後見制度の利用をお考えの方に(ご本人)

 後見制度のご利用をお考えの方に、まず現在どの程度の方が後見制度をご利用になっているかをお知らせしたいと思います。2008年12月の段階で任意後見・法定後見を合わせて、約20万人の方がこの制度をご利用になっておられます。
 少し前の数字ですので、現在(2011年10月)はさらに多くの方がこの制度を利用されています。制度が開始されて、10年ほどが経ちますが着実に利用者が増えていることが分かります。それでこの成年後見制度を安心して使ってくださればと思います。


 次に、なぜ後見人が必要なのかについて述べたいと思います。少し長いのですが日本公証人連合会のホームページから引用させていただきます。「我が国は,社会の高齢化が急速に進行中であり,現在65歳以上の人が2488万人おり,その総人口に占める割合は19.5パーセントを占め,実に5人に1人が高齢者という時代を迎えています。そして,今世紀半ばには,実に3人に1人が65歳以上という,超高齢化社会が到来すると予測されています。
 ところで,人間は,年を取ると,次第に物事を判断する能力が衰えてきます。これがひどくなると,認知症(老人性痴呆)と言われるような状態となることがあります。人間はつい,自分だけはぼける心配はないと思いがちですが,我が国の認知症高齢者は,160万人もいると言われています。そして,85歳以上の高齢者になると,実に,4人に1人に認知症が発症すると言われています。
 認知症に罹患して,いわゆるぼけてきますと,自分では,自分の財産の管理ができなくなってしまいます。また,病院等で医師の診断・治療を受けようとしても,病院等と医療契約を締結することもできないし,入院のための契約締結もできないし,施設に入ってお世話を受けようとしても,施設に入るための施設入所契約自体ができなくなってしまいます。介護保険を利用したくても,その手続をすることも大変の上,何より介護を受けるための介護サービス提供契約を締結することができない,ということになってしまいます。」

 
 このように、高齢になると判断能力が衰えるため、その人の代わりに契約を結んだり、財産を管理したり、尊厳を保って生活できるように見守る人が必要になります。それが後見人です。
 また、通常、後見契約を結ぶ時には委任契約を合わせて結びます(こちらをご覧ください)。そうすると判断能力があっても、体力が衰えてきたり、生活面で不安が強くなってきた時に、後見人がサポートを開始します。


 次に後見制度を利用するに当たって多くの方が不安に思われている点について述べたいと思います。
@お金がかかる。
A信頼できるか心配

 @については岡村行政書士事務所では月2万円から後見人を引き受けています。これは財産管理と月1回の訪問をセットにした料金です。これでも高いとお考えの方もおられると思いますが、安心して生活するための費用と考えてくだされば幸いです。費用の面でさらに詳しくはこちらをご覧ください。

 Aについては、まず後見人となる私について知っていただきたいと思います。岡村行政書士事務所では相談料は無料です。また宝塚市から車で1時間程度以内の場所であれば出張費もいただきません。ですから、ご自宅等に呼んでいただいて、何でもお尋ねください。そして私が信頼できると思われたなら、後見人として選んでください。しかし、もし、信頼できないとお感じになられたなら、お断りください。費用は全く発生しません。
 また、私の仕事にはチェックが入ります。依頼者の方が判断能力があるときには依頼者ご自身のチェックが、判断能力が衰えたきた時は、裁判所によって選任された任意後見監督人のチェックが入ります。どうぞ安心してご依頼ください。


 まだ判断能力があるうちに後見契約を結んでいただくなら、後見人はその方がこれからどんな生活を望んでおられるかをお聴きすることができます。例えば、最後まで自宅で暮らしたいのか、あるいは施設での生活を考えておられるのか、また、延命治療はどの程度望まれるのか、財産の処分はどうするのか、といったことです。
 きっと、ほかにも様々なご希望があることと思います。それを伝えていただければそのご希望にできる限り沿った形で後見人の仕事を行うことができます。
 また、どのような葬式をしてほしいのか、遺産はどのように分配するのか、さらに、遺品はどうするのかといったことは、一緒に遺言を作り、遺言執行者に指定していただくことにより、ご希望をかなえることができます。


 では、後見人を選ぶことは大変な作業のように思えるかもしれませんが、ぜひ判断能力のあるうちに、がんばって、ご自分が信頼できる人を選んでおかれてください。そうするなら、体力が衰えてきた時、判断能力が衰えてきた時にも、人生の残りの時間を安心して楽しむことができるに違いありません。 


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