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 Japan   

ロスト・イン・トランスレーション

この映画は、ある男と女が日本に来て、日本に触れ、(おそらく)恋に落ちて行くという、 はっきり言って、ストーリー性は特に何もない。

では、なぜこの作品がアカデミー賞受賞できたかというと、とてもユニークな価値観で日本を見ている点が受けたのだと思う。ユニークな価値観とはいっても、 西洋的価値観から見た日本であり、中国、インド、アフリカ出身の人が見ても面白いのかは疑問である。まぁそれはおいといて、 映画の中で二人が体験する事は日本にいる西洋人と共通していることから、監督か誰かが日本にある期間住んでいたのだと思う。 でなければ、監督はかなりいいセンスを持っている。というのも、私の職場にいる西洋人たちがよく言っている体験と似ているからだ。

この映画は興味深いが、残念なことにある一つの価値観で日本を見ているため、ごく限られた人にしか楽しめないかもしれない。特に、 日本に住んでいる西洋人には。しかし、、幾つかの点においては日本人である私にも新鮮だった。例えば、二人が焼肉に行ったあと「What kind of restaurant makes you cook your own food!(いったいどんなレストランが客に料理をさせるんだ!)」と言ったのがとても新鮮だった。 日本人が当たり前と考えていることが、彼らにはそうではない、ということがある意味いい勉強になるのではないかと思う。

この映画の中で、日本ぽいが日本ではない点が幾つかあった。未だに理解できないのが、二人がバーだか、クラブにいるとき、店員が急に BBガンか何かを打ち出したことだ。もし、あの意味がわかる人いましたら、ご一報ください。あと、センチュリーハイアット(?)のエレベーター内で、 なぜか葬式に行く女性がものすごい笑顔だったのがある意味不気味だった。なぜ?彼女は笑っていたのか疑問です。しかし、この映画でこのような 日本人にしかわからない変な点を疑問に思うが、映画「キルビル」ではなんとも思わないのがまたすごい。

キルビルTは日本が舞台であり、そうでないとも言える。これは西洋的価値観で見た日本ではなく、西洋的イメージを映し出したものである。 あれがおそらくタランティーノの世界であり、また日本から発信されるわずかな情報を元に作られたイメージの集大成でもある。映画を見れば、 海外でも知られている有名な日本の映画の、いわばパロディシーンが多いことがわかる。

今回の2本の映画は、どちらとも日本を題材に扱っているが、いずれも本当の日本を表現しているわけではない。しかし、ロスト・イン・トランスレーション では「西洋的価値観」からみた日本、キルビルTではイメージとしての日本であり、違った捉え方をしているものの、とてもユニーク作品となっている。

ただ、このような作品がヒットするにつれ、本当に日本というのはどこかに消えていってしまうような気がする。イメージが先行する現実、 つまりHyper-Reality(ハイパーリアリティ)の日本でしか人々に捉えられなくなるであろう。私は、「東京物語」のような日本のすばらしい映画もみてほしいと思う。

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