脳性麻痺について
かない堂では 訪問で、脳性マヒの ハビリテーションをしています。
成人の脳血管障害による運動機能の回復には、機能回復訓練(リハビリテーション)が重要ですが、脳性マヒ児者の運動機能障害の向上には 機能習得訓練(ハビリテーション)を必要とします。ところが、脳性マヒ児者に共通する最大の機能低下の原因は、筋の不動性(廃用性)萎縮です。
不動性萎縮とは、使わないために痩せて機能が低下することです。
これは、筋肉や骨だけでなくほとんどの器官に生じます。
不動性萎縮は 血液循環不良、骨格筋の発育不全、筋の過緊張、精神的緊張等を生じさせて、脳が運動機能を学習する妨げとなります。さらにこれらは悪循環を起こします。
(脳性麻痺児の親の会 “手のひらの会・咲夢(サム)”の資料より)
脳性麻痺の二次障害について
2003年6月に札幌で開かれた日本脳性麻痺研究会のテーマが 「二次障害」 になっているように、一般的には年長CP(脳性マヒ)になるにしたがい運動機能が低下する可能性があり、日常生活の質の維持は大きな問題となっています。
たとえば、股関節障害のため、それまでの歩行や立位保持能力を短期間に失ったり、脊柱変形、側弯症のため、呼吸障害をおこしたり、アテトーゼ不随意運動による頚椎症や脊髄症で痛み、しびれ、マヒなどをおこします。
脳性麻痺は脳の発達過程で、非可逆的障害により生じた運動障害で非進行性といわれます。
しかし、実際には顕著な運動機能の低下がみられ、現実が定義にあてはまらないのです。
脳性マヒは主に胎生期及び新生児期に、なんらかの原因で脳の運動神経が傷んだ結果として、残った症状(後遺症)の名前です。そこで、この運動機能の低下等は“脳性麻痺”そのものではなく、不動性(廃用性)萎縮、過緊張、伸張反射などを原因とする“脳性麻痺による疾患”として考えるとわかりやすくなります。「二次障害」というより“脳性麻痺による疾患”という見方です。
“脳性麻痺”の治癒は不可能です。しかし、“脳性麻痺による疾患”の改善は可能です。
※在宅でのマッサージにより、不動性萎縮、過緊張、伸張反射などを改善し、心身をリラックスさせながら、運動機能習得訓練を行ない、日常生活(ADL)や生活の質(QOL)をより快適なものにしていきましょう。
※院長の金井はもと心身障害児者の施設職員です。脳性マヒ児者の指圧治療は、金井の長年の宿望です。