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大学に入って半年になる青年のもとに いつものようにやってきた姉同然の幼なじみ。 だが、彼女が口にした言葉は 彼が全く予期していなかったものだった。 「ねえ正幸、一緒にパリに行かない?」 「……はい?」 ★お尋ねしたいのですが、あなたが私の「マスター」なのでしょうか? ☆Pourrais-je vous demander si vous seriez mon << Maître, >> s'il vous plaît? ★青い海と白い雲は、少女たちの心をとろけさせる。 ☆La mer bleu et les nuages blancs fondront des coeurs de filles. 舞台は花の都パリ。 初めての外国旅行に戸惑う主人公、世良 正幸(せら まさゆき)。 そんな彼をめいっぱい連れ回す「姉」、音羽 命(おとわ みこと)。 「ほらほら、元運動部員がこれくらいでへこたれない。次の絵見に行くよ!」 「ちょっ、待ってくれよ、みこ姉(ねえ)!」 ★彼女はオレに鉄拳をくらわせた。オレはわざと彼女の裸を見たわけじゃないのに。 ☆Elle m'a donné un coup de poing, même si je ne l'ai pas vue nue exprès. 「うわぁ…、すっげえ…」 「しょうがないでしょう、正装でないと行けないようなとこに行くんだから。…そんなに、おかしい?」 「悪い、似合ってないって意味じゃなくて、その、むしろいい意味ですごくビックリしたっていうか…。 うん、似合いすぎてて、驚いた」 「…ありがとっ」 さまざまな出来事に振り回されながらも、正幸は薄々感づき始めていた。 自分を見つめる姉の目がいつもより少しだけ熱を帯びていることに。 そして、正幸自身の心の変化、いや、「進展」にも―― ★若い女の子と若奥様、あなたはどちらが好み? ☆Que préférez-vous, jeune fille ou jeune femme? 「私が正幸を此処(パリ)に連れてきたのは、正幸にもこのきれいな風景を見せたかったから。 いちばん好きな風景を、いちばん好きな人に見てほしかったから。」 「え……」 ★甘い蜜の匂いで頭がぼうっとなる。 ☆L'odeur du sirop doux me monte à la tête. 「ほんとに…いいんだな?」 「女の子にそういうこときかないの」 「…わるい」 「…………いいよ」 「!!」 「私、日本も好きだけど、パリも同じくらい好き。 でもやっぱり、いちばん好きなのは――」 |
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★これは、ごくふつうの青年と元気な美女が繰り広げる、ちいさな冒険と恋の物語。 ☆C'est une petite histoire d'aventure et d'amour se déroulant entre un jeune homme ordinaire et une belle fille vivante. |