Research of watarusiteRE

北村亘の日常と研究生活。

updated 2016-11-07

風車が鳥類に与える影響

近年、再生可能エネルギーへの需要が高まる中、風力発電に注目が集まっています。一方で鳥類などの野生生物へ与える影響が顕在化してきています。

こういった問題を解決するためには環境アセスメントの手法を確立し、正確な予測評価から環境へ与える影響を小さくする必要が出てきます。一方で、日本における風力アセスメントの歴史は新しく、有効な手法を確立するまでにはまだ時間がかかりそうです。そこで、事業者などと協力しながらいかに環境への影響を低減させながら風車の計画を立てることができるかを考えています。

具体的には、

  • 鳥類の衝突しやすさを考慮した風車の立地選択
  • 省力的かつ効果的な風力アセスメント手法の開発

などを行っています。

ツバメにおける家族内の対立

主に後輩たちと一緒に展開しているテーマです。

夫婦や家族というものは協調して互いの利益のために行動をしていると考えられてきたのは今は昔。血縁度が完全に等しくならないために、家族同士であっても自分の利益が最大化するような行動をすると考えられています。このときに、1)夫婦間、2)親子間、3)子間、の3つの関係性の間に利害の不一致が生じます。ツバメの家族を題材に、これらの利害の不一致を彼らがどのように解決しようとしているか、各個体は利害の不一致がある中どのように適応的な行動をとっているか、ということを調べています。

絶滅危惧種コアジサシの保全

コアジサシは絶滅危惧II類に指定されている渡り鳥で、日本では夏に姿を見かけることができます。砂浜や河原といった裸地で地面に簡単な巣を掘って繁殖をするのですが、このような場所が開発や土地利用の変化に伴い減少したことから個体数が少なくなっていると考えられています。一方で、埋立地などの人工造成地などにも営巣をしてしまうこともあります。果てに、建物の屋上で営巣を始めるコアジサシまで現れるようになりました。

そこで、森ヶ崎水再生センターという下水処理施設の屋上で営巣を始めたコアジサシを保全するNPOと共同する形で、コアジサシの保全に繋がる研究を行っています(もともとは修士研究になるはずでした)。

具体的には、コアジサシを保全するために、

  • コアジサシの営巣地選択の条件の解明
  • 有効な捕食者対策の提言

などの研究を様々な人たちとやっています。

また、最近ではコアジサシを題材により基礎生態学的な内容の研究もやろうと思っています。具体的にはモビング行動(集団での防衛行動)の進化や、卵の色の進化に関するものですね。



農業共済新聞(千葉版) 2009.8.6
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「ツバメの生態調査に協力」
調査の様子を取り上げてもらいました。

NHK(首都圏ネットワーク) 2006.8.3
littleterntv01.jpg
「コアジサシの子育て」

someone 2010.9.25
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「自然からの使者、コアジサシ」


ツバメのbegging信号の進化

Beggingとは子が親に餌などの資源をねだる行動です。

この行動がなぜ進化してきたかはこれまで親子間の関係のみで語られてきました。しかし、この行動が進化するためには一緒に育てられている他のきょうだいとの関係も重要でないかという議論が近年進んでいます。鳥類では実際に、巣内のきょうだいのbeggingによって自身のbeggingを変化させるという行動が観察されています。

では、ツバメの雛同士は互いの行動にどのように反応し合っているのか?理論で予測されているように雛同士は競争的な振る舞いしかしないのか?雛同士が協調的になることはないのか?といった辺りを調べ修士論文・博士論文としてまとめました。関連する学術論文は今後も出す予定ですが、このテーマで新しいデータを取る予定はいまのところありません…。

メダカの産卵行動に関する研究

準備中…。

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読売新聞(夕刊) 2004.7.13
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「メダカの産卵 水流あると減る」

読売新聞(夕刊) 2004.12.18
medakanews02.jpg
「魚の産卵行動を抑制
環境影響調査再考求める声」