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2011年1月、日本での子ども交流ツアーにボランティア参加した大学生の感想を少し紹介します。

もっと一緒にいたかった

大阪大学 日本人学生

今回の通訳ボランティアは僕にとって大変意義深いものとなりました。中でも印象深い出来事が二つ。
 ひとつは、王国華さんが最終日に書いて渡してくれた手紙の一文です。「親切なあなたたちを見て、まるで家族に会ったような感じがしました」。子どもたちが今回の訪日を楽しみ、僕たちに親しみの思いを抱いてくれたことが率直に嬉しかったです。もっと一緒にいたいという思いに駆られました。
 もう一つは蒙維強君が最後の晩に、ベッドの中で僕に語った言葉です。「大きくなったら固原で学校を建て、日本人のおじさんたちのように貧しい子たちを教育するんだ」。関西日中の活動がしっかりと彼の心に届いていることを実感しました。たくましい彼の言葉に、むしろ僕が励まされました。
 初めての通訳ボランティアで、通訳能力としても、自分の置かれた立場の認識としても不足した点はありました。大きな収穫とともに、中国語を学ぶ私たち学生がぜひとも次につなげるべき課題も見えた意義深い活動となりました。貴重な機会を与えてくださった関西日中交流懇談会にとても感謝しています。

日中友好の種がまかれた

大阪大学大学院 中国人学生

たくさんの本がある図書室やずらりとパソコンの並んだコンピューター室に入ったとき、固原の子どもたちは、羨ましい顔をしているように見えました。中国の貧しい地域の学校にはコンピューター室がほとんどありません。私自身も大学に入るまでパソコンを使ったことがありませんでした。見学が終わった後、学校の先生が中国の男の子に「今日一番面白かったのは?」とたずねました。男の子は「裁縫を男子もしていたこと。中国で裁縫をするのは女の子です」と答えました。先生は「中国には男尊女卑の意識がまだ残っている」とびっくりしていました。
 ご存知のように中国の学校教育では、日本と中国の歴史問題のため、日本に友好的ではない感情が育てられることが避けられません。しかし今回の活動を通じて、中国の子どもたちが自分の目で、心で、日中の学校教育や文化の違いを見たり、感じたりし、日本の先生や子どもたちの親切な心や誠意を感じることができたと思います。日中両国の子どもたちの心に、日中友好の種がまかれたと思いました。

通訳のやりがい一層感じた

大阪大学 日本人学生

 「姐姐!姐姐!(お姉さん)」。光り輝く目で私をそう呼ぶ子どもたちの姿が、今でも鮮明に脳裏に焼き付いている。私はたった一晩だったが、通訳兼お世話役として子どもたちと接することができた。まず感じたのが、日本の子どもたちに比べ、非常に純粋であること。目の前のことに素直に感動し、またこちらに何かあったときに、親身になって心から心配してくれる。大人の言うことに大変従順で、言われたことをきちんとこなす。また、自分が支援されているという立場を幼いながら理解しており、お礼や感謝の気持ちを忘れない。そうした彼らの姿勢は、私の心を強く打った。
 私は、将来通訳や翻訳の職業に携わりたいと考えている。今回の経験を通じて、人と人を繋げる役目に、より一層やりがいを感じるようになったし、たとえ通訳じゃなくとも、何かのパイプ役として機能していけるような職業に就きたいと思った。
 今後も、もしこのような機会があれば、場所や形態に拘らず参加したい。今回はたった一晩だったので、もっと長く深く子どもたちと接することができたら嬉しい。子どもたちは、日本に来てどう思ったのだろうか。彼らが日本で経験したことを中国に持ち帰り、感じたことを家族や友人に広め、一生忘れられない思い出になることを、強く願う。

この経験が中国語学ぶ励みに

大阪外語専門学校 日本人学生

 つたない中国語ですが通訳として努めさせていただき、大変良い経験ができました。
 まず私が感じたのは中国と日本の子どもの違いです。中国の子ども達の年齢は違いますが、皆の前で自分の意見をはっきり発言していることに関心しました。また言葉は分からないものの日本の子どもに名前を書いてもらい積極的に友達になろうと努力している姿からも、授業に対する一生懸命さが伝わりました。日本の子どもは様々な興味を抱き、中国の子どもを楽しませようと奮闘していました。一緒にゲームをし、お互いが楽しんでいました。
 吹奏楽部の演奏会ではレベルの高い演奏に皆聴き入ってしまい、私も思わず我を忘れるほどでした。言葉ではない何かを子ども達も感じることができたと思います。そして終始子ども達が笑顔でいたのが何よりも嬉しかったです。今回の交流で学生達がお互いの国を少しでも理解しようとし、興味を持ってくれたなら嬉しいです。
 私自身中国の子ども達と交流でき本当に楽しかったです。中国語を学ぶ上でもこの経験が励みになると確信しています。

子どもたちに勇気づけられた

京都教育大学大学院研究生 中国人学生

 18日夜、ホテルで女子の「宿泊指導」をしました。子どもたちとどんな話をしようかと思いながら、部屋
に入った時の光景は、私を本当にびっくりさせました。一日のハードな日程を終えて結構疲れているだろう、今頃はもうぐうぐう寝ているかなあ、と勝手に思っていたのです。ところが、子どもたちは寝るどころか、とても元気そうにその日の日記を付けているではありませんか。私は邪魔にならないようにそばに座り、書き終えるのをじっと待っていました。みんなその日のすべてを記憶に刻むように、一生懸命に書き込んでいます。30分経っても、1時間経っても終わりそうもないのです。
 一昨年秋に来日し日本の生活に少し慣れてきた私は、当初の新鮮な感動が薄らぎ、単調な毎日を送り始めていました。そんな中で、未来に立ち向かう勇気も失せるような感じを抱いていました。子どもたちの明るい顔を見、真剣な表情を見て、自分の弱さを痛感しました。同時に、私も頑張らねば、と思うようになりました。子どもたちに勇気づけられたのです。
 翌日の朝食を買いに外へでたとき、星がきらきら光っていました。空を見上げながら、この子どもたちと出会えてよかったと、しみじみ思いました。

関西日中は学生に貴重な場

大阪大学 日本人学生

 今回、通訳としてこの活動に参加させていただいて思ったことは、主に二つあります。
 ひとつめは、この活動によって中国の子どもたちと交流する事で、自分やまわりの人を見つめなおし、思考を始める重要なきっかけが生まれました。
 この活動に参加したきっかけは、自分が学んできた中国語を何かの形で活かしたいと思ったからですが、関西日中の手紙の翻訳や、留学中に北京の農民工学校で日本語を教えるという経験をしたこと、また今回の通訳活動を通じて、中国の教育制度や貧困、格差など、中国における様々な問題点が見えてきました。
 生きた中国の人の声を聞くことにより、普段大学の教室で学ぶだけでは絶対にわからないようなこと、華やかな経済発展の裏側に潜むものを体感し、私に非常に大きな衝撃を与えました。また自分自身「学校に行けること」や「勉強できる環境にあること」を、今まであまりに当たり前に捕えてきたという事に気付かされ、両親への感謝の気持ちや、日本の義務教育の有難さを客観的に見つめなおすことができました。
 そして中国語を学ぶ日本の大学生として何ができるだろう、ということを考え始めました。一人の力では教育や格差問題を解決することは難しいですが、このような活動をゼミの友達や周りの人に、一人でも多く知ってもらうことはできます。そして翻訳や通訳に興味がある人、教育に関心がある人などを巻き込み、子どもたちと支援者の懸け橋になって草の根交流を積み重ねることで、状況を変える一つのきっかけとなるのではないでしょうか。そして未来を創っていく子どもたちの中に、日中友好の気持ちを芽生えさせることができたら、きっと両国にとって非常に良い未来をもたらすと思います。