人間機械と失業 第三次産業革命からみた社会・経済論
        非情な戦争までも政略に使う軍事大国 

戦争のイベント

 今、世界は、未曾有の失業増大と、国・地方の財政危機、この二つが破局へ向かって進行している。車でいえば、車が大きな溝にはまりこんで、ハンドルがきかない状態で、「失業」「財政危機」 という谷底へ向かって、突っ走っているのである。これは、科学の発展による人間機械の労働力増加によって、人間の労働力が駆逐されることから、引き起こされたものである。
 現在 (2003年) 世界の失業者は、 1億8,590万人である。この数字は、日本とイギリスの総人口に匹敵する。これに対して、世界の指導者の中には、戦争という 「イベント」 を計画し、国民の目をこれに向けさせ、ごまかそうと企んでいる。そして、戦争には犠牲者がでる。その犠牲者の数と交通事故による死者数とを比べている政治家もいるようで、大儀の無い政略戦争が見て取れる。犠牲になった人は実に可哀想だ。

 20世紀初頭から始まった第一次・二次の世界大戦は、資源と労働力の略奪が戦争の目的であった。しかし、現下の第三次産業革命の社会は、略奪の時代ではないし、又、その必要もない。それは、生活必需品の普及度・100%という、絶対的な幸福の時代だからである。従って、今日、戦争の目的はお互い無い。ユーロ圏の拡大もその表れだと考える。
 そういう時代に、イラクとか北朝鮮が戦争を仕掛けてくるようなことを発言して、「戦争のイベント」 に国民の関心を集めるやりかたは、深刻な失業問題を国民の目から遠ざける香具師の手法である、と同時に政略戦争がもたらす害悪は、倍加して跳ね返ってくる筈である。


 先進国は失業の大量製造装置

 いま、「西側」 の指導者は、自由の名のもとに、深刻化する失業問題を黙視している。
 先進国の社会は、いまや失業の大量製造装置となっている。駆逐された人間は、論理的には 「ペット人間」 とか 「野良人間」 とならざるをえない。
 そしてイラクでは、「西側」 の資本主義を押し付ける占領統治が行われている。その刑務所で起きた虐待事件の光景は、「ペット人間」 を見るようだ。

 失業の大量製造装置を持ち込み、「ペット人間」 へと追いやるようなことをしていては、イラクの人々は失望するだろう。なぜなら、イラクの人々はイスラムの社会制度をもっているからである。従って、西側の社会制度を定着させるには、イスラムの社会制度より優れていなければならない。
豊かな社会の 「ペット人間」 増大の流れー失業問題を解決しない限り、イラクの悲劇は終わらない。

 軍需産業のための戦争?
 アメリカの軍事費は年間44兆円 (4,200億ドル) 位で、日本に直すと19兆円ほどになる。膨大な軍事には、軍需産業が根付いている。この、大きなウエイトを占める軍事予算を減らすと、即、失業が深刻化する。従って、軍事の必要性を説くために、敵を作り、戦い、軍需物資を戦争と言うドブに捨てるのである。アメリカは税金の取り方が上手だと言われている。経済の舵取り名人と言われた、FRBのグリーンスパン前議長も、徴税側のその一人かも知れない。

 1980年代に入ると、時代は 「デフレ・モード」 になった。しかし、アメリカは 「インフレ懸念」 を口実に政策金利を法外に上げ続け、金融資産からの莫大な税収を得た。2004年6月から再び政策金利を上げ始め、2006年3月にはフェデラルファンド FF) 金利の誘導目標を0.25%引き上げ、年4.75% (公定歩合5.75%) とした。FOMC終了後に発表した声明では、インフレ圧力の高まりを警戒し、利上げ継続の可能性を示唆。しかし、「デフレ・モードの時代」 にインフレは無く、政策金利の役目は 「インフレターゲット」 誘導であろう。が、その金利は2〜3%が妥当である。預金利息に掛かる税金は、日本は20%の分離課税、アメリカなどは総合課税となっている。(政策金利の低い時は税収が落ち込んでいるのが、下図のグラフを見れば分かる)

 参考資料(経済産業省) ; アメリカ財政・歳入の推移

 参考資料(日銀) ; 政策金利


“IT社会” 発展のために、7時間労働制・労働制度の改革と減価償却資産・耐用年数30%伸長 の実現を。

『人間機械と失業』

小学生・高学年から一般まで読める本




 ジオログ


世界の失業者数 (millions) ILO発表
Year 1993 1998 2003 2008 2013
Total 140.5 170.4 185.9 190.2 215
Youth, total 69.5 79.3 88.2

社会・経済を第三次産業革命の観点から見るコンテンツ
1 グローバル化
2 トランジスタと産業革命
2-1 産業革命とは何か
3 アルゼンチンとアメリカ
4 朝鮮半島
4-1 東欧・ソ連の体制崩壊の原因
5 戦争のイベント
5-1 アメリカ・FRBによる錬金術
9 新・経済学理論
9-1 二つの労働人口
9-2 「商品の価値」とその値段
 9-3 インフレターゲットの必要性
9-4 「時短」・原資は 「耐用年数」 伸長で
9-5 ヒステリシス現象の正体
9-6 生活必需品の普及度100%
9-7 もう一つの “GDP”
9-8 性能価値論
9-9 集音器 (補聴器)
14 香具師の手法
15 失業問題と少子高齢化
16 出版のきっかけ
17 ストレスと脳
18 1930年代の不景気
7時間労働制は何故必要か
6 失業者のサポート
7 慈善事業
8 貧困の鏡
10 ワークセェアリングの限界
11 企業会計制度の盲点
12 外形標準課税
19 企業財務のゆがみ
20 主計局と耐用年数算定
21 縮小する社会
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