ネオ百姓・タケシ&ヒカルの
閑々農園 
(かんかんのうえん)     
  食べてから読むか、読んでから食べるか
   農園の実際、百姓のホンネ、野菜への思い、など生産現場からのメッセージ

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「農園だより」は、毎週、野菜セットと一緒にお届けしているお便りです。
実物は、本文と「一口料理メモ」の二部構成になっていますが、ここでは本文のみ掲載します。
バックナンバーリスト  2006年版
二十年生、初心に帰る 1.1
冬掘りにかぎる長芋 1.8
三浦大根は風邪をひかない 1.15
オリエンタルなほうれん草 1.22
野菜だって眠ります 1.29
少ないレタスを増やす裏ワザ 2.5
おいしさの温床 2.12
小松菜は江戸前の味 2.19
これでも小さめ三浦大根 2.26
じゃが芋、どこに何を植えたっけ? 3.5
ムダではなかった、ブロッコリーの葉 3.12
春の嵐 3.19
さつま芋品種考 3.26
白菜の食べ方伝授 4.3
新野菜に新雑草 4.10
有機農家の味方、ハンマーナイフ 4.17

 二十年生、初心に帰る                                     06.1.1
 
 「人生は積み重ねだと、誰でも思っているようだ。ぼくは逆に、積み減らすべきだと思う。財産も知識も、蓄
えれば蓄えるほど、かえって人間は自在さを失ってしまう。」
 大好きな岡本太郎の本から、引用してみました。
 骨太な人生論。爆発的な発言。少々ハッタリ気味に聞こえるようなことも、よく考えると、実に真をうがってい
ると思います。
 さて、わが農業歴も丁度二十年。良くも悪くも、積み重ねてしまいました。
 何もわからず夢と希望だけが大きかった二十年前と比べると、そこそこ野菜は作れるようになりました。しか
し、それとともに好奇心はうすれ、探求熱もさめてくるものです。
 いつしか、収支計算が最優先となり、やることは同じことのくり返し。気がつくと、ガムシャラに農業にとり組む
若者に、軽く追い越されていました。
 岡本太郎と並んで、私の尊敬するもう一人の人物、本田宗一郎。彼は常に前むきに、クルマの夢を追いか
けた男らしく、こう言っている。
 「経験は、人生の排気ガスのようなものだ。」
 人間を老化させるだけの経験というものに、いったいどれほどの価値があるというのだろうか。
 若かった頃の過去の自分を、なつかしんでも仕方ありません。二十一年目の今年こそ、今までの自分をケト
バシて、初心に帰り、農業に再挑戦するつもりでやっていきたいと思います。

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 冬掘りにかぎる長芋                                    06.1.8
 
 一月になると、また寒さが一段と厳しくなりますね。
 しかし、こんな真冬になって、ようやく収穫が本格的になる物があります。それが、長芋。
 もともと寒さには強い芋で、さらに地中深くもぐるので、凍結の心配がありません。霜が降りる前に収穫する
さつま芋や、年内に掘り上げて貯蔵する里芋より、遅くても大丈夫。というよりも、あまり早くに掘るとアクが強
く、食べることができません。
 以前、大好きな長芋を早く食べたいな、と思って十一月に掘ったところ、形はできていましたが、すりおろす
と、ダークグレーにあやしくよどみ、誰一人として箸をつけようとしない。一家の主として、また堀り上げた責任
者として私は、勇を鼓して一口すすると、そのマズさは格別。ソバ粉と片栗粉とをお湯でといたような物体は、
とても口にできるものではありませんでした。
 長芋はつるが枯れてから、一ヶ月間は土の中で眠らせ、早くても十二月からの収穫となります。冬掘りの長
芋は、色が真っ白で、甘味があるのが特長。
 年末のあわただしさから解放されると、長芋堀りに専念します。
 収穫に、これほど時間のかかる物もありません。それなのに、食べるときは、ツルツルーッと一気に食べて
しまいますよね。ちょっとー!もう少し味わってくださいよ。

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 三浦大根は風邪をひかない                              06.1.15
 
 調理しやすくて、なおかつおいしい青首大根は、実は最も寒さに弱い大根なんです。
 わが農園でも、あまりの寒さに青首ちゃんが、首をうなだれてしまいました。地上に突き出している青い部分
が寒風にさらされ、傷んでしまったのです。抜くと、白い部分は凍ったままで、使い物になりません。
 寒さに弱い、というのは冬野菜にとって、致命的な欠点。もっとも、この欠点がなければ、青首大根以外の
大根は、とっくに姿を消していたかもしれませんが。
 やはり真冬は、三浦大根にかぎります。
 この大根は、葉の下からすぐ胴体で首がない。首がないから風邪をひかない。寒さにはめっぽう強い丈夫
一式。いや、それだけでなく、甘味があってうまい。しかも、地中深いところほど太くなっているので、厳寒期と
いえども、みずみずしい大根が食べられます。
 青首に比べると固く、調理に時間がかかりますが、おでんなどに入れてコトコト煮込むと、二日目、三日目と
煮直すほどに、うま味がでてきます。
 ズシリと重い三浦大根は、ボリューム満点。青首大根二本分はあると思います。来週は大根を休む予定で
すので、二週間かけて使ってください。といっても、おでんが二週間もつかどうかは、保証できませんよ。

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 オリエンタルなほうれん草                               06.1.22

 ほうれん草のゴマ合え、というと誰もが、日本料理の一品と思うことでしょう。
 ところがこのほうれん草、もともとは日本の野菜ではありません。その原産地は、遠くペルシャ(今のイラン)
だといわれています。一方のゴマはエジプト。両者とも、はるか西域からシルクロードを通って、わが国にもた
らされた物です。日本原産の野菜なんて、そうあるものではありません。
 では、何をもって日本料理といえばいいのでしょうか。いったい、和食って何?
 それはもしかしたら、いろいろな国から寄せ集めた食べ物を、和合して作ったもの、ということになるかもしれ
ませんね。
 ハンバーグも、カレーライスも、スパゲッティーも、ギョウザも、キムチも、今や日本の家庭料理といって、間
違いないと思います。世界中のあらゆる物を何でも食べる、といわれる私たち日本人って、案外、国際的なの
ではないでしょうか。
 寒さと乾燥で、ちょっと元気のない露地(外で栽培している)野菜。その中で、ほうれん草だけは、寒風にさ
らされながらも、青々としています。
 寒さに強いところをみると、ペルシャでも北の高原地帯の産なのではないか?旅したシルクロードも、ヒマラ
ヤ山脈の北を通る北方ルートなのでは?などと、想像にふけっています。

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 野菜だって眠ります                                     06.1.29

 植物には休眠期間がある、というのをご存知でしょうか。たとえば、落葉樹が秋に葉を落とし、春にまた芽吹
くまでの冬の期間。これが、休眠期間だといえば、一番わかりやすいと思います。
 野菜にも、冬は枯れて春になるとまた活動を再開する、ニラやアスパラなどがあり、これらも冬は休眠してい
るわけです。
 さらに、収穫した野菜にだって、休眠するものがあります。その代表が、ジャガイモと玉葱。ジャガイモは夏に
収穫して貯蔵すると、十月頃から芽を出し始めます。もうとっくに休眠を終えているのですが、伸びた芽をかき
ながら、食べることができます。
 玉葱も夏に収穫し、種類によって早いものでは九月、あるいは十二月、遅いもので三月くらいから芽を伸ば
します。
 今お届けしている玉葱は、最も休眠の長い種類のもの。お寝坊さんなんですね。でも、ザクッと切ってみると
中にはすでに青い芽が準備されていて、春になるのを待っています。
 目が覚めているのに起きださない。寒い冬はつらいもので、ガバッと起きるのが、むずかしい。われわれ人
間と同じですね。

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 少ないレタスを増やす裏ワザ                            06.2.5

 現代では、私たちの食卓に、レタスは欠かせない野菜となりましたね。年中ほしいレタスですが、埼玉の場
合、その旬は春と秋、それにビニールハウスを利用しての冬、ということになります。
 わが農園で作っているのは、寒さに強く生育の早いサニーレタスと、生育はゆっくりですが、みずみずしくて
おいしい玉レタス。
 十一月以降に収穫のレタスは、両者ともハウス栽培となります。といっても、それほど大きなハウスがある
わけでもなく、いつもギリギリの作付け状態。余裕をもって多めに作る露地栽培と違って、お客さんの人数を
勘定して、その分だけ植えます。だから、少し生育がわるかったり、虫にやられたりすると、足りなくなってしま
うのです。
 何を言いたいのか、もうおわかりでしょう。今週は、レタスが不足してしまいました。半切りで出そうかとも思
いましたが、どうせカットするのならばと、そこでひと工夫。今回はベビーリーフとカットレタスのミックスサラダ
を作ってみました。
 一個のレタスが何人分になったのか?フフフ・・・それはないしょです。

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 おいしさの温床                                     06.2.12

 温床というと、例えば「悪の温床」といったように、とかく悪い意味に使われることが多いようです。「温室育
ち」というのも同様、甘やかされて育って、どうにも頼りない。決して、いい意味にはつかわれませんよね。
 しかし、冬の野菜作りにだけは、この二つが必要不可欠。もっとも、大昔のように、冬は芋と、穴に埋めた根
菜と、漬物だけでいい、というのならともかく、この時期にも、青々としたナッパやサラダ野菜を作ろうと思った
ら、ビニールハウスで育てるしかありません。
 特に、夏野菜の苗作りは、ハウスの中に温床を作り、その上でヌクヌクと育てて、ようやくできあがるものな
のです。
 苗の温床は、電熱線を利用したものと、堆肥の発酵熱を利用したものとがあります。わが農園では後者の、
手作りならぬ足作り、落ち葉やワラを踏み込みながら積み上げた、踏み込み温床を作っています。
 苗作りが終わると、そのまま堆肥となるので便利ですが、確実に熱の出る電気と違って、失敗することもあ
ります。水分が多すぎても、少なくても、あるいはチッソ分が足りない、といったようなことがあると、うまく熱が
出ません。
 そろそろ、トマトやきゅうりの苗作りが始まります。いい苗ができるかどうかは、温床のできの良し悪しにも左
右されます。野菜作りにとって大切な温床が、「おいしさの温床」となりますように。

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 小松菜は江戸前の味                                  06.2.19

 ほうれん草はその昔、遠くペルシャからシルクロードを旅して日本にやってきた、ということを、以前書きまし
たが、小松菜こそは、日本原産の野菜。もっとも、小松菜の元祖はナントカかぶという、かぶの一種だそうで、
そこまでさかのぼれば、ルーツはさだかではありません。しかし、そうとう古くから日本で生産、食用にされて
いたことは確かなようです。
 しかし、他のさまざまな野菜のように、広く世界に伝播することがないのは、島国というわが国の性格上のこ
となのでしょうか。外国で小松菜が食べられているかどうかは、寡聞にしてよく知りません。
 もっとも、西日本でだって、どのくらい食べられているか、わかったものではありません。最近では、われわ
れ関東人に京菜が人気ですが、そこへいくと、ちょっとガンコそうに見える関西人にはどうでしょうか。
 東京小松川出身の小松菜は、地場野菜の代表といえるものだと思います。今でも生産量は東京がダントツ
で一位。
 小松菜を食べなきゃ江戸っ子じゃあねぇぜ。エッ、あなた江戸っ子じゃあない?そういえば、私もでした。
 それはともかく、国際性豊かなほうれん草ばかりでなく、小松菜もしっかり食べて、日本人としてのアイデン
ティティーをとり戻したいと思います。

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 これでも小さめ三浦大根                      06.2.26

 太い三浦大根を一本入れると、野菜セットの重いこと重いこと。カヨワイ奥様方には、チョット持ち上がらない
のでは?それとも、あなたならラクに持てます?
 少人数の家庭では、ミニ野菜が人気の昨今。いくらなんでも、これは時代に逆行しているのではないか、と
思わせる大根ですね。
 しかしこの三浦大根、これでも小型に改良された品種なのです。本当に大きい三浦大根ともなると、これの
二〜三倍ほどの大きさ。昔は、そういうものが喜ばれたのでしょうが、今は、大根おろし工場などに出荷され
るばかりのようです。
 さて、三浦大根というより、冬大根の出荷も、今週で最後となってしまいました。三月からは春大根を予定し
ていますが、寒さの影響で、やや生育が遅れています。
 これで最後、来週は大根が来ないとなると、やはり大きいものが欲しくなりますね。しかも今回のは、上半分
が寒風にさらされ、傷んでいるので使えない。冬最後の大根は、昔の品種にしてみるのもいいかな、と思いま
したが、そうすると今度は、私でも持ち上がらない。

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 じゃが芋、どこに何を植えたっけ?               06.3.5

 昔は、男爵とメークインくらいしかなかったじゃが芋の品種も、今では、私の知っているものだけで、ざっと二
十あまり。知らないものまで入れると、よく知りませんが、そうとうな数になりそうです。
 じゃが芋は、まず味で分けると、ホクホク系かネットリ系。形で分けると、丸形か楕円形。大ざっぱに言って、
男爵型かメークイン型か、ということになります。
 ところが最近では、皮の赤いものや紫のもの、中がまっ黄色などいろいろあって、芋の世界もなかなかカラ
フルです。その名前も、「北海九十一号」などというなんとも無粋なものから、「シェリー」「スタールビー」といっ
たおしゃれなもの、どろんこのガキみたいな「ジャガキッズ」だとか、なかには「インカのめざめ」なんてまるで
遺跡から掘り出してきたようなものまで、よくもまあ、つけたものです。
 さて、三月上旬は、じゃが芋の植え付けの時期。今年は六種類の芋を、作ってみました。まずは定番の男爵
とメークイン。今、人気のキタアカリ。早掘りのワセシロ。フランス生まれのシンシア。変りダネのインカのめざめ
です。
 どこに何を植えたか、いつもわからなくなるので、今年はちゃんと、ノートにつけておきました。
 味と形の違いだけでなく、向く料理、向かない料理が、それぞれあるようです。出荷までの間によく勉強して
おきまーす。

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 ムダではなかった、ブロッコリーの葉                   06.3.12

 ブロッコリーの葉はどういうものか、ご存知でしょうか。それは、キャベツの葉を細くして、スッと直立させた感
じ。エッ、キャベツの葉もわからないって?そりゃそうですよね。キャベツの葉は、白菜の葉を固くした感じ。白
菜の葉は・・・・などと説明していたら、キリがありません。とにかく、ブロッコリーだって植物、当然葉が茂って
いるのです。
 ところでこのブロッコリーの葉、そして茎ほどムダなものはない、と私はいつも思っていました。だって、先端
のつぼみだけをチョンと採って、あとはすべて捨ててしまうのですから。捨てる部分の方がはるかに多い、な
んていう野菜は、他に見当たりません。
 一〜二月は寒さのせいで、ほとんど採れなかったブロッコリー。畑では、葉だけが生い茂って、何の役にも
立たない、とイマイマしく思っていたところ、突然、大きなつぼみが顔を見せ始めました。
 冬採りの分がすべて、今の時期になってしまったので、さあ大変。春のブロッコリーは、すぐ花を咲かせよう
とするので、待ってはくれません。
 残った茎葉は、鶏のエサにしていますが、鶏だって近ごろ食傷気味。

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 春の嵐                                            06.3.19

 春眠暁ヲ覚エズ  処々テイ鳥ヲ聞ク
 夜来風雨ノ声   花落ツルコト多少ナルヲ知ル
 唐代の詩人、孟浩然にとっては、春の嵐もどこ吹く風。昼ごろまでも眠りこけ、これで花が散ってしまったな
あ、なんて実にのん気なものですが、私たち百姓は、そんなこと言ってはいられません。
 先週の金曜日、そして日曜日と、台風並みの低気圧が通って、暴風が終日吹き荒れました。おかげでこの
二日間は、てんやわんやのさわぎ。ビニールははがされる、鶏小屋の屋根はスッ飛ぶ、防風垣の木も、根こ
そぎ倒れた。屋根のトタンで頭をしたたか打たれ、ビニールを直そうとしたら、体ごと飛ばされる。砂塵が舞い
上がり、目の前まっ黄色。木の枝に引っかかった洗濯物を取ろうとしたら、ハシゴから落っこちた。そんなこん
なで、もうヘトヘト。
 しかしそれでも、野菜は大地にしっかり根を張り、がんばってくれたので、いつもどおり収穫ができ、助かりま
した。これが冬だったら、とたんにしおれてしまうところですが、そこは春野菜。伸びようとするエネルギーがい
っぱいで、風にも負けずピンピン。強いものですね。
 飄々として、自然に逆らわない、スローライフの先人のような孟先生も、実際には、生涯在野で骨のある人
物であったとも伝えられています。
 春先に特有の強風は、大自然の息吹。こちらもがんばらなくちゃ。

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 さつま芋品種考                                     06.3.26

 いろいろなじゃが芋を、いろいろな畑に作付けていたら、いろいろと手間がかかり、時すでに三月下旬。この
まえようやく、最後の芋が植え終わりました。
 じゃが芋がすむと、次はさつま芋の準備。こちらは、種芋を直接畑に植えるじゃが芋と違い、まずハウス内で
苗を育てることから始めます。
 さつま芋の品種は、じゃが芋の品種よりさらに多く、わが国で改良されたものだけでも、そうとうな数になると
思います。ではその中で、何がおいしいのでしょうか。
 現在、市販の芋のほとんどはベニアズマ。まれに金時が、おどろくような高値で売られています。私も、徳島
名産の鳴門金時をスーパーで買ってきて、それをタネに栽培したことがありますが、味にどうもコクがでません。
聞くと、産地では毎年、ナントカ川の砂を大量に畑に入れているとのこと。これをしないと、鳴門金時本来の味
がでないのだそうです。しかもこれは、そのへんの砂ではなく、すべからくナントカ川の砂でなくてはならぬ、と
いうのだから、とてもマネのできることではありません。
 ひと昔前は、紅小町が収量はごく少ないけれど美味、といわれていましたが、これも実際に作ってみると、や
はりベニアズマの方がおいしい。
 大量に出回っているものより、希少価値のあるものの方がおいしい、と錯覚してしまいがちですが、やはり
わが農園では、ベニアズマが一番あっているようです。

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 白菜の食べ方伝授                                  06.4.2

 このまえ、面白い記事を新聞で発見しましたので、紹介します。
 白菜一個を食べるとき、誰でも外側からはがして使っていくと思いますが、これが間違い。一枚ずつはがす
たびに、ウマ味成分が、奥へ奥へと逃げていくのだそうです。ということは、常にマズイところばかりを食べて
いることになり、やっとオイシイ芯のところにたどりついた時には、すでにしなびてしまっていたり、あるいは子
供に、「ココ、おいしんだよねー」なんていいながら食べられてしまって、もともこもありません。
 では、どうやって食べるのかというと、まず白菜を半分にザクッと切って、中心から順に使っていくのが正解。
そうすると、ウマ味がどこへも逃げ出さず、全部をおいしくいただける、のだそうです。
 ヘェー!さすがの私もおどろきました。
 今まで、野菜をカットして出すことには抵抗がありましたが、どうせ切るのなら同じこと。これからは、ザックザッ
クと切りまくりたいと思います。
 大きな春白菜ができました。冬の白菜に比べると、ウマ味が少ないのが欠点ですが、せめてこの方法でお
いしく食べてください。

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 新野菜に新雑草                                     06.4.10
 
 春休みが終わり、わが家では、子供の弁当作りが再開。収穫時の朝が、忙しくなりました。
 新年度、生活のリズムが少し変わった人、あるいは大きく変わった人もいることと思います。
 畑の野菜も、冬物がなくなり、春の新野菜が登場します。さて、新野菜というのは、何のことでしょうか。私た
ちが普通、「新」をつけるものといえば、例えば新米とか、新ジャガなどがありますね。貯蔵されていたものが
なくなり、新しく収穫したてのものを、こう呼ぶのだと思います。
 貯蔵はなにも、倉庫でばかりとは限りません。冬場には、畑貯蔵というものがあります。すなわち、畑に植え
っ放しにしておいて、必要なときに収穫する、というやり方です。
 畑貯蔵されていたもののうち、大根や白菜は、すでに三月中に新しくなりました。四月まで居残っていたの
が、人参とキャベツ。しかし、これらも、もうニョキニョキと芽を伸ばし、花を咲かせる季節。先週をもって、畑貯
蔵されていたものが、すべてなくなりました。今週からは、新人参に新キャベツが入ります。
 よく見ると、アレ?新雑草がいっぱいはえているゾ。

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有機農家の味方、ハンマーナイフ                 06.4.17

 有機農業で何が大変かというと、虫の防除よりも、実は草退治なのです。虫の大発生というのは、そう毎日
あることではないのですが、草は放っておくと、すぐ大発生します。草は毎日必ずはえて、毎日必ず成長しま
す。除草剤(雑草を枯らす農薬)を使わない有機栽培の農家では、たいてい雑草対策が作業の大半をしめて
しまいます。
 細かい所は手でむしる。大小二種類のカマを使う。草カキで削る。草刈り機で刈り払う。それともうひとつ、
ハンマーナイフという草退治のすぐれものがあります。いったいどんな農機具か想像がつきますか。これは、
耕うん機に取り付けて使うもので、普通に土を耕すときのツメとは違って、ナイフ状の鋭い刃のついたハンマ
ー、それが何本もついているという、コワイ機械。これでバリバリとやりながら進むと、草が伸びきってボーボ
ーになった所も、あっという間にきれいになります。収穫後のとうもろこしや、ブロッコリーの茎なども粉砕、そ
の後畑にすき込まれ、土に還ります。
 作付けで忙しくなると、草が伸びる。草が伸びると、さらに忙しくなる。この悪循環もハンマーナイフで粉砕し
たいところ。今日もバリバリがんばるゾー。

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