冥王星の代わりに9番目の惑星発見



2016年1月21日カルフォルニア工科大学CaltechのMike Brown教授は太陽系9番目の惑星を発見したとAstrophysical Journalに発表した。Mike Brown教授は冥王星を太陽系の惑星の仲間から外すことを示す決定的なデータを提供した天文学者。米紙によると、ブラウン博士の十歳の娘ライラさんも、父が冥王星の格下げに一役買ったことが不満で、「もしも新しい惑星を見つけたなら、パパを許してあげる」と言っていたそうだから、博士も観測による「新惑星発見」が待ち遠しいだろう。ライラとは、アラビア語で「夜」の意味。遠い夜空をひっそり歩む地球の兄弟はいつ、その姿を見せてくれるだろうか。この惑星は非常に偏った楕円軌道で太陽の周りを周期1−2万年で廻っており、海王星以遠天体 (TNO) のエッジワース・カイパーベルト天体 (EKBO) の冥王星族に属している。




9番目のこの惑星はPlanet-nineと呼ばれており、質量は地球の10倍、半径は地球の2−3倍である。他の5つの天体と共に太陽の周りを廻っている。偏った軌道は近くにある見られる大きな質量の重力の影響を受けていると思われる。海王星が太陽系をまわるの軌道半径の20倍ぐらいはなれている。






planet-nineについて説明するマイク・ブラウン教授



冥王星再び



愈々、ニューホライズンズが冥王星に最接近する。本日のNASAの発表では、今年2015(平成27)年7月にはニューホライズンズは冥王星から12500 キロまで近づく。これは冥王星の直径の6倍、地球の直径くらいの距離だ。ニューホライズンズは7月14日に、秒速14キロで冥王星に現在も近づいた。遂に7月14日午前8時49分、ニューホライズンは冥王星に最も接近した。発射から実に9年がかりの旅だった。(2015.7.16朝日新聞より)太陽の引力を振り切って太陽系を抜け出して飛んで行くのに必要な速度を第3宇宙速度という.この値は にG= 6.67 x 10^-11m, と太陽の質量Ms = 2 x 10^30 kg, ,太陽と地球までの距離Rs = 1.5 x 10^11 m(1億5000万km, 光で8.3分かかる)を代入して v=(GMs/Rs)^1/2=29.8 km/sとなる。現在、1977年にアメリカが打ち上げたボイジャー1号ニューホライズンが太陽系を脱出しつつある。



9年6ヶ月のニューホライズンズの長い旅




NASAの発表した冥王星の最新映像−47億キロのかなたから4時間半かけて送られて来た。南半球東寄りに大きなハート型の地面がある。



NASAが今日発表した冥王星の地面ー3000メートル級の氷の山が見える



NASAが今日(2015-10-9)発表した冥王星の青空。冥王星は厚さ130 kmのすすのような微粒子で出来ており,これが地球の大気中の成分と同じように働き、青色の光を散乱させる。すすは大気の主成分の窒素とメタンが紫外線で分解されて複雑な化学変化を経てできるという。




さようなら冥王星



これからは「水金地火木土天海」になる。国際天文学連合は冥王星を太陽系の惑星の仲間から外すことを決定した(2006年)。下の図で2003年に発見された2003UB313(直径は2,400 km)より小さいことが決め手となった。といってもたったの80キロメートルだけどね。冥王星(めいおうせい、Pluto)は、太陽系の矮惑星 (dwarf planet) の1つで、海王星以遠天体 (TNO) のエッジワース・カイパーベルト天体 (EKBO) の冥王星族に属することになった。94番目の元素プルトニウムの語源や宇宙戦艦 ヤマト、セーラームーンそれにデズニーのキャラクターにもなっているのにね。寂しい!!(2008.11.2記す)




パーシヴァル・ローウェルによって存在が予想され、1930年2月18日にクライド・トンボーによって発見された。その直径は2,320 kmであり、月や木星の衛星であるイオ、エウロパ、ガニメデ、カリスト、土星の衛星であるタイタン、海王星の衛星であるトリトンよりも小さい。太陽の周りを回る公転周期は248年。 冥王星は最初に発見された海王星以遠天体 (TNO) であり、TNOの中でも特に大きい天体の1つである。このため1930年の発見時から2006年の国際天文学連合 (IAU) 総会で惑星の定義が採用されるまでの76年間、太陽系の第9惑星として扱われてきた。この総会では「矮惑星 (dwarf planet)」という新しいカテゴリが新設され、そこに属することとなった。また、冥王星がTNOの「新しいカテゴリの原型」であることも決定されたが、そのカテゴリの名称は未定である(混同されることがあるが、冥王星族とは別である)。



渋谷のプラネタニウムで行われた冥王星のお別れ会


冥王星あれこれ


1。「水金地火木土天海冥」と覚えてきたが、20年間は「水金地火木土天冥海」の時期がある。これは下の図のように冥王星の軌道が海王星の軌道の内側に入り込むからである。最近では1979年1月23日から1999年3月15日まで続いた。



2。自分自身の半分の大きさの衛星カロンがある。したがって、冥王星は衛星カロンとの2重星である。6.4日で冥王星の周りを1回転する。冥王星とカロンは二重惑星といったほうがいいかもしれない。両星の間隔は2万kmほどで、月と地球の距離38万kmよりかなり近く、冥王星からカロンを見ると、地球から見た月の7倍の大きさに見える。





カロン(Charon)はギリシャ神話の三途の川の渡し守の意味(ヘーえーっ、ギリシャ神話にも三途の川があるんだ!!)。

3。冥王星の表面は厚さ数キロメートルのメタンの氷で覆われ、その内側は約260キロメートルの層が水の氷で出来ている。さらに、その内側の中心核は水を含んだ岩石で出来ているとされている。->2015年7月にニューホライズンズが撮影。下の写真。

4。冥王星は自転軸を公転周期の1/4ごとに変えている。冥王星は発見された当時は南極を地球の方に向けていたが現在は赤道が地球を向いている。これは冥王星表面の氷のメタン面で反射する太陽からの反射光の強さの観測からわかった。

5。以前にも、惑星軌道を形成していなくて彗星の仲間ではないのではと観測された時期があった。こう主張するのは、米ニューヨークにあるアメリカ自然歴史博物館ハイデンプラネタリウムのディレクター、ニール・ド・グラス・タイソン氏で、「惑星としての動きなどが見られない」として、5年前から冥王星を惑星の展示から外し、太陽系の端にある彗星群(カイパーベルト)とひとまとめにして扱っている。

6.冥王星の軌道は他の太陽系惑星群がほぼ同じ平面内にあるのに対し、この軌道より17度傾いている特異な天体である。



7.  冥王星には5つの衛星(カノンchanon,二クスNix,ヒドラHydra、ケルぺスPS,スチュクスP4)があるが、軌道面は太陽方向に垂直に運動している。向きはすべて同じだが。



海王星の衛星トリトンの不思議な振る舞い(2006/8/31新設)



エッジワース・カイパーベルト天体 へ無人探査機「ニューホライズンズ」



冥王星へは8ヶ月前に 米航空宇宙局(NASA) が無人探査機New Horizonsを送っている。2015年に到着の予定である。 AdministratorとなるColleen Hartman博士は「太陽系の9番目の惑星(まだ僕達の仲間だったのだ!)探査に向けた前例のない旅が始まった。現時点で人類が冥王星について知っていることは、まるで1枚の切手の裏に書き込めるほどの、ごくわずかな情報量でしかないものの、New Horizonsのミッション成功後は、新たな情報が詰まった教科書を何冊も発表することができるようになるだろう」とコメントしている。下の写真は、ケープカナベラルでのNew Horizonsの打ち上げの様子と、冥王星での探査のイメージ図である。フロリダ州ケープカナベラル米空軍基地から「ニューホライズンズ」はアトラス5ロケットで打ち上げられ、約43分後にはロケット切り離しに成功した。打ち上げは当初17日に予定されていたが、強風と電源異常のため2回にわたり延期されていた。 ニューホライズンズは、69年にアポロ11号で3日間かかった月を、約9時間後に通過。約1年後には木星の重力を利用して、時速7万5600キロまで加速する。世界初となる冥王星探査では、本体だけでなく、衛星や外側の小惑星帯カイパーベルトなどを観測する計画だ。 太陽から遠く離れると太陽光発電が使えないため、ニューホライズンズにはプルトニウム電池が搭載されている。打ち上げが失敗した場合の環境汚染を懸念する声も上がったが、NASAは「事故でプルトニウムが漏れ出す確率は620分の1にすぎない」と、安全性を強調していた。それにしても、月まで9時間というのはものすごいスピードだ。探査機の名前の「ニューホライズンズ」を目にして、思わず中学校の英語の教科書を思い出してしまったが、あちらは NEW HORIZON(まだ同じ名前で出ている!)だが、こちらは複数形の New Horizons である。Horizonといえば「水平線」と覚えていたので、複数形はおかしくないか? と思って調べてみると、複数形の horizonsに は知識の限界といった意味があるようだ。





2006年のニューホライズンズ打ち上げの様子