AKIZUKI's charger modification

 わが家の充電池は秋月通商の「いたわり充電器キット」で充電しています。電池のことを思うとやっぱ標準充電だなと思うわけです。充電池は、リモコン、ラジオ、デジカメ etc. といろいろ使っています。繰り返し使っていると電池の個体差で早く無くなる奴がいて、4本セットの内1本のみ電圧が妙に低い状態で機器が電池切れを知らせてきたりします。

 いたわり充電器キットは直列2本で充電しますから、電圧がアンバランスな状態での充電には向きません。そこで、1本づつ充電できるように改造することにしました。

■いたわり充電器キットの回路

 LEDの順方向電圧を利用した定電流回路が4つあります。基準電圧と充電池の電圧を比較し充電を停止する仕組みになっています。吐き出し型の定電流回路も良く考えられていますが、基準電圧を作る回路にも工夫があります。

■温度補償回路について

 取り説には「◆温度補償回路について」の節で説明がされています。ニッケル水素電池の充電特性を見ると、充電完了電圧は温度が低いほど高くなります(-3mV/K)。それはおよそ1℃あたり 3 mV になりますから、10℃違うと 30mV になり少なからず充電完了の判定に影響があるわけです。

 そこで、このキットでは基準電圧を作る回路で、シリコンダイオードの Vf とトランジスタの Vbe の特性を利用し、-6mV/K の温度特性を作り出しています。これは、電池を直列に2本接続したときと同等の値です。

■温度補償しても・・・

 この様に温度補償した基準電圧を作っても、2本直列に充電する訳ですから状態の異なる電池を同時に充電してしまった場合これらの努力は報われないのではないかと思うわけです。2本直列に充電する方式にしてしまったために、回路はちゃんとしているのに使用する人間が注意する必要があるというわけです。

■1本充電改造の方針

 基本的には充電完了の比較電圧を低くするだけです。まぁ、そのまま基準電圧を作るボリュームを調整すれば取あえず使えますが、例の温度補償が -6mV/K のままである点が気持ち悪いです。まずはこれを修正したいです。

 それと、どうせやるなら省エネのためにも低い入力電圧を許すようにしたいと思います。キットでは5.1V 〜 12V が入力電圧の範囲です。例えば、5.1V の入力で充電電圧が 1.4V だとすると、3.7 × 充電電流 (W) のエネルギーが無駄に捨てられていることになります。充電電圧が下がったので入力電圧も下げたいと思います。

■変更回路

 変更箇所は基準電圧の回路のみです。5V の低ドロップレギュレータを 3.3V に変更します。 -6mV/K の温度補償回路はそのまま使い、電圧を半分に分圧することで比較電圧に -3mV/K の温度特性を持たせることにします。以下の回路の水色のマーカーが変更部品、黄色が追加部品です。

 例えば、充電完了を 1.4V とした場合は、ダイオードの Vf = 0.65V、トランジスタの Veb = 0.65V とした時は以下のようになります。分圧回路の電流は約 30uA です。コンパレータの入力バイアスは 25nA なので4つで 100nA となりますが、十分に小さいので分圧には影響しないものと考えます。

■実装

 秋月の透明ケースに入れてみました。

 電池ケースを配置したらスペースに余裕があったので、ジャンパーピンで充電電流を切り替える様にして単4もサポートしました。


Latest update at 2010/1/31