〇涼宮ハルヒの憂鬱 第四話 (前編)           キョン&イツキ ♂:  ハルヒ ♀: みくる&朝倉 ♀: _________________________________________________________________                       (キョンが教室に入ると、ハルヒが机にうつ伏せている。 心配して声をかけている、朝倉涼子) 朝倉:大丈夫・・・?保健室行こっか? キョン:・・・・・。 朝倉:あ、おはよう。何だか調子が悪そうなの・・・。お願いね♪ キョン:・・・はぁ。昨日はどうしてこなかったんだよ? 反省会をするんじゃなかったのか? ハルヒ:うるさいわねぇ・・・。反省会なら一人でしてたわよ・・・。 キョン(M):聞けばハルヒは土曜に三人で歩いたコースを、 昨日学校がひけた後で一人でまわっていたのだという・・・。 ハルヒ:暑いし疲れた。衣替えはいつからなのかしら? 早く夏服に着替えたいわ・・・。 キョン:涼宮・・・。前にも言ったかもしれないけどさぁ。 見つけることも出来ない謎探しはすっぱりやめて、 普通の高校生らしい遊びを開拓してみたらどうだ? ハルヒ:高校生らしい遊びって何? キョン:いい男でも見つけて、市内の探索ならそいつとやれよ。 デートにもなって、一石二鳥だろうが・・・。 ハルヒ:・・・ふんだ。男なってどーでもいいわ! 恋愛感情なんてのはねぇ、一時の気の迷いよ!精神病の一種なのよ! アタシだってねぇ、たまーにだけどそんな気分になったりするわよ。 そりゃ、健康な若い女なんだし、体を持て余したりもするわ。でもね、 一時の気の迷いで面倒事を背負い込む程のバカじゃないのよ!アタシは! それに、アタシが男あさりに精出すようになったらSOS団はどうなるの? まだ、作ったばかりなのに・・・。 キョン:何か適当なお遊びサークルにすればいい。 そうすりゃあ、人も集まるぞ。 ハルヒ:イヤよ!そんなのつまらないから、SOS団をつくったのに! 萌えキャラと謎の転校生も入部させたのに、何も起こらないのは何故 なのよ!はぁ・・・。ぱーっと事件の一つでも発生しないかなぁ・・・。 (急に朝倉が割り込んでくる) 朝倉:物騒な事言わないでよね!でも、そうねぇ・・・。毎日の生活が 楽しい方向に変わるような事件だったら、ちょっと素敵かもね。 (朝倉の問いにはいっさい答えようとしない) キョン(M):こんなに参っているハルヒを見るのも初めてだが・・・。 弱気になってる顔は、わりあい可愛かった。 朝倉:涼宮さん、恋煩いでもしてるのかしら? キョン:それはない!(M)涼宮が思い立ったように恋したり 涼宮の望んだようなぱーっとした事件が起こったりするなんざ そうそうあってはならないんだよ!この世で! しかし・・・ぱーっとした事件の方はこの時、密かに始まっていたのだ。 朝、ハルヒに話しかけながら俺は一つの懸案事項を抱えていた。 (回想、キョンの下駄箱に呼び出しメッセージの入った紙が入れてある) 前にも同じような事があったよなぁ・・・。はぁ・・・。 (放課後、部室に行くキョン。長戸に声をかけ窓際に向かう) だが・・・。これは長門の字とは明らかに違う・・・。それに長戸なら 下駄箱にメッセージを入れるなんて素直な手は使わないだろう。 朝比奈さんって線はないか?それもどうかと思う・・・。 あの人がちぎった小さなメモ用紙に、こんな時間指定もない伝言を よこすとは思えない。 (ハルヒが部室に入ってくる) ハルヒなら?ますますありえん!こいつならいつかのように階段の 踊り場まで強引に引っ張っていって話をつけるだろ・・・。 似たような理由で古泉説も却下。 ハルヒ:クーラーが欲しいわね、この部屋! キョン(M):そもそも、ラブレターかどうかも怪しいが 呼び出しを告げる連絡文章である事は確かだ・・・。 いやいや、谷口と国木田あたりのとびっきりのジョークかもしれないぜ。 そうだなぁ・・・。その可能性がもっとも理解しやすい。 ・・・が、だったらもっとデティールに凝るような気もするのだが・・・。 (ハルヒがパソコンに映し出されている沢山のみくる画像を見ている) ・・・って!!そりゃなんだ!! ハルヒ:何って、写真よ。みくるちゃんの悩殺写真。 キョン:んなものは見りゃあわかる!それをどうする気だ! ハルヒ:うちのサイトのトップページに貼り付けるのよ! これで、世の中不思議メールもじゃんじゃん来るわ!アクセス数も あーっと言う間に万単位で大回転よ!カウンターの桁、足りるかしらねぇ♪ (キョンが画像の入ったフォルダをゴミ箱へスクロールする) だ!?ちょっと!!あ゛〜!!何すんのよ!アホキョン! キョン:バカな事はやめろ・・・。(M)自分がメイド服で悩殺ポーズを とっているようなあられもない画像が全世界に発信されるなんて事になれば 朝比奈さんはその場で卒倒するに相違ない!珍しく熱心に説教する俺を ハルヒはじとっとした目で見ていたが、ネットに個人を特定できる 情報の流すことの危険性を解説する俺の言葉をどーにか理解したのか・・・。 ハルヒ:はぁ・・・。わかったわよ。 キョン(M):しぶしぶデリートに同意した・・・。この際だから 画像そのものを消去すべきだったのかもしれないが・・・。 それは、ちょっと惜しい・・・。今だ! (ゴミ箱を開き、新たなフォルダを作ってその中に画像をうつすキョン) ハルヒ:・・・今日はもう帰る。 (部室を出るハルヒとみくるがかち合う、怒る事もなく去っていくハルヒ) みくる:ふぁ!?ご、ごめんなさい!・・・?どうしたんですか? キョン:何でもありませんよぉ〜?悪の陰謀は潰え去りました! (M)する事もないので朝比奈さんとオセロをしていると。 古泉がやってきた。いつもの笑顔で・・・。 イツキ:バイトがありますんで、お先に失礼します。 キョン(M):いったい・・・何のバイトなんだかな・・・。 (皆一斉に帰り支度をする) みくる:着替えるから、先に帰ってて。 キョン(M):という朝比奈さんのお言葉に甘えて、俺は部室を飛び出した。 (呼び出しのあった教室を訪れるキョン) そこにいた人物を目にして、俺はかなり意表をつかれた。 朝倉:・・・入ったら? キョン:・・・お前か。 朝倉:そ、意外でしょ? キョン:何の用だ? 朝倉:用があるのは確かなんだけどね、ちょっと聞きたい事があるの。 涼宮さんの事ね・・・どう思ってる? キョン(M):やれやれ・・・。こいつも涼宮か・・・。 朝倉:人間はさ、よく「やらなくて後悔するよりも、やって後悔した ほうがいい」って言うよね?これは、どう思う? キョン:よく言うかどうかは知らないが、言葉通りの意味だろうよ。 朝倉:じゃあさ、例え話なんだけど現状を維持するだけではジリ貧に なる事はわかってるんだけど、どうすればいい方向に向かう事が 出来るのかわからない時、あなたならどうする? キョン:なんだそりゃ・・・?日本経済の話か? 朝倉:とりあえず、何でもいいから変えてみようと思うんじゃない? どーせ今のままでは何も変わらないんだし・・・。 キョン:まぁ・・・。そういう事もあるかもしれん・・・。 朝倉:でしょ〜!でもねぇ・・・。上の方にいる人は頭が固くて ついていけないの。でも、現場はそうもしてられない。 手をこまねいていたら、どんどん良くない事になりそうだから。 だったら、もう現場の独断で強行に変革を進めちゃってもいいわよね? キョン(M):何を言おうとしてるんだ?ドッキリか? 掃除用具入れにでも、谷口が隠れてるのか? 朝倉:何も変化しない観察対象に私はもう飽き飽きしてるのね。 だから、あなたを殺して涼宮ハルヒの出方を見る。 (突然ナイフを持って襲い掛かる朝倉、紙一重で避けるキョン) キョン(M):!?・・・何だ?何だ?何なんだ!?いや、待て・・・。 この状況はなんだ?何で俺が朝倉にナイフを突きつけられねばならんのか。 待て待て・・・。朝倉は何と言った?・・・俺を殺す? ホワィ?何故!? 冗談はやめろ!マジ危ないって! それが本物じゃなかったとしてもビビるって! 朝倉:冗談だと思う?ふーん・・・。死ぬのって嫌?殺されたくない? 私には有機生命体の死の概念がよく理解出来ないんだけど。 キョン:意味がわからないし、笑えない! いいから、その危なっかしいのをどっかに置いてくれ! 朝倉:・・・ふふっ。それ無理♪だって私は 本当にあなたに死んで欲しいんだもの。 (教室から出ようとするが、ドアが無くなり出られなくなるキョン) キョン:ぐっ・・・・!! 朝倉:無駄なの・・・。今、この空間は私の情報制御下にある。 出る事も入ることも出来ない。 キョン(M):もう、まったく訳がわからない・・・。 わかる奴がいたらここに来い!そして俺に説明しろ! 朝倉:ねぇ、諦めてよ。結果はどうせ、同じなんだしさ。 キョン:何者なんだ?お前は。・・・!! (今度は無数の机がキョンを襲う。教室の隅に追い詰められる。 近くにあった椅子を朝倉に投げつけるが、弾かれてしまう。) 朝倉:無駄。言ったでしょ?今、この教室は全て私の意のまま動くって。 キョン(M):待て、待て、待て!何なんだこれは!? 俺を殺して、涼宮ハルヒの出方を見る!?またハルヒか・・・。 人気者だなぁ、ハルヒ!ってか、それでどうして俺が死ななきゃならんのだ! 朝倉:最初から、こうしておけばよかった。 キョン(M):!?・・・体がうごかねぇ!アリかよ!?反則だ! 朝倉:あなたが死ねば必ず涼宮ハルヒは何らかのアクションを起こす。 多分、大きな情報爆発が観測出来るはず。またとない機会だわ! キョン(M):知らねーよ!! 朝倉:じゃ、死んで♪ (朝倉が襲い掛かってくる、もの凄い爆風が巻き起こる) キョン:ぐっ・・・痛ってーな!コノヤロー! ・・・って、あれ?体が動く。・・・・長門!? 続く