1991年
9月19日、波瀾含みの旅行の始まりだった。早朝から激しい雨、自動車に乗るまでにズブ濡れになる、台風18号に刺激された秋雨前線の仕業らしい。各地で交通機関の不通が報じられている、飛行機は飛ぶのだろうか?冠水した道路に立ち往生した自動車を横目に見て名古屋空港に到着する。
集合してみると、Mさんを除いてメンバーは顔を揃えている。暫くするとMさんから、JR中央線が不通になった為遅れるとの連絡があった。(Mさんは中央線沿線在住
)中央高速道も不通になったらしく。出発時間になっても空港に姿を見せなかった。やむを得ず後をM観光の担当者に託して、定刻より
1時間遅れでグァムに向かって出発した。
ところがノースウェスト58便は何故かグァムで欠航。グァム空港のなかを入出国手続きで引っ張り回された挙げ句、代替えのコンチネンタル航空に乗換え、サイパンに到着すると。Mさんは名古屋からの直行便でサイパン空港に先に到着し我々を待っていた。
サイパンでの出迎えは又激しい雨、別の台風上陸の直前に到着したらしい。ホテルではエレベーターの故障と停電に悩まされる、夜中中激しい風の音がドアをゆすり続け寝不足気味。
翌朝、台風は去ったがホテルの窓からは、外洋の高波の砕ける環礁が見える、
MOC(ダイビングサービス)に電話すると、午前中のダイビングは中止との事、午後は12時過ぎにもう一度問い合わせてくれとの事、仕方が無いので、それまで買物でもして時間を潰す事にする、他のメンバーはレンタカーで島内観光に出発。
結局、午後もダイビングは中止、マイクロビーチ沖でシュノーケリングツァーに参加する事にする、元気なガイドは「ダイビング
イコー!」、と声を張り上げモーターボートを凄いスピードで走らせる。
ポイントは素晴らしい魚の宝庫、水深
3m程の砂地に珊瑚が群生し、色とりどりの魚が群がっている、ただ珊瑚の一部が変色し、死んだよう見えるのが気になる、暫くシュノーケリングを楽しむと次のポイントに移動する、ところが波が高くとても潜れない、やむを得ず引き返す事になった。
3日目、ホテルの窓から青空が見える、朝早くビーチを散歩すると、環礁に砕ける波が昨日とは打って変わって静かだ、白い海岸に台風の名残の海草が打ち寄せられている。
MOCは第一サイパンビーチホテルから歩いて
3分、早速申込書をかき、器材の準備をする、レンタルの器材は残圧計はポンド表示、水深計・オクトパスは無し。
グループは全部で 9人、ワゴン車でグロットに向かう、駐車場でエントリーの方法の説明を受けると、器材を担いで、所々壊れた手すりにヒヤヒヤしながら、103段の急傾斜の階段を降りる、休む間もなく中央の大岩からジャイアントストライドで飛び込む、オーバーハングした頭上の岩から雫が滴り落ちてくる。
潜水すると、そこには別世界が広がっていた、外界と繋がる岩の裂け目は濃いブルーの光に彩られ、ダイバー達はその光の中に入っていく、グロットを抜けるとそこには光に溢れた淡いブルーの外洋が待っていた。
ガイドは軽々と泳いで行き、我々は、金魚のフンの様に彼の後にくっついていく。明るい海の色は、沖縄とは一味違った魅力にあふれている。
最大水深 33mは初体験、エアーの無くなるのが早く感じられた、エキジットはロープを伝って岩の上に這い上がるのだが、自力では無理なので、フィンを外した後インストラクターに引っ張り上げて貰う、疲れた体にタンクとウェィトの重さがこたえる、階段がとんでもなく長く感じられる。
午後 2本目もグロットに潜る、慣れたせいか不安感が少なくなってきた、今回は1番左側の岩の裂け目を通って外洋に出る、頭上では岩に砕ける波が泡立っている、チョウチョウウオ、クマノミ、ナポレオン等々の魚達が、我々の回りを泳ぎ回っている。
4日目、早朝 AM 3:30モーニングコールが鳴り、AM
4:00に空港に向かう、サイパンを発つ時が来た、ノースウエスト59便の出発時刻はAM
6:30。
ところが中継地のグァムを出発して間もなく、スチュワーデスがエンジン故障を告げ、飛行機はグァムに引き返し始めた。
これが長い一日の始まりだった。整備と試運転、そしてアナウンスの繰り返し。散々待たされた挙げ句、昼過ぎになって欠航と決まった。
そして今度はグァム空港の待合室で待つ事になった、当日便で東京に戻るグループ、グァムに一泊し翌日帰るグループ等に仕分けしているらしいが、何時まで経っても我々の番が回って来ない。空港を出た時には、もう外は真っ暗。
滞在先になった「グランドホテル」で翌日の出発時間を聞いてびっくり、AM
1:30モーニングコールすると言う、翌日のノースウエストの出発時間はAM
8:05だと言うのに。翌日の客が早朝到着なのでAM
2:00にチェックアウトさせる必要があるらしい、フロントに苦情を言うが言葉が十分通じない悲しさか、取り合って貰えない。
翌朝ろくに眠れないうちに、モーニングコール、ホールでは皆眠そうな顔をして集まっている、AM
3:30にワゴン車がホテルに迎えにくる、事情を運転手に聞いてみるが、日本語が良く理解出来ないようだ。
昨日と同じ、ノースウエスト59便に乗る事になった、連休の終わりのせいと、昨日の振替え客で満席、スチュワーデスの座る席にも欠く有り様、名古屋に着くまで、眠る事も出来ずフライト時間がとても長く感じられた。 |