東京実行委員会代表挨拶(呼びかけ文)

 1991年、金学順さん(韓国)の勇気ある発言をきっかけに、戦時下における日本軍「慰安婦」制度 の存在、隠蔽されていた事実が次第に明らかになると同時に、次々と名乗りをあげた被害女性たちの「声」に耳を傾けようとする様々な支援活動や研究調査などがスタートしました。被害女性による日本政府を相手取っての裁判が展開され、国連の人権委員会においてもこの問題が取りあげられ、日本政府が早急に解決すべき問題として積極的な支持を受けました。2000年には東京で女性国際戦犯法廷も開かれ、この問題を解決しようという国際的潮流も生まれました。そして「歴史の問題」、「政治の問題」、「女性の人権問題」などをはじめとしたさまざまな課題を私たちに向かって今も問いかけ続けています。

 しかしその一方、「慰安婦問題」に対する人々の関心は時を追うごとに薄れつつあります。そして何より重要な被害当事者たちの求める日本政府による公式謝罪と法的賠償は、今もなお実現されていません。この間多くの被害女性たちが亡くなり、癒える事無い傷を負った生存者たちに残された時間も限られています。

 これは被害女性達が解決すべき問題ではなく、過去においてすでに清算された問題でもなく、今の日本社会を生きる私たちが考え取り組んでいく問題です。私たちはこのことを多くの人々に問いかけるとともに、問題解決に向けてみなさんと一緒に取り組んでいきたいと考えています。そのことが被害女性たちの「声」に応答することにつながると考え、この証言集会を開くに至りました。この負の遺産を放置し続けることは、私たちの未来に禍根を残すことであるということに私たち自身が気づかなければなりません。

 日本軍「慰安婦」被害女性たちによる証言集会を日本各地で同時に開くことで、多くの人々にこの問題と被害女性たちの現状を伝え、日本政府による公式謝罪と法的賠償の実現に向けて、メディアも通して社会に広くアピールしたいと考えています。この大きな目的を実現するためにも、多くの方々の協力が必要です。私たち一人ひとりが動かなければ、なにも解決していくことはできません。ここに共に問題意識を持ち動き出す仲間たちがいます。是非、この企画に参加・協力してください。よろしくお願いいたします。

代表 酒井


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