11月27日の宿題?の回答をいいます。実は今日は頭が痛くてかなわんのでさっさか終わらせる予定。
第一問
二匹のオオカミが相手のときは、何故後ろのオオカミから撃たねばならんのでしょうか。
朱葦仙曰く、
蓋狼行、雄者在前、雌者在後。
蓋し狼の行くや、雄なるもの前に在りて、雌なるもの後に在るなり。
それは何故かというに、オオカミが二匹で行くときは、オスが前に、メスが後ろになるからじゃ。
――ということは、メスから撃て、ということじゃな。
――さよう。前にいるオスの方を撃ってしまうと、
若雄者被害、雌者必登高処以瞭、見人即前、捨命以闘、鎗或施薬不及、必為所傷。
もし雄者害せらるれば、雌者必ず高処に登りて以て瞭し、人を見て即ち前(すす)み、命を捨てて闘えば、鎗あるいは施薬及ばすして必ず傷むるところと為るなり。
もしオスが殺害されたならば、メスは必ず高いところに登って遠くを見回し、撃ったニンゲンを探し出して後をつけ、命を捨ててどこまでも追いかけてくる。(こちらがここまでは追いかけてこないだろう、というようなところで油断を見せると、メスオオカミに襲われたときに)鎗(ソウ。猟銃のこと)に火薬が間に合わないこともあり、どうしても傷つけられてしまうことになるのだ。
まるで「カ●イ伝」にでも出てきそうな話しであるが、このようにメスのオオカミは恐ろしいので、先に撃たないといけないのじゃ。
しかし、先にメスを撃ったときは、
雄者即逸矣。
雄なる者は即ち逸するなり。
オスの方はその場から逃げ出してしまうだけなのだ。
――なるほど。勉強になるのう。
狼性亦最狠矣。然猶能死其雄。人之謀其夫者、視之何如也。
狼は性また最も狠(ガン)なり。しかるになおよくその雄に死す。人のその夫を謀る者、これを視て何如(いかん)ぞや。
オオカミはその性質、もっとも悪辣と聞く。それでもそのオスのためにかように死ぬことができるのだ。ニンゲンの女の中にはその夫をたばかってコロしてしまうのがいるが、そいつらはこのことを見てどう思うことであろうか。
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続いて、第二問。
オオカミを撃った後、猟者は、
首を転じて後ろに向かい、右手にて短刀を抜きて左耳の前に向けて持す。
背後を振り向いた上で、右手で抜き身の短刀を持ち、これを左耳の横から前に向けて構えなければならないのだ。
ということであったが、
なぜ、猟者はこんなことをしなければならないのでしょうか。
――ああ、それはすごく簡単。
狼性随煙。鳥鎗火出、煙必回退。狼中鎗者即随煙回撲。
狼は性として煙に随う。鳥鎗火出すれば煙必ず回退す。狼の鎗に中る者、即ち煙に随いて回撲すればなり。
オオカミというのは本能的に煙に寄ってくるものなのだ。猟銃が火を吹くと煙は必ず後方(猟者の方)に向かって出る。オオカミが銃弾に当たると、このオオカミは、銃の後方に向かって出た煙の方に引き寄せられて、銃を持っている者の方に飛びついて反撃してくるからだ。
――は、はあ?
――銃の煙に引き寄せられたオオカミは、さきほどまで銃の火縄のあったところに飛んでくるのだから、猟者が後ろを向いて左耳の横から刀を前に向けて構えていると、ちょうどその切っ先のところに飛んできて、自ら突き刺さって死んでしまうのである。前向きでいると恐怖に怯えて刀を取り落としたりしてしまうので、後ろ向きになって待ち構えているのが最もよいのである。
――(ほんとうか・・・)
――疑問を持つかとは思うが、
若其時有風、鎗煙不能回退、必先直上空中而後散、狼中鎗亦必上躍与煙斉、而後墜地以斃也。
もしその時風有れば、鎗煙回退あたわず、必ずまず直に空中に上りて後散じ、狼の鎗に中るに、また必ず上躍すること煙と斉(ひと)しくして、しかる後に地に墜ちて以て斃るるなり。
もし、銃を撃ったときに風が吹いていると、火薬の煙は後方に向かわず、必ず最初はまっすぐ空に向かって上り、それから散じてしまうのであるが、この弾がオオカミに当たると、オオカミはやはり煙と同じ高さまで、上に飛び上がり、それから地面に落ちて死ぬのである。
これを見ればオオカミが煙に引き寄せられることは、明白ではないか。
――なるほどのう。
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と納得してしまったのは、姚元之先生。「竹葉亭雑記」巻八より。
ちなみに今日はバスに乗りたくて、東京駅→鉾田→桃井→石岡・・・(電車)・・・水戸→東京駅とバスに乗ってきた。その途中から頭痛くなってきた。霞ヶ浦・筑波山が美しかった。