川瀬さんの周辺で何が起こったのか?
その2=「当時の新聞」から見えたこと。
〔メール友人に送ったものを掲載しています。〕
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昨年末の12月21日午後休暇を取って図書館に。この図書館には、朝日、読売、毎日、産経、日経の5社の朝刊・夕刊5年分が保存されている。参考室に入り、04年7月1ヶ月分全ての新聞を見せて欲しいと依頼。無理なお願いにもかかわらず、快く引き受けて頂いた。山積みの新聞が私の前に!それから4時間。隅々までくまなく調べ、コピーをし終えた時には17時を過ぎていた。とても親切な司書さんでした。
川瀬さんが、警察に連れていかれたのは7月10日夜。その直後に雷と大雨。池田市内は大荒れの天候だったようだ。私は同じ頃、難波にいて辻元さんの最後の応援をしており、ここでも激しい雨が降ったのをよく覚えている。
川瀬さんはその翌日(7月11日)に逮捕され、その日のうちにテレビに流れ、翌朝の新聞は4社とも(日経だけがこのことに触れていない)に、参議院議員選挙結果とともに、川瀬さんが載っている。顔写真入り、実名、住所、職名、そして勤務校とすべてを報じている。逮捕されただけで、まだ何もはっきりしない段階だというのに。警察発表を、そのまま鵜呑み。これじゃマスコミが、犯人仕立役の役割を果たしていることになる。
この時期、結構いろんな出来事が起こっている。曽我ひとみさんが、夫のジェンキンスさんや娘と再会!の記事は何日か続く。参院選挙終盤の時期でもあり、北朝鮮批判と拉致関連が政府の思惑通りに、マスコミあげて利用されている感がした。他には、UFJ銀行と東京三菱銀行の合併。パリーグの合併問題が最も加熱している時期で、ファンの署名が球団に届けられている。また、「セ・パ」オールスターで新庄選手がホームスチールをやって、華やかな脚光を浴びたのもこの時期。新聞のページを開きながら、2004年7月初中旬のこの時期は、記憶に残っているニュースが多いのに気づかされた。
そして、川瀬さん逮捕の前後の記事をくまなく探す。7月の6日〜15日までの間に、関連記事が載っているすべての新聞に目を通した。
川瀬さんが、午後休暇を取って車で妙見山に向かう途中、小学生に道を尋ねたのは7月5日。関連記事を追ってみた。
当時(2004年7月)の新聞記事から分かったこと
○わずか3日の間に、ANSINメールは3回流れた?!
◆1回目=7月6日
池田市伏尾町で「女子高校生にスタンガン」(7/6夕刊)
ここでANSINメールを登録者1730人に送信している。
(犯罪情報システムの初運用)
◆2回目=7月8日
池田市と池田署が合同で、「ANSINメール」を使っての連れ去り事件での合同訓練。約2000人の保護者らに携帯電話などへ送信
◆3回目=不明?
各新聞とも川瀬さんが連行された翌日(12日)の朝刊で、一斉に住所・氏名・年齢・学校名・職業を顔写真入りで「川瀬さんの逮捕」とともに「ANSINメール」の成果と報じている。
他にも
○大阪教育大学附属池田小殺傷事件から3年の「市民安全大会」(7/8)に700名。
○大阪府警新本部長の抱負=「子どもに対する声かけ事案などをもう一度集約を」「住民に個々の事件情報を提供」(7/9朝刊)
○ 7/7朝刊には隣の市、豊中の小学校に「子どもを殺す」と学校に不審電話
といった記事が載っている。
川瀬さん関連だと思われる記事は、7/7朝刊に「不審男、女児を誘う」として報じられているが、12日の朝刊で逮捕のことが出るまでの4日間は何ら載っていない。
そして、13日朝刊(朝日)で、「教諭の家族、学校に相談 誘拐未遂事件前に『病院へ連れて行きたい』」。さらに、13日と14日の朝刊で読売と毎日は、「車部品窃盗」と大きく報じている。
また、12日の産経新聞夕刊では、「教頭試験落ち不安定に」と関係ないことまで載せている。
これらをみての感想
この時期は、宅間守死刑囚の刑執行を間近に控え、あの教育大附属池田小学校の児童殺傷事件から3年経った時期と重なっている。また、大阪府警は新しい本部長を迎え、熊取町で(その1年前から)行方不明になったままの女児の捜索に、住民の力を借りて解決しようと意気込んでいることが分かる。
池田市はドコモ関西と共同で、ANSINメールシステムを開発。このシステムが動き始めて1ヶ月経ち、池田市はANSINメールを中心に置いて強固な「危機管理」体制を築こうと考えていたことが、これらの記事から読み取れる。川瀬さんが警察に連行される2日前には、池田市民文化ホールで700人が集まっての「市民安全大会」が開かれており、その同じ日に、池田市と池田警察署合同で「連れ去り事件」を想定しての訓練が行われ、ANSINメール登録者約2000人の携帯電話に実際にメールを配信したと新聞は報じている。
そうなると、訓練メールも含めて、わずか3日間で3回のメールが送信されたことになる。本当に3回も流れたのだろうか。それとも、訓練のときのメールと川瀬さんの「能勢での声かけ事案」は重なっているのではないだろうか。川瀬さんは、この訓練の中にハマってしまった感がする。あまりにもタイミングがよすぎる。
新聞は、逮捕を大きく報じた翌日の13日と14日に、「窃盗事件」を報じている。
彼が「精神的にまいっていたこと」「1万5千円相当のアンテナに対し、40万円を超える金額を払い、示談に終わっていること」「立ち会った刑事が、『ご主人は病気。早く病院へ。示談成立しているので、表沙汰にしない。』と約束してくれたこと」などは、記事には一切書かれていない。「窃盗をやった教師」だけをクローズアップしている。
また、「窃盗」と「教頭試験落ち不安定に」(全く関係のない話、しかもこれは数年前の話)を一緒に報じている記事もある。それらを見ながら、読者を「誘拐未遂犯」のイメージへと結びつけようとする悪意を感じた。
次号メールは、「ANSINメールのその後」を届けます。
追伸:川瀬さんが逮捕されてから、3週間後の8月1日。池田市は、自衛隊OBを危機担当管理監として採用している。また、自衛隊が池田の街中を行進したのもこの時期です。(そこのけそこのけ自衛隊が通る)→../kazu_yaku/sokonoke.htm
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