Outline of Studies

研究の概要

 

 

 横山和宏の研究に関するキーワードは

“熱変形”

“加工精度”

“超精密加工”

“メカトロニクス”です

【熱変形】について

気体であれ液体であれ固体であれ,あらゆる物質は温度が上昇すると膨張します.これを熱膨張といいます.これは熱膨張係数(:1℃の温度上昇に対する寸法変化の割合)がプラスの値を持っているからです.
 横山研究室は加工について研究しているので,工作物・工具・工作機械といった固体の熱膨張が問題になります.最近はとくに工作機械の熱膨張に関わることに興味を持って研究しています

【加工精度】について

加工精度には,寸法精度,形状精度,表面精度があります.最も理解しやすい寸法精度について考えてみます.これは,設計寸法と製品寸法との差で,差が小さいほど寸法精度が良いといいます.例えば,製品になる工作物を工作機械の回転主軸に固定し,別の位置に工具を固定します.回転する工作物に工具を切り込んで加工すると切りくずが出て,残っている部分が製品になります.この際,工作機械が熱変形すると,工具刃先と工作物の相対位置が予定と異なってくるので,切り込み量が予定の値と異なります.その結果,得られる製品の寸法が,予定の設計寸法と異なります.即ち,寸法精度が悪くなります.

【超精密加工】について

超精密加工とは,一般的な表現では,通常の加工では実現できない高い精度の加工と言うことができます.加工の分野では,サブミクロン(≦1μm)の寸法精度を実現する加工と言われてきました.現在では,0.1μm程度の寸法精度,Ry 0.01μm程度の表面粗さ,0.1μm/100mm 程度の形状精度が一応実現できるようになっています.超精密加工で得られる製品の表面は,反射率≧8590%の鏡面になっています.従って,超精密加工とは鏡面を生産できる加工技術と言うこともできます.  超精密加工は,2つの分野に分けられます.  

・超精密切削加工....アルミニウム,銅,プラスチック などの軟らかい材料を,最も硬いダイヤモンド製の刃先で切削し,鏡面を得る加工法.                    

製品例:レーザプリンタやレジのバーコードリーダに内蔵されているポリゴンミラーという部品,ビデオカメラの非球面レンズ,コピー機の感光ドラムなど

・超精密砥粒加工....シリコン,フェライト,ガラス などの硬脆材料を砥粒で少量ずつ削り取り,鏡面を得る加工法.

製品例:LSIの基板,コンピュータのハードディスク用の読みとり・書き込みヘッド,天体望遠鏡(例えば“すばる”)の反射鏡やガラス製レンズ

超精密加工およびこれに用いる超精密加工機の精度を向上させることを目標に研究を行っています.

【メカトロニクス】について

メカニズムまたはメカニクスとエレクトロニクスという2つの言葉を融合して,メカトロニクスという言葉が使われています.機械・電気・電子技術が融合した境界領域の技術です.機械の一部を電子化して制御機能を高度化したり,機械の中に電子技術を取り入れて新しい機能を実現する技術が含まれます.

横山研究室が共同研究してきた,光学式データ伝送システムの研究も,メカトロニクス技術の1つです.このシステムを用いることにより,従来不可能であった,または大変高価で手が出なかった,回転体の物理量を比較的容易に外部に取り出すシステムを開発できました.