コニー&カーラ Cnnie&Carla  2004*アメリカ


17.november.2004   
 Director マイケル・レンベック
  Cast 
 ニア・ヴァルダロス
       トニ・コレット
       デヴィッド・ドゥカヴニー


    *完全に結末に触れています*



コニー(ニア・ヴァルダロス)とカーラ(トニ・コレット)は幼なじみ。
場末のショーパブで大好きなミュージカルナンバーを歌って踊って生活している。
ある日、偶然殺人現場を目撃した二人は故郷を離れ、
ロスのゲイのショウパブに潜り込んで、ゲイ達の中でドラァグクイーンとしてステージに立つことに。
どこかで聞いたようなお話・・・そうこの映画は“お熱いのがお好き”の女性版のようだ。
コニーとカーラはショーに出るために女装のゲイとして奮闘し、
ロスで人気と居場所を、そしてコニーは愛までも手に入れる。

最初のコニー&カーラの早変わりによるミュージカル・ナンバーが最高。
特に「ジーザスクライストスーパースター」のチープな衣装には笑った。
その後の、殺人事件、逃走、ロス入りとテンポがよくて、しかも明るいタッチには好感触。
コニーとカーラのキャラクターもパワフルで、でもとてもかわいくて魅力的。
偶然入ったゲイパブでゲイを装ってオーディションを受け、
口パクが当たり前のゲイのショーの常識を覆し喝采を浴びる。
ゲイのみなさんのスタンダード・レヴュー好きな一面をカリカチュアしているところが面白い。

笑いの部分は、、アメリカ中のショーパブを探して回るうちに
すっかりミュージカルファンになってしまったギャングの子分が持っていってしまった。
間に挿入されるゲイ仲間のロバートと弟(デビッド・ドゥカヴニー)の和解までのエピソードは
マイノリティとして差別されるゲイに対する偏見に真っ向から立ち向かうというメッセージ。
ここに出てくるゲイのおネエさん達はあくまで明るくて、かわいくてピュアな心の持ち主。
愛さずにはいられない。

レヴューのパートは、あまりにも明るくてストレートで、
ポスターやフライヤーで使われている、
“キャバレー”のあのデカダンスなテイストを期待していたので最後には少し飽きがきてしまった。
とはいえ、観客全員で合唱する“愛した日々に悔いはない”は楽しいし、
私もあの店で一緒に歌いたい!という気分にさせてくれる。
特別出演でデビー・レイノルズも、うまいフリで登場。
何よりも歌って踊ることが大好きで、いつまでも夢を忘れないコニー&カーラのコンビの生き方は
私も大好きだし、誰もが惜しみなく拍手を送ることだろう。
アメリカでもとても人気が高く、すでにC&Cという愛称も定着しているらしい。

コニーとカーラのふたりは、女性としては男顔でダイナミックなほうではあるんだけど、
どうしても声とのどぼとけが女性にしか思えず。
“お熱いのがお好き”では女性を演じる2人の嘘くさいカマっぽさを笑いに転換していたのだが、
今回はその歌声も誰にも微塵も疑われることなく受け入れられている。
メイクだけでなくもう少しそのあたりのリアリティがほしかった気もする。
トニ・コレットのいつもの複雑な演技が影を潜めてしまっていたのも少し私には残念。
ストーリーにもレヴューにも毒のなさの分だけ多少の物足りなさを感じてしまった。