人間機械と失業 第三次産業革命からみた社会・経済論
      『労働価値説・性能価値論』

  『労働価値説・性能価値論』 性能価値


@ 商品(製品) の生産

 商品(製品) とは、「人間の労働」 と 「機械・設備、材料、光熱」 などの労働力による 「総労働量」 によって造られる 「性能具現物」 である。

 [商品(製品)の価値] とは、性能具現物の価値。性能価値。
『価値』 あれこれ


A 総労働量(性能価値) の内訳

 「原価部分の労働量」 と 「剰余価値部分の労働量」 とから成る。




B「商品の価値」と「剰余価値」 の内訳

 [商品の価値] には、販売価格と性能価値 の二つがある。

 [剰余価値労働量] は、「利潤」 と 「現物」 とに成る。


 商品 (製品) とは、性能具現物 (性能を具現する物) であり、Specification (仕様) で表現される。

 “ 性能 ”という熟語は、経済学ではあまり重要な扱いは受けていない。その証拠に、“ 効用価値論 ” はあるが、“ 性能価値論 ” はない。
 しかし、現実の社会では、商品を購入する時、どんなささやかな商品でも “ 性質と能力 ” を確かめながら、あるいは他の同類の商品と比較して購入している。

 「性能」と「効用」と言う二つの熟語の意味を調べてみた。日本語も英語も、この二つの熟語は明らかに違う概念を表している。【下表参照】

【性能】; 生まれつきの傾向と、ものごとを成し遂げる事のできる力。性質と能力。(カシオ電子辞書)

 Performance(演出)  ability(能力)  efficiency(性能)

【効用】; 役に立つ使い道。(カシオ電子辞書)

 use(使用) utility(実用) effect(効果) benefit(利益)

 経済学で、消費者が財やサービスを消費することによって得る主観的な満足の度合い。([ 大辞林 提供:三省堂 ] )


 すべての物資や商品は、「性能」 と言う価値を持つ 「性能具現物」 である。にも関わらず、「性能価値」 は何故か話題に上らない。商品の価値は、「価格」 で表されている。
  ※ 性能価値には、『耐用年数』 や『エコ』 も含まれる。

 すべての、製品や商品は “ 性能 ” を持っている。
 例えば、近くの山へ山菜を採って家で料理して食べたとする、と、山菜という性能の “現物” をタダ (厳密にいえば、原価部分の経費はかかる) で手に入れた訳だ。しかし、その山から山菜を採って生計を立てている人から山菜を買えば、お金を払わなければ成らない。
 つまり、お金を払って手に入れた山菜と、自分で山から取ってきた山菜と、性能は同じ筈だ。しかし、お金で買う山菜は “ 需要と供給 ” によって値段が変化する。【下図参照】

「性能価値」 そのものの数量は算出できない。しかし、商品(製品) を比較する事によって、相対値を算出できる。
例えば、地デジ・32型液晶テレビが “6万ポイント” とすれば、このテレビと同じ性能のテレビは “6万ポイント” の価値がある、と言う事になる。
 この、“6万ポイント” の価値のテレビは、6万円で売られていたが、2年後には4万円で売られるようになった。製品コストが下がったからだ。
 しかし、価格は下がっても、この32型テレビは “6万ポイント” の 「性能価値」 がある筈だ。

 従って、2年後に、“6万ポイント” の 「性能価値」 を4万円で手に入れた消費者は、“2万ポイント” の 「性能価値」 をタダで貰った事になる。
 つまり、“グリコのおまけ” みたいな格好になるのだ。【下図参照】


 労働者は消費者でもあるので、この恩恵を受ける。「マルクス経済学」 の云う “搾取される労働者” にもだ。
 ついでに言うと、「マルクス経済学」 では、『“商品の価値” は共産主義社会になると消滅する』 としているが、そんなことはない。又、「人間機械」 の出現によって労働力が過剰になって、生身の人間が排除されだすと、デフレ経済となり、商品のコストは減少し、物の値段は下がる、が、この事を、「マルクス経済学」 は指摘しているのではない。
   ( 参照 : やすいゆたか http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/2663/tanabetaidan/12.htm )

 デフレ経済になると、政府が、「赤字国債」 でばら撒いたお金は、銀行に溜まっていき、銀行は、預金の勧誘をしなくなった。そこで、「インフレ・ターゲット」 の必要性が出てきた。
 その方法は、一人ひとりの労働力を小さくする 『7時間労働制の施行』 をし、失業を無くす事によって、「コスト・インフレ」 指向にするのである。第三次産業革命 (人間機械) は、労働力の性能も増大させ、それは、失業者の増大となって表面化しているからだ。


 人類は、第三次産業革命 (人間機械) によって、「生活必需品の普及度100%」 の膨大な 「性能価値」 を生み出す社会を実現したのだ。【下図参照】







 マルクス経済学の 『使用価値論』 は間違い

 マルクス経済学では、交換価値(こうかんかち、value in exchange,exchange value)とはある商品の使用価値がその他の商品の使用価値と交換される場合の比率に現れる価値量を指す。[『ウィキペディア(Wikipedia)』] としている。


 この、マルクスの “使用価値論” が如何に間違っているかを考えてみました。

 誰もが商品を購入する時は、その商品の “効能書き” や “説明書” を見たり聞いたりして、購入して使用します。
 もし、衝動買いして、実際使用してみると、予想していたような性能が無かった為、使い物にならなかった、と成りかねません。余談ながら、結婚する時、“男なら誰でもいい” という女性はいないでしょう。やはり、“性能価値” です。

 このように、生産された商品には、性能が元々予想 (計画) されていて、その性能具現物が商品です。また、ある性能を持っているからこそ、その商品を使用するわけで、どんな性能があるか分からない物を買うバカはいないでしょう。

 使用価値をいくらいじっても “交換価値” に結びつくファクターは無いし、仮に、使用価値を “商品の価値” だとしても、“交換価値” とのファクターは無い。

 “交換価値” は上図にあるように、
   ( 原価労働量 + 利潤労働量 ) の価格 = 交換価値
となります。

 

“IT社会” 発展のために、7時間労働制・労働制度の改革と減価償却資産・耐用年数30%伸長 の実現を。

『人間機械と失業』

小学生・高学年から一般まで読める本




 ジオログ


世界の失業者数 (millions) ILO発表
Year 1993 1998 2003 2008 2013
Total 140.5 170.4 185.9 190.2 215
Youth, total 69.5 79.3 88.2
 
社会・経済を第三次産業革命の観点から見るコンテンツ
1 グローバル化
2 トランジスタと産業革命
2-1 産業革命とは何か
3 アルゼンチンとアメリカ
4 朝鮮半島
4-1 東欧・ソ連の体制崩壊の原因
5 戦争のイベント
5-1 アメリカ・FRBによる錬金術
9 新・経済学理論
9-1 二つの労働人口
9-2 「商品の価値」とその値段
 9-3 インフレターゲットの必要性
9-4 「時短」・原資は 「耐用年数」 伸長で
9-5 ヒステリシス現象の正体
9-6 生活必需品の普及度100%
9-7 もう一つの “GDP”
9-8 性能価値論
9-9 集音器 (補聴器)
14 香具師の手法
15 失業問題と少子高齢化
16 出版のきっかけ
17 ストレスと脳
18 1930年代の不景気
7時間労働制は何故必要か
6 失業者のサポート
7 慈善事業
8 貧困の鏡
10 ワークセェアリングの限界
11 企業会計制度の盲点
12 外形標準課税
19 企業財務のゆがみ
20 主計局と耐用年数算定
21 縮小する社会
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