思考システム

ごあいさつ
 今日は38歳の誕生日です。それを記念して、久しぶりにパソコンの前に座り、一日中文章を書こうと思っていたのですが、もう午後2時40分になってしまいました。
 ここ一年、わたしは何も生産してこなかったように思えています。それにより、無意味な時間を過ごしているという恐怖感のようなものがあります。だから、せめて今日ぐらいは、何かを生産しようと思って、この文章を書いております。

思考システムをつくろうと思ったきっかけ
 このシステムを作ろうと思ったのは、もう一年ぐらい前になります。もしかして以前にも書いたかもしれませんが、とりあえず、ビジュアルベーシックで形らしきものはつくったのですが、ファイル操作に関する部分がうまくつくれず、面倒くさくなって半年以上放置しております。
 そもそも、なぜ、思考システムなるプログラムをつくろうとしたのかと言えば、それは、人間(自分)は、思考するには向いていない存在だと思ったからです。
 これは、討論することにもあてはまります。つまり、人間は討論するのに向いていない存在であるということです。これは、「朝まで生テレビ」を見ていつも思うことなのですが、結局、命題の解決に至ることはなく、それぞれが、思ったことを勝って気ままに述べているだけではないかと思うのです。
 それを視聴しているわたしは、ひとつひとつの発言の意味は、わかるのですが、命題の解決のために、その発言がどのような位置付けにあるのか、いつも見失ってしまいます。
 それで、その発言の位置をわかりやすくするために、この「思考システム」を考えつきました。
 思考するというのは、自分ひとりの頭の中でおこなう討論ですから、この思考システムは、討論システムと言ってもいいものになると思います。

事例をあげて説明します
 まず、命題があたえられます。

 命題 「生きている意味って何?」

 誰かにこう質問されたら、あなたなら何と答えますか?

 色々な答え方があると思います。例えば、「なんでそんな質問をするの?」というように、疑問をなげかけるかもしれません。「楽しいから」と、漠然とした答えを口にするかもしれません。「じゃあ、死ぬことの意味って何?」と、逆をつくこともできます。
 いまあげた、3つの解答それぞれについて、議論は分岐していきます。

「なんでそんな質問をするの?」と返されたら、この質問を思いついた状況を説明しはじめることでしょう。それは、命題をかかげた質問者の状況が含まれているはずです。例えば、40歳を目前にして、いまだにフリーターだし、結婚もできないし、このまま生きていてもしかたがない、と思っているとか。
 それを聞いたあなたは、「フリーターって何やってるの?」と質問するかもしれないし、「結婚ができないってのは、付き合っている人はいるけど、将来のことが心配でできないのか、それとも、彼女がいないのか?」と質問するかもしれません。

「楽しいから」とあなたが返したら、「何が楽しいんだ?」と聞かれ、「おいしいものを食べること」と答えたり、「旅行をすること」と答えることでしょう。

「じゃあ、死ぬことの意味って何?」と返したら、「それは肉体からの開放」とか言い始めて、魂の話になったり、宗教的な話になるかもしれません。ついには、どうやって死ぬかということに話がおよび、「練炭自殺が楽でいいそうだ」とか、「完全自殺マニュアル」がどうのとかという話になるかもしれません。

 このように様々に分岐していく議論(思考)をフローチャートみたいに図式化できれば、自分がいま、何について話しており、どういう道筋を通ってこの発言に結びついたのか、そして、この発言は、命題を解くための、どういう位置にあるのかが分かると思います。
 しかし、残念ながら、幾多にも分岐する議論を、二次元のペーパーにフローチャートとして記述するのは不可能に近いです。これは、物理的な制約です。
 もう一つ、解決しなければならないことがあります。それは、フローチャートを書くときの法則を決めなければならないということです。つまり、四角や菱形でかこった文章はなにを意味しているとか、実線でつないだときは、賛成意見で、二重線でつないだら反対意見を意味するとか、そういう決め事です。
 フローチャートにできないのなら、思考システムなんてつくれない、なんて思われるかもしれませんが、そうではありません。わたしは、二次元の紙のフローチャートには書けないといったのであって、書けないとは言っておりません。つまり、二次元がダメなら三次元があるということです。しかし、三次元にフローチャートを書くというのも、イメージできないでしょう。わたしもイメージできません。じゃあ、何なんだ、と言えば、はじめに書いた通り、コンピューター上で作るのです。
 コンピューターの画面は、二次元のようでいて、二次元ではありません。それは、画面が思い通りに切り替わるからです。これはネットサーフィンをイメージしてもらえばいいと思います。つまり、クリックしたらリンク先に切り替わるということです。これは、擬似三次元といっていいと思います。
 このコンピューターという文明の利器を利用して、思考システムを構築したいと思います。


思考記述法則
 思考を記述していく上で、何らかの記述法則があった方が分かりやすいと思います。わたしが思いついたのは、まず、画面上に囲の字型に9つの窓をつくることです。まるで、○×ゲームの盤みたいに。この9つの窓には、それぞれ意味をもたせます。
 まん中のセルには、現在の発言(意見)を書きます。さっきの例では、
「生きている意味って何?」という発言がまん中にくるわけです。
 上の行、まん中の行、下の行、右の列、まん中の列、左の列とありますが、上の行は、現在の発言より上位の意見を書くことにします。そして、下の行には、現在の発言より下位の発言を書きます。そして、右の列は賛成意見を書き、左の列は反対意見の領域です。
 詳しく言うと、画面に向かって左上のセルは、反対意見かつ、上位の意見ということになりますが、上の行には賛成、反対はあてはまらないことにしました。それで、何を書くのかといえば、「代案」「付加事項」「影響」「結果」「対策」「対処」です。つまり、このセルには、現在の発言を思考していった末、発見した答えみたいなものを後で書くのです。
 上の行のまん中の列には、単純に現在の発言の親になる発言を書きます。つまり、さっきの例で、「楽しいから」が現在の発言なら、親の発言は、「生きている意味って何?」になります。
 上の行の右の列は、「前提条件」「立場」を書きます。「前提条件」や「立場」というのは、現在の議論についての大前提になります。この大前提は多くの議論にはつきまという重要なものでもあるのですが、同時に、そのことについて議論しても仕方ない部分でもあります。例えば、「現在失業中で悩んでいる」という発言があったとします。
普通なら、生活が苦しくてせっぱつまっているというイメージからアドバイスしたくなりますが、実は、この人は資産一兆円ほど持っているとしたら、アドバイスの方法も変わってくると思います。これが、「前提条件」や「立場」の部分です。
 
まん中の行の左の列は、「否定意見」です。後ででてくる部分否定とは違い、真っ向から否定する時に書きます。
 まん中の行の右の列は、「肯定意見」です。全面的に賛成の場合に書きます。
 下の行の左の列は、「部分否定」「問題点」「疑問点」を書きます。このセルは、議論の流れによっては、解決もしくは、妥協される可能性がある意見です。「部分否定」の例をあげますと、「生き物を殺すのはよくない」という発言に対して、「しかし、ゴキブリが部屋の中で増殖したら嫌だから殺さざるをえない」みたいな感じです。
 下の行のまん中の列は、賛成でも反対でもない意見で、「説明」「事例」「手法」「根拠」「原因」「回答」「意見」などを書きます。
 下の行の右の列は、「部分肯定」「条件付け」を書きます。「部分肯定」というのは、「部分否定」と表裏一体であることもあります。例えば、「環境美化のため、ゴミやタバコのポイ捨てはやめましょう」という発言があったとき、「ゴミは捨てたらダメだが、タバコは雨でとけてなくなるからいいんじゃないか」と考えていたら、ゴミについては賛成という部分肯定と、タバコについては反対という部分否定が共存しています。(雨でタバコがとけるという確証はないと思うが…)
 「条件付け」は、こういう条件下なら意見に賛同できるというものです。前提条件とは違い、もっと小さなものです。例えば、友人に授業のノートをコピーさせてもらおうとします。前提条件は、その友人が授業の内容ををノートに書いていることです。条件付けは、「コピー代は自分で払う」ということです。


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