++微熱タイムス++

[No.010] SAKANA

2008/04/19@京都・SOLE CAFE 18:00開場 19:00開演
出演:SAKANA


SOLE CAFEにてSAKANAのライヴ。お客さんは狭い店内に40人ほどみっちり、そのうち半分が自分と同世代かその下という慣れない事態に(笑)。お洒落な女の子(芸術系もしくは文系!?)が多かったですね、さすがSAKANA。それにしても、SAKANAをみんなどうやって知ったんでしょうか?おそらく青山陽一(弾き語りやるならSOLE CAFEオススメですよ)ラインでSAKANAに辿り着いたのは、一緒にいた僕とPさんとMさんだけでしょう(笑)。生まれて初めて観るSAKANAは分かってはいたけどやはり素晴らしかったです。ふわりと始まってふわりと終わりましたが、終始夢見心地でいつまでも観ていたかったです。まずは、二人のギターの絡み合いの美しさ。ポコペンさん(ゴツくて男前なフルアコ)はベースラインを弾きながらリズムもしっかり刻み、そこに西脇さん(いい感じにチープな風合いのリッケンバッカー)が彩りと憂いを色づけしていきます。たった2本のギターだけで演奏も極めてシンプルなのに、こんなにも色鮮やかな音世界が生まれるのかと感動しっぱなしでした。そして、ポコペンさんの歌の力強さ。決して力んでるわけではなくとても自然なのに歌い始めた瞬間に心をガシっと鷲掴みにされ離れません。何より彼女の歌声には生命力をズシリと感じます、汗を流しながら一歩一歩地を踏みしめる足取りの重みというか。つまり歌声がもうすでに人生を語っている、そうポコペンさんは生粋のブルースシンガー。震えました。とまぁ演奏中はとにかくカッコ良いポコペンさんですが、喋るとお茶目な感じでキュンときました。西脇さんの演奏を失敗した時のうなだれっぷりも微笑ましかったです。いいコンビですね(羨)。【ライヴ】

[No.009] あおやぎとしひろwith藤井貴子

2008/04/18@京都・拾得 19:00開演
出演:あおやぎとしひろ/藤井貴子


拾得に藤井貴子さんとあおやぎとしひろさんのライヴを観に行く。漬物ピラフで泡盛水割りチビリチビリしながら開演を待っていると、拾得のスタッフさんに松倉如子さん&渡辺勝さんのライヴ@わからん屋是非来て下さいと宣伝される(僕だけに)が、5月18日は拾得にいるのですいません(観たいけど)。あおやぎさんの心強いサポートを得て、藤井貴子さんはますます堂々とした歌い手さんに。本当に幸せそうに心を込めて歌う彼女の姿はサンディー・デニーみたい、母性を感じる大らかな歌声も素敵です。ジョニ・ミッチェルに憧れてダルシマーという楽器を演奏していました。素朴なハープのような音がします。一方、あおやぎさんは鉄のギターを弾きながら骨太な歌、ブルースが胸に沁みます。生前交流のあった高田渡さんの歌を3曲演奏してくれました。うち1曲は「スカンポ」という曲でしたが、スカンポとはイタドリの別の呼び名だそうで、初めて知りました。僕が子どもの頃はイッタンドリとかイッタンドーリとか言ってたような気がしますが、あの酸っぱさは今でもはっきり思い出せます。そんな懐かしく優しい気持ちになるライヴでした。【ライヴ】

[No.008] 西村哲也&マーシーホテルwith青山陽一

2008/03/21@東京・赤坂グラフィティ 18:30開場 19:30開演

出演:西村哲也&マーシーホテル
   [Bass 大田譲(From CARNATION) Drums 夏秋文尚
    Keyboards 伊藤隆博 Violin 美尾洋乃]
共演:青山陽一


ていうか、グランドファーザーズ!!!!!!!!!!!!

[No.007] CLOCKWORK PORK PIE HATS×Mio Fou

『METROTRON RECORDS tidings of spring tour』
2008/03/09@京都・拾得 18:00開場 19:00開演

出演:CLOCKWORK PORK PIE HATS(G.西村哲也 B.中島かつき Dr.五十川清 Key.大前チズル)
    Mio Fou(美尾洋乃+鈴木博文)


ポークパイハッツはいつも通りのグルーヴィーでゴキゲンなステージ。何と言っても1曲目にいきなり代表曲「HEY HEY」(五十川さんの水牛の群れが突進するようなドラムがカッコ良すぎ!)を惜しげもなく持ってこれるのがポークパイハッツの強み、そこからもテンション下げることなく一気に突っ走る。初披露のファンキーな新曲「グラスマン」ではベース中島さんの超ブリブリなチョッパーベースソロが追加され、これでついに4人全員に見せ場ができる。ますます磨きがかかったコーラスワークと大前さんキーボードの時に熱く時にメロウな響きが実にいいスパイスとなって、お世辞抜きに本当に手がつけられない凄いバンドになってきた。そんな頼もしい仲間をバックに、当然のごとく西村さんのレスポールは今宵も狂い咲きなのです。ポークパイハッツは小さなハコがよく似合う、キング・オブ・パブロック!そう言ってしまいましょう。

生まれて初めて観るミオフー。もはや拾得は自分の家みたいな感覚なので、博文さんと美尾さんがすぐそこにいるのが何だか不思議な気分。ミオフーはレコードでもすでに圧倒的な世界なのだけど、生演奏はさらに異次元な世界へ。音数が極めて少ないのに無限に広がるイメージ、まるで水墨画のような音楽。目を瞑りながら音に身を委ねると、気が付けば僕は月夜に照らされた湖のほとりにやって来ていて、音がぽつりぽつりと鳴らされる度に少しずつ水面に映るその光の方へ近づいていく・・・そして、首まで水が浸かったところでドキッとして目を開ける。とても心地好いのだけど、同時にかなり危険な世界でもある。そんな妖しい魅力に僕はすっかり心惹かれた。本当に素晴らしかった。

アンコールは、とにかく西村さんの曲で博文さんがベースを弾いているというシーンにグッときた。
静かに深く印象に残るライヴだった。
【'08/04/04・ライヴ】

-演奏された曲目(順不同)-
CLOCKWORK PORK PIE HATS:「Hey Hey」「Good Bye」「グラスマン(新曲)」「Lost Sunday(新曲)」「キッチン・ミュージック」「Snowbird」「幸せな人生」「ひまわり」「何でもいい」「Electric Rubber」
Mio Fou:新旧取り混ぜ、セカンドからはほぼ全曲演奏したような
〔アンコール〕Mio Fou+西村哲也:「悲しみのキトゥン」「Unicorn」「銀の蜂」

[No.006] 『流れ星老人』 GRANDFATHERS

青山陽一に西村哲也に大田譲(現カーネーション)。流行からドロップアウト僕の音楽的感性の捩じれは半分以上彼らのせい、つまり罪な人たちゆえに偉大な人たちが集い創り上げた果てしなくイカれイカしたロックバンドがグランドファーザーズ。これはそんな彼らの唯一のアナログシングル盤('88年作ナゴムレコード)、当然名作なのです。A面「流れ星老人(さよなら、グランドマザーズ)」はグランドファーザーズなだけにお爺さんの歌、しかも出だしが“消化の良いもの食べて”だなんて、彼らの頭の中にヒットチャートという言葉は無かったのでしょうか(笑)。それはともかく。あともう少しで命尽き果て天国に旅立つ正直じいさんのお話、とても悲しい物語なはずなのに妙に爽やかな印象を受けるのは一体なぜ!?ストーリーテラーとしての青山さんの奇才ぶりはすでに爆発しております。そんなユーモラスな詩が変テコポップなメロディーと絶妙にブレンドされ、ズシリとアーシーなバンドサウンドと共に足元からじわじわとハートに染み込んでくるものだからまぁ大変、すっかり病み付きになっていました。そう、今日より明日グッとくる名曲であります。B面「イエロー・マイ・ブレイン(ボク達だけが知らない2、3の事柄について)」もそのタイトルの通り、脳みそがとろけるようなサイケなナンバーでこれまた力作、とりわけ怪しく美しい響きのギターアンサンブルとおどろおどろしいコーラスワークに注目でしょう。そして、アナログの音はやっぱり太い!このツインドラムの迫力はCDではなかなか体感できないです。【'08/03/03・レコード】

[No.005] 『Cahoots』 The Band

世間的に恐ろしく評価の低い4枚目のアルバム('71)。僕は天邪鬼なのかしらん?まぁ天邪鬼なんだけども、それにしてもどこが悪いのかサッパリ分からない。だって、ザ・バンドの中で一番多く聴いているレコードなんだもの。いやまぁ、とんでもなく凄い作品はすぐにお腹一杯になるのであまり何度も聴きたいと思わない、と言うことはそんなに凄くない作品だから何度も聴いているのかもしれないな(笑)。とにかく、評価と好きは全く別物なのである。アラン・トゥーサン(「Life Is Carnival」)とヴァン・モリソン(「4% Pantomime」)を迎えた2曲はやたらテンションが高く人気高し、それ以外は確かに地味な印象がある。だからどうした、その地味な曲の方になぜか僕は惹かれる。特にLPでいうところのB面がお気に入り、ぼんやり漂うやさぐれた倦怠感が妙に心地好い。「Shoot Out In Chinatown」のインチキ臭い中華風アレンジや「Volcano」の無理矢理ファンキーなホーンセクション等そりゃどうなの?とツッコミたい瞬間もあるけれど、それもすぐにチャーミングにすり替わる。そして、私的ハイライトは間違いなく「The Moon Struck One」、完全に疲れ切ってるのに異常に美しい奇妙な曲。二日酔いの朝のようなリチャードの気だるい歌声とガースのヒョロヒョロ千鳥足なキーボードの音色に意識が遠のき、気がつけば涙。【'08/02/26・レコード】

[No.004] 『アウト・オブ・マインド』 加川良

'74年発表のロードソング集。“ほんとこの先僕は 何をすればいいのかね 落ちつかないんだ”と切実に歌う加川青年(27歳)の漠然とした不安はそのまま今の自分(28歳)にも当てはまり他人事とは思えず、おお同士よ「ラブ・ソング」。しゃがれ声で呟く“夜風が身に泌みる”とにかく染みて沁みる。ずっと独りは淋しくて嫌だけど、でもたまには独りに浸りたいときがある。そんな時に聴く「こんばんわ お月さん」。それでもやっぱり夜が明ければ旅に出る、「あした天気になあれ」を口ずさみながら。この道のずっと先に希望が待っているのかどうかなんて行ってみなきゃ分からないのさ。人生の旅行鞄にずっと入れておきたいレコード。(↑の写真は裏ジャケの大笑いする鈴木茂さん。鈴木茂&ハックルバックがスライドギター唸りまくりの激ファンキーな演奏を聴かせる「2分間のバラッド」「かかしのブルース」も要チェックやで!)【'08/02/26・レコード】

[No.003] 『Motherly Made-up』 西村哲也

愛おしいと言えば。元グランドファーザーズ、現在京都在住のユニークなギタリストであり素晴らしきシンガーソングライター、西村哲也氏の2nd宅録CD-R(’99年作)なのです。西村さんはHPの解説でこの作品は新曲+1作目のアウトテイク集で多少印象が薄いと仰ってますが、いやいやそんなことはなく、それゆえのとっ散らかり感がかえって面白い、と同時に、こんなにバラエティ豊かな楽曲が揃っているアルバムはなかなかないぞと西村さんの引き出しの多さに心底驚いたのでした。トッド・ラングレン風疾走エレポップ「Watergun(And Baby Cowboy)」→ライヴでお馴染み名ギターポップンロール「Electric Rubber」→まさかのモンドミュージック「My Doggy Day」→ジョージ・ハリスンなエキゾチックフォークロック「If I Was Free」→・・・とめくるめく展開に笑いが止まらないのです。あと、いかにも“宅録”チープなサウンドも私的にポイント高し、独特のキュートさがあります。チープなだけに細部まで神経を巡らせひとつひとつ丁寧に作り込んでいるのがよく見え、その奥にある音楽愛や想いまでもダイレクトに感じられる、とても機械っぽいのですがとても人間味のある音なのです。というわけで、僕はこれをいつでも手の届く場所に置いているのでした。カーネーションよりも直枝政広『HOPKINS CREEK』を偏愛している人にオススメ。【'08/02/25・レコード】

[No.002] 『Hums of the Lovin' Spoonful』 The Lovin' Spoonful

昨日購入、'66年USオリジナル盤(カーマ・スートラ)。音は抜群にノイズ混じりだけど、そんなノイズまで愛おしいね、どうしてもアナログで聴きたい逸品。素敵なポップソングはスプーン1杯分の時間があれば充分なのさ、もう終わっちゃうの?続きが聴きたいよイケズ、それもいわゆるひとつの魔法であります。彼らの音楽にグッドタイムミュージックと実に人懐こいニックネームがついておりますが、よく聴くとイタズラ心満載で隠し味程度だけどちょっぴりサイケな香りもする奇妙なポップスがズラリ、やる気があるんだかないんだかな腰砕け感も憎めないのです。彼ら最大のヒット曲「Summer In The City」始め「You And Me And Rain On The Roof」「Nashville Cats」「Full Measure」のシングル曲も当然良いですが、ほんわか陽だまりポップ「Lovin' You」酔いどれビートルズ風「Darlin' Companion」怪しげな倦怠感「Coconut Grove」がとりわけ気に入っております。あと、スライドギター好きとしては「4 Eyes」にぶったまげて、お茶こぼしました。あっ。最近紙ジャケ化されたことをたった今知ったのでした。【'08/02/25・レコード】

[No.001] 『Born 2B Blue』 Steve Miller

記念すべき第一回目はドカンと一発景気のいいトロトロにメロウなやつを(?)。まぁ寒い冬真っ只中ですし、バレンタインデームードの残り香漂う今日この頃ですし、ていうか最近ずっとこればっかり聴いているってだけなんですけど。どこまでもイカした伊達男ロッカー、スティーヴ・ミラーがジャズやR&Bのスタンダードナンバーをいなせにカヴァーしたソロアルバム('88年発表)。スムースジャズ?AOR?ジャンルのことはよく分かりませんが、80's特有のリヴァーヴの効いたサウンドとバッチリはまってすこぶるロマンチックでムーディーなオトナの世界、憧れちゃいます。渋くキメキメなギタープレイも然ることながら、何と言っても歌がたまらなくカッコイイ!痺れます。男らしいんだけどちょっぴり女々しさがあったり、無骨なんだけどいい塩梅にルーズ、ホントもうセクシー極まりない歌声で反則としか言いようが無いです。スティーヴ・ミラー作品では最強のポップンロール『ジョーカー』や『鷲の爪』も勿論大好きですが、そんな魅力的な歌が心ゆくまで堪能できるこれが一番好きかもと言ったら怒られるでしょうか・・・。A面1曲目「Zip-A-Dee-Doo-Dah」は気になるあの娘を落とす最終兵器となること間違いナシ。【'08/02/21・レコード】

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