織田信長 学研まんが人物日本史−織田信長
まんが:中島利行 監修:樋口清之
学研まんが人物日本史として全21巻


■私的評価

この世に織田信長のマンガは数多く存在するが、私にとって信長の原点は本作である。

今はどうだか知らないが、小学校の図書館においてあったマンガは『サザエさん』とこの学研まんがシリーズくらいで、 「歴史」を意識できない当時でも夢中になって「エラい人(偉人)ってスゲぇなぁ」などと感心しながら読んでいたものだ。

本作の信長像も当然ながら他作品と同様に破天荒な人物であるが、メリハリの効いた荒々しい構図を少女マンガ風な美しき 線で描くという独特なもの。
私が読んだ数多の信長作品の中で、最も魅力的な信長を描いたのは池上遼一だが、最も美しい信長を描いたのは本作の 中島利行だと断言する。

子供向けなのでルビがあって逆に読みにくかったり、「その後の研究でこれは事実では無くなったのでは?」と 史実を語る教材としてはいかがなものかと思う部分も残っているが、ポイントを押さえたストーリーや欄外の豆知識など良く考えられた 構成はさすが学研。今回20数年ぶりに読んで子供から大人まで楽しめる作品として再評価した次第である。


P.S.
今思えば、歴史の流れを意識せず人物だけ追ってしまった事が歴史全体観の苦手意識を招く結果になったのだが、 「気に入ったものはとことん掘り下げる」とか「気に入ったバンドの裏事情まで把握したい」といった欲求の形成に大きな 影響を与えた作品だと気付いた。
それは私の人生において幸だったのか不幸だったのか? 当然"幸"である


■データ
・1970年代末からシリーズ発刊開始。
 →第1弾だったと記憶している「聖徳太子」が1978年12月15日初版。
 →本作「織田信長」は1979年10月25日初版。
・私が本作に出会った頃は全12巻。親がセットで買ってくれたので覚えている。
 その後も人物は増え続け30巻程度にまで到達するが、今回確認できた限りでは
 2005年からラインナップ縮小し全21巻となる。理由は不明。
 →私のお気に入りは「聖徳太子」「聖武天皇」「織田信長」「真田幸村」「西郷隆盛」
・装丁は私が買った当時と比べると非常に簡素になった。

■学研まんが人物日本史シリーズ
・卑弥呼 (※)
・ヤマトタケルノミコト (※)
・聖徳太子 (※)
・天智天皇 (※)
・聖武天皇 (※)
・紫式部 (※)
・藤原道長 (※)
・平清盛 (※)
・源頼朝 (※)
・源義経 (※)
・北条時宗 (※)
・楠木正成
・足利尊氏
・足利義満 (※)
・武田信玄と上杉謙信
・織田信長 (※)
・豊臣秀吉 (※)
・淀君
・徳川家康 (※)
・伊達政宗
・真田幸村
・徳川家光 (※)
・徳川吉宗
・平賀源内
・坂本龍馬
・西郷隆盛 (※)
・勝海舟 (※)
・福沢諭吉 (※)
・大久保利通 (※)
・伊藤博文 (※)
*このリスト(全30巻)は2003年頃まで。2005年頃に※の21巻に縮小(?)
*小学生当時、「平将門」もあったと記憶している。




Copyright(C) K1's Homepage , All Rights Reserved