|
act.18 大好き
ブラインドの向こうはもうすっかり日が落ちていて…。
車道やビルの明りだけが外の景色になっていった。
俺たちは暗闇にとけ込んで、二人だけの秘め事を紡いでいく。
襲ってくる激しい快感に身悶え、和の髪をぎゅっと掴んだ。
「あっ……!」
ダメだ、こんなに引っ張ったら痛いはずっ。
あぁっ…、でも!
「…智の、おいしい」
下から上目遣いで俺を見て、わざと舌を出しながらオレを舐め上げる。
先っぽをクルッと舌で擦ると、また、大きく口を開けてすっぽりオレを飲み込んだ。
上下して揺れる髪の中に片手を滑り込ませ、もう片手は崩れそうになる体を支えるためソファの背もたれに掴まった。
「和…っ、アァッ、…でるっ!」
巧みな手に追い上げられる。
一瞬の緊張……!
直後、ビクッと…、和の口の中で欲望を放った。
開放感に体が弛緩していく……。
余韻に浸る暇もなく、ソファに崩れた俺の上で和が自分のシャツを乱暴に脱ぎ捨てた。
ズボンのホックはもう外してあって、パンツの中のカズが窮屈そうに膨らんでた。
はぁ…、はぁ…、と荒い息遣いが耳に響く。
シャツをせわしく捲り上げられる。
和は俺のへその上に、まるで吸盤みたいに吸い付くと、白濁の液を残しながらそのまま体をベロ〜と舐め上げた。
舌が左の小さな突起を捕らえ、口の中でグリグリと転がす。
「はっ…、和っ…。女じゃないんだから、ソコしつこくしたって」
「イイくせに」
もう片方の手で、右の突起も弄ってくる。
恥ずかしくて抵抗してみたけど、図星を突かれてさらに切ないくらいの快感が募った。
舐めるというよりはえぐってくるような舌使いに何度もあえぎ声が漏れる。
…和と付き合い始めたころに比べて体が感じやすくなってきてるみたいだ。
どっちかというと淡泊な方だったと思うのに、エロい和に改造されていってるような気がする。
「最中に考え事すんなよ」
ふてくされた声を出す和に、一瞬のことだったのによく見てるな、と快感でぼぅっとなった頭で思っていると。
集中していなかった復讐とばかりに、再び俺のアレを手で激しくこすりあげてきた。
「あぁっ……!アッ、アッ!」
イッたばかりだっていうのに、また完全に勃ってしまって。
我慢しようと思っても漏れてしまう喘ぎ声を吸い込むように、和が唇で俺の唇を塞いで口の中を蹂躙してくる。
「…〜〜っ!ちょっ、ちょっと待ってっ!くるしいっ」
激しい口づけに息が出来なくて、追ってくる唇から逃げ、酸欠状態の肺に空気を取り込んだ。
和は肩で息する俺をじっと見つめ…、何も言わず黙ってしまって…。
…アレ?っと思って…、そっと、和を見上げた。
「智、大好きだ。誰にも触らせたくない。一生俺だけのものでいて。もう俺しか見ないで。あんたが誰かに笑いかける度、頭が変になりそうだっ…」
吐き出す想いと一緒に…、ポタッ…と一滴、雫が俺の頬に落ちた。
「顔が見えない」
顔を隠している和の前髪を…そっとかきあげた。
赤く染まった瞳からはひとすじ、涙が流れていた。
「心配させてごめんね」
「…うぅっ〜…!」
和は堰を切ったように覆いかぶさり、俺の頭ごと抱きしめた。
「慰めるなんていって、おれがおまえ慰めてるみたいじゃん」
ふっと思わず微笑んで、肩に押し付けてくる頭を撫でた。
「…慰めるよ。イヤって言うほど」
少し沈黙した後宣言され……。
和は上半身を起こし、俺の体に垂らしていた俺の精液を指ですくった。
「コレ使うから。……ちょい足りないかな…?」
腰を軸に力強く俺をひっくり返すと、和の目の前でひざを立て、お尻を高々と上げさせられた。
まだ半分しか下げてなかったズボンとパンツを、シュッと一気に剥かれた。
この体勢は…、かなり恥ずかしいかも。
「和っ…、ちょっと…っ」
「智、こうやって犯されるところだったんだよ」
耳元でささやかれる言葉に、数時間前のあの恐怖がフラッシュバックした。
ニュルッと一気に指を2本突っ込まれ、ヒッと仰け反った。
「やめろ、そんなこと言うの。…和…っ」
「…S原に無理やり犯され、性欲処理の道具にされるところだったんだ」
乱暴にぐりぐりかきまわされ、慣らされたかと思うと、次の瞬間、熱くて太いものがいきなり俺をズンッ、と貫いていた。
「あぁっ……!!!」
「…あのまま俺たちが駆け付けなかったら、S原が智の中で思う存分遊んだ後、横の大男2人も交代で智を犯していたかも…」
「やめろっ…怖い!」
和はゆっくり抜き差しし始めた。
「N上はそれを眺めながら…、智の体中をイタズラしてたかもしれない」
和の動きがだんだん速さを増していく。
……何でそんなこというんだ。
この体勢だとお前の顔も見れないっ…。
いつもより乱暴で、まるで本当にアイツに犯されているような錯覚におちいってしまう!
「あれ?智なんか萎えてきてるよ」
抜き差しを繰り返しながら俺のモノをシュッシュッとしごく。
「…当たり前だろっ!さっきのこと思い出して寒気がしてくるだけだ!」
「智、変な夢でも見たんだろ」
…?
「すやすや寝る姿があんまり可愛くて、襲ってやりたくなってさ。ごめんね」
……。
「……全部夢だよ。悪夢でも見たんだろ?智の中にいるの、俺だよ」
優しい声で俺を正常位の格好に上向かせると、和は少し困った顔で俺を見下ろしていた。
「智、収録終わったら疲れて寝ちゃってるし、起きるの待っていたら我慢できなくてHしちゃったんだ。悪夢見てるなんてわからずに」
夢…、今までのことが全部…?
「悪夢なんて見ないように、このまま最高に気持ち良くするよ。今度は夢の中でだって智を傷つけさせたりしない」
俺の全てを熟知している和は俺の快感のポイントを素早く見つけて俺の中を擦ってきた。
萎えてきていたアレは再び屹立し、しごく和の手に声を抑えることが出来ない!
「アァッ、アァッ、アッ、アッ、アッ〜〜!!」
巧みに腰を動かしポイントを擦り上げられるたび、あまりの気持よさに悲鳴のような声が漏れるっ。
打ちつけるスピードがさらに増して、意識が飛びそうになるほど激しい快感の頂を二人で目指す。
ズンッと和が俺をえぐり、絶頂へとトドメをさした!
「アァァッ〜〜!!」
「アゥッ…!!」
………………。
………。
重なり合い二人同時にイッた…。
はぁっ、はぁっ、はぁっ、と詰めていた息を解放した二人分の喘ぎが部屋の中に響いていた。
「智…、愛してる……。一生…俺だけの…」
「…俺も…、一生、おまえだけ……」
俺たちは得も言われぬ満足感に浸りながら、愛を再確認するための口づけを長い間交わし続けた。
和の一風変わったセックス催眠術にかかった俺は、今日の恐怖がトラウマになってしまう、なんてことはもちろん、あの時のことを思い出すこともあんまりない。
どこまでも器用な奴…。
ったく。
愛してるよっ。
|
|