エクソシスト・ビギニング Exorcist The Beginning  2004*アメリカ


18.october.2004   
Director レニー・ハーリン

  Cast 
ステラン・スカルスゲールド
      ジェームズ・ダーシー
      イザベラ・スコルプコ
      レミー・スウィーニー


    *完全に結末に触れています*



数年前のお正月に、エクソシスト ディレクターズカット版をみて、
そのヒューマンドラマとオカルトの融合の素晴らしさを再確認。
前回のキーパーソンとして登場したメリン神父の過去、
少女りーガンにとり憑いた悪魔の正体、
それらを知りたくてこの映画の公開を待ち望んでいた。

ナチスドイツ時代に自らの信仰を揺るがす体験をしたがゆえに、聖職を捨てたメリン。
フラッシュバックする彼の重い過去とともに、悪魔に魅入られた土地とそこで起こる不可思議な事件。
数世紀も前から悪魔パズズによる悲劇は繰り返されていた。
そしてこの土地でも悪魔は猛威をふるい、それを治めるためにメリンは再び十字架を手に取る。
わかりきった展開とわかりきった結末ではあったが、
メリン神父の苦悩の過去と、悪魔との係わり合いは納得できた。
前作よりも宗教的要素が強くなっており、人々の心の闇に巣食う悪魔の存在は如実に描かれる。
しかし、オカルトとしてホラーとしての凄みを追求するせいか、
CGに頼った表現も多く、興ざめしてしまう部分もある。
前監督の撮影に怖さが足りないという理由で、途中降板となり、
後を引き継いだのがハーリン監督ということもあって、
やはり猟奇的な描写が不必要なまでに挿入されている気がしてしまう。
私たちはかなりそういうビジュアル的な恐怖に慣れているために、
もうこの程度では驚愕するとまではいかなくなっている。
オリジナリティに富んだ前作の悪魔憑きの凄まじさをみてしまっているので、
どうしても目を見張るほどの戦慄を感じることはできなかった。
しかし、ステラン・スカルスゲールドの演じるメリンが、
聖職衣を身にまといパズズと対決するあたりからは、俄然スピード感も増してきて面白い。
イザベラ・スコルプコ演じるサラの憑依ぶりも、リンダ・ブレアほどではないにしても、楽しめた。
今はとにかく、この流れで本家“エクソシスト”をまた味わいたい。
この現代社会でも次々と起こる恐ろしい人間同士のカタストロフィが、
すべて悪魔の仕業であったとしたらまだ救われるのだが。