平成19年7月1日号NO.320号 Web版
荻田印刷 TEL・FAX 046-241-8990
1981年創刊 毎月1日発行
編集発行人:荻田豊 上荻野車庫前
目次

東京高等裁判所に控訴!
西山裁判 一審の不当判決 原告は直ちに高裁に控訴!
黄色いチラシ情報
今年もオオタカ繁殖! …西山を守る会
コラム:地域文化を断つ

おことわり:Web版では広告を掲載していません。
※当紙は、コンサーベーション・アライアンス・ジャパン(アウトドア自然保護基金)の支援を戴いています。

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東京高等裁判所に控訴!

 西山裁判の判決は5月30日(水)午後1時15分、横浜地方裁判所502号法定で言い渡されました。巷間で言われる「行政訴訟は住民側に勝ち目がない」を体験しました。裁判は本来、原告と被告両者の言い分を公平に聞き判断するものだと思いますが、判決文は、最初から行政を勝たせる前提で、証拠などの中から被告側に都合の良いところのみを拾い出して作文したお粗末なものでした。


★門前払い
 まず最初に判決の主文を転載します。
1 原告らの、被告が平成15年12月26日付けで告示した別紙3「廃止された市道目録」記載の7市道を廃止してこれら 市道の道路敷きを普通財産とした処分の無効確認を求める訴えを却下する。
2 原告らのその余の請求を棄却する。
3 訴訟費用は原告らの負担とする。

★控訴の手続きをしました
 判決は、原告団にとっては到底納得できるものではありません。そこで、原告団は東京高等裁判所に控訴するために、二審に向けて原告団を再結成し、再び梶山正三弁畑預士に訴訟代理人をお願いしました。そして、6月11日(月)に一審の横浜地方裁判所経由で東京高等裁判所に控訴状を提出しました。
 その控訴状の中から「控訴の趣旨」を次に転載します。
1 原判決を取消す。
2 被控訴人が、厚木市と相模興業株式会社との間で平成16年7月13日に締結した土地交換契約において交換に供した各土地(厚木市元所有地)を相模興業株会社に対し、明け渡せとの請求を怠ることは違法であることを確認する。
3 被控訴人が、平成15年12月26日付で告示した厚木市道T−705上荻野字用野華厳線ほか6市道を廃止して、これら市道の道路敷きを普通財産とした処分は無効であることを確認する。
4 訴訟費用は、第1、第2審を通じて被控訴人の負担とする。
との判決を求める。

★厚木市民に対する背任行為
 裁判用語は一般市民には馴染みがありません。そこで、次に、西山7市道の廃止付け替え問題について、私たちの主張を分かりやすい言葉で書いてみます。
 まず、行政財産である西山市道を普通財産に変えたことは、「相模興業への売り渡しを可能にすることが唯一の目的であり、道路行政上の目的は全くないのに、その形式に名を借りた脱法行為」であり、さらに、これら一連の行為は、
1 厚木市長と相模興業とが事前にしめし合わせて、同社の利益を図るためにのみなされたもの
2 厚木市長と相模興業は、西山市道の廃止付け替えが、厚木市民の利益を不当に害することを知り尽くした上で、お互いにしめし合わせてこれらの行為に及んだもの
であるから、西山市道は元に戻すべきだと言っているのです。

★高裁のこれからの流れ
 当会の控訴状を受けた横浜地裁は2ケ月くらいかけて、一審の審議書類を整理し、東京高裁に送り、これを受取った高裁が第1回の口頭弁論の日時を決めるのだそうです。ちなみに、高裁の口頭弁論は半数位が1回のみだそうです。

★毎日児童が見ています
 下の写真は上荻野小学校々門前から撮った写真で、右が平成15年12月、左は先月23日のものです。
 左の写真を見てください。▼印と▽印の問の稜線が元の形をなぞって削られています。▽印の左手の峰はまだ削られていないので、右側の写真に比べこんもりと見えます。これは、奥に回り込んでいた右手稜線が削られたから際立っているのです。
 成人した我が家の3人の息子たちは上荻小の6年間、朝な夕な右の写真と同じ美しい西山を眺めていました。しかし、これからの児童は日毎に低くなって行く西山を眺めることになるのです。
 回覧版によると、今、同小では、里山づくりをしているそうです。。

平成19年6月23日上荻野小学校校門前から平成15年12月上荻野小学校校門前から



西山裁判 一審の不当判決 原告は直ちに高裁に控訴!

☆守る会並びに市民の皆さん
 地裁の審理中、口頭弁論の都度傍聴に30名前後の方のご参加をいただき誠にありがとうございました。
☆二審への決意
 6月11日、原告団(18名)は、西山を守り抜く決意の証として東京高等裁判所に控訴状を提出した。
☆判決の不当箇所 その一例
 判決書P27(4)の文言は「本件土地交換契約は市長の行政裁量に委ねられ…」と書いている。一方自治法は「市は行政行為に当り住民福祉の増進に努め」と規定する。
 市長の裁量権もこの規定の範囲のものとすれば、上記西山土地交換契約は、相模興業だけが巨利を得、住民は福祉どころか公害に苦しむだけ。
 この場合、市長裁量権は明らかに自治法福祉増進規定に違反する。上記判決書の裁量権云々の文言は粗雑極まるものと言うべきである。

『西山を守る会』 代表 花上義晴



黄色いチラシ情報

●満員御礼−ありがとうございました−
 愛川町出身の中村歌女之丞(歌舞伎俳優研修所第2期生)が出演する第13回稚魚の会・歌舞伎会合同公演の観劇バスツアーの参加者は定員に達しました。

●市内散策ガイドブック発売中
 厚木市文化財協会発行の「厚木の歴史探訪」シリーズ5編一道祖神・文学碑・古墳・寺院・神社−を荻田印刷にて発売中です。各編とも1冊500円です。

●判決書をを読んでください
 紙面の関係上西山裁判一審判決書の全文掲載はできません。そこで、コピーを用意しました。ご希望の方は事務局(荻田印刷)まで。冊数に限りがあります。




今年もオオタカ繁殖! …西山を守る会
《6月の活動報告》
オオタカ4年連続繁殖
●今年は2羽も
【里山のオオタカ】
 当会オオタカ部は今年も荻野の里山で巣立ちを確認しました。これで、4年連続になります。なお、調査状況は日本野鳥の会神奈川支部に毎年報告しています。

●初売り盛況
【ヒオウギ苗販売】
 6月3日(日)午前9時30分の開店前から購入希望者が集り、閉店の正午までに約200株売れました。販売は荻野神社鎮守の森越しに西山が一望できるサンデーマート鳶尾店前の当会の大看板のある畑で行いました(上段写真・左奥で販売しました)。
 お買上げいただきました皆さまにお願いがあります。是非丹精され、花を咲かせて、たくさん種を採ってください。そしてそれをお隣さんやご近所にわけてください西山の見える一帯にヒオウギの花を増やしましよう。

ヒオウギ苗販売

●ヤマビル非被害記録更新中
【月例登山】
 月例登山は17日に行い、参加者は8名でした。そのうちの2名が初参加で、お1人は西山の麓・真弓地区出身で、現在旭町にお住まいの79才の山歩きのベテランでした。季節柄、ヤマビルの被害にあった参加者もいましたが、登山靴に忌避剤をスプレーしている私荻田は今回も大丈夫でした。この方法で三年半無傷です。

《7月の活動予定》
●好評につき再度販売
【ヒオウギ苗販売】
◇7月1日(日) 小雨決行
◇午前9時30分〜正午(売り切れ次第終了)
◇西山を守る会大看板のある畑(サンデーマート鳶尾店前)
◇一株200円(カンパ込み)
 会の活動資金捻出と相州アルプスのシンボルフラワーを目指して2度目の販売をします。なお、当日ご都合の悪い方は、事務局に連絡してください。後日受け渡しできるように手配します。

●百聞は一見に如かず
【西山の裏側を見に行こう】
◇7月8日(日)(雨天15日)
◇荻野公民館玄関前午前10時集合
◇車に乗り合わせて採石場に
◇申込み制(事務局へ電話を)
◇事故は自己責任

●「水源の森林」の外周を歩く
【月例登山・華厳山と高取山】
◇7月15日(日)(雨天16日)
 上荻野分館午前8時集合(本厚木駅北口午前7時20分発半原行き乗車、上荻野バス停下車)
◇上分館→上荻野浅間神社→用野観音堂→ゴルフ場→大沢→華厳尾根→華厳山(昼食)→大たるみ→高取山→松石寺尾根分岐(採石場見下ろす)→新四国八十八箇所石仏群→付け替え道路→ゴルフ場→大平→深堀→東谷戸入口バス停(解散・希望者は豚漬けバーベキュー会場へ)
◇持ち物 弁当・飲み物・雨具・ヤマビル対策の塩水
◇会員外も参加自由。但し、事故は自己責任。会員で厚木市民の方は「ふれあい保険」適用
 暑い時期ですのでコースは短くし、集合時間も一時間早め、涼しいうちに山に入ります。
 自然林が魅力の華厳山は、登りがかなりハードですが、ゆっくり時間をかけて登ります。この山は荻野西山共有林組合所有で、県と水源の森林契約をしています。

●荻野神社夏祭り恒例
【豚漬けバーベキュー】
 会員同士の懇親を深めるために今年も開催します。
◇7月15日(日) 小雨決行
◇午後3時〜5時
◇西山を守る会大看板のある畑
◇参加費1000円
◇申込み制(事務局へ電話を)
◇アルコール類もありますので、車での参加はご遠慮ください。
 会場から西山を仰ぎ見ながら荻野山中藩陣屋ゆかりの豚漬けを味わい、さらに今年はあのシロコロ・ホルモンも。
 なお、豚漬けなどはパティオとぴおの竹松肉店さんに調製していただきます。

《8月新企画のご案内》

●山中湖村の高指山へ
【ヒオウギ観察トレッキング】
 山中湖村の「ヒオウギの里祭り」に参加します。
◇日時 8月5日(日)午前7時30分出発
◇集合場所 JA荻野支所前
◇会費 3500円(バス代)
◇定員 21名(先着順)
◇申込み 事務局(荻田印刷)へ
◇持ち物 軽い登山のできる服装・弁当・飲み物・雨具
※トレッキングは、現地インストラクターの案内で、交流プラザきらら→寿徳寺→平野の巨木→東海自然歩道→高指山ヒオウギの里→山頂→東海自然歩道→交流プラザきらら(4時間コース)
※ヒオウギは山梨県のRDB絶滅危惧1B類に属しています。

●会員になって西山を守ろう
 当会は、何時からでも入会出来ます。年会費は1世帯3000円です。郵便振替口座番号は00260-1-41948、加入者名は「西 山を守る会」です。通信欄に「年会費・カンパ」等内訳を記入してください。
事務局:TEL 046-241-8990 荻田




コラム:地域文化を断つ

◆飯山の寵蔵神社につぶね法師の一周忌に飯山村の門人が造立した「ここにおればここのうへなり天の川 つぶね房蠡翁(れいおう)」と刻まれた句碑があります。法師は文政8年(1825)頃に飯山白地蔵堂に入庵したといわれ、嘉永4年(1851)9月に同所で没しています。金剛・守に残る文政3年の往来手形には「江戸麻布善通寺弟子」の記載があります。
◆西山の発句石は、稜線にあった自然石に「此山やこの鶯に人も居ず」と自らの句を刻んだ芹江の句碑として有名ですが、裏側には寿年の「老を鳴く鶯も居る若葉かな」も刻まれています。
◆芹江は宝暦6年(1756)に下荻野新宿に生まれ、文政2年(1819)に没しています。本名は小林七右衛門といい、研屋を生業としていました。父親の忠七は麦穂庵村水と号した俳人で、芹江は二世麦穂庵を名乗りました。
◆寿年は、厚木市七沢に生まれ、のちに飯山の木村家に入り、本名を木村政治といい、昭和33年11月に69歳で亡くなりました。つぶね法師百回忌にあたって二世つぶね房を襲名しています。
◆このように、寿年さんは、地元飯山の百年前の先輩を敬いその名を襲名し、隣村荻野の百年前の同好の先人を慕いその句碑の裏面に自らの句を刻み込んでいます。彼は、時空を越えて先人と会話をしていたのでしょう。西山稜線が永遠に残れば、またいつの時代か、寿年さんに続く人が現れただろうに。子孫への財産を食い物にした人達がこれを断ってしまいました。