祭囃子と茅町神田囃子保存会について

寄居の祭囃子

 寄居町の市街地地区(本町、中町、栄町、武町、茅町、花町)、及び西部地区の宮本、常木では、
宗像神社例大祭、玉淀水天宮祭で演奏される祭囃子が伝承されています。
この祭囃子は、江戸の中期、山車、笠鉾の完成とともに江戸の神田囃子を習得し、祭で用いられるようになったと伝えられています。
このいわれに関しては、現在の囃子の曲調から、神田囃子ではなく、違ったお囃子の影響を受けたのではないかという説もありますが、
いずれにせよ、江戸時代の聖天宮秋祭(現在の宗像神社例大祭)では、すでに山車、笠鉾の上でお囃子がおこなわれており、
そのお囃子が、かたちは変わりつつも受け継がれてきたという、大変歴史あるものということにはかわりありません。
 曲目は、静かもの(鎌倉、聖天、四丁目、笠鉾)と、本囃子があります。
宗像神社例大祭では、神社や、町の各祭場、仮宮で、鳳輦、山車の行列がとまり、神事を行うときは一旦囃子をやめ、静かものを演奏し、
行列が動き出すと、静かものから本囃子にはいり、次の神事を行う場所まで、本囃子をくり返します。
しかし、残念なことに現在の例大祭では、交通事情などもあり、昔にくらべて各祭場で行列を休め、神事を行う時間が大変短くなったため、
静かものを演奏するのは、渡御、還御行列のはじまりとおわりの、神社と仮宮だけになっているのが現状です。
曲目は、基本的に全町内同じですが、同じフレーズでも微妙にばちの数がひとつ多い、少ない、また、テンポがはやい、おそいなど各町特徴があります。
これには、山車のすり替え時(すれ違い時)に、他町の囃子を惑わせ、間違わせるといった目的もあると聞いたことがあります。
茅町では、すり替え時に笛のリードで次のフレーズにいかず、また同じフレーズをくり返すといったことを現在も受け継いでいます。
 お囃子は、主に子供たちが担当し、お祭の二、三週間前になると、各町会館で練習をはじめ、お祭にそなえます。
現在では、お祭に関係なく年間を通して練習を行ない、子供たちへの伝承に努力している町内もあります。

お囃子練習の様子 玉淀水天宮祭、舟山車囃子場の様子

茅町神田囃子保存会

 ふるくから伝わる寄居の祭囃子ですが、何度か、その伝承が危ぶまれた時期もあったようです。
特に第二次大戦後は、祭行事の衰退とともに、お囃子も忘れられつつあったそうです。
 しかし、昭和三十八年、「河川の流れと太鼓」というテーマで、文部省指定の小学校高学年用教材に、寄居の祭囃子が指定され、
茅町のお囃子が録音され全国の小学校に配布されました。
茅町では、これを機に祭囃子保存のため「茅町神田囃子保存会」を発足しました。
茅町神田囃子保存会はその後、昭和四十二年に、寄居町の無形文化財の指定を受け、今日も町内の子供たちへの伝承に努めています。

茅町神田囃子保存会、演奏会等出演の様子

(平十六年九月作成 平成二十四年八月十七日内容修正)


トップページへ