大)藤田一也内野手(21=近大)中田賢一投手(21=北九州市立大)らをリストアップした。また横浜高時代に西武松坂とバッテリーを組んだJR東日本小山良男捕手(23=亜大)の獲得を目指すことも確認した。昨秋、就任直後の落合監督は「素材重視」と高校生を中心のドラフト戦略を立てていた。だが「現場から、即戦力が欲しいという話があった。おそらく(自由獲得枠を)2つ使うことになる」(関係者)と180度方針転換。近く日大側に、自由獲得枠を行使しての那須野獲得の意向を伝える予定だ。

オレ流ドラフト大方向転換!即戦力獲りへ
オレ流ドラフト、大方向転換―中日は7日、東京都内でスカウト会議を開き、今秋のドラフトで自由獲得枠を行使する方針を固めた。候補者として那須野巧投手(21=日大)藤田一也内野手(21=近大)中田賢一投手(21=北九州市立大)らをリストアップ。また横浜高時代に西武松坂とバッテリーを組んだJR東日本小山良男捕手(23=亜大)の獲得を目指すことも確認した。落合監督の意向で自由獲得枠は行使しない戦略が一転、その現場の意向で争奪戦に参戦、即戦力補強を目指すことになった。 素材重視から即戦力へ。中日がドラフト戦略を180度方向転換させることになった。この日、東京都内のホテルでスカウト会議を開き、自由獲得枠を行使して日大の192センチ左腕・那須野、近大の強打の遊撃手・藤田、北九州市立大の150キロ右腕・中田ら即戦力選手の獲得を目指す方針を確認した。 突然の方向転換。昨年のドラフト時にスカウトと会談した落合監督は「自由獲得枠などお金のかかるドラフトはしない。素材のいい選手を獲得して欲しい」という方針を伝えていた。そのため、今年1月に行われたスカウト会議では東北の剛腕ダルビッシュや地元・宇治山田商の江川ら高校生の逸材を上位にリストアップ、水面下でドラフト戦略を進めていた。 だが、キャンプ、オープン戦、シーズンと戦いを進めていくうちに、現場サイドが即戦力選手の獲得を要望。そこで自由獲得枠を行使して那須野らの獲得を目指すことになった。「現場から、即戦力が欲しいという話があった。おそらく(自由獲得枠を)2つ使うことになる」と関係者は話した。また、下位指名では西武松坂と横浜高時代にバッテリーを組んだ小山も有力候補として名前が挙がっている。中日では日大サイドに自由獲得枠を行使しての那須野獲得を目指す意向を近く伝える予定だが、アマNO・1左腕と評価される那須野には横浜、西武、オリックス、ロッテなど複数球団がアタックしていると伝えられている。高校生中心のドラフト戦略でスカウト活動を続けてきただけに、出遅れ感は否めない。藤田に関しても同様で、厳しい競争が予想されるが、現場の最高責任者である落合監督の強い意向を踏まえ、大方向転換での逆転を狙う。


自由枠行使、日大・那須野らリストアップ

◆那須野巧(なすの・たくみ)
1982年(昭57)10月4日、東京都生まれ。東京・駒場学園―日大。140キロ台後半の直球と落差あるカーブを武器とする大学NO・1左腕。192センチ、83キロ。左投げ左打ち。

◆藤田一也(ふじた・かずや)
1982年(昭57)7月3日、徳島県生まれ。鳴門一―近大。抜群の守備力で2年秋に定位置を獲得。昨年春と今年春のリーグ戦では首位打者。175センチ、68キロ。右投げ、左打ち。

◆中田賢一(なかた・けんいち)
1982年(昭57)5月1日、福岡県北九州市生まれ。八幡高―北九州市立大。今春の九州6大学リーグで39年ぶり優勝。150キロの速球が武器。180センチ、78キロ。右投げ右打ち。

◆小山良男(こやま・よしお)
1980年(昭55)7月14日、神奈川県生まれ。横浜―亜大―JR東日本。横浜では西武松坂とバッテリーを組み春夏連覇。亜大では巨人木佐貫、広島永川らと日本一。181センチ、77キロ。右投げ、右打ち。


2004.5.30    北九州市大・中田が中日入りへ
今秋ドラフト自由獲得枠候補の九州NO1右腕、北九州市大・中田賢一投手(22)の中日入りが濃厚なことが、29日までに明らかになった。無名公立校のMAX150キロ右腕・中田の進路が絞られた。中日だ。複数のプロ球団関係者が「他球団はすでに手を出しにくい状況だ」と証言した。中田には昨秋から米大リーグ・メッツや国内12球団がスカウトを派遣し、注目してきたが、中日は大学1年秋から徹底マーク。この誠意に中田が応える形となる。 この日、中田は九州六大学リーグの優勝決定三つどもえ戦となる福岡大、久留米大戦に連投し、ともに完投勝利。計20イニング、310球を投げ抜き、チームに39年ぶりとなる大学選手権出場をもたらした。全投球をネット裏で見守った中日・中田スカウト部長は「感情をコントロールして冷静に投げられる。将来性を感じる」と絶賛。自由獲得枠の行使についても「最終的にはそういう形になると思う」と話した。 中田は進路について明言を避けたが、胸中は中日で固まっている模様。秋季リーグ戦終了後にも、進路を表明することになりそうだ。


今秋のドラフト候補、中田賢一(4年=八幡)が2試合連続完投勝利で、北九大に78季(39年)ぶりの優勝をもたらした。3チームによる優勝決定戦の第1試合で、3連覇を狙った福岡大を7安打1失点完投。王手をかけた第2試合の久留米大戦も、延長11回を7安打1失点とマウンドで仁王立ちだ。1日で2試合20イニング310球を投げ抜いたエースに応えるように、サヨナラ勝ちで1965年春以来、4度目のリーグ制覇。39年ぶり4度目の出場となる全日本大学選手権(6月8日開幕、神宮)で神宮初勝利を目指す。310球を投げきった中田に、勝利の女神がほほえんだ。王手をかけた久留米大戦。この日20イニング目の延長11回無死一、二塁のピンチを切り抜けると、その裏2死二塁から8番原元佑次(3年=岩国)が左前打。野手がはじく間に二塁走者がホームを踏んでの劇的なサヨナラVだ。中田は力を振り絞るように最後の最後に歓喜の輪に加わった。 気力だった。完投勝ちした福岡大戦で149球。たった45分の休憩だけで第2試合に臨んだ。2回。自らのけん制悪送球がからんで失点したが「次の点をやらないという気持ちで投げ抜いた」。高校時代の練習試合でもなかった1日2完投。その熱投を物語るように目の周りを熱で真っ赤にはらした中田に、徳永政夫監督(47)も「賢一の姿を見ていると…」と涙をこらえきれなくなった。 精神面でも成長した。2年前も、ともえ戦だった優勝決定戦で3回途中6失点KO。「冬場に1日400球投げた時のきつさを思い出しながら投げました」と、第2試合でも最速144キロを計測。梶原有司捕手(2年=戸畑商)も「第2試合の4回ぐらいからキレてきた」とエースの鉄腕ぶりに驚きの声を上げた。 父治英さん(53)と観戦した母涼子さん(49)から初めて渡されたお手製のお守りを左ポケットに入れたマウンドで、生まれて初めての全国舞台をつかんだ。ドラフトで獲得を目指す中日の中田編成部長も「これだけ投げれるのは立派。全国クラスの打者と対戦するのが楽しみ」と期待を口にする。「これまでのモヤモヤがこれで吹っ切れました」。エースの威厳を取り戻したリーグ通算23勝の150キロ右腕が、満を持して神宮に乗り込む。

◆中田 賢一(なかた・けんいち)
1982年5月11日、福岡・北九州市生まれ。22歳。小3からソフトボールを始める。八幡高2年から投手。3年夏は県北部大会3回戦敗退。大学2年に春秋ベストナイン。今春リーグ戦ではMVPを獲得。家族は両親と姉。180センチ、78キロ。右投右打。 


2004.5.29    日大・那須野獲り参戦 
自由獲得枠で、アマ球界ナンバーワン左腕の日大・那須野巧投手(21)の獲得を目指すことが28日までに分かった。中日は東北高・ダルビッシュ有投手(17)を今秋ドラフト1巡目候補に挙げていたが、現場サイドの要請を受けて即戦力左腕に方向転換した。しかし、那須野の評価は急上昇しており、最大で7球団の激戦になる。 中日は山本昌、野口ら先発左腕はいるものの、若手の先発左腕が手薄になっていることから、那須野が獲得リストに急浮上した。 「現場の強い要望で将来性よりも即戦力を重視して、大学生の左腕を獲(と)りにいくことになった」と早川チーフスカウトは説明した。日大・鈴木博識監督(53)は中日・佐藤道郎2軍監督(57)の日大時代の後輩にあたり、このパイプが生かせるかがポイントになる。 しかし、那須野にはオリックス、ロッテ、横浜が先行。西武も参戦し、中日を加えると計5球団。さらにダイエー、シダックス・野間口の獲得戦に敗退したケースの阪神も加わる可能性が高く、7球団の激戦になる。中日はかなり出遅れていることを十分知った上でアタックする。 那須野は最上級生となった今春、ブレークした。192センチの長身から投げる速球は角度があり、威力十分。最速は149キロを計測した。今春の東都リーグでは7試合に登板して5勝(無敗)で最多勝、防御率も0・39で1位となり、日大の6季ぶりリーグ優勝の原動力となった。 進路について、本人は「まずは監督さんにお任せします。何人もプロに送り出して、経験が多いですから」と鈴木監督に一任する考えを示している。6月8日開幕の全日本大学野球選手権(神宮)に出場することから「選手権に専念し、その後に考えていく」とも話している。 中日は北九州市大・中田賢一投手(22)=180センチ、78キロ、右投げ右打ち、福岡・八幡高出=の獲得にも動いている。こちらは球速150キロを誇り、明大・一場、シダックス・野間口にも勝るとも劣らない逸材で、中日が争奪戦をリードしている。那須野獲得バトルと“同時進行”で新人補強戦を進める。


2004.5.26    日大・那須野獲得に7球団争奪戦
今秋の自由獲得枠候補、日大・那須野巧投手(22)をめぐる争奪戦が25日、一気に激化した。シダックス・野間口貴彦投手(20)の巨人入りが確実となったのを受け、西武、中日が急きょ方針転換。争奪戦は最大7球団に拡大する可能性が出てきた。那須野は東都大学春季リーグの青学大戦(神宮)に先発し今季無傷の5勝目を挙げ、10戦全勝優勝へ王手をかけた。 野間口“余波”は予想以上に大きかった。まだ5月末。異例ともいえる早さでMAX151キロの即戦力右腕の動向がはっきりしたことで、他球団は水面下で激しい動きを見せた。そんな中で、一気に争奪戦が激化の様相を見せたのが日大の大型左腕・那須野だ。野間口獲得に敗れた形の西武と、東北・ダルビッシュをドラフト1巡目で狙っていた中日が急きょ方向転換。那須野の争奪戦に参戦した。 神宮球場へ那須野の投球を視察に訪れた西武・岡村スカウトは「まだ(野間口サイドから)断りは受けてない」としながらも「那須野は自由獲得枠で行かないと獲れないし、欲しい選手」と参戦を表明。中日も自由獲得枠を使って獲得に動く方針で、早川チーフスカウトは「現場の強い要望で将来性より、即戦力左腕を獲りにいくことになった」と説明した。  那須野はこの春に一気にブレーク。1メートル92の長身から投げ下ろすストレートに威力が増し、今季リーグ戦7試合に登板して無傷の5勝、防御率0.39と抜群の安定感を示し、自由獲得枠候補として評価を上げた。 これで那須野の争奪戦はすでに獲得の意思を表明している横浜、オリックス、ロッテに加えて西武、中日も参戦して5球団に急増。さらに阪神、ダイエーが参戦してくる可能性が高く、7球団による争いとなるのは確実だ。この日は阪神を除く6球団のスカウトが神宮球場のネット裏で那須野に熱い視線を送った。大学生の自由獲得枠候補と各球団との接触が可能となるのは春季リーグ戦終了後。ただ、那須野は6月8日開幕の全日本大学選手権が終わるまでは進路については封印する考えで、水面下で争奪戦は激化する。


自由獲得枠候補で中日が那須野の争奪に参戦
すでに優勝が決まっている日大が青学大に先勝し、1956年秋以来、48年ぶり2度目となる10戦全勝優勝に王手をかけた。今秋ドラフトの自由獲得枠候補で中日が争奪に参戦した那須野巧(4年)が6回を無失点の好投で、1部の全チームからの勝ち星となる5勝目を挙げた。
那須野は歯を食いしばり、左腕を振った。疲労から2回に左足がつるアクシデント。それでも3回には自己最速更新となる149キロを記録。大事を取り6回でマウンドを譲ったが、意地でゼロを並べた。4月20日の駒大戦の8回に失点して以来、実に30イニング無失点を継続中。開幕前に宣言していた全チームからの勝ち星を挙げ「やっぱり満足ですね」と、“東都制覇”に白い歯をこぼした。 東北・ダルビッシュ有投手から方向転換し、自由獲得枠での那須野獲得を目指すことが明らかになった中日も、早川チーフスカウトが「長身だが上体の力に頼らず、バランスがいい」と高評価。続けて「現場からのたっての要望。誠意を尽くして獲得にあたります」と改めて獲得参戦を強調した。

中日も日大・那須野獲り参戦
中日が今秋のドラフトで、大学No.1左腕の日大・那須野巧投手(21)を自由獲得枠を行使して獲得を目指していることが24日、分かった。 那須野についてはロッテ、オリックス、横浜が自由獲得枠で狙っているが、中日もすでに千葉・習志野市内の日大グラウンドを訪れ、鈴木博識監督(53)へあいさつ済み。13日の東都大学リーグ、東洋大戦では中田スカウト部長も視察した。 当初、中日は東北・ダルビッシュ有投手(17)を1巡目候補として挙げていた。だが、現在1軍の先発左腕は山本昌、野口とベテラン勢が多く、若手の先発左腕層が手薄になっているチーム事情もあり、先発左腕が補強ポイントとなっていた。球団関係者が「首脳陣からの要望があったようだ」と話すように、ダルビッシュ指名から即戦力左腕の獲得に方針を転換した。 この日、那須野は同大グラウンドで25日の青学大戦に向けて、64球の投げ込み、投内連係などで最終調整。4球団目の参戦に「光栄なことです。中日は落合監督の野球は楽しそう」と好印象を口にしたが「今は残りのリーグ戦に集中します」。すでに優勝を決めている日大にとって、48年ぶり2度目の10戦全勝Vへ向けて、自身の進路を封印した。


2004.5.26    近大藤田が首位打者
近大・藤田一也内野手(4年=鳴門一)が4割1分1厘の打率を残し、3年春以来の首位打者を獲得した。前日24日に82年の新リーグ発足後の1季最多安打記録となる23本目の安打を放ち全日程を終了。リーグ優勝は逃がしたが大学2度目のタイトルを得た。横浜が石井の後継者として獲得候補に挙げているほか、中日もアマNO・1遊撃手として高く評価していることが明らかに。藤田は「秋はもっと打てるように頑張ります」と誓った。


2004.5.25    中京大中京 6度目東海王者
中京大中京(愛知)が宇治山田商(三重)に5−1で逆転勝ちし、春の東海大会で26年ぶり6度目の優勝を飾った。中日が今秋ドラフトで上位指名を狙う宇治山田商のスラッガー江川智晃中堅手(3年)は3打数1安打に終わり、この日はマウンドには登らなかった。プロ注目の宇治山田商・江川はハッスルはできなかった。中居誠監督(35)の「後半にリリーフ」という方針で、中堅手に回って打撃専念だったが、安打は8回の左前打の1本のみ。登板もなく準優勝に終わった。「悔しい。チャンスを全然つくれなかった」 球場入り後、股関節に違和感を覚えた。昨秋からの持病。春は痛みがなかったというが、大事な試合で突然、江川を襲った。症状は軽く、試合後のマッサージでよくなったが、「抜ける感じだった。何でこんな時に・・・」と唇をかんだ。2年連続の夏の甲子園出場を懸けた三重大会まで2ヶ月。6月は東邦(愛知)など強豪との練習試合で技を磨く。「体を十分ケアして、実力を蓄えます。借りは夏、甲子園で返します」。東海大会で優勝を逃し、負けず嫌いの男が燃えた。


2004.5.23    東海大・磯貝が完投1勝
すでに優勝が決定している東海大が城西大を下し、2季ぶりの完全優勝に王手をかけた。プロ注目右腕の磯貝直人(東海大菅生)が、今季初登板初先発で完投勝利を挙げた。日体大に敗れた帝京大は23日も敗れ、連敗となると、3季ぶりの最下位が決定する。今季初マウンドに立った磯貝が、要所を締めて5安打2失点で完投。「四球も多かったし、まだまだです」と四死球6つ、MAX138キロの内容に、反省しきりだった。昨秋に最速148キロをマークしプロの注目を集めた右腕は、キャンプで投球フォームの変更を繰り返し、逆に調整が遅れた。この日もネット裏から4球団が熱視線。中日・石井スカウトは「こんなもんじゃない。本当に良くなったら手がつけられない」と素質に改めて高評価を与えていた。


2004.5.21    中日が今秋ドラフトで上位指名狙う 宇治山田商・江川
春季高校野球東海大会が21日、静岡県・浜松市営、磐田城山両球場で開幕する。大会には東海4県で行われた県大会の上位2校が出場する。注目は今秋ドラフトで、中日が上位指名を狙う宇治山田商・江川智晃投手(3年)だ。三重県大会では精彩を欠いたが、勝負の夏へのステップになる東海大会では、投打でのフル回転を誓っている。 宇治山田商の大黒柱・江川の大会にかける意気込みが違う。春季三重県大会は、投球で失点を重ねてリズムが狂い、打も好機で凡退するなど精彩を欠いた。東海大会は名誉ばん回を狙っている。開幕に向けて、三重県伊勢市のグランドで投げ込みと素振りを続ける。「投打ともだいぶ、調子が戻ってきました。打つ方はライナー性の打球が出てきたし、投げる方も低めにのびる直球が増えてきた。いい感じを持って浜松まで行けそうです。県大会の分まで大爆発です」。ボルテージも高くなる。 182a、78`の恵まれた体を生かした140`台の速球と、強い手首のリストを生かした右打席から繰り出す長打が魅力の逸材は今秋ドラフトの目玉選手の一人。すでにセリーグ2、パリーグ5の計7球団が中居誠監督(35)のもとにあいさつに訪れた。中日は1月に早くも上位獲得方針を公表している。だが、周囲の騒々しさをよそに江川は、まず目の前の試合に集中する姿勢を強調する。実は県外大会では未勝利。1年秋と2年秋の東海大会、2年夏の甲子園大会はいずれも初戦敗退だった。筋トレで体も一回り大きくなった今春は過去3度の雪辱を誓う。初戦はセンバツ出場の常葉学園菊川と対戦するが、「相手に不足はない」と意気込む。春休み、江川は練習の休日を利用し、甲子園へセンバツ大会の観戦にでかけた。そこで見たのは友人が多い愛工大名電の快進撃だった。「ここはプレーする場だ」と悔しさを感じ、伊勢へ帰った江川。甲子園への思いは募る。最終目標の2年連続の夏の甲子園出場に向け、東海大会を好ステップにしようともくろむ。「まずは打者としてチームに貢献します。1勝のため、初戦の第1打席を大切にしたい。いい当たりが出れば、投げる方も波に乗れて、夏へ突っ走れると思っているんで・・・」。闘志は燃え盛るばかりだ。


2004.5.19    中大・亀井が自由獲得枠に名乗りをあげる!
中大と東洋大が先勝した。中大はドラフト候補の4番、亀井義行外野手(4年=上宮太子)がリーグトップの今季4号満塁アーチを放ち、16−2で亜大に大勝した。東洋大は5−0で駒大に完封勝ち。すでに最下位が決まっている駒大は29イニング連続無得点と苦戦を強いられている。 現巨人のOB“阿部2世”こと中大の亀井が満塁本塁打を含む3安打5打点と爆発した。大先輩の活躍が励みになり、現時点で2部門(4本塁打、15打点)で首位に立つ。「阿部さんとはタイプが違うので。でも練習方法は参考にしています」。フリー打撃では、体が開かないよう遊ゴロを打つ阿部流練習で好調を維持している。ネット裏の中日中田編成部長は「肩(遠投110メートル)足(50メートル走6秒3)は文句なし。パンチ力もあるし自由獲得枠に入ってくる可能性もある」と高評価した。


2004.5.7    竜・自由獲得枠候補に中田(北九州大)急浮上
中日の新人補強バトルで、北九州市大・中田賢一投手(4年)が急浮上してきた。公立大学に籍を置き、全国的には無名だが、最速150キロを誇る快腕。巨人、阪神などが激しく争っている明大・一場にも負けない素材で、中日が中田に対して最も熱心に調査している。現時点では自由獲得枠を行使しないと、獲得は難しい。この日の中田は九州六大学野球リーグの久留米大戦で先発し、7イニング10奪三振、1失点と好投し、同リーグ通算20勝目(10敗)をマークした。柔らかい腕の振りから、低めに投げ込まれた快速球がグンと伸びる。今春の最速は147キロだが、プロ側は「もっとスピードは今後出るはず」(オリックス・福良スカウト)と大器への期待度が高い。2年時のMAXは150キロ。中日・川上ばりのカットボールも鋭い。今春のリーグ戦初戦には中日を筆頭に7球団が駆け付け、チェックした。 福岡県の公立大学に現れた快腕は「プロ野球なんて、ちょっと前までは別世界だと思っていた」と戸惑いを隠せないが、自由枠候補として、その名は浮上してきた。現在のアマ球界で球速が150キロを超えるのは、昨秋154キロを記録した明大・一場と151キロのシダックス・野間口両投手くらいしかいない。甲子園の人気者、東北高・ダルビッシュが149キロで大台までにあと一歩。180センチ、78キロと体格にも恵まれた中田の評価が上昇するはずだ。一場、野間口の2人は巨人、阪神などが自由枠による獲得バトルを展開しているが、中日は独自路線で中田に狙いを付けた。10奪三振で8イニング1失点と好発進した4月のリーグ戦初戦(九州大戦)には中日は4人のスカウトを派遣する熱の入れようだ。担当の渡辺スカウトは「力強いタマを投げるし、将来はもっと伸びる素材。文句なしに九州ナンバーワン投手です」と高い評価をする。獲得戦は中日が一歩リードしているというのが大方の見方だ。 九州の快腕となると、地元ダイエーの動きが気になるが、中田の場合、決して積極的ではない。3年生だった昨年、右足内転筋と右肩を痛めて約1カ月間、戦列離脱したことが原因のようだ。しかし、北九州市大・徳永政夫監督(47)によると、「理学療法士の先生につきっきりで診てもらい、もう大丈夫」という。スポーツジムに通い、腰回りを中心に、故障後はたくましくなった。 中日は自由枠を行使して中田を獲得するか、ドラフト1巡目指名で競合が確実な東北高・ダルビッシュ有投手で勝負するかの“二者択一”を迫られそうだ。


2004.5.3    東農大・岡本ノーヒットノーラン
公式戦初先発の東農大網走・岡本佑司投手(4年)が、函館大相手の開幕試合で無安打無得点試合を達成した。140キロ台の直球主体に毎回の10奪三振。許した走者はエラーと死球各1人の2人だけという完ぺきな内容で、公式戦初勝利を飾った。道6大学リーグ戦では01年秋の浅倉進二(道東海大)以来、3年ぶり5人目。彗(すい)星のように現れた長身右腕の活躍で東農大は秋、春連覇へ力強いスタートを切った。9回2死。函館大の住野弘幸(3年)を2―1と追い込んだ。深呼吸するマウンドの岡本に二塁を守る主将の市川義和(4年)から励ましの声が飛んだ。「最後の1球は思い切り投げろ!」原康彰捕手のミット目がけ、ど真ん中に投げ込んだ。住野のバットは反応したが、切れのある直球に空を切った。スライダーを見せ球に9割直球で押す力強い投球。5回には無死から味方の失策で走者を出したがその後の3人を何なく凡退させたたくましい精神力。3年秋のリーグ戦まで1勝もしたことない右腕が、公式戦初先発初勝利をノーヒッターで締めくくった。「4回から意識して、7回から行けるかなと。ストライクが先行したし、相手打者が打ち損じたりで投球は楽でした」187センチの長身右腕は省エネ111球を淡々と振り返った。長野・下伊那農高時代はMAX127キロで、県大会3回戦まで行ったのが最高で無名の存在だった。東農大へも野球部推薦ではなく、一般推薦で合格、入学式後、野球部の門をたたいた。しかし、握力70で長いリーチ、29センチの大足に樋越勉監督(47)はほれ込んだ。「まじめで練習熱心。ストライクゾーンなら145キロ。高めのボール球なら147キロ出るんです」と岡本の成長に目を細めた。今季は2月29日からの沖縄キャンプでインフルエンザにかかり、出遅れたが、3月に真っすぐ振り下ろす素直な投法に変えてからスピードが増した。4月9日の四日市大との練習試合で初完封勝利を収め、大きな自信を得た。今季の目標は、昨春逃した全日本大学野球選手権への出場だ。「野球部全部員の目標です。必ず神宮へ行きます」偉業を達成した遅咲きの右腕が力を込めた。

<岡本佑司>(おかもと・ゆうじ)
1982年7月3日、長野県下伊那郡松川町生まれ。松川小4年の時から軟式野球を始め、松川中、下伊那農高1年まで一塁手。同高2年から投手に転向。3年夏の全国高校選手権長野県予選では3回戦で軽井沢に敗れた。家族は両親と弟。187センチ、85キロ。右投右打。血液型B。

中日・山本将道主任スカウト
「初めて見ました。まだ、投げ始めの時期なので、何とも言えないが、これからどんどん良くなっていくような雰囲気がある」


2004.5.2    関門海峡を超えると、そこに剛腕がいた 北九州市大「中田賢一」
プロ野球の逸材は地方大学から。ここ数年、そんな傾向が強まった。そして今年は福岡県の北九州市立大に大物がいる。球速150キロの中田賢一投手(21)がその人だ。中央では全く無名だが、今年のドラフト戦線に急浮上中。一場(明大)野間口(シダックス)ダルビッシュ(東北高)に勝るとも劣らない好投手を直撃した。「地方大学の無名エース」。そう聞いて思い浮かべる風景が、そっくりそのまま目の前に現れた。「プロ野球なんて少し前まで別世界だと思ってたんですけどね」。屈託のない笑顔で投球練習を始めた。ブルペンには、生い茂るタンポポの黄色い花が春風に揺れている。ここで開花した150キロ右腕に、今秋のドラフトをめぐって各球団の熱視線が注がれている。2年生だった02年秋のリーグ戦で防御率0・70、4勝すべて完封で挙げ、一躍九州を代表する右腕に躍り出た。昨春のリーグ戦の久留米大戦では自己最速の150キロを記録。4月17日の今季開幕戦には7球団のスカウトが集結した。福岡・八幡高時代は“無名以下”。当時135キロには届いていたが、県大会以前の地区大会3回戦で消えた投手は「同じ地区の選手からもほとんど覚えられてなかった」(中田)。声を掛けてくれる大学などあるはずもなく、先輩の誘いで自宅から通える北九州市立大に進学した。当時1メートル80、68キロ。高校時代は進学校で勉強に追われ、体づくりどころではなかった。だが、経済学部の夜間コースに進学したことで昼間の練習時間が確保できるようになり、トレーニングは質、量ともに一気に増え、2年間で体重は5キロ増。球速も大幅アップした。そんな中田の成長を誰よりも待ち望んでいたのが徳永政夫監督(47)だ。79年の就任時、グラウンドはひざの高さほどもある雑草に覆われていた。草を刈り、石を拾い、部員を少しずつ増やして、ようやく強化が軌道に乗り始めた86年、ある「事件」は起きた。当時のエース森山良二(現西武2軍コーチ)が突然退学届を提出。1年後、ドラフト1位で西武に入団した。「人生であの時ほどつらかったことはないですよ」。神宮への希望を失った部員は連鎖的に続々と辞め、残留者は20人を割った。監督自身も衝撃のあまり、大学を去ろうと思い詰めた。それでもギリギリのところで思いとどまったのは、あきらめきれない神宮の夢と、今度こそ正真正銘の「卒業生プロ」を送り出したいという一念だけ。あれから18年。ひと目見たときからダイヤモンドの原石を見つけたようなときめきを感じた。「腕の振りは素晴らしいし、体のバランスがいい」。磨けば輝く。マンツーマンでの指導に応えて中田は日に日に成長していった。昨秋のリーグ戦で夏場のオーバーワークから右足内転筋の肉離れを起こし、初の戦線離脱を経験。「過労もあるけど、体のケアも不十分だった」。反省を踏まえて冬季は週4回のジム通いでトレーナーの指導の下、上半身、下半身とバランスを考えながら計画的に鍛え、トレーニング後は適切なストレッチや、疲労を取るためのクエン酸、アミノ酸なども摂取するようになった。体重は78キロに増え、腰回りを中心にひと回り以上大きくなって、たくましさを増した。リーグ戦は第2週を終えて中田は1勝1敗、今季最速は147キロ。痛い星を落としはしたが、神宮へのチャンスはまだ残っている。「小、中、高校と全国大会に1度も行ったことがないから、まず神宮。150キロももう1回出しておかないと、去年がまぐれって言われたら悔しいし。プロに行くためにもこの春が勝負だと思います」。優勝での中央デビューから実りの秋へ。でっかい夢の実現に目を輝かせる。タンポポの咲くブルペンで“無印良品エース”の全力投球は続く。スカウトにとって今や「逸材発掘は地方の大学から」が合言葉になっている。在京パの某スカウトは「中央の伝統校は古い規律、形式、型にとらわれている。現代っ子はなかなかついていけません。その点地方大学はのびのびやらせているから素質のある者はグーンと伸びる」と分析する。昨年、阪神・久保田の活躍で脚光を浴びた常磐大・石川監督は「短所を直すより長所を伸ばすことだけ心掛けた。だからフォームは一切いじらなかった。それに無理をさせなかったから優勝もできなかった」と、のびのび野球と個性重視の育成法を強調する。

◇急浮上、ドラフト中日リード 明大・一場級の素材
現在のアマ野球界で球速150キロを超えるのは154キロの一場(明大)を筆頭に、野間口(シダックス)くらいで、ダルビッシュが149キロとあと1歩。一場、野間口は自由獲得枠選手、ダルビッシュも競合での1巡目指名は確定的。その中に入って中田も150キロを投げるのだから、スカウトの評価がうなぎ上りになるのも当然か。中日・渡辺スカウトが「文句なしで九州では一番。球に力強さを感じる。将来的にはもっと伸びる素材」。オリックス・福良スカウトは「もっとスピードは出るよ」と大器への期待は自由獲得枠候補のにおいさえ感じさせる。気になるのは地元ダイエーの評価だが、小川編成部長は「プロでやっていく素質は十分。だが昨年、肩を痛めているので…」とやや消極的。現時点では中日が一歩リードしているもようだ。

◆中田賢一(なかた・けんいち)
1982年(昭57)5月11日、福岡・北九州市生まれの21歳。永犬丸小3年でソフトボールを始め、沖田中時代ボーイズリーグ「上津役(こうじゃく)ロビンス」で硬式を始める。県立八幡高では2年春の福岡北部大会8強が最高、3年夏は北部大会3回戦敗退。北九州市立大では2年で春秋連続ベストナイン、秋は敢闘賞も獲得。家族は両親と姉。1メートル80、78キロ。右投げ右打ち。血液型O。


2004.4.30    宇治山田商・江川 2イニング4奪三振
強打者でもある宇治山田商・江川智晃投手(3年)は救援マウンドで躍った。中日が今秋ドラフトで上位指名での獲得を目指す右腕だ。この日は中堅手として出場していたが、1点リードの8回にリリーフ。津田学園のクリーンアップから3者連続三振を奪った。9回は1死から安打を許したあとに再び三振を奪い、後続をピシャリと抑えて、試合は4−2で逃げ切った。2イニングで計4奪三振の快投だった。「今日はストレート中心。指にしっかりかかって、力の投球ができたと思います」と ”抑え役”に成功して満足そう。ただし、高校通算29本塁打を誇るバットは不発でノーヒットに終わった。「甘い球を打ち損じて、ファウルにした打席もあった。次こそは結果を出したい」と3番打者の江川は準決勝での爆発を誓った。


2004.4.18    北九州市大・中田賢一が今季初登板、147キロ10Kも反省
今秋ドラフト自由獲得枠候補・中田賢一投手(4年)が今季公式戦初登板。8回を7安打1失点、無四球と上々のスタートを切った。自己最速タイとなる147キロの直球を武器に10奪三振も「スライダーの制球がまだまだ。悪いなりに抑えたという感じ」と本人は反省しきり。ネット裏には7球団のスカウトが集結し、中日は4人を派遣する熱の入れようだ。担当の渡辺スカウトは「文句なく九州NO1」と高い評価を下していた。

北九大・中田が復調8回10K!
今秋のドラフト候補、北九大の150キロ右腕、中田賢一(4年=八幡)が復調をアピールした。九大との開幕戦に先発し、8回を10奪三振の好投。初回に1点を失ったが、右足内転筋と右肩痛で離脱した昨秋リーグ戦後に取り組んだ新フォームで、駆けつけたプロ7球団12人のスカウト陣に成長を見せつけた。3季連続優勝を狙う福岡大は西南大に大勝。九国大は1−3で久留米大に競り負け、黒星スタートとなった。試合後に見せた中田の笑顔が復調の証しだった。8回を投げ7安打1失点。ドラフト候補としては、決して満足できる内容ではなかった。だが、中日スカウトのスピードガンでは4回に147キロをマーク。「そんなに出ていたんですか?」。右肩痛から完全復活を期すシーズン開幕戦で、あっさり不安を吹き払った。成長をみせつけた。初回は力みから高めに浮いた直球を狙われ、3安打1失点。しかし、2回からはチェンジアップを駆使し、直球も制球重視に軌道修正した。「ストライクを取るスライダーが入らなかったが、悪いなりに何とかまとめられました。全力でいけば大台(150キロ)も出ると思います」と胸を張る。プロ入りを見据えたフォーム改善にも手応えを得た。軸足の右足のヒザが三塁方向へ折れ、軸足にため込んだ力を投球に生かせなかった。昨秋からそのクセを矯正した。「今日投げた感じはよかったです」と好感触だ。中日渡辺スカウトも「今まではちょっとクロス気味だったけど、バランスが良くなった」と評価した。これでリーグ通算18勝目。タイトルを数々獲得してきたリーグ屈指の右腕も優勝には届いていない。「今はリーグ戦に集中するだけ。先発した試合、全部に勝ちたい」。プロへの通行手形となる78季ぶりの優勝へ、中田がフル回転する。

◆中田賢一(なかた・けんいち)
1982年(昭57)5月1日、北九州市生まれ。永犬丸小3年でソフトボールを始め、沖田中では硬式の上津役ロビンズに所属。八幡高では福岡県8強入り。180センチ、78キロ。右投げ右打ち。


2004.4.10    関西外大・森にプロ8球団熱視線
今秋ドラフト候補右腕の関西外大・森跳二投手(4年)=184センチ、86キロ、右投両打=が9日、阪神大学リーグ、大体大戦(万博)に先発。6四球と制球に苦しみながらも、この日最速となる141キロのストレートと2種類のスライダーを軸に、9回を5安打2失点。試合は引き分けに終わり「結果はついてこなかったけど、まあまあです。これから調子は上がってくると思う」と前向きだった。ネット裏からは中日、近鉄など8球団、10人のスカウトが熱視線を送ったが「変化球でもう少しストライクがとれたら」、「投球にメリハリがほしい」など厳しい声が多かった。


2004.4.4    中部大・鈴木MAX145` ネット裏にスカウトずら〜りプロ10球団
バックネット裏のスタンドに、スピードガンを持った男たちがズラリと並んだ。中日、ヤクルト、ロッテ・・・。巨人、阪神を除く計10球団のスカウトが、中部大・鈴木の投球を追う。今秋ドラフトの上位指名候補の開幕戦を見逃すわけにはいかなかった。身長188a。横手投げから繰り出される速球は、この日、最速145`を記録した。1、2回は完ぺき。愛大の3番・岩田のバットを折った。だが、3回に不運な内野安打から味方の失策で失点。5回には先頭打者を四球で歩かせ、拙守も絡んで一挙3失点。「調子自体は悪くなかった。でも、5回のフォアボールはいけないし、味方のエラーは帳消しにしてあげないと・・・」鈴木はミスから崩れた自分を責めた。まだ荒削りだが、素材としては魅力たっぷり。中日の中田スカウト部長は「スピードはまだ出るし、腕の振りもいい」と高い評価をした上で「まだフォームが一定していないが(ドラフトの)自由枠の候補になる」。今後も徹底マークする方針を明かした。プロで自分の力を試したい。ただ、その前にリーグ戦を制し、神宮で投げるという目標が鈴木にはある。「いいピッチャーというのはスピードじゃない。トータルです。精神的にも強くならないといけません」この春、誰もが認める ”いいピッチャー”になってみせる。

中部大・鈴木義広 体調万全、最高球速149` 強気の投球誓う
勝負をかける春がやってきた。リーグ戦に向けて、中部大のエース・鈴木義広投手(4年)が燃えている。188aの身長を生かし、横手から投げ込む速球の最高球速は149`。今秋のドラフト候補。リーグ戦15勝の右腕は強気な投球を誓った。「冬の練習でさらにパワーアップできた。春は登板する試合ですべて完封するぐらいの気合をもって、存在感のある投球をしたい」。2,3年の開幕時は常にケガに苦しんだが、今年はない。当然ボルテージは上がる。強気の発言には訳がある。冬の間にフォームを改造。左足をためることで、前よりも体をねじるようにした。もともと、腕が長く、打者からは球の出どころが見にくかったが、リリースポイントはさらに後ろへ。チームメイトからは「どこから球が出てくるか分からない」と言われるという。なかなかいないタイプの横手投げの速球投手。プロもその投球には注目する。地元・中日は1月のスカウト会議で、上位指名候補として名前を挙げた。高い評価に鈴木は「もっとアピールしたい」と話す。今年に入り、神宮で大学ナンバーワン投手といわれる明大・一場靖弘投手と投げ合う夢を見ているという。実現のためにはリーグ戦での奮闘が必要だ。「われを失うことなく勝利を積み重ねたい。そうすれば、プロ入りの道も開けると思うし・・・。運命は自分の手で切り開くしかないんですよね」。闘志は燃えさかるばかりだ。


2004.3.29    竜スカウト会議 秋田商・佐藤剛もトップ評価
中日のスカウト会議が28日、兵庫県芦屋市内のホテルで中田スカウト部長ら10人のスカウトが出席して行われた。中日は、センバツでノーヒットノーランを達成した東北高・ダルビッシュ有投手(3年)を今秋ドラフト1巡目で獲得する方針だが、会議では広島が同1巡目候補に挙げている秋田商・佐藤剛士投手(3年)もトップ評価。自由獲得枠は行使せず、高校生を中心に将来性のある選手を獲得する方向で、両投手を徹底マークすることを確認した。


2004.3.27    ダルビッシュにメジャー7球団マジ視線
巨人の吉田孝司編成部長が26日、ダルビッシュを「高校生としてトップクラス」と絶賛した。ネット裏観客席でノーヒットノーランを見た吉田部長は「去年より投球術がうまくなった。力の入れどころがよく分かっている。いい意味で相手を見下していた」と、これまでの素質に“頭脳”が加わったことを評価した。シダックス・野間口貴彦投手(20)、明大・一場靖弘投手(21)と並び今秋ドラフト注目の「ビッグ3」に挙げられている。野間口、一場の獲得を目指す巨人は、基本的に自由獲得枠を使う戦略を立てているが、超高校級右腕の将来性にも注目している。メッツ、マリナーズなど米メジャー7球団も熱視線を送った。米国でも高評価されており「あとは本人が米国へ来るか、日本でやるかだけですね」(メッツ・大慈彌スカウト)とダルビッシュのメジャー決断を望む声もあった。また、近鉄の足高圭亮・球団代表兼編成部長が大阪ドームで「高井のころから関心を持っている。今後も調査を続けたい」と、ヤクルト・高井雄平投手(19)=東北出身=がドラフトの目玉だった2002年から関心を持っていたことを明かし、獲得に名乗りを上げた。 1巡目指名候補に挙げている日本ハムのほか、中日、オリックス、ダイエーなどが争奪戦を繰り広げそうだ。 

今秋ドラフト 最大8球団の争奪戦も
ノーヒットノーランを演じたダルビッシュの成長で、今秋の自由獲得枠とドラフトで12球団の戦略が大きく変わる可能性が出てきた。現在、ダルビッシュの1巡目指名を公言しているのは日本ハムだけだが、中日、ダイエー、近鉄、ロッテも1巡目の最有力候補としてリストアップ。シダックス・野間口と明大・一場を自由獲得枠で狙う巨人と阪神をはじめ、西武、横浜など自由獲得枠を使うことを想定している球団が、争奪戦から撤退し早い時期にダルビッシュのドラフト指名に切り替えることも予想される。 ダルビッシュを密着マークする巨人・大森スカウトが「野間口、一場も決まったわけではないから。ドラフトは何が起こるか分からない」と話す通り、争奪戦は最大で8球団。ここに日本球界が最も警戒するメジャーが加わる。この日はメジャー6球団が視察。メッツの大慈彌環太平洋担当本部長は「精神的に大人になった。あとは本人(の意思)次第だね」と言った。記録は日米争奪戦激化の合図でもあった。

ダルビッシュ(東北) ドラ有利 獲得は6球団の争いか
甲子園に球場にいた誰もが驚きの声をあげた。とても高校生のピッチングではない。ネット裏に並んでいたスカウトたちでさえダルビッシュの快投に「決して全力投球ではないのに余力を残して投げて無安打に抑えるのだから」と顔を合わせたぐらいだ。今秋、ドラフト1巡目での獲得を目指している中日の中田スカウト部長は「トリプルAだね。甲子園が生んだ歴代のスーパースターに肩を並べる男。運動選手としての天性のバランスの良さを持っている」と褒めちぎった。父親がイラン人のダルビッシュは194センチと長身。大柄な投手は粗削りで自らの体をうまく使えない例が多い中で驚くほど器用。この日の序盤は右打者にシンカーで攻め後半はスライダーがさえた。フォーク、チェンジアップなど多彩な球種を操る。「変化球がまずいい。速球は抑え気味(この日の最速147キロ)だったが、潜在力があるからプロに入ったら155キロは出せる」と中田スカウト部長は言い切った。 ダルビッシュ獲得戦に名乗りを上げているのは中日のほかダイエー、日本ハム、オリックスの計4球団。シダックス・野間口貴彦投手(20)にアタックしている西武、明治大・一場靖弘投手(20)が本命の横浜も自由枠バトルに”敗退”した時点で参戦する見込みで計6球団の争いになりそうだ。セの人気球団である巨人と阪神がの野間口、一場のダブル獲得に動いているのは中日にとって有利だといわれる。そこで学校のある仙台に駐在している山本将スカウトが密着マークしている。その一方でダルビッシュはドラフト会議まで希望球団を口にできそうにない。現役を含むプロ経験者が母校の野球部員に対して直接指導できるようにしようとかプロ・アマが歩み寄って規制緩和しようという動きがある。その条件として日本高野連がプロ側に「逆指名を絶対させないでくれ」と強く要望しているからだ。仮の話だがダルビッシュが「行きたい球団は中日」と口にしたらペナルティーが科せられ中日入りの可能性は消える。熱烈アタックはできないというから厄介だ。


2004.3.18    中部大鈴木が社会人相手に好投
今秋ドラフトの上位指名候補、中部大の鈴木義広投手(3年=多度津工)がプロ4球団10人のスカウト、関係者が見守る中で、実力をアピールした。東海REXとの対抗戦に3番手として登板。3回2/31安打無失点の結果に加え、四死球0と課題とされていた制球面の進化を強く印象付けた。第1試合の西濃運輸−中京大は2−2で引き分けた。背番号17がベンチ前からマウンドに向かう。同時に、スカウト陣のスピードガンが一斉にマウンドの鈴木へと向いた。出番は5回裏1死満塁。初球。鈴木が豪腕を振り抜く。デジタル表示された球速は「142」。完全に力負けした打者のバットは何と、縦に真っ二つに裂けた。打球は力ない一ゴロになった。代名詞ともいえるバット粉砕を皮切りに3回2/3、計38球を投げた。今季初めて立つ主戦場・瑞穂のマウンドでの始運転は、進化を証明する内容だった。「全然力は入れてないですからね」。重視したのは、課題とされた制球。冬の間にじっくり取り組んできた成果を格上の社会人相手に四死球0と、分かりやすい数字で示した。工夫して編み出した修正点は2つ。(1)踏み出した左足が着地してから、右ひじを引き上げていくイメージ(2)グラブをはめた左手の使い方。(1)はダイエー和田の投球理論も参考にしたもの。鈴木が重視する上半身と下半身の「割れ」を生み出すために、取り入れた。(2)ではこれまで背中側に引きがちだったものを、胸の前に小さく畳む込むように変更。左腕が生む上半身のブロック効果によるリリースポイントの一定を狙ったものだという。ともに周囲のアドバイスも参考に、鈴木自らが研究を重ね自発的に取り組んできたもの。この意識の高さで、エースとしてチームを初の神宮へ、そして自らを最高峰プロへと押し上げる覚悟だ。「まだ70点。開幕までに詰められる部分を全部詰めたい」。04年の主役は進化を続け突っ走る。それを強く印象付ける投球内容だった。

◆鈴木義広(すずき・よしひろ)
1983年(昭58)1月5日、香川県満濃町生まれ。四条小2年の時に野球を始める。満濃中から多度津工(香川)に進む。甲子園出場経験はなし。中部大入学直後の1年春にいきなり3勝を挙げ新人賞を獲得。2年春の同朋大1回戦ではノーヒットノーランを達成。昨秋までのリーグ戦通算成績は41試合15勝15敗、防御率2・13。直球の最速は148キロ。中部大では機械工学部に籍を置く。188センチ、88キロ。右投げ右打ち。

中日中田スカウト部長
「思った以上に低めにキッチリ投げていたし、いつもこれくらいのコントロールならば問題ない。力があるのは分かっていること。本格派のパワーピッチャー。力でねじ伏せるタイプ」


2004.3.8    明大・一場靖弘が初実戦で1回3K スカウト高評価
プロ注目の速球派右腕、明大・一場靖弘投手(21)が7日、東京・調布市の明大グラウンドで行われた神奈川工大とのオープン戦で、今季初めて実戦登板した。「(習得中の)フォークを試したい」と急きょ9回に4番手でマウンドに上がると打者3人をそれぞれフォーク、直球、フォークで連続三振。最速は145キロだった。 巨人、阪神、横浜、中日の各スカウトがネット裏で観戦。「フォークは十分使える。内容も申し分ない」(巨人・藤本スカウト)、「腕の振りもフォームのバランスもよかった」(阪神・菊地スカウト)と高評価は相変わらず。


2004.1.9    1巡目候補に東北ダルビッシュ
中日は8日、名古屋市内でスカウト会議を開き、今秋ドラフトの1巡目候補としてダルビッシュ有投手(17=東北)をリストアップした。素材優先の落合監督の方針で今年も自由獲得枠は回避。ダイエー、西武など複数球団が獲得を目指す最速149キロの超高校級右腕にターゲットを絞った。最速148キロ右腕の鈴木義広投手(21=中部大)、江川智晃投手(17=宇治山田商)の地元逸材も上位候補としてリストアップした。時間にして約2時間半。今年初めのスカウト会議で出た結論はダルビッシュ獲りへの参戦だった。「有力選手として、30名くらいの名前が挙がりました。ダルビッシュ君が1番手です」。中田スカウト部長は最速149キロの直球に、多彩な変化球を併せ持つ超高校級右腕を指名候補のトップに位置付けたことを明かした。 落合流が反映されたドラフト戦略だ。昨年のドラフト後、落合監督はスカウト陣に「素材重視」と「マネーゲームへの参戦禁止」の方針を伝えた。野間口や一場など、自由獲得枠の目玉選手を獲得するとなれば、マネーゲーム参戦を余儀なくされる。ならば素材のいい選手を獲得して自前で育てる方がいいというのが落合監督の考え。質の高い即戦力は自動的に獲得できないが、それでもOKが中日のスタンス。そんな中でクローズアップされたのダルビッシュだった。 194センチの大型右腕。超高校級の素材に加えて甘いマスクで華もある。1巡目候補としては文句はない。甲子園を席巻して、すでに全国的な知名度を誇るダルビッシュ獲得には当然、ライバルも多い。ダイエー、西武など複数球団が1巡目候補としてリストアップしているという情報もある。このため中日サイドは東北地区担当の山本スカウトを「ダルビッシュ担当」に任命。徹底マークを続けていく方針を確認した。 また右サイドから最速148キロの直球を投げる中部大・鈴木、野手としての評価も高い宇治山田商の140キロ右腕・江川の地元選手2人も上位指名候補としてリストアップ。「マネーゲームには参加しないで、素材を重視していきます。いい選手がいれば獲得していくということです」と中田スカウト部長。04年ドラフトの基本戦略が固まった。


素材で勝負 竜ドラフト戦略
中日の2004年最初のスカウト会議が8日、名古屋市中川区の屋内練習場内にあるミーティングルームで行われた。落合博満監督(50)の意向を受け「マネーゲームに参戦せず」の基本方針を確認。落合竜は素材重視のドラフト戦略で勝負する。企業として、そして戦う集団としての明確な回答だった。 「監督からは、一貫して『素材のよさを優先してくれ』と言われています。それを大きく育てるというのがチームの方針ですし、それに沿った選手を獲得しようということです」出席者は12人。約2時間の会議を終えた中田スカウト部長は、明快な言葉で確認事項を公表した。マネーゲームには参戦せず。これが竜のドラフト戦略の骨格となる。 「欲しいという球団で、契約金の釣り上げ合戦をやるようなマネだけはしたくない。それよりも素材のいい選手を取り、育てたい」 落合監督の強い意向に球団上層部も同調した。それを受けての新年の初会合。上位候補のみを「高校、大学、社会人合わせて30人ほど」(中田部長)リストアップした。中には156キロ右腕・一場(明大)、ノムさん門下・野間口(シダックス)ら、既に争奪戦のゴングが鳴っている大物も入っているが…。 「彼らは現段階でいくか、いかないか決めないといけないレベルの選手。ということは、おのずと答えは見えていますね」 中田部長は特Aランクをめぐるバトルからの撤退を示唆。名より実を取る。これが基本方針だ。 基準額という形で契約金の上限を設け、マネーゲームを制御しようとしているが、ほとんど守られていないのが現実だ。だが、巨額の契約金を積まずとも、金の卵は必ず見つかる。球界ではマリナーズ・イチロー、メッツ・松井、阪神・井川…。中日でも岩瀬、朝倉、井端…。“落合方式”での成功例はいくらでもある。 マネーゲームにNO! 素材と志があれば一流に育つ。竜の指揮官は第2の落合博満をつくろうとしているのだ。


◆ダルビッシュ有(ゆう)
1986年(昭61)8月16日、大阪府羽曳野市生まれ。ボーイズリーグ「オール羽曳野」で中3年夏に日本代表として世界少年野球選手権3位。東北(宮城)入学後は昨春、夏と2季連続で甲子園に出場し夏は準優勝。家族はイラン人の父ファルサさん、母郁代さんと弟2人、祖父母。194センチ、78キロ。右投げ右打ち。

◆江川智晃(えがわ・ともあき)
1986年(昭61)10月31日、三重県伊勢市生まれ。二見中では軟式野球部に所属し、3年の時にはエースとして全国制覇。宇治山田商入学後1年春の県大会からベンチ入り。昨夏はエースとして夏の甲子園に出場。非凡な打撃も魅力で高校通算本塁打は25本。182センチ、75キロ。右投げ右打ち。

◆鈴木義広(すずき・よしひろ)
1983年(昭58)1月5日、香川県満濃町生まれ。多度津工(香川)では甲子園出場経験なし。中部大入学直後の1年春にいきなり3勝を挙げ新人賞を獲得。2年春の同朋大1回戦ではノーヒットノーランを達成。リーグ戦通算成績は41試合15勝15敗。188センチ、85キロ。右投げ右打ち。



2004.1.8    ドラフト指名候補にダルビッシュら
中日は8日、スカウト会議を行い、今秋のドラフト会議での指名候補として、宮城・東北高の右腕ダルビッシュら約30選手をリストアップした。中田スカウト部長は「落合監督は素材の良い選手を育てたいという意向。そういう点でダルビッシュ選手は一歩リードしている」と話した。今年の目玉とされる一場(明大)や野間口(シダックス)については「調査しているだけ。彼らは今、取るかどうか決めないといけない選手」と話し、獲得競争に加わらないことを示唆した。


中日が野間口、一場回避  
中日は8日、名古屋市内の合宿所でスカウト会議を開いた。今秋のドラフトに向け中部大・鈴木、宇治山田商・江川、東北高・ダルビッシュの3投手をリスト上位に置き、シダックス・野間口、明大・一場の獲得は見送る方針も確認。「上位指名選手は投手中心になると思う。素材を重視して、入団後に育つ可能性の高い選手を探したい」と中田スカウト部長は話した。


2004.1.6    MAX150キロ 北九州市立大・中田 全国デビューだ
MAX150キロを誇るドラフト自由獲得枠候補・中田賢一投手(21)が北九州市内の同大学で始動。無名公立校のエースだが、すでにプロ8球団をはじめ米大リーグ・メッツのスカウトも視察するなど豪腕が注目されている。中でも中日は1年秋から密着マークする熱の入れようだ。中田は昨秋、明治神宮大会を観戦。全国レベルで自分の力を試したくなったという。「まずは春の九州六大学リーグ制覇。そして神宮で勝負したい」と大学選手権での“全国デビュー”に照準を合わせていた。


2003.12.30    今年は中部大・鈴木義広投手(21)や、愛工大名電の左腕・丸山貴史投手(17)を筆頭候補とした地元密着路線
04年も阪神の軍門に下るのか。中日が来年のドラフトの超目玉で、阪神も徹底マークするシダックス・野間口、明大・一場の争奪戦からの撤退を早くも決めた。年が明けないうちの白旗宣言。新生・落合竜に暗い影が落ちてきた。「野間口も一場も勝ち目なしや。阪神に勝てるだけの見込みがないんや。2人とも一線級の投手だけに惜しいけどな。この時期の早い方向転換をプラスにしないと」と球団首脳。苦渋の選択だったが、勝算ゼロの戦いに挑んで玉砕するよりマシだと判断した。今後は、サイドハンドからのMAX145キロの速球が魅力の中部大・鈴木義広投手(21)や、秋の明治神宮野球大会優勝に貢献した愛工大名電の左腕・丸山貴史投手(17)を筆頭候補とした地元密着路線に切り替える予定。しかし、落合監督は就任当初から、FA、トレード、外国人による補強凍結の方針を打ち出しており、補強はドラフト頼みの図式。人選作業をスカウトに一任しているとはいえ、オレ流監督にも頭の痛い話だ。


2004.12.13    若い右腕が不足…
新人選手7人の入団によって、中日の来季の「年齢別陣容」が別表のようになった。長打力のある右打者の養成は大きなテーマだが、来季2年目を迎える桜井に、中川、中村の両新人が加わって、その素材はそろってきた。 野手陣はここ数年、高校生選手を積極的に獲得してきたため、楽しみな若手は多い。その一方で、右腕投手に最年少が故障からの復活を目指す中里(来年22歳)で、ヤング世代が少ない。今秋ドラフトは佐藤、川岸、石川と社会人・大学組の右投手が3人もいた。中堅クラスの投手の伸び悩みから、即戦力型の新人補強となったようだ。しかし、チームの長期構想を描く場合には、好素材の高校生右腕のゲットが次回ドラフトでは必要となる。 一方、左腕投手は各世代に散らばっている。高橋聡、長峰のほか、来季2年目となる植、小林の若手サウスポー陣がブレークすれば、その層は分厚くなる。 捕手陣は来年1月18日の誕生日で25歳となる小川が加入。学年では清水よりも1つ上となる。田上、清水の“同世代”捕手との競争によってレベルアップさせることで、レギュラー捕手の谷繁に危機感を持たせる補強だ。今季の谷繁は故障による戦列離脱をすることが多かったから、すぐに1軍で使える可能性のある小川の補強となった。だが、年齢別陣容をみると、高校からダイレクト入団の捕手が1人欲しいところだ。 この表を見ると、外野手の人数が極端に少ないが、落合監督の構想で「レギュラー不在の一塁手」に候補選手を多数、組み入れたためだ。井上、筒井壮、幕田、桜井らは外野手との兼務になるから、外野陣不足にはならない。


2003.11.25    来季は明大・一場と愛工大名電・丸山を徹底マーク
中日は来季のドラフトで自由枠を使い、明大の一場靖弘投手(21)の獲得に全力を傾ける方針だ。24日、球団関係者が「ここ5年間は1巡目で高校生を指名したが来年は自由枠を使うことになると思う。巨人、阪神も有力だが、ウチも一場君に参戦します」と語ったもの。巨人は東北のダルビッシュ投手に熱心。阪神もシダックスの野間口投手に注目しており中日は十分チャンスがあるとみている。また愛工大名電の左腕・丸山もマークを続ける。