エロ小説奮闘記

「文章が上手くなるにはエロを書け」と聞いた。
 そう言えば、映画も写真もそっちホーメンからのし上がってきた
人々がたくさんいる。
 別にのし上がろうとは思わないが、文章力はつけたい。
  いや、将来南の島でヘミングウエィのように暮らすのも悪くはな
い。
  どの程度書けるものか、あまり深く考えずに書き出してみた。

 う〜ん、すぐに詰まってしまった。
 女性下着について書かなくてはいけない。さっそく通販カタログ
で研究し、いざとパソコンに向かったが・・・。
 パンテー、この小さな○の中の一文字に躊躇する。
 パンツと書くならなんでもない。
 パンツ、パンツ、パンツ、パンツ、といくらでも書
いてやる!
 しかしティーとなるとその100倍も1000
倍も恥ずかしい。
 わずかな語尾の違いなのに、ツとティーでは形
も質感もレース使用度も値段も使用者もあやしさ
も全く別物に聞こえる。
 これは、ウンコがウンチになると柔らかそうだ
ななどというレベルをはるかに越えている。
 おそらく俺は生まれてから一度もこの言葉を言
ったり書いたりしたことはない。
 それなのに、これから何度も何度も、これでも
かと書かなくてはならないのだ。
 思い切ってpantexi-とキーを叩いて変換。
 おう!
 当然のことだがその通りの文字が現れた。
  慌て立ち上がりポケットに手入れ、何気ない振りをして口笛を
吹きながらそっとパソコンから遠ざかる。
 俺じゃない、俺じゃないからネ。
 あたりを見回して、誰もいないのに一生懸命言い訳をする。

 こんなことで慌てふためいてドーするんだ。これからもっと過激
なSEXシーンだって当然書かなくてはならないというのに。
 しかし読んだヤツが、ふーん、お前はこうするのか?という目で
俺を見るかと思うとそれもプレッシャーだ。
 そうだよと開き直る勇気もないが、違う違うと言うのも白々しい。

 なんだかんだと3ヶ月もの悪戦苦闘の末、エロ小説「コタツ」は
完成した。
 不躾な問いにも嫌な顔もせずアドバイスして下さった皆さん、
ご協力ありがとうございました。

コタツ