人間機械と失業 第三次産業革命からみた社会・経済論
       出版のエピソード 

 論文段階で、長崎の某商工会に見ていただいたが、「現在の減価償却資産の耐用年数に不満はない」 との返事だった。いくつかの政党や労働団体にも見ていただいたが、何の論評も無かった。存立に関わる問題であっても、あるいは、とるに足りない問題であっても論評するのがエチケットではないだろうか。


  耐用年数」 と中小・零細企業
 現在の、減価償却資産・「耐用年数」 は、現行法より2倍ぐらいの寿命がある。「インフレ」 の時代は、あまり問題なかったが、今日の 「デフレ」 時代には、中小・零細企業に不利になる。なぜなら、法定・「耐用年数」 を過ぎると、経費としての減価償却費は計上できない。長い目で見ると、税金の払いすぎとなる。
 株式会社の場合、過分の減価償却費は、個人企業のように個人の財布に入るものではなく、会社の財布に入り内部留保されるので、株主には恩恵はない。企業会計制度の盲点であり、労働時間短縮の足かせとなり、今日の歪んだ社会の原因となっている。

 国民が働いて生産した富を量る計器が、企業会計制度であり、その 「計器」 を構成している要素の一つが 「耐用年数」 である。
 ところが法律では、「税法に規定する耐用年数とは、その期間内で償却を完了させるということを意味するものではなく、減価償却費の額を算定するために必要な償却率を算出するための基礎となるものにすぎない」(平成13年10月23日裁決) となっている。つまり、企業会計制度は 「計器」 として使っているにもかかわらず、耐用年数の重要性は認めていないのである。

 数百万の失業者による歪んだ人件費。千数百兆円の減価償却資産・償却費のロンダリング。企業会計制度は、これらによって不正確なものとなっている。『人間機械と失業』 は、企業会計の基本を成す減価償却費と人件費の問題点を指摘している。この不正確な企業会計制度によって、銀行の不良債権問題や所得税の減少問題が発生していると考える。今日の、社会・経済の閉塞からの脱却は、国民が生産したものを正しく計算し・配分する 企業会計制度改革であり、その緊急性を論じている。

 長崎税務署長宛、論文を送ったが、返事はなかった。大蔵省主計局へも論文を送り、併せて、耐用年数の見直しはどのようなプロセスで行われるのか質問し、回答を求めたが返事はまだ来ていない。
 以上は、1999年秋から翌年の1月にかけて行なった。そして、2000年4月に地元の出版社・長崎出島文庫の編集長に、これまでの経緯なども含めて見ていただいたところ、「これは本に出来る」 ということになり、同年6月30日 『人間機械と失業 第三次産業革命からみた社会・経済論』 の出版となった。

 人件費と金利政策によるコストインフレ誘導 ⇒ 「インフレターゲット」
 金利政策で 「インフレターゲット」 へ誘導 下図を以って説明


 「インフレターゲット」 へ物価を誘導する方策
 生活必需品の普及度100%の社会に於ける、「インフレターゲット」 誘導の方法は、「人件費の上昇」 と、日銀の 「政策金利の上昇」。この二つの手法しかありません。

 人件費; 「人件費の上昇」 の手法は、労働力の需要供給の関係から、7時間労働制の制定と耐用年数30%伸長です。

 
利子; 「政策金利の上昇」 は、「ゼロ金利」 を廃止し、2〜3%の金利にする事です。又、膨大な国の借金・財政再建にも役立ちます。尚、金融制度を機能させるためにも耐用年数30%伸長が必要です。

 もう一つの 政策金利の役目とは何か
 それは、徴税の手段としての政策金利です。千数百兆円の預金利息に掛かる税金。日本は、20%の分離課税、アメリカなどは総合課税となっています。この税金によって、軍事大国アメリカは支えられているのかも知れません。一方、日銀と財務省は、2006年度中のゼロ金利政策の脱却を宣言しました。利上げすれば、デフレ脱却と、インフレターゲットへの誘導が可能になります。が、円高・ドル安による輸出不振による不況によって、銀行の経営危機や失業増大など、大きなリスクが待ち受けています。

交換価値 ( 労働価値説からの考察 )


“IT社会” 発展のために、7時間労働制・労働制度の改革と減価償却資産・耐用年数30%伸長 の実現を。

『人間機械と失業』

小学生・高学年から一般まで読める本




 ジオログ


世界の失業者数 (millions) ILO発表
Year 1993 1998 2003 2008 2013
Total 140.5 170.4 185.9 190.2 215
Youth, total 69.5 79.3 88.2
 社会・経済を第三次産業革命の観点から見るコンテンツ
1 グローバル化
2 トランジスタと産業革命
2-1 産業革命とは何か
3 アルゼンチンとアメリカ
4 朝鮮半島
4-1 東欧・ソ連の体制崩壊の原因
5 戦争のイベント
5-1 アメリカ・FRBによる錬金術
9 新・経済学理論
9-1 二つの労働人口
9-2 「商品の価値」とその値段
 9-3 インフレターゲットの必要性
9-4 「時短」・原資は 「耐用年数」 伸長で
9-5 ヒステリシス現象の正体
9-6 生活必需品の普及度100%
9-7 もう一つの “GDP”
9-8 性能価値論
14 香具師の手法
15 失業問題と少子高齢化
16 出版のきっかけ
17 ストレスと脳
18 1930年代の不景気
7時間労働制は何故必要か
6 失業者のサポート
7 慈善事業
8 貧困の鏡
10 ワークセェアリングの限界
11 企業会計制度の盲点
12 外形標準課税
19 企業財務のゆがみ
20 主計局と耐用年数算定
21 縮小する社会
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