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■第一の関門
ホームボタンの効かない iPod touch を預かりました。
修理を開始する前に、ユーザによる iPod touch の分解方法を WEB で検索します。背面の金属は爪が本体の噛んでいる構造をしているので、ドライバーや専用の冶具でこじる様に開けるということが分りました。
まずはコーナー付近の微妙な隙間に精密ドライバーを差し込んで作業開始です。精密ドライバーによってできた隙間は閉じないように不要になったテレホンカードっぽい素材のカードの切れ端を挟みながら、ツメっぽい箇所を精密ドライバーで探っていきます。運よく爪にカードを差し込めると広めの隙間を作ることができました。そこを新たな起点に隣の爪を根気良くドライバーでこじること約30分、パキパキと軽快な音とともに全体を外すことができました。
これが第一の関門です。とにかく根気よく力任せにしないことが肝要です。
背面の金属には筐体のツメを受ける小さな穴が配置されています。
■第二の関門
次にバッテリーをはがします。バッテリーは両面テープで固定されています。側面よりドライバーを差し込んで少しづつはがしますが、両面テープが無い部分にはフラットケーブルが通っていますのでドライバーをテコの様に使う場合は支点がフラットケーブルに当たらないように気を付ける必要があります。また、薄いバッテリーは変形しますのでこれも力任せにはできません。
■第三の関門
続いてホームボタンのある基板を取ります。基板上部に4つのネジがありますのでそれを外しましょう。充電端子付近の黒いシールの下に2本隠れています。
ネジを外してから基板を取り出す作業が以外と大変です。基板は上下に2枚あり、充電端子を持った手前の基板と、フラットケーブルで接続された奥の基板からなります。ホームボタンは奥にあります。手前の基板は、電池が載った面の金属に両面テープで固定されており、奥の基板は床に両面テープで固定されています。更に、充電端子がシャーシに差し込まれています。ネジを外した段階ではビクともしません。
最初に手前の基板を少し持ち上げ、電池が載っていた面の両面テープをはがします。手前の基板を斜めに持ち上げるとつられて充電端子が少し浮きます。充電端子の開口部と端子の金属面にできた隙間に精密ドライバーを差し込んで、奥の基板の両面テープをはがす作業を根気よく行いました。すると、2枚の基板が外れホームボタンを取り出すことができました。上の写真の二重丸の部分がホームボタンの接点です。二重丸の両側に両面テープの跡残っています。この基板はかなり広い面積を両面テープで固定されていました。
床を覗くと上の様なシールが落ちていました。このシールがホームボタンの本体です。ホームボタンのカチッという感触を作ると同時に、裏側の面が導電性の素材でできており、押されたときに基板の接点を導通します。シールは既に粘着力を失って基板からはがれおちた状態でした。テスター棒でシール面の導通を探りますが、全体的に良好です。基板側もひどい錆や曇りも無く導通は良好です。
ホームボタンが効かなくなった原因は、シールの粘着力が無くなって位置が少しズレたため思われます。
基板側の接点を磨いて粘着力のなくなったシールをテープで固定しました。
■まとめ
以上の作業でホームボタンが復活しました。使用した道具は、精密ドライバー、テレホンカードっぽい素材のカード、テープです。iPod touch の分解は初めてでした。コツは根気良く作業することだと思いました。
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