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2004年ドラフトニュース    大阪近鉄バファローズ



2004.6.16    近鉄、スカウト会議ゼロ
近鉄のスカウト陣は方向性が見えない中で、日々の活動を続けている。ただし、この時期の各チームは獲得方針を決定するスカウト会議を2、3回は行っているが、近鉄は年明けから1度もないのも事実。足高球団代表は15日「(大学選手権が終わったら)大阪に集まってもらって、話をしようと考えています。私としては、近鉄のスカウトとして仕事を続けてもらいたいと思っています」と語った。堀井スカウトも「何も言われていないので、今まで通り仕事をするだけ。どういう状況になっても、材料は準備しておきます」と話している。


2004.5.27    松下電器"松坂世代の最終兵器"久保争奪戦  4つ巴戦!
“松坂世代の最終兵器”争奪戦が始まった。オリックスとロッテが自由獲得枠で、松下電器・久保康友投手(23)の獲得を目指していることが26日、明らかになった。 久保は関大一のエースとして1998年春夏連続で甲子園に出場。選抜決勝では松坂(西武)と投げ合った本格派右腕。入社6年目の今季は、自己最速を更新する149キロをマークするなど不動のエースに成長。岡山、京都の両主要大会で4試合に登板し通算23回1/3で1失点。被安打14、31奪三振と安定感では、巨人入りが確実なシダックス・野間口らをはるかに上回る。 オリックスは5勝しているムーアでさえ防御率6・29など12球団最低の防御率と投壊現象が著しい。今月中旬には小林スカウトグループ部長らが正式に獲得の意思を伝え、24日からの松下電器の関東遠征にも担当の酒井チーフスカウトが密着している。 また最下位に低迷するロッテも即戦力投手の補強が命題。きょう27日の湘南シーレックス(横須賀)との交流戦に、バレンタイン監督が視察することが決定。この時期としては異例の”直接出馬”で熱意を伝える。 その他ではヤクルト、近鉄も上位候補に挙げており、今後の活躍次第では、さらなる争奪戦へと発展しそうだ。

★久保 康友(くぼ・やすとも)
1980年(昭55)8月6日奈良県橿原市生まれ。23歳。鴨公小1から「ホワイトベアーズ」で野球をはじめ一貫して投手。八木中ではエース。関大一では2年秋から背番号1で、3年春夏連続で甲子園に出場し春準V、夏8強。1メートル80、80キロ。右投右打。 


2004.5.14    近鉄“切り札”ダルビッシュ狙う
今季のドラフトで東北高・ダルビッシュ有投手(17)を1巡目で指名することを検討していることが13日、明らかになった。高校球界のアイドル獲得は経営難打開の切り札。ポスト・ノリの看板選手候補として獲得に本腰を入れていく構えだ。経営再建、人気回復。球団が抱える問題の特効薬に指定されたのは、高校球界No.1右腕だった。直球のMAXは149キロ。春のセンバツでノーヒットノーランを達成した実力は折り紙つき。ダルビッシュの全国区の人気に注目するのは自然の流れだった。 人気実力もさることながら、ダルビッシュは大阪・羽曳野市のボーイズリーグ出身で近鉄沿線の選手。「実力、知名度があり、地元出身。そういう選手が欲しいということは確か」という足高球団代表の希望に完全にマッチしている。 今季の近鉄は本拠地、大阪ドームで19試合を行ったが、採算を取れるとされる2万人の観客動員を15試合で割り込んでいる。「新庄選手の獲得は成功しましたね」(同代表)と、日本ハムの営業面での大成功も近鉄のドラフト戦略に影響を与えている。 ただ、ダルビッシュ獲得のためには自由枠をあきらめ、1巡目で指名することが条件となる。獲得に熱心な中日、日本ハム、オリックスに加え巨人、西武、横浜なども自由枠での選手獲得に失敗した場合競合する可能性がある。抽選のリスクを背負ってでも、欲しい人材だということだ。 「ポスト、ノリになるような選手が必要になってきますから」。主砲・中村も今季で31歳。さらには、来季にもポスティングで流出する可能性があるだけに“看板選手”の獲得は急務だ。

2004.5.14    松下電器・久保投手を近鉄上位指名へ
近鉄が、今秋ドラフトで松下電器の快速右腕、久保康友投手(23)=181センチ、81キロ、右投右打=を上位候補に挙げていることが13日、分かった。同投手は1998年春、関大一高(大阪)のエースとして、横浜・松坂(現西武)と投げ合い、センバツ準優勝。地元出身者の獲得に力を注ぐ近鉄は「松坂世代」最後の快腕をマークしていく。 久保は5月の社会人・京都大会で自己最速149キロを計測。「投球に粘りが出てきたし、精神面もたくましくなった」と堀井チーフスカウト補佐は急成長ぶりを評価。ドラフト指名が解禁されて4年目。過去、近鉄、阪神などが指名を検討しながら最終的に見送られたが、今年は自由獲得枠の候補に挙げる声もある。 「リストに入ってます」と、編成部長を兼ねる足高圭亮球団代表(51)。東北・ダルビッシュ有(3年)の1巡目指名をにらみながら、ロッテ、ヤクルトなども熱視線を送る久保の動向を見守る。

◆久保 康友(くぼ・やすとも)
1980年8月6日、奈良・橿原市生まれ。23歳。小学1年で野球を始め、関大一高では3年春のセンバツ決勝で松坂擁する横浜に敗れて、準優勝。夏はベスト8。卒業後、松下電器に入社。家族は両親と姉、兄。181センチ、81キロ。右投右打。 


2004.5.3    松下電器・久保が8球団のスカウトに猛アピール
今秋ドラフト候補右腕の松下電器・久保康友投手(23)=180センチ、80キロ、右投右打、関大一高出=が2日、社会人野球京都大会、NTT北海道戦に救援登板。自己最速タイの148キロを連発しての火消しで、8球団のスカウトに猛アピールした。圧巻だった。2点リードの8回、2死二、三塁の場面で登板。一打同点のピンチにフォークで空振り三振を奪い、最後までリードを守りきった。「まずまずでした。バットに当てられたくなくて、迷いなく投げた」と胸を張った。見守った近鉄・吹石スカウトは「いい時はキロ(スピード)だけじゃなく、球のキレがある。チーム事情によるが、うまくいけばどこの球団でも上位候補になる」と評価した。関大一高時代には、98年のセンバツ決勝で横浜高・松坂(現西武)と投げ合った準V右腕。遅れてきた松坂世代が社会人6年目にスパートをかけた。


2004.5.3    大体大浪商・橋本1回2奪三振
今秋ドラフトの上位候補、大体大浪商の橋本太郎投手(3年)が5回に救援登板した。約1カ月ぶりの実戦登板で2四球を出したが、1イニング2奪三振無失点に鳳打線を抑えた。2年夏にストレートの最速146キロをマークし「近畿NO・1右腕」とプロから絶賛された。この日も巨人、近鉄などのスカウトが投球を見守った。速球に加え、スライダー、カーブの制球力も魅力。最後の夏の大阪大会は「全試合完封で甲子園に行くつもりです」と高い目標を掲げた。


2004.4.25    大松 原さんに並ぶ3戦連発
東海大が開幕3連勝。今秋ドラフト候補の主砲・大松尚逸(しょういつ、金沢)がチーム記録に並ぶ3試合連続アーチを放ち、打ち勝った。日体大は投打に1年生が活躍し、昨秋Vの城西大に先勝した。偉大なる先輩、原さんに並ぶ一発だ。8回2死一塁。大松は帝京大の左腕・上地のスライダーを振り切った。打球は右翼ポール左に弾丸ライナーで一直線。チーム記録としては、78年秋の原辰徳(元巨人、スポーツ報知評論家)ら4人がマークした3試合連続に並ぶアーチ。72年秋に明学大・森山正義、96年春に帝京大・里崎智也(現ロッテ)が成し遂げたリーグ記録、4試合連続に王手をかけた。 苦難のオフだった。昨年11月、オーバーワークから左ひざを故障。手術を余儀なくされた。退院後は3か月間練習を止められ、バットを振れない焦りに襲われた。だが、気持ちを切り替えウエートトレに没頭。災い転じて福となし、強じんな上半身がさらに強い打球を生み出した。 ネット裏では巨人、横浜、広島、近鉄、ロッテのスカウトが目を見張った。「明日ですか? 狙います」4試合連続を宣言した大松。自らのバットで、東海大に通算50度目のVを引き寄せる。


2004.4.10    関西外大・森にプロ8球団熱視線
今秋ドラフト候補右腕の関西外大・森跳二投手(4年)=184センチ、86キロ、右投両打=が9日、阪神大学リーグ、大体大戦(万博)に先発。6四球と制球に苦しみながらも、この日最速となる141キロのストレートと2種類のスライダーを軸に、9回を5安打2失点。試合は引き分けに終わり「結果はついてこなかったけど、まあまあです。これから調子は上がってくると思う」と前向きだった。ネット裏からは中日、近鉄など8球団、10人のスカウトが熱視線を送ったが「変化球でもう少しストライクがとれたら」、「投球にメリハリがほしい」など厳しい声が多かった。


2004.4.4    中部大・鈴木MAX145` ネット裏にスカウトずら〜りプロ10球団
バックネット裏のスタンドに、スピードガンを持った男たちがズラリと並んだ。中日、ヤクルト、ロッテ・・・。巨人、阪神を除く計10球団のスカウトが、中部大・鈴木の投球を追う。今秋ドラフトの上位指名候補の開幕戦を見逃すわけにはいかなかった。身長188a。横手投げから繰り出される速球は、この日、最速145`を記録した。1、2回は完ぺき。愛大の3番・岩田のバットを折った。だが、3回に不運な内野安打から味方の失策で失点。5回には先頭打者を四球で歩かせ、拙守も絡んで一挙3失点。「調子自体は悪くなかった。でも、5回のフォアボールはいけないし、味方のエラーは帳消しにしてあげないと・・・」鈴木はミスから崩れた自分を責めた。まだ荒削りだが、素材としては魅力たっぷり。中日の中田スカウト部長は「スピードはまだ出るし、腕の振りもいい」と高い評価をした上で「まだフォームが一定していないが(ドラフトの)自由枠の候補になる」。今後も徹底マークする方針を明かした。プロで自分の力を試したい。ただ、その前にリーグ戦を制し、神宮で投げるという目標が鈴木にはある。「いいピッチャーというのはスピードじゃない。トータルです。精神的にも強くならないといけません」この春、誰もが認める ”いいピッチャー”になってみせる。


2004.3.27    ダルビッシュにメジャー7球団マジ視線
巨人の吉田孝司編成部長が26日、ダルビッシュを「高校生としてトップクラス」と絶賛した。ネット裏観客席でノーヒットノーランを見た吉田部長は「去年より投球術がうまくなった。力の入れどころがよく分かっている。いい意味で相手を見下していた」と、これまでの素質に“頭脳”が加わったことを評価した。シダックス・野間口貴彦投手(20)、明大・一場靖弘投手(21)と並び今秋ドラフト注目の「ビッグ3」に挙げられている。野間口、一場の獲得を目指す巨人は、基本的に自由獲得枠を使う戦略を立てているが、超高校級右腕の将来性にも注目している。メッツ、マリナーズなど米メジャー7球団も熱視線を送った。米国でも高評価されており「あとは本人が米国へ来るか、日本でやるかだけですね」(メッツ・大慈彌スカウト)とダルビッシュのメジャー決断を望む声もあった。また、近鉄の足高圭亮・球団代表兼編成部長が大阪ドームで「高井のころから関心を持っている。今後も調査を続けたい」と、ヤクルト・高井雄平投手(19)=東北出身=がドラフトの目玉だった2002年から関心を持っていたことを明かし、獲得に名乗りを上げた。 1巡目指名候補に挙げている日本ハムのほか、中日、オリックス、ダイエーなどが争奪戦を繰り広げそうだ。 

今秋ドラフト 最大8球団の争奪戦も
ノーヒットノーランを演じたダルビッシュの成長で、今秋の自由獲得枠とドラフトで12球団の戦略が大きく変わる可能性が出てきた。現在、ダルビッシュの1巡目指名を公言しているのは日本ハムだけだが、中日、ダイエー、近鉄、ロッテも1巡目の最有力候補としてリストアップ。シダックス・野間口と明大・一場を自由獲得枠で狙う巨人と阪神をはじめ、西武、横浜など自由獲得枠を使うことを想定している球団が、争奪戦から撤退し早い時期にダルビッシュのドラフト指名に切り替えることも予想される。 ダルビッシュを密着マークする巨人・大森スカウトが「野間口、一場も決まったわけではないから。ドラフトは何が起こるか分からない」と話す通り、争奪戦は最大で8球団。ここに日本球界が最も警戒するメジャーが加わる。この日はメジャー6球団が視察。メッツの大慈彌環太平洋担当本部長は「精神的に大人になった。あとは本人(の意思)次第だね」と言った。記録は日米争奪戦激化の合図でもあった。

ダルビッシュ(東北) ドラ有利 獲得は6球団の争いか
甲子園に球場にいた誰もが驚きの声をあげた。とても高校生のピッチングではない。ネット裏に並んでいたスカウトたちでさえダルビッシュの快投に「決して全力投球ではないのに余力を残して投げて無安打に抑えるのだから」と顔を合わせたぐらいだ。今秋、ドラフト1巡目での獲得を目指している中日の中田スカウト部長は「トリプルAだね。甲子園が生んだ歴代のスーパースターに肩を並べる男。運動選手としての天性のバランスの良さを持っている」と褒めちぎった。父親がイラン人のダルビッシュは194センチと長身。大柄な投手は粗削りで自らの体をうまく使えない例が多い中で驚くほど器用。この日の序盤は右打者にシンカーで攻め後半はスライダーがさえた。フォーク、チェンジアップなど多彩な球種を操る。「変化球がまずいい。速球は抑え気味(この日の最速147キロ)だったが、潜在力があるからプロに入ったら155キロは出せる」と中田スカウト部長は言い切った。 ダルビッシュ獲得戦に名乗りを上げているのは中日のほかダイエー、日本ハム、オリックスの計4球団。シダックス・野間口貴彦投手(20)にアタックしている西武、明治大・一場靖弘投手(20)が本命の横浜も自由枠バトルに”敗退”した時点で参戦する見込みで計6球団の争いになりそうだ。セの人気球団である巨人と阪神がの野間口、一場のダブル獲得に動いているのは中日にとって有利だといわれる。そこで学校のある仙台に駐在している山本将スカウトが密着マークしている。その一方でダルビッシュはドラフト会議まで希望球団を口にできそうにない。現役を含むプロ経験者が母校の野球部員に対して直接指導できるようにしようとかプロ・アマが歩み寄って規制緩和しようという動きがある。その条件として日本高野連がプロ側に「逆指名を絶対させないでくれ」と強く要望しているからだ。仮の話だがダルビッシュが「行きたい球団は中日」と口にしたらペナルティーが科せられ中日入りの可能性は消える。熱烈アタックはできないというから厄介だ。


2004.3.19    三菱自動車岡崎・竹原が三振でスカウト魅了
今秋ドラフト上位指名候補の大砲、三菱自動車岡崎の4番竹原直隆中堅手(23=城西大)が「空振り」で、プロのスカウト陣をうならせた。名城大相手に3打数1安打。期待された長打こそ出なかったが、豪快なスイングで片りんをのぞかせ、10−0の完勝に貢献した。第1試合は一光が8−0で愛工大を圧倒。今対抗戦は社会人勢の4勝1敗1分けで終了した。野球の試合ではマイナス要因のはずの「空振り」も、竹原にかかれば変わる。初回。カウント2−0から高めの直球をひと振り。空気を振るわせるような豪快スイングで、空振り三振を喫した。だがこのひと振りで十分。力を認めたスカウト陣は即座に反応した。ロッテ山下スカウト「あれだけ振れる選手はそうはいない。スイングスピードもプロのレベル」 西武長谷川スカウト「遠くに飛ばす力を持っている」 近鉄安達スカウトの「右の大砲。チャンスがあれば欲しい選手」 多くの球団が補強ポイントとする「右の大砲」の真価をひと振りで証明した。3回の第2打席はキッチリ左前打。続く4回には左中間に大飛球も放った。竹原は「どちらも行けた(本塁打にできた)球。打てるところは打っていかないと」と反省したが、まだ調整段階。やはり格が違う。中日中田スカウト部長は「甘い球を確実に打てるかどうか。すぐにレギュラーを取れるかどうかを見たい」と厳しい視線を送ったが、これも期待の裏返し。プロ側の熱い視線も受け、大砲はこれからピッチを上げて行く。

◆竹原直隆(たけはら・なおたか)
1980年(昭55)4月21日、岡山市生まれ。関西(岡山)入学後は2年春から4番として活躍したが甲子園出場経験はない。城西大から昨春、三菱自動車岡崎に入社。昨秋のW杯(キューバ)では不動の5番で4本塁打を放ち、銅メダル獲得に貢献した。183センチ、91キロ。はしや鉛筆は右で持つが「野球を始めた時から」の左投げ、右打ちという異色派。


2004.3.18    「浪速の大砲」大阪桐蔭の平田が大器の片リン
第76回選抜高校野球大会の甲子園練習が17日始まり、大阪桐蔭(大阪)を先頭に5校が汗を流した。今大会屈指のスラッガー、大阪桐蔭の平田良介外野手(2年)はシート打撃で2本の三塁打を放ち、大器の片リンを見せた。また報徳学園(兵庫)は新装された外野フェンスのラバーの跳ね返りを入念に確認するなど守備練習に時間を費やした。やはり何かを感じさせる。高校通算18本塁打を誇る”浪速の大砲”大阪桐蔭・平田がシート打撃で2本の三塁打を放ち、甲子園デビューを果たした。「思っていたよりも投手が近くに見えて、少し打ちにくい。球場全体は左中間と右中間は広く感じた。でもレフトは狭い。ジャストミートできれば(スタンドまで)届くと思う」背中を大きく反ってから構えた初打席。2球ボールを見逃した後の3球目、詰まり気味の打球が軽々とレフト頭上を越えていった。続く2打席目はシャープにバットを振り抜き、センターのフェンスにワンバウンドで到達。近鉄・堀井チーフスカウト補佐が「3拍子揃った好選手。筋力も相当なものだし体に力も感じる」と絶賛するなど巨人、ダイエーのスカウトの目もくぎ付けにした。もちろんまだ100%ではない。午後からの練習試合ではタイミングがうまく取れず適時打1本のみ。「頭で考えていることに体がついてこない」と厳しいジャッジを下した。だが心配無用。真のスターには、甲子園が見えない力を与えてくれる。 


2004.3.18    中部大鈴木が社会人相手に好投
今秋ドラフトの上位指名候補、中部大の鈴木義広投手(3年=多度津工)がプロ4球団10人のスカウト、関係者が見守る中で、実力をアピールした。東海REXとの対抗戦に3番手として登板。3回2/31安打無失点の結果に加え、四死球0と課題とされていた制球面の進化を強く印象付けた。第1試合の西濃運輸−中京大は2−2で引き分けた。背番号17がベンチ前からマウンドに向かう。同時に、スカウト陣のスピードガンが一斉にマウンドの鈴木へと向いた。出番は5回裏1死満塁。初球。鈴木が豪腕を振り抜く。デジタル表示された球速は「142」。完全に力負けした打者のバットは何と、縦に真っ二つに裂けた。打球は力ない一ゴロになった。代名詞ともいえるバット粉砕を皮切りに3回2/3、計38球を投げた。今季初めて立つ主戦場・瑞穂のマウンドでの始運転は、進化を証明する内容だった。「全然力は入れてないですからね」。重視したのは、課題とされた制球。冬の間にじっくり取り組んできた成果を格上の社会人相手に四死球0と、分かりやすい数字で示した。工夫して編み出した修正点は2つ。(1)踏み出した左足が着地してから、右ひじを引き上げていくイメージ(2)グラブをはめた左手の使い方。(1)はダイエー和田の投球理論も参考にしたもの。鈴木が重視する上半身と下半身の「割れ」を生み出すために、取り入れた。(2)ではこれまで背中側に引きがちだったものを、胸の前に小さく畳む込むように変更。左腕が生む上半身のブロック効果によるリリースポイントの一定を狙ったものだという。ともに周囲のアドバイスも参考に、鈴木自らが研究を重ね自発的に取り組んできたもの。この意識の高さで、エースとしてチームを初の神宮へ、そして自らを最高峰プロへと押し上げる覚悟だ。「まだ70点。開幕までに詰められる部分を全部詰めたい」。04年の主役は進化を続け突っ走る。それを強く印象付ける投球内容だった。

◆鈴木義広(すずき・よしひろ)
1983年(昭58)1月5日、香川県満濃町生まれ。四条小2年の時に野球を始める。満濃中から多度津工(香川)に進む。甲子園出場経験はなし。中部大入学直後の1年春にいきなり3勝を挙げ新人賞を獲得。2年春の同朋大1回戦ではノーヒットノーランを達成。昨秋までのリーグ戦通算成績は41試合15勝15敗、防御率2・13。直球の最速は148キロ。中部大では機械工学部に籍を置く。188センチ、88キロ。右投げ右打ち。

近鉄安達スカウト
「変則ぎみの投げ方で力のある球を投げるから、おもしろい。注目していくピッチャーですね」


2004.2.13    近鉄ダルビッシュ獲り、早くもダメデッシュ…
命名権売却騒動が、東北・ダルビッシュ有投手獲りに燃える近鉄のドラフト戦略にも影響を及ぼしそうだ。チームの不人気に、ドラフトでの地元密着路線も定着できず、確固たる方針が見えない猛牛。昨秋ドラフトでは球団史上初となる自由獲得枠で、東芝・香月の入団に成功したが、社会人時代に痛めた右肩が完治しておらず二軍スタート。「故障がなければ、争奪戦になっていた投手。調査で重症と判明したためどこも見送った」と他球団のスカウト。当初は自由獲得枠選手の誕生で胸を張っていた球団関係者も、今では「本格的に投げられるようになるのは、夏場以降になるかもしれない」とこぼしている。今年のドラフトは、シダックス・野間口、明大・一場の自由獲得枠の大争奪戦のほか、ダルビッシュも注目の的。球団幹部は「野間口、一場両投手の争奪戦には太刀打ちできないが、高校生はクジと交渉次第。人気回復の切り札となる“地元”のダルビッシュは、絶対に負けられない」と強調するなど、本社サイドからも高校生No.1投手の獲得指令が出る。ダルビッシュは大阪・羽曳野市のボーイズリーグ出身で近鉄沿線の選手。しかも、ボーイズの同級生には近鉄OBの子弟も多く、球団関係者はあらゆる手を駆使して、攻略を図っている。また、本人のメジャー志向が高いという情報から、「ウチには業務提携するドジャースのラインがある。メジャーへ最も近い日本球団をアピールしているし、近い将来のポスティング移籍も可能」(球団幹部)と“メジャー”を口説き文句にアタックする「秘策」も検討中だ。だが、球団命名権売却騒動で右往左往した末、白紙撤回を余儀なくされたことで大きくイメージダウン。編成関係者は「いつ身売りするか、不安な球団に選手は来ない。命名権売却にしても、もう少しやり方があったはず。ダルビッシュ投手だけでなく、他の選手にも影響が出る」と頭を抱える。関係者によると、この一件により、同投手の周囲から早くも拒否反応が聞こえてくるなど、経営再建の起死回生策となるダルビッシュ獲りは難航必至の情勢。ここ数年、惨敗続きの猛牛のドラフト戦線。さて、今年の結果は−。


2004.2.2    今秋ドラフト候補 立命大・高橋始動
今秋のドラフト候補、立命大・高橋孝典外野手(21)が1日、近鉄、オリックスのスカウトが見つめる中、京都市北区のグラウンドで始動した。高橋は中京大中京3年夏にエースとして甲子園に出場したが、持ち前の打撃センスを買われ入学と同時に野手に転向。2年春から打撃ベスト10入りし遠投110bの強肩に50b6秒1の俊足と3拍子そろった好素材。「今春が勝負。最低3割5分は打って優勝に貢献したい」と自身初の神宮へ決意を新たにした。


2004.1.23    梨田監督指令「第二の赤星を探せ」
近鉄が今秋ドラフトの補強で、第2の赤星発掘を目指す。西村チーフスカウトが22日、新人の合同自主トレ視察先の藤井寺で、今秋ドラフトの主要課題として足のスペシャリスト獲得がスカウト陣に伝えられていることを明かした。しかも単なる俊足選手ではなく、確実性の高い打力を併せ持つことが条件。「昨年の阪神の赤星君の活躍がありましたから、そういう存在の必要性を(チームも)感じたんじゃないでしょうか」と補強の意図を説明した。「第2の赤星発掘」は昨年12月の新人入団発表翌日、足高圭亮球団取締役編成部長(51)から「監督と話し合った結果、そういう方向で行こうということになった」とスカウト陣に告げられた。ローズが巨人へ移籍し、大砲が中村1人になったことが大きな理由。本塁打より打線のつなぎで点を取ることを目指す中、つなげて走れる赤星は最高のモデル選手とみなされた。 「走るだけではだめですが、打てるけれども走れない選手との比較では走れる選手の方を獲得リストに残すことになるでしょう」と西村チーフ。シダックス・野間口貴彦(21=関西創価)ら快速投手に注目が集まる中、近鉄は赤星タイプの即戦力を見つけて行く。


2004.1.10    近大 ドラフト候補 藤田らが始動
今秋のドラフト候補3人を擁する近大が9日、奈良県生駒市のグラウンドで始動した。藤田一也内野手(21=鳴門一)、三木田敬二投手(21=明徳義塾)、貴志款八(かんぱい)投手(21=近大付)の3候補の始動初日に、阪神、巨人、横浜、近鉄、日本ハム、オリックスの6球団10人のスカウトが集結した。藤田は、守備なら先輩二岡(現巨人)の後継者と言われる遊撃手。打撃も2年春からすり足打法を採り入れたことが奏効し、3年春に首位打者を獲得した。3年春夏は通算103打席で三振ゼロと、選球眼のよさも光る。早大・田中浩康(21=尽誠学園)が大学球界NO・1内野手と評価を高めているが、藤田も負けてはいない。阪神、ロッテなどが注目する藤田は「自分を必要として下さるところなら、どこでも行きたい。内野手の層の厚さは、関係ありません。競争するのが好きですから」と熱い決意で、大学最後のシーズンに臨む。