人間機械と失業 第三次産業革命からみた社会・経済論
     経済学に於いて機械を労働人口とみなす考え方

 図解論文 ・ 『人間機械労働人口・論』

商品の『価値と価額』の考察

 「インフレターゲット」 へ物価を誘導する方法
  (1) 商品の価値 (性能価値) と その価格 (貨幣の量)
 色んなところで売買される商品は、人間的志向によって出来上がっています。従って、商品は人間的労働の固まりでもあります。
 この商品の価値は、価格(貨幣の量) で表されますが、その商品の価格 (貨幣の量) は、商品の価値に対して比例や反比例の関係にはなりません。
 例えば、8桁電卓を見てみましょう。(国の経済全体を、電卓に置き換えての論述とします)
 まず、2万円の電卓が発売されたとします。その電卓に含まれる人件費は1万円、その他の経費が1万円とします。その後、同じ性能の電卓が2千円で発売されたとします。この電卓に含まれる人件費は5百円、その他の経費は1千5百円とします。
  これら二つの電卓は同じ性能と使用価値です。ところが、先に発売されたものは2万円で、後からのは2千円です。
 つまり、先に発売された電卓から見ると、あとの電卓も2万円の価値があります。後の電卓から見ると先の電卓は2千円の価値しかありません。


 この場合、二つの電卓の価値 (労働の量) は同じなのに対して、二つの価格 (貨幣の量) がついたわけです。その理由は、後からの商品を安い価格で造ったからです。下記のような計算になります。


 先に発売された電卓 ・価格 (2万円)
  “人間の労働力”       1(人口)=1万円
   “その他の労働力” 99(人口)=1万円
    商品の価値⇒100(人口)
     1円当りの労働量⇒0.005(人口)
 価格2万円の労働量⇒0.005(人口)×2万=
 100(人口)

   同じく後の電卓・価格 (2千円) 
                 0.05(人口)=5百円
              99.95(人口)=1千5百円
    商品の価値⇒100(人口)
 価格2千円の労働量⇒0.005×2千=
 10(人口)

 (3) 「労働の量」 と その 「価格(貨幣の量)」 の関係
 最初の、原価2万円の電卓は、1年間に1万台売れていたとします。年間売上 (貨幣の量) は2億円です。次の新製品は、原価2千円ですが、5千円で売り出し、1年間に5万台売れたとします。年間売上 (貨幣の量) は2.5億円で、前年の1.25倍の売上です。
 最初の電卓の1万台の労働の量は、101×1万=101万(人口)。新製品5万台の労働の量は、101×5万=505万(人口) となり、電卓の労働の量は、5倍になりました。売上高 (貨幣の量) の増加 は1.25倍です。(商品の普及度が低い時代)

     「労働の量」の比率 ・・・・・・ 505万(人口)/101万(人口) = 5
     「価格(貨幣の量)」の比率・・・・・ 2.5億円/2億円 = 1.25

 さらに翌年、新製品を、原価の2千円で売り出し、10万台売れたとすると、売上高 (貨幣の量) は2億円です。前年比は、0.8となり、「貨幣の量」 は増えるどころか減少しています。しかし、電卓の 「労働の量」 は、2倍増えています。(商品の普及度が100%に近い時代では10万台が限界と仮定)

     「労働の量」の比率 ・・・・・・ 1,010万(人口)/505万(人口) = 2
     「価格(貨幣の量)」の比率・・・・・ 2億円/2.5億円 = 0.8

 (4) 「商品の価値」の増大と、「貨幣の量」 の増大は、比例関係にならない
 商品の普及度が低いときは、「商品の価値」 に比例して 「貨幣の量」 は増大しますが、商品の普及度が100%に近づくにつれ、逆に、貨幣の量は減少します。これがデフレ経済です。

 (5) 「貨幣の量」 の増大の必要性 ⇒ 「インフレターゲット」 へ物価を誘導
 商品の普及度が100%に近い時代では10万台が限界と仮定すると、「価格(貨幣の量)」の比率は、2億円/2.5億円 = 0.8となり、デフレとなります。この0.8を1.0にしなければなりません。その為には、原価を2千円から2千5百円に成るようにする必要があります。

     2千5百円×10万台 = 2.5億円
     「価格(貨幣の量)」の比率は、2.5億円/2.5億円 = 1

 つまり、「コスト・インフレ」 誘導です。
 7時間労働制の制定や減価償却資産の耐用年数30%伸長、政策金利の引き上げなどの実施で、人件費や金利などのコストを増やす事です。
 元々、色々の理由で起きるインフレも、結果的にはコスト・インフレに帰結します。商品の普及度が低い時代の金融政策による況不況のコントロールは、需要供給の関係によって、コストが変動するので可能でした。
 つまり、金利が低くなると、設備投資や雇用などの需要が増え、当然、商品の普及度が低い市場では、労働力不足による賃金や供給不足による物価は上昇し、商品コストは上昇します。
 しかし、商品の普及度100%の時代は、元々、労働力も含め、供給の側が、需要を充分満たせる社会です。このような社会では、政策金利を上げるとインフレ、下げるとデフレになります。昔とは逆の現象です。
 今日の時代の 「インフレターゲット」 誘導は、人間の労働力を適正にするための7時間労働制、金融制度を機能させるためにも耐用年数30%伸長、この、二つによって可能となるでしょう。



“IT社会” 発展のために、7時間労働制・労働制度の改革と減価償却資産・耐用年数30%伸長 の実現を。

『人間機械と失業』

小学生・高学年から一般まで読める本




 ジオログ


世界の失業者数 (millions) ILO発表
Year 1993 1998 2003 2008 2013
Total 140.5 170.4 185.9 190.2 215
Youth, total 69.5 79.3 88.2
 社会・経済を第三次産業革命の観点から見るコンテンツ
1 グローバル化
2 トランジスタと産業革命
2-1 産業革命とは何か
3 アルゼンチンとアメリカ
4 朝鮮半島
4-1 東欧・ソ連の体制崩壊の原因
5 戦争のイベント
5-1 アメリカ・FRBによる錬金術
9 新・経済学理論
9-1 二つの労働人口
9-2 「商品の価値」とその値段
 9-3 インフレターゲットの必要性
9-4 「時短」・原資は 「耐用年数」 伸長で
9-5 ヒステリシス現象の正体
9-6 生活必需品の普及度100%
9-7 もう一つの “GDP”
9-8 性能価値論
14 香具師の手法
15 失業問題と少子高齢化
16 出版のきっかけ
17 ストレスと脳
18 1930年代の不景気
7時間労働制は何故必要か
6 失業者のサポート
7 慈善事業
8 貧困の鏡
10 ワークセェアリングの限界
11 企業会計制度の盲点
12 外形標準課税
19 企業財務のゆがみ
20 主計局と耐用年数算定
21 縮小する社会
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