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   男女の情欲うずまくMRTに乗って街へ
ブーンレイ駅からシティへ向かうMRTに乗る頃は、もう外も薄暗くなっている。自動販売機でプラスチック製の切符を買い、自動改札を通過してプラットホームに上がる。このMRTも車内で禁煙はもとより、飲食をするなだの、うろうろ歩き回るなだのと細かい規則があり、違反すると罰金が科せられる。日常生活が規則でがんじがらめにされる代償として、街がきれいに維持されると思えば、通りすがりの観光客にとっては悪い話ではない。
MRTの室内は長手方向にプラスチックむき出しになったオレンジ色の座席が並んでいるが、あまり遠くまで乗らないならばさほど気にならない。

しかしそれよりもドアのそばにたっているカップルを観察していると、男の方が彼女のネックレスを触ったりするふりをして、胸に手をやったり、腰に手をやるふりをしてお尻を触ったりと、すっかり欲情してしまっている。この男女はお互いに、これが最初で最後のパートナーではないかと思わせる雰囲気のカップルだったが、同行者によると「裏切るとしたらこの女の子の方と思わない?」とのこと。
概して男より女の方が残忍だとは思うが、女には見えて、男には見えない事があるのかもしれない。

ところでシンガポールの街を見渡しても、ラブホテルのようないかがわしい施設は一切見られない。また、彼女のいない人にとってもあからさまに風俗店があったりするわけではないので、じゃあ、住んでいる若者達は一体どこで?と思った観光客は私だけではないだろう。一説によると、バックパッカー向けの安いゲストハウスがカップルのそういう目的に使われているとも聞いたことがあるが、皆がそんな所へ行くわけでもないだろうから、それがこういう形で大衆の面前で営まれるのかもしれない。この分だと暗視スコープをかけて、深夜の高層住宅の公園などに行けばどんなことをしているかわからないものだ。この手の話になるとどうも文章が長くなる。

ここに限らずスコッツ伊勢丹の前の歩道でも朝っぱらから一組の男女が激しく抱き合い、唇を交わしあっている姿を見かけた(写真下)が、あまり品の良いものではなく、一昔前の日活ポルノ映画の1シーンを思わせる。ただ、他人に迷惑をかけない限りは愛情表現の形は自由だと思うので、行くところまで行ってもらっても私は構わない。

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