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きちんとしたしつけが必要だと思うようになった3歳9ヶ月、いろいろな本を読んでみました。お勧めに★

目次:
⇒乳児期からしつけをして我慢を教えなさい派(田中喜美子・脳学者他) お勧め⇒「家族力」
⇒しつけは必要ない派(平井信義・本吉円子)
⇒私のNo.1
⇒私のお勧め1(長谷川博一・佐々木正美) お勧め⇒「しつけ」
⇒私のお勧め2(ハイム・G・ギノット・伊藤友宣) お勧め⇒「子どもの話にどんな返事をしてますか?」
⇒おじいさんの視点・おばあさんの視点
⇒他(多湖輝・親野智可等・脳学者他)
⇒関連書物 お勧め⇒多数あり


⇒こちらも参考に(育児書編  「親業」★★etc.2歳頃までに読んだ本です)

●乳児期からしつけをして我慢を教えなさい派

田中喜美子 ・・・手をかけすぎの育児に警鐘を鳴らす(泣いたら”即”抱っこ反対)派。赤ちゃん時代からのしつけを提唱。豊か過ぎる時代の中で、苦しみに強い子を育てる方法を提示。幸せな子を育てる、とはまたちょっと違うかも。硬い。
「子どものがまんを育てる本」★・・・子どものがまんを育てる、という題名から、3歳以降くらいに読む本かと思っていました。けれどこれは、0歳でのしつけを提唱する(泣いたら即だっこというのでは、世の中が自分を中心を回っているような認識をしてしまうから、してはいけない。泣いても”すぐには”抱っこしないことで我慢を育てることが今の、子に手をかけられる豊かな時代には必要と言う)、0歳で読むべき本。ちょっと的外れに思える部分も多々ある(x+y=5という式があって、筆者はx=1 だから y=4 と、突然x=1にして、式を成り立たせてしまっているような印象)けれど、親のたくさん与える愛は、豊かな世の中ではマイナスになるという考え方は、とても納得! 早くに出会っていたかったです。ただ”与え過ぎるな”の口調がちょっと強すぎるかな。
「生きる力とガマンを育てる5つのしつけ」・・・これはそんなに”与えすぎるな”の口調が強すぎもせず、バランスがいいほうかな。読むなら1歳くらいまでに。
「しつけのできる親になる」・・・しつける側も自立しなければと思わせる。ただ具体的にどうすればいいかの記述はほぼなく、言うは安し・・・となりそう。
「その一言が子どもを伸ばす」・・・題名からのイメージとは違い、コミュニケーションの大切さが述べられている。なるほどと思わされた。今の時代はコミュニケーション(他人同士の会話)ができなくなっている、と確かに思う。
「NO!と言える子育て」・・・いろんな思い込み育児(母乳が一番、泣いたらすぐ抱っこでいい子に育つetc.)にNO!と言おう。そういう思い込みにがんじがらめになって、苦しい育児をすることはない。もっと楽に、違う道を選ぼうという提案。それ自体はとてもいいのだけれど、反論の口調が少し強すぎかな、と思う。松田道雄(⇒育児書)、平井信義(⇒下記)等の実名も出して、その誤り等を指摘していく。
「子育て大崩落」・・・軟弱になってしまった現代日本、原因は母親による甘やかし育児にあるという。論文みたいな感じなのだけれど、データなどに説得力の欠けた部分が多々あるような・・・残念な出来かな。
「ちゃんと話のきける子に」・・・これはバランスのいい語り口。しつけなさい!というでもなく、自由にさせなさいと言うのでもなく。でも何をどうすればいいかは、分かりにくいかなと思う。
「ちゃんとがまんのできる子に」・・・これはちょっと、どこまでがまん、どこから許容か等、分かりにくい。
「母子密着と育児障害」・・・今の日本特有の母子密着育児のせいで、親は気が滅入るほど大変に、そして子はダメになっている、と言う・・・。けれど、これを読んでいるほうが気が滅入る・・・。今の日本の子育て事情って、ここに書かれているほどたいへんかな!? 悩んでいる人たちの手紙などばかりに目を通して、その他大勢のもっと能天気な育児が目に行っていないような・・・。言う事は分かるけれど、ちょっと行き過ぎの感がある。データなども、自説に都合よく解釈しすぎ。
「いじめられっ子も親のせい?」「あなたの子育て診断します」

町沢静夫 ・・・精神科医
「子供がいちばんはやめなさい」・・・母子密着の中、王様・王女様のように育てられ、自尊心だけの人間になることに警鐘。いい部分もあるけれど、全体的にデータや記事を元にした意見が多くて、いまいちかな。データ等も少し古い。

国米欣明 ・・・脳学者
「決定版 その子育ては科学的に間違っています」★・・・その子育て、とは、今の主流になっている、子どもが泣いたら抱っこする、子ども主流、子ども中心の育児のこと。私はこの本で「
眼窩前頭域」を知りました。それは、「すぐきれる」「共感能力の低下した」人達に共通して機能に問題のある部位のこと。前頭前野の一部で,、原始脳(大脳辺縁系・動物的情動)と人間脳(大脳新皮質・人間的感情、理性)をつなぐ部分。それは3歳までに社会的しつけを受けることでうまく機能するようになり、また、虐待などで過度のストレスにさらされると崩壊してしまうとか。今日本では、社会的なしつけを受けないままで、「子ども中心」「子どもの思うままに任せておく」育てられ方をして眼窩前頭域が育っていない子どもが量産されているとか。それで今の子ども達はきれやすく、共感能力が低下しているので、人を思いやれず、自分をも大事に出来ない・・・。子ども中心育児は、かつては世界的に主流だったけれど、そんな子ども達が量産される問題点に注目して他の国では早くに国家レベルで手を打ち、危ない育児法として脇にやられているそうです。なのに日本では今でも「泣いたらすぐ抱きあげ」「欲しがるときに欲しがるだけ授乳し」「子どもの求めることはできるだけかなえてあげる」子ども中心育児を続け、親たちは知らないままに、きれやすいなどの問題のある、将来社会に適応しにくい子どもに育てあげている・・・。
ちょっと構成がいまいちなのか、論に舌足らずな部分が多いからか、分かりにくい部分も多いのだけれど、「眼窩前頭域」を知ったのは良かったです。わが子や他の子(ちょっとわけ分からない大人も)を見るときに、ああ、眼窩前頭域が育ってないんだな、とか思うようになりました。
「3歳〜18歳 教えて!子どもの反抗期」・・・正常な反抗ではない、「異常な反抗」が今、頻繁に起こっていて、その原因は、子ども中心育児によって眼窩前頭域に問題のある子どもが量産されているからだと説く。前著「その子育ては〜」(上記)と同じ内容。ちょっと子ども自体は無視して、親の働きかけでどうとでも形を変える主体性のない生き物のような扱いだな、と思う部分はあった。
「子どもたちは警告する」「よみがえれ親たち」「親と子の人間学」


家族力―「いい親」が子どもをダメにする ★★・・・しつけなさい派の論理にも、なんだかなあの部分が多い中、これはまっとうで、もっと早くに読んでいたかった一冊。著者ジョン・ロズモンドはアメリカの著名心理学者らしく、おじいちゃん世代の「昔の躾で良いのだ」派。「しつけ」と言われても、あまりぴんとこない中、これは的確で、シンプルで、納得できる。「手をかける、子の意を汲む育児」をしていても、どうしても言うことを聞かせたいときには結局なだめすかしたり、脅したり、一苦労。そんなのはばかばかしい話で、ただ子どもに親を言うことを聞くべきリーダーだと認識させていれば、声を荒げたりせずに楽に言うことを聞かせられる。今の親はそんなリーダーシップさえとれていない、らしい・・・確かに。リーダーシップをとるための方法が的確にシンプルに述べられていて、それも納得な内容。例えば「もう帰りましょう」じゃなく、「帰る時間よ」と言えばいいらしいのだけれど、確かに「帰ろう」と言っても「いや!」と言うのに、「さあ帰るよ」「帰る時間だよ」と言ったら、妙に素直・・・(なこともある)。2歳くらいまでは世話を焼き、その後はリーダーとなって、そのもっと後、成長しきってから友人になる、というのも至極もっとも。添い寝や罰の部分は文化の違いかな。

●怒るしつけは必要ない派:

平井信義 ・・・小児科医。もう亡くなられています。
「心の基地はお母さん」★・・・完全に性善説にたち、しつけは必要なく、ただ子を慈しんでいれば、子は自発性(やる気)と共感性(思いやり)を持ったいい子に育つと説く。反抗期の頃に読むといいかも。しつけしつけと思っていたら、見逃してしまいそうな事が述べられていて、はっと立ち返れる。生真面目はやめて、おおらかに楽しく子育てしましょう派。
「親がすべきこと・してはいけないこと」・・・古い。30年前くらいの子ども達の話みたいで、違和感がある(1970年の著らしく、納得)。物言いも断定的なのだけれど、それも古めかしい。過去の本かな。
「第一子を伸びる子に育てる本」・・・内容は第一子とはまるで関係なく、こんな題名にしたのは、第一子の親に買ってもらうため?としか思えない。筆者の考えを要約した感じの本だけれど、要約しすぎていて、肝心なところが伝わってこず、ただ甘いだけのおじいさんの言葉になってしまっているような。
「続・心の基地はお母さん」「やさしい気持ちになれる子育てのことば」「ほんの少しのやさしさを」「ゆっくり子育て事典」

本吉円子・・・上記平井信義氏との共著もあり
「あふれるまで愛をそそぐ6歳までの子育て」・・・ただ愛されていることを感じさせて育てればいい子に育つと言い、愛されていることを感じさせるための方法が述べられている。それは、子が望むときに、きっちりと人格を認めながら接するということ。要約すればそういうことで、あとは成功例などが述べられていくのだけれど、そうとばかりも限らないと思うことも多々、自慢っぽい部分も多々・・・。まあ参考にはなるかな?
「本吉円子の失敗させる!6歳までの子育て」・・・同上。自分が半日ほど関わって良くなったこども達の話などが綴られている。

●私のNo.1:
お母さんは勉強を教えないで―子どもの学習にいちばん大切なこと ★★★・・・塾の講師著。「お母さんは勉強を教えないで」、というだけの本ではなく、そんな目先のことにがんばるのではなく、子を信じること、子と心を通わすこと、子の後ろでどんと控える「母」であること、そのことこそが大事なんだと教えてくれる。私の理想。感動した!
特に2つのことを考えさせられました。@子どもの良くないところは、これまで教えてきていない親の怠慢を反省するべきところであって、怒って直そうとするようなものではないこと。A子どもは実もつけたことのある親とは違って、枝は硬く、葉は柔らか。そんなまるで違う生命で、そんな生命が一生懸命生きているのだから、どんなことが起こっても不思議じゃない(不登校とか反抗とか)。親はそんな心持ちで、どんと立っていたらいいということ。

●私のお勧め1: この二人は、今の育児事情をよ〜く把握した上で、語ってくれている、という気がします。他の著者は、往々にして、ん〜そういうのじゃない気がする、という箇所がある。周りにいる母親達や子ども達の姿と、ちょっと違っていたり・・・。データや、最近の母親は、というちょっと偏った前提にたって述べられていたりして、論調のバランスがよくない。けれどこの二人は、今の実情、母の心理、子の心理を分かった上で、バランスよく、諭してくれているように思います。

長谷川博一 ・・・「お母さんはしつけをしないで」★★(⇒育児書)の著者。カウンセラー。現代の問題児の原因の多くはしつけのし過ぎから生じており、しつけをしないくらいのつもりで接してちょうどいいと説く。現場で子ども達を長くきちんと見てきた人の生の声というのが伝わってくる。
「しつけ」★★・・・しつけと称して行われている「支配」。支配の行き過ぎで子どもは仮面をつけ、人間らしい人間でいられなくなっている。そして優等生のはずが、ある日問題行動に出る。問題は起こさないとしても、決して幸せではない・・・。しつけというのは、親も子どもも幸せに過ごしながら、おおらかに少しずつ進めいくもの、と気づかされてくれる。しつけの前に必読かも。
「お母さん、あなたのためにと言わないで」・・・「しつけ」は筆者が書かずにはいられなくて、という感じだったけれど、これは筆者が書きたいことを書いたという感じ。心理学の専門度が高いし、メッセージ性も↓。小学生〜、いい子が突然問題を起こすようになったとき。
「魔法のしつけ」「ダメな子なんていません」

佐々木正美 ・・・「子どもへのまなざし」★★(⇒育児書)の著者。精神科医。母親だけで子育てを立派にやってのけるのは不可能だから、母親はおおらかに、子の真の願いをかなえてあげながら過ごし、後は世間、社会に出して育てられるべきと説く。
「過保護のススメ」★・・・過保護で育てるといい子に育つ! 干渉と保護の違いを述べて、過干渉はNG(干渉は不可欠)だけれど、過保護はおおいに結構と説く。最近の過保護反対意見(我慢させろ!)の中にあって、貴重。安心して、納得しつつ読める。
「いい人間関係ができる子に育てたい」・・・質問に答えていく形式。簡潔に述べられ過ぎていて、ちょっと説得力に欠けるかも。社会の中で、いろんな人の中で育つべきなのに、今の時代、社会から孤立し、自己愛の延長で、家族の中だけで子を育てることの弊害と、その中でなにをどう努力するべきかを説く。
「抱きしめよう、わが子のせんぶ」「子どもの成長に飛び級はない」

私のお勧め2: この2人の子どもとの関わり方の考え方が好き。

ハイム・G・ギノット
子どもの話にどんな返事をしてますか? ―親がこう答えれば、子どもは自分で考えはじめる ★★★・・・「親業」(⇒育児本)の内容を発展させた感じの本・・・と思いきや、1965年初版(改定新版2003年)。子どもに対して子ども相手にしかできないような態度をとり続ける(親に心を開かず、親を信じない子にするだけ)のはやめて、相手を尊重した態度で接するようにしようといい、そのためのノウハウが述べられている。こういうふうに育てられたかった、という全てがここにある!と思った。親から愛されていたことは疑わないけれど、あの親に育てられて幸せではなかった。その理由もここにあった。子供が4歳に近づいてきたら、親はこうあって欲しいし、こうありたい。必読かも!
思春期版:子どもに言った言葉は必ず親に返ってくる―思春期の子が素直になる話し方 ・・・思春期版。
弟子著:子どもが聴いてくれる話し方と子どもが話してくれる聴き方 ・・・子育ての教材みたいな本。ハイム・G・ギノット著作本を読んだ上での、見直しワークブック、みたいな。

伊藤友宣 ・・・親子問題カウンセラー
「しつける」・・・”気持ちのなごむ大切な生き方の知恵をしつづけることによって、一つひとつのプラスのしつけにする”、そのための方法がちょっと饒舌気味に語られています。怒るのでもなく、褒めるのでもない、厳しいのでも、優し過ぎるのでもない、和む、暖かなしつけ。これ以上のものはないと思います。
「プロカウンセラーが明かす子どもの個性を伸ばす魔法の聞き方」★・・・これも右脳型、左脳型などについて述べられている。前半、ちょっと抽象的で分かりにくくて、昭和初期の文豪のよう?な語り口調もいまいちかな・・・と。けれど読み勧めると、言いたいことが伝わって、成長していく子どもと暮らしていく中で、親は子どもとどう向き合い、会話していくといいかが分かってくる。根本はハイム・G・ギノット(上記)と同じような考え。
「プロカウンセラーが教える子どもの心をひらく魔法の会話」・・・頭で考えて、頭ごなしに話すのじゃなく、共感する心でしっとり語る。主にお父さんのためのノウハウ。いつもと同じようなことが、お父さんに重点を置いて書かれている。
「上手なほめ方・叱り方」★・・・ほめる・叱るは出たとこ勝負、相手の今をじっくり見ながら、こちらも出方をやりくりして、子どもの心に届く方法を会得していけばいい。という、4歳からの育児にぱったりだな、と思えるやり方。どうすべきだとか頭で考えるのじゃなく、子との人間同士としての関係の中で親も親として成長していけばいい。一番本質を突いていて、一番難しく、一番やりがいのある方法だと思う。
「言いたいことが言える子に」・・・内気で言えない子、環境のせいで言えなくなっている子への対処法。述べられているのは普通のことなのだけれど、親の子への働きかけを「プラスイメージ」と「マイナスイメージ」、「右脳型」と「左脳型」というふうに分けているのが面白かった。いちいちケースバイケースで述べるのじゃなく、どんなときでも通じる法則を経験から見出されたらしく、その法則が主に述べられている。フロイトの「我」「超自我」「自我」も今までよく分からなかったのだけれど、すごく分かりやすく述べられていて、やっと理解できた。(これらはこの人の書物によく出てくるキーワード)

●おじいさん(?)の視点:
濤川栄太・・・日本と世界の子どもたちを救う会代表
「5つの約束で子どもは変わる」・・・5つの約束@愛を伝えるAルールを定めるB褒めるCよい距離をとるD外に出す 広い視野で述べられている。昔の器の大きいおじいさんという感じ。
「今、母は子に何を語るべきか」
服部公一・・・作曲家・園長先生
「子どもは母親がしつけなければ人間になれない」
・・・グローバルなおじいさんの視点で書かれた、母親に向けて書かれたというか、世間に向けて談話する感じの1冊。
斉藤茂太・・・斉藤茂吉の長男。精神科医。
「躾が9割」・・・短い子育てエッセイ集で、躾が9割、というのはその中の一編。他にも、普通の様々なことが、普通に語られている。そんなにはっとさせられることが書かれているではなく、比較的軽く読めた。
「子どもが伸びる親の心づかい親のひとこと」
外山滋比古・・・英文学者
「普通で育つわが子の人間力」・・・本来の(筆者が育った頃の)「普通」で育てれば普通にちゃんと育つと言う。大まかなところ、もっともなのだけれど、子どもの専門家じゃないせいか、浅い部分が多々あるかな。
「頭のよい子はことばで育つ」
川嶋優・・・学習院の先生
「子どもはしつけで9割変わる」
「日本として大切にしたい品格の躾け」
「子どもは若殿、姫君か?」・・・ちょっと古いまっとうなことが四角四面に述べられている。世の中の「教えずに考えさせる(=基本も与えずにほうっておく)」という風潮への苦言、かな。

●おばあさん(?)の視点:
大宅映子
「親の常識」・・・子を育てる親の側の、持つべき常識、気構えの本。祖母世代の感じが出ている。


●その他:

多湖 輝 ・・・心理学者。ベストセラー多々(「頭の体操」等)あり。
「図解 子どもの性格を決めるしつけの習慣」・・・どこかで聞いたようなことの寄せ集め。子育ての要点を図解にしていて、参考書か!?と。要約されすぎていて、こんなにうまくいくか?と疑問だし、伝えたい、というより、売りたい、という声が聞こえてくるような本。軽い・・・。もう1冊この人の本を読んで同程度だったら、この人の育児書はもう読むまいと思う。
「叱る!知恵」・・・上記はこれを要約したもの? 重複する部分が多い。上手に、子どもを変えるために叱る(場合によっては叱らない)いろんなやり方の提示。いろいろな中からどれかは効果がでるかも、という感じでいろいろ書かれている。心理学を用いた小手先の技という部分も多くて、ただ漫然と叱ってもダメだということは分かるけれど、個人的にいまいち。子どもを相手にしているというより、心理学を相手にしているような印象。
「ほめる!知恵」「我慢力を育てるしつけの知恵」「ガマンを教えればやる気のある子に育つ」「がまんできる子はこう育てる」「頭のいい子に育つしつけの習慣」「頭のいい子が育つ親の習慣」「お母さんだからできるしつけの本」

親野智可等 ・・・ベストセラー多数。元教師。
「いいことが起きる子どもの習慣」・・・叱らずに子どもにいい習慣をつけさせる(片付ける・忘れ物をしない・勉強する等)ための合理的な知恵集。小学校教師的な発想で、参考になる部分もあるけれど、今の世の中を勝ち組として生きることを目標にしている感じかな。「いい子」を作る知恵みたいな。
「否定しない子育て」・・・親たちの悩みに回答していく形式。性格は直そうとしないほうがいい、躾けようとするより、子との温かい信頼関係が大事、など、考え方はかなり好き。ただちょっと、それは違うんじゃあ・・・?という部分が残念。
「叱らないしつけ」「親力 365日!」「親力で決まる!子どもを伸ばすために親にできること」

大島清 ・・・脳学者。1927生まれ。9歳までに本物(TV などのバーチャルじゃなく)にいろいろ触れさせ、体験させていると、バランスのいい、良い脳(自由にのびのび働く動物脳と、それをうまく制御する人間脳)になるという。
「子供の脳を伸ばす親壊す親」・・・脳からの説明になっているけれど、述べられているのは、至極まっとうな事柄。ただちょっと、〇〇してあげよう、もっと与えてあげよう、という論調に傾いているかな。あと、データとかを元にしすぎているような。これを読んで、子や人の性格を考えるとき、動物脳という視点で見られるようになったのは面白かった。
「子供の能力は9歳までの育て方で決まる」・・・繰り返しや、他著作(上記)との重複部分があまりに多くて、読んでいてうっとうしかった。脳にロマンを感じている人のつぶやきという感じ。
「男の子のしつけ方 女の子のしつけ方」

久保田競 ・・・脳科学の権威らしい。久保田メソッド
「2〜3才からの脳を育む本」・・・5歳でIQ120になることを目指してのカリキュラムなど。怖い・・・。ここまでするのか・・・。

菅原裕子
「子どもの心のコーチング 一人で考え、一人でできる子の育て方」★・・・内容はIメッセージなど、ハイム・G・ギノット等の考えと同じで目新しさはなかったのだけれど、子どもへの責任の与え方の部分はよかった。自分で起きる習慣をつけさせることの意義とかが納得。
「子どもの心のコーチング ハートフルコミュニケーション」

松永暢史
「女の子を伸ばす母親は、ここが違う!」・・・女の子を勉強の出来る子にさせる方法。男性目線の、あまり男、女、の性差を分かっていないような内容で、いまいちピンとこなかった。
「男の子を伸ばす母親は、ここが違う!」「親がお手伝いをさせた子どもは、絶対に頭がよくなる!」「ひとりっ子を伸ばす母親、ダメにする母親」

辰巳渚
「子どもを伸ばす自立のための家庭のしつけ」・・・マニュアル本みたいな感じ。ゲーム攻略本のような・・・。当たり前のことを系統だてただけのようで、”当たり前なことも分かっていない、系統立てが好きなお母さん”にはいいのか・・・? 好きじゃない。
「子どもを伸ばすお片づけ」「子どもを伸ばす毎日のルール」「子どもを伸ばすお手伝い」「子どもを伸ばす手仕事・力仕事」

奥田健次 ・・・育児ブラックジャックと呼ばれているらしい。
「叱りゼロで「自分からやる子」に育てる本」
「子育てプリンシプル」

尾木直樹 ・・・ご存知尾木ママ
「尾木ママの「叱らない」子育て論

五味太郎
「大人問題」★・・・大人世界の「おかしなこと」。自由な考え方の人だなあとつくづく思う。こういうふうな人が増えていくとイイナ。
「さらに・大人問題」・・・これはちょっと、日本人の意識にある自由をはみ出していて、「偏屈」と呼ばれそうなくらい自由。「自分の意見をちゃんと述べる子に育てる」、そんな最近の指針を聞いて、秀でた”自分の意見を述べる”ことを想像していました。けれどそうじゃなく、当たり前の、普通の生の声、自分のありきたりの意見を述べられない、この国の風土病があって、それを今払拭しないといけないということなんだと・・・。その風土病のせいで「偏屈」と呼ばれそうな意見の数々でした。
「勉強しなければだいじょうぶ」・・・”勉強”とは、無理をして頑張ること。そんなことよりもっと楽しくて人生の役に立ついろいろのことについて。


子どもは「話し方」で9割変わる ★・・・子どもに対するだけじゃなく、夫婦間、会社でも使えるコミュニケーション術の数々。極当たり前のことなのだけれど、改めて言われるとちゃんとできていないことが多くて、考えさせられた。
その人造り=育児+教育+食育は間違っています! ちゃんとしたフツウの国にするために徹底追及
「機能不全家族」・・・家族として機能しない家族、子どもを良き大人に育て上げる場として機能させるために必要なことは何かについて述べられている。浅く広く述べられていて、もっともなことばかりなのだけれど、言い古された内容でもあって、あまり心に響かないかな。
「子どもを叱らずにすむ方法おしえます」ビダルフ・・・子育てに必要なのは、温かいやさしさと、ゆずらない強さ。その譲らない強さのための方法として、「立って考えさせる」ことを提示。これまで体罰やタイムアウト(一定時間自室などにこもらせる)を使ってきた人たちへの新しい提示という意味合いが大きくて、日本向けではないかも(オーストラリア向け)。なぜ和訳出版した?という感じ。


●関連書物:
「幸田文 しつけ帖」・・・父、幸田露伴らから受けた躾。格調高くて、ちょっと文が難しく、事細かにうるさい部分があるのだけれど、一部、小気味がいい。ただ大きく、自分らしく、楽しみながら生き、傍にいる小さな人に付き合ってあげる、または付き合ってもらったら、それが一番いい躾だと思わされる。
6歳までにわが子の脳を育てる90の方法 ★・・・現在分かってきた脳の分野の知識を元にした90節。いろいろ興味深かった(遅寝の習慣が性の早熟をうんでいるetc.)。それに、6歳までの脳が出来上がっていく期間、その脳のことを考えながら子をよく観察してみる楽しさを知ってよかった。
人を動かす ★★★・・・人を動かすにはどうすればいいのか。決して「動かす」という上から目線ではない、人の心を掴むための本。必要なのは「情にあふれた、決して批判はしない真心」かな?(「Noと言わない日本人」の良さの部分をそのまま出せばいいんじゃないかと思ったのだけれど)。じーんとくる実話も盛り込まれている。子どもに対してだけではなく、仕事上、夫婦、人すべてに使える本で、育児書で目にする事柄の中にもこれにヒントをもらったらしき部分がある。
日本人のしつけは衰退したか (講談社現代新書) ★・・・メディアが言う「しつけの衰退」。けれど本当にそうなのか? 博士号の論文、という感じで、少々読みにくい。日本の教育・しつけの歴史で、個人的にはなかなか面白かった。家庭での躾で子どもの良し悪しが決まるみたいに思われている現在、育て方でへたをすると変な子になってしまうかも、という不安が根拠の曖昧なものだったと分かった。子育てのことだけじゃなく、いろんな風潮やマスコミに踊らされる愚かしさに目を開かれた。
普通の家族がいちばん怖い―崩壊するお正月、暴走するクリスマス (新潮文庫) ★・・・普通の家族で今起こっていること・・・きちんとした言葉や見せかけの裏に隠された、実はばらばらの家族、自分達が一番大事なだけの母という生き物。それはたとえば朝の食卓で分かる・・・。読んでいると本当に怖く、けれど身に覚えもあるような、少しずつの崩壊。元々日本人というのは子どもを大事にする民族で、それに手をかけられる豊かさや時間が加わったとき、親たちは何でも子どものためにやってあげすぎ・・・今の40代50代の人たちは既にそうやって育てられた人たちで、そういう育てられ方のせいで、大事な何かが親世代、祖父母世代から崩壊していっているのでしょうか・・・そういういろいろなことを考えさせられた一冊。この流れにのっていては大変なことになる・・・。
「21世紀家族へ」・・・もう内容は古く、読むほどでもないけれど、今の「普通の家庭」が、ただ”現在日本”をベースに存在し得ただけの、目をさますまでのつかの間の夢みたいなものだと思えるようになったのは、面白かった。
「子どもにいちばん教えたいこと」★・・・アメリカの小学校教師書。教室がどんなに有意義でわくわくしたものになり得るかに驚いた。同じ時間でも、ただテレビを観てゲームをして詰め込み学習をして・・・の子供とはまるで違う有意義さ。教育というのはここまでできるのだなあ、とわくわくした。自分が学びそこなったことについてもよく分かった。
「あたりまえだけど、とても大切なこと」★・・・アメリカの小学校教師著。50項目あって、そんなにいちいち制約しなくても・・・と思う部分も多いけれど、子どもの中に問題点を見つけたら、きちんと手を打って改めさせるための方針を作る姿勢は素晴らしいと思う。項目によっては4歳くらいからOKで、うちもルール7、8、26あたりは実行しようと思いました。
12歳までに「絶対学力」を育てる学習法―すべての教科に役立つ万能の思考力を伸ばす ★ 糸山泰造・・・色々分かりにくいことも書かれているのだけれど、要は12歳までは「早期学習」的なお勉強はいらない、というか、毒にしかならないということ。大人用の薬が子どもには毒になるように、子どもには子どもに合った頭の使い方があって、それを誤って大人がよかれと思って勉強させていると、「考えない脳」になっていく、という。4歳からの公文式で頭のいい子に育ったよ!とか聞くけれど、うちは自信を持って何も通わさないでいよう、と思えました。”糸山式学習法"の宣伝のような本です。子どもの頃、何度も書かされる漢字や意味もなく塗らされる白地図にうんざりで、なんの意味がある!?と、頭の退化を感じていた私は、大いに賛同。HP「どんぐり倶楽部」あり。
「東大脳は12歳までに育てる!」・・・我が子が東大に合格したお母さんの書。冒頭部分、大切なのは自分で自分の人生に夢を持ち、切りひらき、生きていく子供に育て上げること、等、賛同できた。けれどそれ以降は、幼児教育のこと等、「お勉強ができる良い子」に育てるノウハウ、躓くことも許されなさそうな、きらきらぴかぴかした子の育て方で怖い。
「お母さん、それなら親が変わらなきゃ!」
「ほめ日記」
「うちの子、どうして同じ服ばかりきたがるの?」・・・いろんな子どもの不思議にはちゃんと理由がある。いろんな疑問に対して、学者の見解が答えになっている。一部は2歳くらいまでに読むとよさそう。けれど大部分、ちょっとアメリカ的過ぎて、日本離れしている。


他、育児書(⇒こちら参照)

⇒未熟者で、乳児期にからしつけが大事!という本を読むと、(しまった、失敗したのか?)と、(今からでも遅くない。いまのうちに!)と躾しようかと思ったりしました。それでしばらく過ごしてみて、子は悲しそうにしてるし、陽気にではなく、投げやり半分に反抗してくるし、こっちはこっちでますます躾けなきゃ!と思うしで、お互いに良くなかった・・・。
子にしたら、今まで育てたように育ってきただけ。脱いだ靴はきちんとそろえる、というようなことは小さな頃からさせなかったから、癖がついていなくて、全然できない。でも脱いだ服はなにも言わなくても自分でランドリーバッグに入れに行って、考えてみたら、それは最初からそうさせていました・・・。そんなふうに、親がちゃんとそういうふうに癖をつけてこられたかこられなかったかの結果が今現れているだけで、それはできないからといって「しつけよう!」とするべきことじゃなく、気長に癖にさせるように親が気長にがんばるしかないのですね・・・。親が頑張って癖付けても来なかったのに、急に子だけに頑張らせようとするから子は戸惑ったり反発したりしちゃうのでしょう。躾け全部がそういうものなのかも。
さっさとやめて、「躾けなきゃ!」モードをOFFに戻したら、子は案外そのほうがすごくすんなり言うことも聞いてくれて、こっちも穏やかになれるし、お互いに平和。あまり変に気取らず、変に気張らず、平和に人生を楽しみながら日々暮らして、のんびり「しつけ」していったらいいのだなあ、と思えるようになりました。
しつけについて、いろんな説などあるけれど、要は、「きちんと人も(子どもも!)自分も尊重し、愛せるまっとうな大人に育てられたら、多少へましてもまっとうになる、そうじゃなければ、どんなリッパな説の元でも危ない」「干渉しすぎることは絶対よくない」、この二つに尽きるかな、と思います。