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[No.020] 『ひとりぼっちのマチャアキ』 堺 正章

体育座りでふぅと静かに煙草を一息、虚空を見上げる何とも寂しげな目・・・マチャアキよ何想う?ひとりぼっちの君、ひとりぼっちの僕。きっと君は大金持ちだけど、とても他人とは思えない。嗚呼、なんて素晴らしいジャケットなのだろう。これは未CD化だそうだが、CDサイズじゃこの哀愁は伝わらない。勿論、アルバムの内容も負けじと素晴らしい。オリジナルシングル曲とヒット曲のカヴァー半々の構成で、やはりオリジナル曲の出来が圧倒的に良いのだけど、とは言え、カヴァー曲ではマチャアキの歌の上手さを心ゆくまで堪能できる。気持ちが入り込んだ「遠くへ行きたい」なんて暗すぎて死にたくなる(笑)、まぁ次の軽やかな「どうにかなるさ」でホッと救われるのだけど。マチャアキの切なくもカラッとしたソウルフルな歌声は今宵もひとりぼっちの僕の心に沁み渡る。'71年作。【レコード】

[A]さらば恋人/遠くへ行きたい/どうにかなるさ/雪が降る/朝の手紙/恋人なんかすてちまえ
[B]青空は知らない/見上げてごらん夜の星を/気らくに生きよう/わかっているよ/涙から明日へ/さよなら

[No.019] Rom Chiaki/松前公高/西村哲也

2008/08/05@京都・拾得 17:30開場 19:00開演
出演:Rom Chiaki(テルミン+mini moog Voyager)
   [w/西村哲也(g)、夏秋文尚(per)]
    松前公高
    西村哲也


テルミン奏者ロムチアキさんの久々の京都ライヴに西村さんが参加されるということで行ってきました。テルミンを生で見るのも初めて生で音を聴くのも初めてということで非常に楽しみにしておりましたが、ステージ上にはデーンと仁王立ちのテルミンだけでなく、普段なかなかお目にかからないあらゆるところからコードが飛び出てる電子楽器だらけで、一瞬軽く眩暈がするも、まったくどんなライヴになるのか予想がつかずワクワクが止まりません。そんなレトロフューチャーな風景を眺めながら漬物ピラフとキリンラガー、誠に旨し。

トップバッターは西村さん。Tシャツ短パンという夏真っ盛りな格好に、本日のギターはピンクペイズリーのテレキャスター。セットリストはこんな感じでした、「キャンディ」「Poor Boy」「グレートフルハウス養老院」「Golden Years」「牛の群になって走る」「京都アンダーグラウンド」「Little Horses On The Moon」(1曲目はソロ弾き語り、2曲目で夏秋さん(電子ドラム)が加わり、3曲目以降はさらにロムさんも加わり3人で)。電子音楽会ということで、西村さんは一体どのようなアプローチで攻めてくるのか注目していたのですが、いつも以上に渋く泥臭い選曲でビックリ(もっとポップなものをやるのかと思ってた)。とは言え、テルミンをヴァイオリンやペダルスティールみたいにカントリー音楽の楽器のように使っていて、なるほどその手があったか!と思わず膝を打ってました。そして、今日演らなかったらいつ演る!あのドロドロのインスト「京都アンダーグラウンド」演ってくれましたよ。この3人が揃わないとまず演奏出来ない曲なので、聴けてラッキー嬉しかったです。この曲や最後の曲もそうですが、この日はプログレギタリスト西村哲也の顔が至るところで飛び出し、そういう意味でもレアでしたね。きっと西村さんも相当楽しかったんじゃなかろうかと。ちなみに、今日の脱力MCは夏秋さん宅の玄関で出会ったメロトロンの衝撃を曲が終わる度にしておられました(笑)。

次は、松前公高さんソロ。元きどりっこ、最近ではあの「おしりかじり虫」の作編曲者として有名な(って、それは言わない方がいいのか・笑)大阪在住のシンセサイザー奏者。ビール飲みながら愉快なお喋り(自称“テクノ界のさだまさし”だそう・笑)とバリバリでクールなテクノポップ、そのギャップがいとおかし。演奏の際、松前さんの手元を拾得のスクリーンと言う名の壁(笑)にビデオカメラで映していたのですが、もう何をやってるのかさっぱり分かりません。右手で鍵盤を弾いて、左手でいっぱいあるツマミをあっち捻ったりこっち捻ったり忙しいこと。主要なツマミは3つあって、真ん中のはおそらくボリュームだろうな、それくらいしか謎は解けませんでした(それも当たってるのか不明ですが)。やっぱり夏はテクノが似合いますね。電子音ならではの無機質なひんやり感と、ただひたすらリズムに身を任せれば万事OK、暑い時はもう余計なこと考えたくないですからね。これを機にテクノも聴いてみようかな、クラフトワークとか。

ラストは、ロムチアキwith西村哲也&夏秋文尚。この3人で演奏するのは実に5年ぶりにも関わらず、息バッチリの素晴らしい演奏を聞かせてくれました。僕なんかは、小さくて可愛らしいロムさんが目を瞑りながら奇妙な手振りでテルミンを演奏する姿を見てるだけでキュンとしちゃいますが(笑)、彼女の描く楽曲も女性らしいキュートさとちょっと壊れた感じがとても良くて、いっぺんに気に入りました。そして、彼女が操るテルミンのあの何とも言えないノスタルジックな音。先ほど登場したシンセサイザーは超クールかつ無機質でいかにも機械音なのですが、テルミンは同じような原理の電子楽器でも出てくる音はどことなく人間的なあたたかみを感じます。何だか頼りなくて守ってあげたいような音というか、不思議ですよねぇ。夏秋さんはウクレレ(唯一の生楽器)に電子ドラムにシンセサイザーと芸達者ぶり、さりげなく気の利いたサポートはさすがでしたね(次はジャック達で関西来て下さい!とお願いしておきました)。西村さんのギターもいつも通りグレイト!「モンスターワルツ」での摩訶不思議なギターフレーズは西村さんならではだし、夏っぽくベンチャーズみたいなサーフギターなんかも聴けたりして、決して弾きまくるわけではなくてもしっかりインパクトを残してました(ロムさん曰く、京都の電灯?)。ラストは、松前さんも加わり4人でついに出ちゃったピンク・フロイドのカヴァー。「見た目はバラバラですが、みんなプログレ好きということで、ピンク・フロイドを演ります」とロムさんが説明したとき、即座にオーッと反応したお客さんはおそらく40歳以上なんでしょう(笑)。ちょっと素っ頓狂な何ともユルい演奏でプログレに超疎い僕でもムフフと笑いが止まらなかったです。

拾得で聴く電子音楽はなかなか乙なものでした。【ライヴ】

[No.018] ふちがみとふなと

「ニューアルバム フナトベーカリー おととい出ました!」ライブ
2008/07/29@京都・拾得 17:30開場 19:00開演
出演:ふちがみとふなと


演奏された曲目(思い出したもん順):新作から「レンズ」「だんだん日が長くなってきた」「フロシキ仮面」「此れから」「泪の葵橋」「お父さんといっしょ」「ふなとべーかりー」「池田さん」「シロクマ大迷惑」「七夕にて」「風の名前」「行かないで」「!」、「帽子に注意!」「Teach your children」(CSN&Y)、「Sumahama」(The Beach Boys)、「庭の木」(キセル)、上野茂都さん作の「いとしのロール」ともう1曲(「夢の噂」だったかな?)、「キリギリス楽士」、アンコールはお客さんからのリクエストで「ママの山羊は10匹」「坂をのぼる」、他に音源化されてない曲も演奏してたはず・・・

レコ発ワンマン京都編は二人だけで2セット約2時間、濃ぃ〜ふちふなワールドをこれでもかとたーっぷり味わいました。いやぁもうお腹一杯胸一杯。嗚呼“幸せ”その一言に尽きますね。お二人の人柄が滲み出まくった素敵すぎる音楽は勿論ですが、心の奥底から楽しそうに演奏する姿を見てるだけでも幸せな気分になります。曲を歌い終わる度におでこが地面にぶつかりそうになるくらい深々とお辞儀をする渕上さん、ホンマ聴いて下さってありがとうございます、という感謝感謝の気持ちが伝わってきて、いえいえそんなぁこちらこそありがとうございますと思わず僕もお辞儀してしまいます。そんな渕上さんの慈悲深い強力な歌心を優しく受け止めたかと思うといきなり反発して暴走するウッドベース、サイズが合ってないぶかぶかのTシャツを着た船戸さんはシャイな少年みたいです。「皆さんお分かりのように、ライブでは私がほとんど喋るし歌うんですよ。で、船戸さんは全く喋らないし、ちょっとだけしか歌わないんですけど、後で感想を聞くと、船戸さんの歌が良かったというのが多いんです(笑)。ということで、そんな船戸ファンの為に、次は船戸さんのコーラスが一番大変なのを演ります!」という渕上さんの前振りで始まった「Teach your children」、おかげで客席全員が船戸さんのコーラスに一点集中、船戸さんもそれをビシビシ感じ緊張しすぎて笑いが止まらなくなり発したのは蚊の鳴くような声、会場が一番盛り上がったのはこの瞬間でした。さすがだなぁ船戸さん、見事に期待に応えてくれました(笑)。どうしたってこの二人には敵いそうにありません。

ちなみに、集まったお客さんはだいたい40人くらいだったでしょうか?その中で20代の人ってほとんどいなかったような気がして、ちょっと残念でした。ふちふなは今の20代や10代に聴かせたい音楽ナンバー1です、本物の歌に触れて欲しいですね。【ライヴ】

[No.017] カーネーション

「都まつり」
2008/06/28@京都・磔磔 17:00開場 18:00開演
出演:カーネーション
ゲスト:山本精一


カーネーションの25年目のワンマンライヴ二日目、ゲストは山本精一さん。雨にも負けず磔磔は超満員で熱気と湿気ムンムンで酸素薄い、ほとんどまともな睡眠が取れず精神的にもやや低調気味な僕にはちょっと辛い状況だったけど、なんとか持ちこたえた。カーネーションはもういつも通りの横綱相撲、余裕あります。トリオの方がスキッとして僕は好きだな。選曲はお馴染みなものからレアなものまで割と幅広く(新曲が聴けなかったのが寂しい・・・)。『エレキング』から3曲、『a Beautiful Day』からも3曲か。「車の上のホーリーキャット」はめちゃくちゃ沁みたし、「摩天楼に雪は降る」がファンキーな全く違う曲に変身していてビックリ、久しぶりの「It's a Beautiful Day」も聴けて嬉しかった、やっぱり横ノリグルーヴィーなカーネーションが一番好き(縦ノリ系はちょっと苦手・・・)。あと、精一さんとのセッションも素晴らしかった。「Turn!Turn!Turn!」に「Cinnamon Girl」だもん、そりゃ最高でしょ。精一さんの切れ味鋭く時にサイケに爆発するギターはとにかく強烈の一言。次は是非とも全曲XTCで(笑)。こういうゲストとのセッションって面白い発見があっていいですよね。

そんなこんなで一日目を見逃し、西村会の方たちからブーイングを受けたんですが(汗)、西村さんとカーネーションとのセッションが相当良かったみたいで、嬉しいやら悔しいやら。てっきりギタリストとして参加するもんだと思い込んでいたので、3曲歌ったよと聞いて心底驚き、カネファンが怒ってないか心配しつつ(笑)、一人でも西村ファンが増えればなぁと願うばかりです。【ライヴ】

[No.016] 青山陽一&The BM's/Small Circle Of Friends

「怪しい隣人Vol.13」
2008/06/26@東京・下北沢CLUB Que 19:00開場 19:30開演
出演:青山陽一&The BM's
   [E.g,P.Steel田村玄一/Bass千ヶ崎学/Dr中原由貴/Keybords冨田謙]
    Small Circle Of Friends


平日ながらオールスタンディングで超満員、キリンジ兄も普通に観に来ていて、ああ東京に来たなぁと実感。初めて観たSCOF、彼らの曲は昔FMっ子だった頃はよく耳にしていて、センスいいなぁーなんて偉そうにも思ってたけど、やっぱりセンスいいなぁー。クラブ系とは言えとても音楽的で洗練されていて、最初戸惑っていた客席も曲が進むに連れて段々とノッてきたのが、その証拠。バカラックの「I Say A Little Prayer」をサンプリングしてた曲がベリークールね!久々のBM'sは、伊藤さんがゆずのツアーで不在の為、ちょいと珍しいメンバー構成だったけど、相変わらず超ファンキー&ロッキンな演奏は他の追随を許さない無類のカッコ良さ!しなやかだけど太い、本当にスゴイ。「So Far, So Close」の間奏でSCOF東さんがラップを乗せるという歴史的瞬間を目撃できたし、遠征した甲斐があったというもの。ラストは大好きなThe City「Snow Queen」のカヴァー(イントロが「難破船のセイラー」そっくりだと思ってたら、やっぱりそうだったんですね)だったけど、アクシデント発生でSCOF武藤さん全く歌えず苦笑いな結果に・・・まぁそれも含めて大いに楽しかった。関西でもこれくらい盛り上がればなぁ、いや盛り上がるべきだ!あ、そうそう、青山さん秋にギター1本持って全国津々浦々回るらしいです。京都にも来てくれるのなら、西村さんと一緒にやってくれないかなぁ。【ライヴ】

[No.015] 西村哲也&MRCY'S HOTEL No.9/菱沼かんた

2008/06/09@京都・エル・ラティーノ 19:00開場 19:30開演
出演:西村哲也&MARCY'S HOTEL No.9(Violin 美尾洋乃)/菱沼かんた


≪西村哲也&MARCY'S HOTEL No.9セットリスト≫
01.砂のコリン
02.ひまわり
03.Lost Sunday
04.Poor Boy
05.火星年代記
06.Frying Mountain Brother
07.お座敷小唄【和田弘とマヒナスターズ】
08.Unicorn【Mio Fou】
09.Let Me Be The One(あなたの影になりたい)【Paul Williams】
10.Snowbird
11.Golden Years
12.キッチン・ミュージック
-encore-
13.キャンディ
14.山崎ま○よしの一番有名なあの曲

*01〜04,09〜11,13:西村哲也vo,g+美尾洋乃vln
*05,06,14:西村vo,g
*07,08:美尾vo,vln+西村g
*12:西村vo,g+美尾vo,vln
【ライヴ】

[No.014] 西村哲也/タマコウォルズ

2008/05/18@京都・拾得 17:30開場 19:00開演
出演:西村哲也
    タマコウォルズ
     [西池崇Vo&G/鳥羽修G/河野薫B/中原由貴D/高橋結子Per/佐藤友亮Key]


東京で話題沸騰中のモンスターロックバンド、タマコウォルズが初めて関西にやって来る!ワーイ!と喜びつつも、心配されまくっていた(笑)お客さんの入りは、熱心なタマコヘッズが東京から来てくれたおかげで程よく客席が埋まる感じでホッ、ありがたや〜、これで心置きなくライヴを楽しめます。あと、もうひとつ気になっていたのは、あの狭いステージに全員立てるのか!?だったのですが、ステージ上はまるで楽器倉庫みたくゴチャゴチャではあったものの、何とか7人全員立てました。ちなみに過去最高記録は12人だそうで、意外と広いやん。

7時きっかり、西村さんがアコギ抱えてステージに。爆音タイムの前に清涼感溢れる弾き語りをと矢継ぎ早に5曲。「Poor Boy(新曲)」「キャンディ」「グレートフルハウス養老院」「ひまわり」「Lost Sunday」だったかな。「Poor Boy」は哀愁漂う悲しい歌、西村さんはこういう曲歌わせたら天下一品ですねぇ。清涼感は似合わない(笑)。

第二部は、タマコウォルズ単独のステージ。まずメンバーの見た目がいい、ビンテージな匂い、それこそ70年代の拾得にタイムスリップしたかのよう。さらに、皆が出す音もビンテージ!アナログレコードのぶっとい音みたい。ちゅうか何と言っても音デカイ!拾得が炎上するかと思った。持ち時間がそれほど長くない為、MC抜きのノンストップで5、6曲?いやもう何曲やったか分かんないや、その怒涛の爆音の洪水に意識が吹き飛んだ。かつてのオールマンズやリトルフィートはこんなだったのかなどと腕組みながら冷静に観ることなんて出来ない。単に音圧の凄さだけでなく、めまぐるしく変わる飽きさせない展開力も見事。彼らのCD-R『DOGEAR ERA』は大好きでかなり聴き込んでいたのだけど、聴き込めば聴き込むほど裏切られるというか、もう全然違う曲になってた。途中でいきなりブルースのセッションに入って渋くキめたかと思うと突然また元の曲に戻ったり、その行ったり来たりの瞬間が楽しいというか痛快。当然それはメンバーの演奏力が無いといけないわけで、ホントに皆さん敏腕で芸達者で素晴らしい。中でも僕が最も魅了されたのは鳥羽さんの寡黙な頑固職人のような指弾きスライドプレイ、でも出てる音は超危険という。高橋さんのパーカスも強烈だった、携帯で写真撮ってるかと思うと次の瞬間コンガを狂ったように連打してる。こういう絶妙な肩の力の抜け方って若い奴らには到底真似できませんなぁ(佐藤さんは僕より年下ですが、彼のプレイもワンダフル!)。ただ激しいだけじゃなく、旨味のある演奏というか。最終的に、西池さんのマシンガン奏法も飛び出し、相当気持ち良く演奏出来たんだろうなぁと想像します。短い時間がゆえにタマコの魅力がギュッと詰まった感じで、初めて観るのには丁度良かったのかもなぁと思ってみたり。いやはや天晴れでした。

最終第三部は、西村哲也withタマコウォルズ。タマコのライヴの間、西村さんはステージ横の席で観戦しておられたのですが、もし僕が西村さんの立場だったら、あんな凄い演奏の後で自分が出て来て客席のテンション下げちゃったらどうしようとか心配するだろうなぁプレッシャーだなぁとか勝手な想像を巡らせ、勝手に不安がっていましたが(笑)、いやいやこれがまた素晴らしく感動的なステージだったのです。本来だと西村さんの京都バンドPORK PIE HATSでガチンコ対決と行きたかったところだけれど諸事情で叶わず、その代わりにタマコがバックで西村さんの楽曲を演奏するということになったのですが、土臭さという意味では共通する両者なのでハマるだろうというのは想像していました。そして実際観てみて、想像通りどころか更にその上を行くもので涙もののビックリでした。てっきり演奏するものだと思い込んでいた定番の盛り上がりソング「HEY HEY」や「何でもいい」は演らず、「ウォーターメロン砦」「悲しみのキトゥン」「キッチン・ミュージック」「幸せな人生」「砂のコリン」とメロウな曲中心で意外な選曲だったのですが、それゆえに面白いセッションになったと思います。特にラストの「砂のコリン」なんて大変身、いつもならキーボードの音色を生かしたジャジーでムーディーなアレンジなのですが、タマコとやると途端にテキサスのハリケーンみたいな砂煙巻き上げる疾走感抜群のアレンジに変わり、ライヴの締めにふさわしい会場大盛り上がりの大曲になっちゃいました。これには開いた口が塞がらず、実際気付いたら口がポカンと開いてましたから。それと、タマコの音圧があまりに凄すぎるので、西村さんそれに負けじと声をいつも以上に張り上げていたのにグッときたり、スライドの名手鳥羽さんがいても「キッチン・ミュージック」の最後のスライドソロだけは俺がやるというあのロックな心意気にも感銘を受けました(もちろん西村さんもスライドの名手であります)。ライヴ終了後に西村さんとお話させて頂いたのですが、「今日は、俺は頑張った・・・」としみじみ語っておられました。まさしく文字通りの熱演でした。

ライヴ後は拾得名物ダラダラと長居で西村会の皆様と飲み&歓談、西村さんにもオフレコな面白い話をたくさん聞いたり、気が付けば普通の客は僕らだけになっており打ち上げにもちょろっと参加バンドの皆さんと乾杯したりで何かもう幸せ気分一杯で帰宅しました。タマコの皆様、是非また関西来て下さいね!

この日のMCハイライト:「悲しみのキトゥン」を演奏する直前、西村さん「この曲は・・・・・・・・・・・・」延々ためておいて何を言うのかと思うと、ボソッと一言「・・・虐待された猫の歌です」(爆)。西池さんは、エーッそんな歌だったのという微妙な顔しておられました。【ライヴ】

[No.013] 祝春一番2008

2008/05/05@大阪・服部緑地野外音楽堂 11:00開場・開演
出演:アニャンゴ・スペシャル・トリオ/金子マリ/佐藤GWAN博/佐藤良成/曽我部恵一BAND/大介バンド/第8旅団/チチ松村/トミ藤山&Tomi The Band/はじめにきよし/バーボンストリートブルースバンド/福森慶之介/Magic ANIMALS/松田ARI幸一/マンドリンブラザーズ/峰厚介クインテット/三宅伸治BAND/宮里ひろし/宮武希/村上律/山中一平&河内オンドリャーズ


5月5日子どもの日に祝春一番2008最終日観に行く。前回観たのは3年前、ちょうど高田渡さんが亡くなった後でどことなく追悼コンサートのような重たい雰囲気で限界やもう今年で終わるわと言いながら、結局続いてます春一。で、やっぱり楽しすぎる春一。好きやわぁ。会場中濃い人酔っ払いばかりで誰が出演者で誰が客だか分からない。入場する際に目が合って会釈したあの浮浪者のようなおっちゃんが詩人としてステージに現れた時にはたまげた(また会いたい)。

はじめにきよしのノコギリの音色と共にのほほんと始まったこの日の春一、天候怪しく午前中は何とかもったものの午後から雨が降ったり止んだり、夕方の河内音頭の太鼓のリズムに乗って雨が本降りに、金子マリさんとトリのMagic ANIMALSではもうドシャ降りで大変なことに・・・帰りはブルブル震えながら。でも、それでも楽しかったな春一。

今回印象に残ったのは。木村充揮さんの師匠だという激渋ブルースシンガーさこ大介さん率いる大介バンド(トランペットはみんな知ってる役者の斎藤暁さん)、ザ・バンドみたいでかっこええー。初めて観た本物のジャズ峰厚介クインテットは超クール、峰さんがバンドから離れたところからメンバーのセッションをリズムを取りながら見てる様に痺れまくり。ゴンチチのチチ松村さんやマンドリン奏者がいないマンドリンブラザーズで強力なラップスティールを聞かせてくれた日本のデヴィッド・リンドレー長田TACO和承さんは私的MVP、おかげで今レイジー・ヒップのレコード探してます。御歳68のカントリー歌手トミ藤山さんの歌力はもう素晴らしいの一言!大感動大感激、鬼怒無月さんやら梅津和時さんやら豪華なビックバンドも最高にゴキゲンで私的ハイライト。是非このメンバーでレコード作って欲しい。若手は、曽我部恵一BANDとハンバードハンバートの佐藤良成くん。ソカバンは何か浮いていたな、ついていけない僕はもう老けたのか。曽我部氏のメロウなメロディーは果たしてあのヤンチャなバンドと合ってるのだろうか?それにしても曽我部氏は太ったなー。お子さんが生まれた(おめでとう!)ということで遊穂ちゃん出れず佐藤ソロだったのだけど、とにかくハンバートは愛されてる羨ましい。でも、やっぱり若者はアクが足りんなぁ。あと、モストインプレッションお客さん(MIO)は完全にリズムを無視して常に太極拳みたいな踊りを繰り広げていた黒キャップ黒Tシャツ眼鏡のおっちゃんに決定、可笑しくてたまらなかった。

何せ春一はネタの宝庫なのでまだまだ話したいことはあるけど、キリが無いのでこのへんで。とにかくリアル大阪を実感したい人は是非春一番観に来てください、胃もたれしますけど(笑)。【ライヴ】

[No.012] 宇宙の柳ゼミ

直枝政広 presents 「宇宙の柳ゼミ」
2008/04/27@大阪・ブックカフェ ワイルドバンチ 18:00開場 19:00開演
講師:直枝政広


≪メモ≫
ライヴ:夢は果てしなく、ジョンとメリー、One Day、サンセット・サンセット、The End of Summer

講義(順不同):ポール・マッカートニー、島倉千代子、加橋かつみ、ボブ・ディラン、ニール・ヤング、四人囃子、水谷良重、キース・ウェスト、なんとかオルタネイトスクール(?)、バート・バカラック、ヴァン・ダイク・パークス、エリオット・スミス、フィッシュ、スティーヴィー・ワンダー、トッド・ラングレン、フランク・ザッパ、直枝政広&Love Experience(!)、とんかつ一代、丘蒸気、スクリャービン、フェルト、10cc、五木ひろし

[No.011] メトロファルス

2008/04/23@大阪・LIVE SQUARE 2nd LINE 18:45開場 19:30開演
出演:メトロファルス
   [伊藤ヨタロウ(Vocal)/ライオン・メリィ(Keyboard)/光永"Gun"巌(Bass)
    /BOSSI(Drums)/西村哲也(Guitar)/川口義之(Sax,Per.)]


メトロファルス観てきました!楽しかったー。メトロだけに高架下のライヴハウス(LIVE SQUARE 2nd LINE)はバッチリでした。僕の心配はアホらしく100人くらいお客さんいましたよ、人気あるんだなぁ。おかげで久しぶりのスタンディング、足痛ー。実は僕メトロの曲全く知らないのにライヴ行った不届き者ですが、それゆえ全てが衝撃でした。泣けて笑えて踊れる落語の世界から飛び出てきたようなドタバタロック、こんなの見たことないです。歌いながら舞うヨタロウさんの妖しい色気に見事ヤられてしまいました。隣りの美女(杵鞭麻衣さん)も然ることながら、バンドメンバーはとにかく一癖も二癖もあるツワモノ揃いなので、誰を見たらいいのか忙しかったですが、やはり一番気になるのは西村さん。レスポールにマンドリンにアコースティックギターとっかえひっかえ大活躍、随所に西村節炸裂してました。西村さんのプレイがヒートアップするにつれて会場も熱くなってくるという感じで、ファンとしては堪らないものがありましたね。僕は心の中で何度も哲ちゃーん!と叫んでましたよ、いやぁ素晴らしかった。メトロはまた秋に関西来るかもしれない(ホンマかいな!?)そうなので、その時は皆さん観に行った方がいいですよ。僕もそれまで勉強しとかないとです。【ライヴ】

BGM:Celluloid Heroes / メトロファルス(ヨタロウさん&西村さん&メリィさん)
↑僕が唯一知ってた曲、キンクスの日本語カヴァー。泣いた。

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微熱タイムス