反転秘話(10番A)

◆昔話

 昔々アナログ受信機で警察無線が聞こえた頃「・・・以降10番A願います。」と言った後に音声がモガモガになって内容が聞こえなくなりました。モガモガの正体はスペクトルが変転された音声だったわけですが、当時の自分は解読装置を製作することもないままに過ごしました。

 今回は、懐かしの10番Aの中身につい見ていこうというネタです。現在は一部コードレスフォンで使われているみたいですが、この技術今となっては何の役に立つのかよく分りません。以前にやり残した製作案件でもありますので勉強がてら調べてみたいと思いました。

◆ブロック図から

 未製作基板がありますのでこれを眺めていきたいと思います。スペクトルが反転するまでの過程を追いかけ仕組みを理解します。

 キャリア周波数が低いだけでSSB(LSB)を作る過程そのものですね。入力されたAF信号はNE555で生成されたキャリアで振幅変調(MC1496)されます。MC1496の出口のスペクトルはAM信号です。この信号をカットオフ3.4kHzのLPFに入力しUSB側をカットします。さらに、残っているキャリアをカットするために4.8kHzのノッチフィルターを通してからAFアンプに送ります。

◆キャリア発振回路

 キャリア発振回路は以下のとおりです。NE555を使ったよくある発振回路です。

 発振周波数は、で求めることができますので、この場合は1.3〜8.7kHzまでの調整できるようになっています。後段のノッチフィルタの周波数から4.8kHzに合わせることを想定しているでしょう。

◆変調回路

 こちらもMC1496を使った一般的な振幅変調回路です。

 47kのボリュームはキャリアバランスの調整用です。

◆フィルタ回路

 フィルタは2段構成です。オペアンプは4558を使用しています。

 初段は切れ味の良い2次のLPFになっています。ノッチフィルタの特性は回路シミュレータで確認してみました。こんな感じです↓。

 最後に386を使ったAFアンプが残りましたが、これは書くまでもないと思うので割愛です。今回は回路を確認するにとどまりましたが、そのうち部品を集めて作ってみたいと思います。

以上KC庁


Latest update at 2008/5/26