旅のしめくくりはタイ料理と免税店
シンガポールでの最後の食事はタイ料理。先ほどのスコールが小雨になった頃、再びタクシーに乗り、ニーアンシティの中にあるタイ料理の「ロナルド・ディオン」へ向かう。
ここは、シンガポールのタイ料理店の中でも、数々の賞を受賞した実績を持つ優良店である。
ところで、今晩は8時までにホテルに戻らなくてはいけない。免税店、そして空港へ向かうバスに乗らないといけないためである。
個人で航空券とホテルを確保するよりもツアーに参加した方が安いため、今回はツアー参加にした。しかしこの場合、行きたくない所まで一緒に回って、何よりも苦痛なのが宝石店や土産物屋(ツアー客向けに高い商品ばかりおいてある)に連れて行かれることである。
そこで、ツアーで申し込みはするが、現地に着いてから「現地の友人と行動するからツアー行程はキャンセルする」ということで自由に回るのが常である。大体は現地旅行会社の添乗員も心得ていて、一緒に行動していない間に何か起こっても責任は持たないという念書にサインさせられるだけですむ。
ニーアンシティに着いて、食事の前に少し買い物をするが、今日は週末で各レストランが混雑しそうな雰囲気だったので店に「7時に行く」と予約を入れておく。
「ロナルド・ディオン」の店内に迎えられ、注文したメニューは、シンガポール産のタイガービール、そして半透明の黄褐色で、酸味と辛さが口の中を覆いつくすトム・ヤンクン(写真上)に、同じスープには違いないが、色は白っぽく、辛みのないまろやかな味のトム・カガイ。これにパイナップルライスと名前は忘れたが日本流にいえば厚揚げの炒め物(写真下)、これが今晩の食事のメニューだ。
タイ料理というと、辛いものばかりという印象もあるが、口に入れた途端火が噴きそうな料理ばかりではない。むしろ、口に入れた時は、酸味や甘みがあってじわじわと辛さが出てくるものが多いし、パイナップルライスや厚揚げの炒め物などは別に辛い食べ物ではない。
残念なことにあまりゆっくり食事している時間はなく、8時までに戻ろうとそそくさと食事を済ませ、店を出る。もう7時50分!あと10分しかないが、タクシーをうまく捕まえれば、5分ちょっとで着くと思っていたがタクシー乗り場は長蛇の列。仕方がないので、ニーアンシティから少し離れた通りまで出て、流しのタクシーをつかまえて飛び乗る。
ホテルに着いたのは、8時ちょっと過ぎだったが、ツアー客もまとまりなく、ロビーでたむろしていたので、遅れたことが目立たずに助かった。ツアーから抜け出して行動していただけに、同行者と「同じ遅れるにしても、ツアーを一緒に回って仲間意識を持っている相手とそうじゃない相手とでは、みんなの見る目が違うはず、ホテル着いたら冷たい視線を浴びせかけられそう」と心配していたのだが、取り越し苦労だったようで安心した。
ホテルにはシンガポール在住の同行者の後輩が夫婦で見送りに来てくれていていた。わざわざ、見送りのためだけに車を飛ばしてやってきてくれた。みんなで記念写真をとった後、バスに乗り込む。
飛行機の出発は午前1時30分、出発までに随分、時間があるのだが、これはマリーナスクエアにある免税店ビルで、最後の買い物ができるような行程になっているためである。免税店に着くと、最後のあがきで土産物探しに精を出す。今回はツアーへの参加のため、はじめから免税店チケットをもらっているが、個人旅行客の場合、入口でパスポートと帰りの航空券を見せて、免税店チケットを作ってもらうことになる。ブランド品の衣類や化粧品の他に、シンガポール航空のフライトアテンダントが着用しているサロンケバヤもここで買うことができる(写真下)。
そして、飽食気味のツアー客とその土産物を満載したバスは、午後9時30分に免税店前を出発。あとは空港へ向かうだけである。
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