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DEAD END |
| Ghost of Romance |
| 1987年発表,2nd |
■私的評価
日本詞のHR/HM系楽曲を聴くと、どうしても気恥ずかしい感覚を持ってしまいがちな私。特にメタル系で多用される「オマエ」という単語が馴染めないのだ。
だから自己防衛的に「歌詞は無視」という聴き方になってしまった。
そして、LOUDNESSの二井原に代表される「喉を絞って無理矢理高音を出す歌唱法」には嫌悪感に近いものを抱いてしまう
私だから、ジャパニーズ・ヘヴィ・メタルへの造詣というか思い入れは浅い。
そんな私でも、本作を聴いた時は本当に驚いた。ギーガーを彷彿させるジャケットアートと「インディーズ最後の大物」という
キャッチコピーに惹かれ購入しただけだったのに。カタい日本語だらけの歌詞を力一杯奇妙に歌うヴォーカルとタイトな演奏
なのにオドロオドロしさが充満した空気感。ギターのトーンも妖艶に響く。
丁度ブリティッシュロックに開眼した頃だからという事もあっただろう。この澱んだ雰囲気で高校生の私も素直に受け入れる事が
できたのだ。
「行列は、なし崩し」というロックでは考えられない歌詞から始まるTr1からして尋常ではない。「誰かに脅されているんですか?」と
問いたくなるほどの異様なハイテンションのヴォーカルが炸裂するTr2やTr3、DEAD ENDの世界観を具現化されたTr4やTr5、国内過去最高の
メロディを擁したTr6といった名曲が散りばめられた日本が誇る闇の名盤。
日本語詞で制作されたHR/HM系作品としては、ANTHEMの『Hunting Time』と並ぶ最高レベルの
アルバムであると評価したい。奇妙で妖しい雰囲気は唯一無二。突き抜けている。
■補足
2006年、MORRIEが"CREATURE CREATURE"なるバンドを本格始動させ、1stアルバムも発表された。
元DEAD END組もゲスト参加していると知って期待したが、独特の"ビブラート・シャウト(?)"も激しさを欠き、
「歌詞が変なラルク」のような印象だった。逆説的に言えば「俺はDEAD ENDが好きだったからラルクも好きなのか!」と
気付かせてくれた訳だが、ラルクや黒夢の清春達が憧れたDEAD ENDがそのフォロワー達の二番煎じでよいはずが無い。
DEAD ENDを解散させてまで進み始めたMORRIEの道。今後の展開に期待する。
■データ
・メンバーは、大塚"MORRIE"基之(Vo)、足立"YOU"祐二(G)、湊雅史(Ds)、
増本"Crazy Cool Joe"正志(B)。
・本作がメジャー・デヴュー作。海外でも発売された。
・記録によると、オリコン初登場14位(!)
・歌詞にはとにかく難しい漢字が多用されている。
「逢魔が刻」はまだ序の口。「聳え立つ晒し物」「磔けられた夜」「魑魅魍魎」
「戦け(おののけ)」「阿鼻叫喚」など。
この"画数が多い歌詞"は次作で更にエスカレートしてゆく。
・MORRIEはGASTANKのBAKIに心酔し師匠と崇めている。
→但し、本作発表当時までBAKIとは面識無し。
・「Runner」がヒットしていた当時の爆風スランプからベースの江川が脱退という
大事件があったが、その際、Crazy Cool Joeがゲストベーシストとして
『ザ・ベストテン』に出演した事がある。
その出演時の衣装はパツパツの赤いレザーパンツ。黒柳徹子が久米宏に
「ああいう服では下着は穿かないものよ」と教えていたのが印象的だった。
■収録曲
| Tr1 | Dance Macabre |
| Tr2 | The Damned Thing |
| Tr3 | Phantom Nation |
| Tr4 | The Godsend |
| Tr5 | Decoy |
| Tr6 | The Red Moon Calls Insanity (月下鬼) |
| Tr7 | Dead Man's Rock |
| Tr8 | Skeleton Circus |
| Tr9 | Song of A Lunatic |
■DEAD ENDのほかの作品
- Dead Line (1986年 1st)
- Ghost of Romance (1987年 2nd)
- Shambara (1988年 3rd)
- Zero (1989年 4th)
- Dead End (1990年 *Live, 2CD)
- All in One (1997年 *Best)
- Infinity (2005年 *Best)
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