人間機械と失業 第三次産業革命からみた社会・経済論
     トランジスタの発明と産業革命

 機械が人間に変身した社会

 米・数学者Norbert Wiener (ノーバート ウィーナー・1894−1964) は、1949年 『サイバネティクス』 という、機械が人間の領域に入り込んでくる可能性を論じた本を出版した。冒頭の部分で次のように述べている。

 『私は多年にわたり通信工学の諸問題を扱ってきた。この問題は様々な種類の通信機械の設計および研究へ進んでいったのであるが、それらの機械の或ものは、人間の行動をまねるこができ、またそのさい、人間がなしうる行動の本性の理解を助けてくれるという非凡な能力を示したのである・・・、いまや、これらの機械が人間の領分に侵入してくるときそれらのもつ勢力と、この新たな技術革命のもたらす諸帰結とを検討することが、さしせまって必要になっている』( 『人間機械論』 池原止戈夫・訳 )。
 この 「技術革命」 とは、今日で云う 『IT革命』 より、より広い概念の人間機械 (限定された選択肢で行動する人間と同じ行動の出来る機械) のことである。

 それから50年の今日、トランジスタの発明により彼の指摘は的中した。人間の奴隷より遥かにコストの安い人間機械 (人間をする機械) が人間社会で 「労働者」 として働きだしたからである。これによって、人間の労働力人口の減少が止めどもなく進むことは明白である。反面、余った労働力は失業者として放り出される。人間機械による 『人間の労働力の減少』 という明るい未来と、『失業者の増大』 という破局への突進、この二つの面をどう解決するかである。
 ウィーナーは、この、「諸刃の剣」 によって、低賃金労働者の増加と、失業者の増加・特に失業者の増加については、「失業増大は明白」 として、「1930年代の不景気さえ愉快な遊びのように思えるだろう」 と予言している。これらの予言も的中している。現在、日・米などの先進国では、数千万の不安定雇用労働者がいるし、失業者も増えつづけている。特に、失業者のサポートができない状態になると、社会は深刻なダメージを受けるだろう。
 ウィーナーは、「人間機械は、人間の尊厳のために利用するものであり、人間が機械になってはならない」 と主張している。

 『人間機械労働人口・論』 による産業革命の概念 【下図を以って説明とします】


“IT社会” 発展のために、7時間労働制・労働制度の改革と減価償却資産・耐用年数30%伸長 の実現を。

『人間機械と失業』

小学生・高学年から一般まで読める本




 ジオログ


世界の失業者数 (millions) ILO発表
Year 1993 1998 2003 2008 2013
Total 140.5 170.4 185.9 190.2 215
Youth, total 69.5 79.3 88.2
 社会・経済を第三次産業革命の観点から見るコンテンツ
1 グローバル化
2 トランジスタと産業革命
2-1 産業革命とは何か
3 アルゼンチンとアメリカ
4 朝鮮半島
4-1 東欧・ソ連の体制崩壊の原因
5 戦争のイベント
5-1 アメリカ・FRBによる錬金術
9 新・経済学理論
9-1 二つの労働人口
9-2 「商品の価値」とその値段
 9-3 インフレターゲットの必要性
9-4 「時短」・原資は 「耐用年数」 伸長で
9-5 ヒステリシス現象の正体
9-6 生活必需品の普及度100%
9-7 もう一つの “GDP”
9-8 性能価値論
14 香具師の手法
15 失業問題と少子高齢化
16 出版のきっかけ
17 ストレスと脳
18 1930年代の不景気
7時間労働制は何故必要か
6 失業者のサポート
7 慈善事業
8 貧困の鏡
10 ワークセェアリングの限界
11 企業会計制度の盲点
12 外形標準課税
19 企業財務のゆがみ
20 主計局と耐用年数算定
21 縮小する社会
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