■医療資格者の人材派遣
2003年6月18日、厚生労働省の「医療分野における規制改革に関する検討会」は、医師や看護師など医療資格者全職種の人材派遣を「紹介予定派遣」(注:派遣期間終了後の直接雇用を視野に入れた派遣)に限り解禁する報告をまとめた。
これまで、医療関連業務は、港湾運送・建設・警備業務と並んで人材派遣が禁止されてきた。
派遣先(医療機関)が派遣労働者を特定できないことから、「チーム医療の乱れ」や「医療の質の低下」などを不安視する声が強かったためである。
今国会で成立した改正労働者派遣法では「紹介予定派遣」に限り、派遣就業開始前の面接や履歴書の送付等が可能となった。
これにより、派遣先(医療機関)が派遣労働者を特定・選別できるようになったことから、検討会では医療の質や安全を確保できるとの結論に至った。
紹介予定派遣であれば、派遣労働者が頻繁に入れ替わることも防止可能との判断を示している。
医療資格者の人材派遣を解禁することにより、医師・看護師不足に悩む地域の労働力需要のミスマッチの解消が期待できる。
一方で、派遣労働者と直接雇用労働者の給与格差の問題や、派遣労働者が医療事故にかかわった場合の責任問題、派遣労働者による常用労働者の代替なども懸念され、人材派遣解禁後の十分なモニタリングが求められる。
このように医療資格の人材派遣は人材派遣の期間終了後の直接雇用を視野に入れた派遣を重要視する事を前提として認められたものである。