T、古代の教育
T-1 ギリシャの教育
☆ ポリスの誕生
紀元前9〜8世紀 ポリス(都市国家)誕生
紀元前5〜4世紀 ポリス全盛時代
→2強=アテナイとスパルタ
☆ スパルタの教育
【スパルタ】
・ ドーリア人がペロポネソス半島に南部に建設したポリス
・ 貴族、生産階級、奴隷階級の3つの階級組織
→支配階級はマイノリティ、同時に外部からアカイア人、イオニアイ人の脅威
↓
軍国主義的な政治体制を保つ
【教育方式】
・ 強健な軍人の養成
・ 強健な者だけが養育の対象
・ 6〜7才は家庭で過ごす
・ 7〜18才は共同で訓練を受ける
・ 19〜30才まで軍事訓練を受け、初めて市民権を受ける
☆ アテナイの教育
【アテナイ】
・ 貴族、農民、奴隷の3階級
・ B.C.590年にソロンの立法
・ 自由の尊重
【教育方式】
・ 7才を過ぎ、男女別々に育てられる
・ 男児は教僕と呼ばれる学識ある奴隷の監督に委ねられ、女児は家庭内で母親から家政を学ぶ
・ 男児は16才で通学を止め、ギムナシオンで体育・格闘技を習得、20才で市民権を獲得
・ 人間そのものの完成を陶冶の理想に
T-2 ギリシャの教育思想家
☆ ソフィスト
ソフィスト=『賢者』または『教養のある人』の意、政治家や学者・詩人または諸芸能の専門家たちに付けられた尊称。何を語るかではなく、いかに語るかに長けた人間。その中でもっとも有名なのがプロタゴスで、『人間は万物の尺度である』という言葉を残した。
☆ ソクラテス
・ ソフィスト批判
・ 得への精進を目指す師弟愛(エロス9
・ 老若男女、報酬の有無を問わず、事故の信ずるところを惜しみなく語り、相手と問答しながら、自分と相手とに吟味省察を加えた
・ 産婆術=自身では知を生まず、相手が知を生むのを助ける
・ 真に知るとは、単なる理論知(思索上の知)ではなく、実践知(体験上の知)でなければならない=知行同一(認識と実践を一致させるという陽明学の思想)
☆ プラトン
・ 20才でプラトンの門に入る
・ アカデメイア(アカデミア)に学校を開く
・ 『国家』にて教育論を体系化
@ 国家の成員を支配階級、軍人階級、生産階級に分類
A 国家の正義は、それぞれの階級が本分を守って調和するところに成立
B 個人には理性、気力、欲望の3つの作用が本分を守り、3つの徳(節制・勇気・英知)が調和するところに正義の徳が実現する。
→節制、勇気、英知、正義はプラトンの四大徳説と呼ばれる
☆ アリストテレス
・ 18才でプラトンのアカデメイアに学び、20年間をそこで過ごす
・ リュウケイオンという学園を開く、初めて講義を行う
・ 自由教育の本義は、生活のための多忙を離れて、閑暇を美しく過ごすための教育にある
T-3 ローマの教育
☆ 共和制時代の教育
・ 紀元前753年のアウグストゥス帝政の出現までが共和制時代
・ 初期は家庭教育、やがて紀元前2世紀頃から3種類の学校が表われる
@ ルドウス(7〜12才)・・・私立学校。子どもの閑暇を埋める
A 文法学校(12才〜16才)・・・教養主義的な内容
B 修辞学校(16才以上)・・・2〜3年間修辞学と弁論術を教える
☆ 帝政時代の学校
・ アウグストゥスの黄金時代
・ 図書館の建設
・ 家庭教育の衰退=ローマ教育の地盤沈下
・ 学校教育の発展(歴代の帝王の保護推奨策)
・ 12表法→ギリシャ語の学習会話や速記
・ 中等学校の拡大
・ 文法、音楽、幾何、算数、天文、修辞学、弁証法(論理学)の自由7科の成立
・ 修辞学校の卒業後、哲学学校で学ぶ→倫理学が最重要視、同時に法律学の発展
・ 知育偏重
T-4 ローマの教育思想家
☆ 共和制時代
【カトー】
・ 質実剛健(飾りけがなくまじめで、たくましく、しっかりしていること)や勤労を愛し、古いローマ精神を体現、ギリシャ的風潮を批判
・ 実子の教育をまとめた由来記を執筆
・ 健康法・農業・雄弁・法律・軍事などをまとめた童子訓を執筆
・ ローマ時代から中世を通じて、青少年に読まれる
【キケロ】
・ ギリシャ的教養を自由に摂取し時代の先駆者となる
・ 政治家、哲学者、雄弁家
・ 雄弁家論を執筆
・ 折衷的で独創的に乏しく、通俗的
・ 中世に大きな影響力
【ウルロ】
・ カトーとキケロを統合したような立場
・ 謹厳実直(きわめてまじめで正直)な性格を有しながら、自由な学風を愛する
・ 環境や交友が児童に与える影響を述べた自由教育論を執筆
☆ 帝政時代
【セネカ】
・ ネロの師
・ 人は精神に憂うべき病を持ってこの地に誕生し、教育者はこの病を治す医者である
・ 優しい言葉→忠告→訓戒・叱責・懲罰
【プルタコラス】
・ 英雄伝の著者
・ プラトンの教育思想を継承も、個人主義的傾向が強い
【クインティリアヌス】
・ 弁論家教育論で幼児の基礎的な陶冶から弁論術の最高段階まで体系的に論ずる
・ 家庭教育に始まり、学校教育に引き継ぐ