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Claudio Baglioni [Italy] |
| Strada Facendo |
| 1981年発表,9th |
■私的評価
「NEW TROLLSがカヴァーした「Poster」の原曲を聴いてみたい!」の衝動に
駆られ、その「Poster」収録の『Sabato Pomeriggio』と名作の誉れ高い本作『Strada Facendo』を購入したのが運のつき(?)。
適度な枯れ具合が心地よい歌声と胸を打つメロディにハマり、一気にファンになってしまった。
本作は"Uno(1)"、"Due(2)"、"Tre(3)"、"Quattro(4)"と題された小曲を挟んだトータルアルバムとして制作されており、
あたかも一冊のアルバムのページをめくりながら当時の情景を偲ぶような感覚になる。
個々の楽曲を楽しむというより、アルバム1枚を"通し"で聴きたくなる作品だ。
スピード感のあるTr2のカッコ良さ、老人について歌うTr3、と曲が進むにつれて本作に潜むメロディの多彩さに誰もが驚く事だろう。
Tr10ではゲイリー・ムーアが弾きそうな感動的泣きのギターソロもあるが、このソロはヴォーカル・ラインをなぞっただけ。
つまり、インストでも成立する秀逸なヴォーカル・メロディが"当然のように"全曲に組み込まれているのだ。
(ほとんどの曲がLiveの定番という事実も頷ける)
メロディの質感は「Off Courseと竹内まりやが作った曲に松山千春の哀愁フレーバーを塗した1980年代的
楽曲」と例えればわかり易いだろうか。
だから(なのか?)、日本人の私の耳にも郷愁と共にスンナリと馴染んだのだと分析する。
例えば久保田利伸の「Missing」を思い出させるサビを持つTr3、竹内まりやが歌っても違和感ないようなポップソングでコーラスも山下達郎がやりそうな『パッ、パリラ〜』の
高音合いの手炸裂のTr5。そしてTr9はAメロから憂い感が充満し、村下孝蔵の『初恋』を彷彿させる。
楽曲の印象が先行してしまったが、主役である歌も当然の素晴らしさである。
Tr10の3分22秒から17秒続くロングトーンも悶絶モノだが、圧巻はTr6。イタリア語の語感も作用していると思うのだが、非常に細やかに音符が揺れ、それを圧倒的な歌唱力で
歌い上げる様は正に神の領域にある。
低音では独特のしゃがれ声だが、高音もファルセットに頼らず対応できている喉の確かさ。もしかすると『神の声』と
称えられるGlenn Hughes(ex-DEEP PURPLE)の上をいくのではないか?本当に世界は広い。
スピーディーなロックあり(Tr2)、ポップあり(Tr4)、壮大なバラードあり(Tr6)、ストリングスあり(Tr9)、泣きの
ギターソロあり(Tr10)とあらゆるリスナーにアピールする箇所があり、いずれも高水準。正真正銘の名盤だ。
イタリアが誇るカンタウトーレ(シンガー・ソングライター)、Claudio Baglioni。その名声に偽り無し!
■データ
・メンバーは、Claudio Baglioni(Vo,G)、Geoff Westley(Key)、Frank Ricotti(Ds)、
Paul Keogh(G)、Ray Russel(G)、Phil Palmer(G)、Paola Massari(Cho)、
Andy Brown(B)、Stuart Eliott(El-Ds)、Pete Van Hooke(El-Ds)、
Orchestra di Ruggero Cini(orc)。
・レーベルをRCAからCBSに移しての2作目。
・本作は数字そのままのタイトルを持つ小曲が挿入されているが、本作発表後の
シングル『Avrai』に「5 (Una Casa Nuova)」というタイトルの小曲を収録し本作
との連続性を演出した。粋なアイデアである。
■収録曲
| Tr1 | Uno |
| Tr2 | Via |
| Tr3 | I Vecchi |
| Tr4 | Due |
| Tr5 | Notti |
| Tr6 | Ragazze Dell'est |
| Tr7 | Strada Facendo |
| Tr8 | Tre |
| Tr9 | Fotografie |
| Tr10 | Ora Che Ho Te |
| Tr11 | Quattro |
| Tr12 | Buona Fortuna |
■Claudio Baglioniのほかの作品
- Claudio Baglioni (1970年1st)
- Un Cantastorie Dei Nostri Giorni (1971年2nd)
- Questo Piccolo Grande Amore (1972年3rd)
- Gira Che Ti Rigira Amore Bello (1973年4th)
- E Tu... (1974年5th)
- Sabato Pomeriggio (1975年6th)
- Solo (1977年7th)
- E Tu Come Stai? (1978年8th)
- Strada Facendo (1981年9th)
- Ale-Oo (1982年 *Live)
- La Vita E' Adesso (1985年10th)
- Assolo (1986年 *Live)
- Oltre (1990年11th)
- Assieme (1992年 *Live)
- Ancorassieme (1992年 *Live)
- Io Sono Qui (1995年12th)
- Attori E Spettatori (1996年 *Live)
- Anime in Gioco (1997年13th *カヴァー集)
- A-Live (1998年 *Live)
- Mi Fai Stare Bene (1998年 *Best)
- Viaggiatore Sulla Coda Del Tempo (1999年14th)
- Acustico (2000年 *Live)
- Sono Io L'uomo Della Storia Accanto (2003年15th)
- Crescendo E Cercando (2005年 *Live)
- Tutti Qui Collezione Dal 1967 al 2005 (2005年 *Best)
- Gli Altri Tutti Qui (2006年 *Best)
- Quelli Degli Altri Tutti Qui (2006年16th *カヴァー集)
- Il Meglio (1997年 *Live)
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