江見水蔭『霙』翻刻・注釈
『霙』(みぞれ)は茅ヶ崎の川上音二郎邸(現在の市立美術館付近)や海水浴館の茅ヶ崎館(現存)、
茅ヶ崎海岸などを舞台として、「女優1号」とされる川上貞奴が誕生する瞬間を、藤蔭静枝(樹)や
作者江見水蔭の恋愛のドラマも交えて描いたものです。江見水蔭は藤沢の片瀬に住んだことのある
作家で、尾崎紅葉の硯友社の一員でした。少年たちが片瀬から舟で茅ヶ崎の烏帽子岩に冒険に行く
『姥島探険記』なども残しています。藤蔭静枝と結婚していたこともある永井荷風は、静枝と水蔭
は深い男女の仲であったかのように日記に残していますが、果たして真相はいかに?
【公表開始後の主要訂正記録】
註 二九 「→補注十」を「→補注十四」に
補註 六 「音次郎」を「音二郎」に。
補註一七 「いやしも」を「いやしくも」に。
● 付録として本文末尾に『霙』に関係する江見水蔭『自己中心明治文壇史』(抄)翻刻・注釈を付けています。
● 本稿の初出は2011年(平成23)06月13日、神奈川県茅ヶ崎市の「川上音二郎・貞奴を顕彰する会」のホームページでした。