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| 地場産業「酒」 |
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世界には、ワイン・ビールに代表される醸造酒、ウイスキー・ブランデー・ウオッカなどに代表される蒸留酒、また、それらをベースにして甘味・香料を加えつくり出される混成酒(リキュール)と、いろいろな酒があります。しかし、日本の米という高級な原料を使い、世界に冠たる我が?酵技術によりつくられる醸造酒の日本酒は、世界でも屈指の折り紙がつけられています。日本酒といえば、灘・伏見がすぐ思い浮かびますし、一般的に有名です。しかし、これらの産地の酒には、甲賀郡の酒が大量に含まれています。「樽出し」という方法で、しかもレッテルを貼らずに直接出荷されているのです。甲賀郡の酒は、滋賀県の中で業者数・出荷量とも一番多く、県内の主産地となっています。そして、味がおいしく温和なのが特徴であります。高い評価を受ける酒は、醸造技術はもちろんですが、米と水の質に左右されます。・甲賀の米は、近江米を代表し、たいへんおいしい。・野洲川、杣川流域の地下水は、良質でおいしい。この恵まれた二つの原料からつくり出される酒は、評判どおり天下一品に値いします。いま、信楽町を除く六町で、十五社が酒造しております。大正年間、三十六の酒造家(郡内すべてで酒造)があったのに比べると、半減してしまいました。これは、第二次大戦中の米不足、その後の全国画一的な酒の販売・宣伝、と生活様式、食生活の欧風化によるものと考えられます。そこで、現代生活にマッチした日本酒づくり(増量剤などを使わない本来の甲賀郡の酒づくり)に知恵を発揮しつつあります。毎年一月頃から、新米でつくった新酒の生酒が、酒造元で売られます。甲賀郡の酒を、一品ずつ自らの舌で確かめてみるのも一興ではないでしょうか。 |
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米と水に恵まれた酒づくり |
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良質の近江米 |
地下水の源、杣川の流れ |
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| 地場産業 「茶」 |
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茶園面積 九四二ヘクタール
県全体に占める割合七七・二%)
荒茶生産量 一、〇三二トン(同右 八五・三%)
生産額 一七億四、四〇〇万円(同右七六・七%)
滋賀県の茶の生産は、このように甲賀郡に集中しています。そして、甲賀郡の中でも、特に土山町と信楽町に集中しているのです。二町の産茶の起源を知ることは、甲賀郡の茶の歴史を知ることになります。土山町は、一〇ページの記述どおりでありますし、信楽町は、弘仁六年(八一五)六月と伝えられています。たいへん古くから茶の栽培がなされていたのです。甲賀郡の茶は「近江茶」。全国的に知られた銘茶です。江戸時代の幕府などに献上された信楽・朝宮の銘茶「山吹」。ウィーン万国博覧会(オーストリア・一八七二年開催)に、朝宮・土山・前野などの茶が出品。茶の輪出。こうした特筆すべき経過を踏まえ、近年は全国茶業大会・関西茶業品評会などにおいて、上位入賞を果たしており、確実に、近江茶の名声は高まりつつあります。生産規模は、明治期の輪出を契機に茶樹栽培農家が増加、昭和三十年代からの大規模茶園化によって大幅な拡大がなされています。近江茶の今後は、「消費者の立場での茶づくり」、「集団産地の育成」、「栽培管理の省力化・省エネルギー推進」、「製茶工場の共同化推進」、「共同販売体制の確立」の五項目の目標に向かって努力されております。
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全国的に知られた甲賀郡の茶 |
品評会風景 |
●茶栽培面積と荒茶生産量(ha,t)
項目 |
茶園面積 |
率% |
荒茶生産量 |
率% |
| 郡市 |
滋賀県計 |
1,220 |
100 |
1,210 |
100 |
大津市 |
58 |
4.8 |
31 |
2.6 |
甲賀郡 |
942 |
77.2 |
1,032 |
85.3 |
蒲生郡 |
46 |
3.8 |
43 |
3.6 |
神崎郡 |
23 |
1.9 |
22 |
1.8 |
愛知郡 |
33 |
2.7 |
26 |
2.1 |
伊香郡 |
32 |
2.6 |
19 |
1.6 |
その他 |
86 |
7.0 |
37 |
3.1 |
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●郡内の茶園面積、製茶工場数等(ha,t)
項目 |
茶園面積 |
製茶工場数 |
荒茶生産量 |
| 郡市 |
甲賀郡計 |
942 |
167 |
1,032 |
石部町 |
0 |
0 |
0 |
甲西町 |
17 |
0 |
0 |
水口町 |
158 |
3 |
58 |
土山町 |
400 |
114 |
614 |
甲賀町 |
104 |
6 |
37 |
甲南町 |
56 |
1 |
34 |
信楽町 |
207 |
43 |
289 |
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